ダンジョンにfateの英霊が居るのは間違っている? 作:静かなるモアイ
ランクアップ。レベルを上げて冒険者の器を更なる高みに上昇させること。ランクアップを成し遂げる為には経験値を一先ず貯めるだけではない駄目なのだ、どんだけ経験値を貯めてもランクアップは出来ずレベルは一向に上がらない。
ではランクアップさせてレベルをアップさせる為にはどうすれば良いのか?それは神々や人々を含めて誰もが成し遂げる偉業を為し遂げれば良いのだ。偉業を為し遂げれば、自分に刻まれた恩恵が昇華し…ランクアップを果たして器が昇華する。ランクアップを果たせば最早…同じ生物なのかと疑わしくなる程に強くなるのだ。勿論、ランクアップ前のステータスを極めていれば極めている程、ランクアップを果たした際のパワーアップは凄くなる。とは言え、多くの冒険者は強くなるためにランクアップが可能に成ればとっととランクアップを果たしてしまう。しかし、ギャーさん等の一部は全基本アビリティがオールSS(限界突破)を迎えてからランクアップを繰り返してるので、その強さは同じレベルの冒険者と比べて遥かに強いのは言うまでもない。
「神様…どうですか?」
円卓ファミリアの拠点であるキャメロット。そこでマシュはステータスを更新して貰い、女神ロンゴミニアドから更新したステータスが記された羊皮紙を受け取る。
「ええ、そろそろランクアップを果たしても良い頃でしょう」
マシュの基本アビリティは原則的にオールS。但し、楯を使う都合上…耐久はSS、魔力は魔法が発現しておらずスキルだけで補っているためかCであった。
「あの?神様…スキルの騎士は徒手にて死なずは有るのは分かるのですが、この下…なんだかボヤけてません?」
しかし、マシュはステータスが記された羊皮紙を眺め1つ気になる部分が有ったのだ。それはスキルの欄であり、魔力防御とレアスキル…触れた武器になる物全てに不壊属性を付与させる【騎士は徒手にて死なず】が有るのだが、その下になんだかボヤけて何かを消した後が有るのだ。
「気のせいですよ」
「そうですか…それじゃあ、行ってきます!!」
マシュはそう告げてロンゴミニアドの部屋を出ていった。
「言えませんよ。成長補正のスキルは必ず話題になり、あの子をオモチャにしようとする神々が出てくる」
女神はマシュには言ってないが、スキルの欄の1つがボヤけて消した後が有るのはマシュに成長補正スキルが発現していた為であり、それを隠すために意図的に消したのである。
「マシュ。ランクアップを成し遂げる為ならば、格上に挑む必要が有るでしょう。当然、最悪の事態が起こる危険もある。だから、挑むならば私も付き添いましょう」
ランクアップを果たせばランクアップ前と比べて圧倒的な力が手に入る。特にレベル1からレベル2に成れば世界が変わると言っても過言ではない程に変わるのだ。余談だが、レベル7~8や9は駆引きや相性…スキルを巧みに使えば何とか戦力差を覆す事が出来るらしい…ザルドとアルフィアママ曰くであるが。
話がそれた。だが、レベル1からランクアップを果たそうとすれば大半の冒険者は中層のモンスターに挑むことに成るだろう。しかし、そのランクアップの試練の為に無理をして多くの冒険者が亡くなった。その為か、ランスロットは娘が確実にレベル2にランクアップ出来るために娘の試練に立ち会う事を決めたのだ。
「はい!!宜しくお願いします!!お父さん!!」
(娘よ…パパは何が有ってもお前を守るぞ!!)
ランスロット、娘に頼りにされた為かほんのりと涙を流すのだった。
(序でにマシュと最近、冒険をしているベルという男の子がマシュに相応しいかどうか確かめよう!!)
