現代世界で生きるポケモン達へ   作:ファ○通の攻略本

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懐で温めていたのですが、話の流れが思いつかず書ききれていなかったネタがやっと書けたので投稿。

ウルトラネクロズマやメガシンカ、いつか再登場してほしいんですけど、SVでもダメでしたね……


ぬくもりは繋がりのように

福島の某所にて、とある番組の協力の元生育され、収穫されたいきいきイナホ————ポケモンの世界産の「米」から作った米粉を前に息を吐く。

横には、ハピナスのハフリオクリから提供されたしあわせたまごと、北海道にて発足された、群れをなすミツハニーと、それを統括するビークインのレディによる養蜂場より採れた、ハマナスの花の蜜をふんだんに使用したあまいミツ。蜜に関しては通常のてんさい糖も混ぜての使用になるが、量が中々確保できないので仕方あるまい。

そして、製薬で果汁を絞った後の残り滓を利用して作られた、オレンの実やラムの実といった、様々なきのみのピール。

この工場には、重要な役割が任されていた。

それは————ポケモン産出品の、国外輸出。その第一号として、保存の効く乾パンが選ばれた。

 

本来、乾パンはあえて「まずく」作るものだが、輸出の目的が目的なので、意図的に美味しいまま作られた。何よりも、大量生産は生育の早いポケモン世界産の植物だからこそ可能だから、これを必要とする人々の手に渡った時に、「なんて美味しいんだろう!」とありがたがられる方がよほどいい。

この乾パンは栄養が非常に豊富で、一個で満腹になり、栄養も補給されるよう特殊な製法を取り入れている。本来なら、ゴンベやカビゴンといったポケモン向けに開発された技術らしい。加えて、治癒効果も非常に高く、ラムの実によって一般的な病状に対応できるため、牛乳等でふやかしたものを患者に与え、療養へつなげることにも向いている。最大のポイントは保存食であるので、もしもに備えた非常食として蓄えられる点か。

この乾パンは各国の病院や軍、学校といった地点に配備されるのが想定されている。それと……。戦争で疲弊している土地の民の手にも。

各国への輸出、および寄附後の横流し等に関しては、予測されてはいるがなんら問題ないと国は判断した。なにせ、数日で収穫可能な段階まで育つ上、毒タイプのポケモンらが毒素を吸収した後の糞便を堆肥として活用すれば土壌問題も難なく解決する。横流しされても問題ないレベルで普及すればいいだろう、の精神であった。

 

ポケパン、と名付けられたこの製品は、日本国内でも販売予定である。注文が現在殺到しており、品薄状態が見込まれるが……長期的に見ればやがて需要に供給が追いつくほどの生産が行えるだろう。

生産を行う工場側としては、その生産ラインをどのように設定するかになるが————

 

「リノ……」

[朝だネ☆お疲れサマ職員サン!今日は、何しますか!?かがやきさんは、定時まで付き合います( ´ ▽ ` )]

 

そこで登場するのが、かがやきさま————ネクロズマ。光に関しては一流のエキスパートである。電気も光る、すなわちこれは光、という解釈のもと、その頭脳で各地に用意されている生産工場の全てを管理している、乾パン生産の要とも言える存在だ。

 

「かっちゃんおはようさん。早速なんだが、○○国に輸出する予定の——」

[増産、だネ?!かがやきさん、余分に作ったからみんなで余りを食べれるヨ!!あ、デモ、職員サンって、ラーメン好きだよね☆

職員サンは、かがやきさんの手作りのお弁当の方が好きカナ(*´³`*) ㄘゅ♡ㄘゅ]

「今日もキレッキレで安心した」

 

何処から学習してきたかわからない「おじさん構文」の使い手のため、陰では「パパ活女子の気持ちになれる」と言われているが、仕事はとても出来、また、非常に察しもよく、先回りして行動をしてくれる。

ニックネームは、彼……あるいは彼女?の生まれ故郷での呼ばれ方から、そのまま「かがやきさま」であるが、本人は「かがやきさん」と呼ばれてほしいようで、一人称もそのようにしている。

職員は、ポケモンにはあまり詳しくない。それでも、かがやきさんという、人懐こい隣人のことを知りたくて、ゲームをプレイした。

……最初は驚いた。彼が、欲望の人身御供となり、苦痛の海に今も生きているということに。だというのに、その苦痛を表に出すこともなく、人間と談笑し、くふくふと暖かく笑いながらせっせと乾パンを製造している、という事実に恐怖心を抱いた。

 

何故、人を恨まないのか。

 

…………正直に言うと、いつ、この存在が自分を殺しにくるかすら、わからない。この思考すら、この存在は知っているのかもしれない。

ポケモンは恐ろしい生き物。全くもって、その通りだ。人類では敵うわけがない、現代世界では異質な存在。と、いうよりは、我々現代世界に生きる人間の方が、彼らにとっては異質なのだろう。

炎で燃やされれば容易く灰と化し、その柔らかな皮膚は瑞々しく脆い。その言葉はか弱く震え、羽虫の音程度にしかなり得ない。

 

それでも彼らは隣にいる。

上ではなく、すぐそこの、横に。

 

なら、人が今できる事は、彼らに対して誠意を持って対応をする。それだけだ。

敵意の無い存在を敵視するには、あまりにも人類は愚鈍で、悪意の無い存在を憎むには、人類はあまりにも賢すぎた。

複雑な色のプリズムがキラキラと輝く。

かがやきさまは、脳に走るわずかな思考の光を読み取り、そして、くふくふと笑う。

 

————かつて、その身から迸る光で人類種を庇護した神がいた。

我々ならざる人類種は、欲望のままに蝋で出来た翼を背に、輝ける太陽へと手を伸ばした。そして洛陽は訪れ、日は堕ち、翼はドロドロに溶け落ち、残ったのは暗闇のみだった。

暗闇に生きた人類種は、月の光という淡い希望に照らされながら、日々を過ごしてきた。その月の光は、決して太陽に至る事はない。

 

されどその天体は変わらずソラへ。

壊れた身に苦痛を抱えながらも、それでも人類種の上に在り続けた。

いつの日か、その光は新たな天体として新生し、在り得た可能性にてヒトの隣で立つ事を選んだ。

 

人類種をそれでも愛した、離れる事を恐れた臆病なお前。

人類種をそれでも赦した、共感し目を瞑った臆病なお前。

 

故にかの存在は神としての己を放棄した。

 

いつかは、再び神として生きることもあるだろう。それでも、今は誰かの隣人として生きているのだ、と強く願う輝きが、命をたぎらせる。

 

ああ、私と同じあなた。

天体として輝くあなた。

 

いつか、あなたがその役割を終えた時に、また、旅を始めましょう。

私は、その旅のために、隣にいる彼らと旅の準備をしています。次の旅が、より楽しく、快適で、あなたが笑顔になれるように。

いつになってもいい。

どこにいってもいい。

あたたかな光の中で見えるその笑顔が、私にとっては、至上の喜びなのです。

 

[職員サン、今日もご安全に!!

かがやきさんは、みんなのことを、ずっと見てるヨ(。•᎑-。)˚✩

何かあったら、お話ししようね( ˘ ³˘)♥]

「そっちも、何か気になることがあったら連絡お願いな」

 

工場内に明かりが点る。

今日も一日が始まった。




かがやきさま

おくびょうな せいかく。
アローラ地方 から
時間と 空間を こえて
はるばる やってきたようだ。
昼寝を よくする。
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