ダンジョンにfateの英霊が居るのは間違っている? 作:静かなるモアイ
金欠。大手のロキ・ファミリアや円卓ファミリアには先ずあり得ない事なのだが、中小ファミリアや零細ファミリアには常にツケ回る問題である。
武器や防具は結構なお金が消えていく。不壊属性の武器は壊れないので、購入すれば一生ものの財産と成るだろう。しかし、不壊属性と言えど切れ味は鈍るので定期的なメンテナンスは必要である。その上、不壊属性は壊れないのが売りなのだが…残念ながら不壊属性が着いていない同じ値段の武器と比べると威力は低い傾向にある。しかし、高額な武器は高いのだが、壊れた際のお金の減りかたが尋常ではなく遣り繰りは大変なのだ。
ギャーさんはスキルのお陰で触れた武器全てが不壊属性となる。それは似たようなスキルを保有するマシュと我等がマダオ ランスロットも同じだ。故に、この3人は武器が壊れるという事には無縁である。しかし、他の冒険者はそうでない。ベルは今の武器が壊れたら、4000ヴァリスあれば似たような性能の武器は購入できる。だが、これが仮に零細ファミリアで尚且つ駆け出しならば4000ヴァリスと言えど大変な出費だろう。ではそこそこ強い冒険者の場合、保有武器が完全に壊れた場合の出費はどうなるのだろうか?千万ヴァリス~数千万ヴァリスが溶けていく。そして第一級冒険者の中でも有数なファミリアの武器はオーダーメイドな場合が多く…そんな方々は武器を1つ失えば億単位の損害が出るだろう。
武器や防具だけではない。冒険には他にも出費がかさむ場合があるのだ。ギャーさんのように日帰りで深層に潜っては戻れる人の場合は別だが、普通は下層や深層に潜るならば数日は戻れない場合がある。その場合は食料を持参したり、飲み水は勿論のこと薬であるポーションやエリクサーの出費もかさむ。まあ、ダンジョンに潜れば戻るまで購入出来ないのだから当然だろう。
ポーションは安くて一本当たり500ヴァリス。とてもじゃないが、駆け出し冒険者が毎度の如く傷を負ってしまえばその分使ってしまうのでとてもじゃないが赤字になりかねない。質の良いハイポーションやエリクサー、魔力を回復させるマジックポーションはポーションより高く…それも準備すると結構な金額が飛びかねない。なにせ、ディアンケヒト・ファミリアの最高級エリクサーはダース(12本)でだが豪邸が建てる程のお値段がするのだ。
「うぅぅ…こんなにお金が消し飛ぶなんて」
アストレア・ファミリアの本拠であり、オーディン・ファミリア経営の喫茶店のお隣。星屑の庭。その星屑の庭…の庭に生えている雑草をつかみ取り、涙目でアリーゼとリューは雑草を回収していた。お庭の手入れではない…そう、2人が行っていたのは本日の食料調達である!!
「アリーゼ…仕方がない。まさか、あんなイレギュラーのモンスターが現れるなんて」
先ほど冒険者はお金が兎に角かかると説明した。その通り、兎に角お金がかかるのだ。
アストレア・ファミリアはメイン武器が全て溶解液芋虫に溶かされてしまい、予備武器も幾つか損傷。これでだいたい三億ヴァリス程の損害が出ている。そこからポーションやハイポーション、マジックポーション等の出費もかさみ、更には溶解液芋虫に手に入れた魔石も溶かされ、散々な扱いだった。一応、キャンプ用品はギャーさんから貰った四次元ポケットに入れていた為に問題は無かったが大赤字!!その結果、今日から暫くは雑草等の唯で手に入る食事で頑張るしか無いのである。
「今日は豊穣の女主人でたらふくご飯を食べて飲んで、二次会でオーディン・ファミリアのバー(夜はバーになる)でお洒落なカクテルを呑んで過ごす予定だったのに!!ブルジョワに過ごしたかったのに!!」
「わっ私だって美味しいご飯を食べたかった!!」
涙を拭い、アリーゼとリューは星屑の庭の中に戻っていく。今晩の食事は雑草の味噌汁、雑草のおひたし、美遊だけ育ち盛りの為にお米ありに成りそうだ。
一方のオーディン・ファミリアの喫茶店。今はバータイムと成っており、この時間はぶっちゃけ人はあんまりやって来ない。と言うのも当然だろう。お店だけの売上を%に表すとモーニングタイム60%日中30%そしてバータイムの売上は10%…少ない!!
だが、利益率だけならバータイムは高い。バータイムは余程の常連(アストレア・ファミリア、アイズ、アーディ位)ではないとガッツリとした夕飯は出ない。お酒を嗜む時間であり、やって来る客は他の居酒屋でガッツリご飯と酒を楽しんでから二次会で来る感じだ。なお、バータイムでの食事は裏メニューであり、基本メニューは軽食オンリーだ。
バータイムで出されるのはチョコレート、チーズ、生ハムだったりそんな感じのメニューだ。一部の常連客以外は。
「それじゃあ、ギャラハッドのレベル8到達を祝って…かんぱーい!!」
「「「かんぱーい!!」」」
夕食時はそこまで客がやって来ない。その為か、その時間を利用してお祝いが行われていた。それはギャラハッドのレベル8到達を祝ってのパーティーである。
お店の端の方にあるテーブル席2つを用いて、パーティーが行われていた。参加者はベル、ギャラハッド、シエル、ジョセフ、そして他の派閥からアイズとアーディである。なお、言い出しっぺはアーディであり…今日の夕方決まった。因みにバータイムは店員は1人でも問題ないので、オーディンがかってでくれた。
「所でさ。これ、俺のお祝いだよね?なんで俺が料理作らなきゃならないの?」
「「「「だって、一番旨いから」」」」
アイズたん、切るのは上手い。アーディたん、料理出来なくはない。ベル、ザルドが居たためか料理は必要最低限しか出来ない。シエル、料理を作れば全てがカレーになる。ジョセフ、ダークマターになる。
もし、ここにザルドパパが居れば結果は違っていただろう。しかし、ザルドパパは居ない。ならば長男が作るしか無いのだ。
ギャラハッドが本日作った夕飯。カルボナーラ、マルゲリータ、極厚のパングラタン、焼きパン入りオニオンスープ、シーザーサラダ、カレードリアン、お昼の余りデザートパフェの山だった。パンの廃棄ロストを削減するためである。
「所でベル!!調子はどう?」
アーディがベルに問う。アーディとしてはギャラハッドの義弟だから気になるのだ。
「私も」
アイズも気になる。
「神様が言うには…もうオールS越えてるらしいです。なんだろう成長期なんですかね」
((まさか、ベルにも憧憬一途が!?))
アイズさん、アーディさん。史実のベル君は憧憬一途を持っていますよ。
「む?」
ふと、ジョセフが何かの視線に気付いた。因みにジョセフはヤーナム・ファミリアの恩恵を受けていた影響でお酒では酔えず、トマトジュースを呑んでいる。
「おい、ギャラハッド。後ろを見ろ」
「後ろ?」
ジョセフに言われギャラハッドは後ろを振り向く。ギャラハッドに連れられてベル、シエル、アーディ、アイズもその方向を振り向いた。
「なにやってんの!?」
「ひぇ…」
「アリーゼぇぇぇえ!!」
「アリーゼさん!?なにやってるんですか!!」
お店の外…窓の向かい側では『ヘルプ』と書かれた大きな紙を掲げたアリーゼが立っており、その後ろではお腹を空かせたのか…アストレア・ファミリアのメンバーと美女…女神アストレアが立っており、美味しそうにベル達が食べているご飯を睨んでいた。
「いやー助かったよ!!うぅぅこんなにご飯が美味しいなんて…涙が出てきたよ!!」
「ええ、感謝感謝。持つべきは良き友人なこと」
「やっべ、やっぱりギャラハッドの飯と豊穣の女主人の飯はうめぇ」
「本当に感謝です!!」
雑草ではお腹が膨らまなかったのだろう。ガツガツとアーディとアイズがドン引きする勢いでご飯を食べ進めるアストレア・ファミリアの面々。よっぽど空腹だったのだろう、育ちがサバイバルなライラと空腹故かアリーゼは物凄く食べている。
「よっぽど食べ物に困ってると見た。良かろう、俺が雑草より美味しく唯で食べられる物を伝授しよう」
「「「赤字雑草から卒業!?」」」
「そうだ。そしてベル。お前も強制参加だ!!拒否権はない!!」
「なんで僕も!?」
育ち盛りの美遊が居ており、更に空腹に成るほどに…雑草を食べる程に追い込まれてしまったアストレア・ファミリアのメンバー。そんな彼等に慈悲をかけるのか…ギャラハッドはアストレア・ファミリアに有ることを伝授するようだ。
後半に続く。
「ザルド。先に行くぞ」
「おっおう…」
そしてママ…オラリオに向かう!!
「ふふふ…嫁の作法を教えてやろう」
次回!!アストレア・ファミリア…ガサガサデビュー!!
ザリガニを捕まえ、川の海老を捕まえ、森の大トロを捕まえ、ギャーさんが選ぶ食べられる雑草を美味しく調理する。
アリーゼ「これがタダ!?信じられない!!目をつむったら美味しい!!」
ベル「これ…本当に食べるんですか!!」
番外編書くとしたら?
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オラリオ野球大会!?
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ギャーさんレコード(5年前)
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アルフィアママの襲来
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バイト女神ヘスティア様
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ザルドパパの来訪
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ギャーさんVS円卓VS保護者
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オラリオ女子会
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将軍かよぉぉおお!!