そして…その真の目的はマシュと共に冒険を行うベル・クラネルという少年がどのような存在なのか…娘に害を与えないかどうか確かめる目的が有ったのであった。
いざ、ダンジョンに潜るためにマシュ…そして着いてきたランスロットはバベル前の広場に向かう。そこでベルと合流してダンジョンに向かうのだ。
「マシュ!!待ってたよ!!」
ベルはそこでマシュを待っていた。大体はマシュが先についてベルを待っているのだが、今日はベルの方が早かったようである。
「ベル君!!」
「所でマシュ…其方のお兄さんはマシュと同じファミリアの冒険者ですか?」
ランスロットが誰なのかわからないベルはマシュに問う。まあ、ベルがランスロットをマシュ先輩であるお兄さんと間違うのも無理はない。
冒険者は恩恵を受けて若くランクアップを行うと若い姿を維持できる。お陰様でギャーさんやアーディにアストレア・ファミリアのメンバーは十代後半と言っても信じられる若さをしており、オッタルやカルナも30代だが何処から見ても若いお兄さんである。つまり、ランクアップを行えば若くいられて寿命が伸びるのだ。まあ、ランクアップを繰り返す頻度の間隔が10年単位で長かった場合…ロキ・ファミリアのノアール爺さんのように老け込み老いを感じる場合も有るのは有るのだが。
「お兄さん?ハハハ、そんなに若く見えてしまったか。私はランスロット、マシュの父親だ。こう見えて今年で43歳ですよ」
「えー!?43歳!?」
ベル君。ランスロットの年齢を知り、大きな声を出してしまうのであった。
「君はベル君だったね。マシュはランクアップが近くてね…君もランクアップが近いことはマシュから聞いてるよ。そこで私は君達が無事にランクアップの試練を乗り越えるために、監督役として一時的にパーティーに参加させてもらう」
ランクアップの試練は危険が一杯だ。ギャラハッドがレベル4にランクアップした時のように戦い以外での偉業を為し遂げられる方法も有るが、それが出来るのは鍛治や神秘等の発展アビリティが必要であり…普通の冒険者は危険な冒険でランクアップを果たす。しかし、それは普通の冒険と異なり、命の危険がある。そこで大きなファミリアでは派閥の先輩冒険者が危なくないように着いてきてくれるのだ。本当に危なくなったら助けるために。
「そうなんですか!!実は僕のファミリアの先輩も1人、着いてくれる事に成ってるんですよ」
しかし、ベルのファミリアであるオーディン・ファミリアから先輩が1人着いてくれる事に成ったのだ。その事を聞いたランスロットは冷や汗が滴り落ちる。
(誰ですか!?出来れば美女であるシエルが良いです!!美女は目の保養に良いですし!!)
だがオーディン・ファミリアの構成員はベルを除けば僅か3人であり、1/3で誰が来るのか分からない。
(まさかルイ・ジョセフ!?モツ抜きをマシュに見せるのか!?ヤーナム・ファミリアは血に濡れすぎてるので嫌ですよ!!)
一体誰が来るのだろうか。それは直ぐに判明した。その人物は…
「ベル。お前達の分のポーションとマジックポーションを買ってきたぞ」
ギャラハッドであった。
「よお、マダオ」
「ノォォォォォォォォォォォォォォォオ!!」
マダオ ランスロット、捨て子 ギャーさん、大天使 マシュ、此処に集結。
ダンジョン11階層。そこにギャラハッド、マダオの引率の元でマシュとベルはやって来ていた。
「2人だけでインファントドラゴンを倒せ。それでも試練に成り得ないと判断すれば、もう少し下に降りてミノタウロスを倒してもらう」
「ギャラハッド!!」
ギャーさんが指示した内容にランスロットは怒るように注意した。いくらなんでもキツすぎる。それは試練と言うより、自殺に近かった。
インファントドラゴンは階層主が存在しない上層に出てくるモンスターだが、竜種であり中層の序盤に出てくるモンスターよりも遥かに強い。上層での実質的な階層主と言われているモンスターであり、1人や2人で倒せばランクアップの可能性は高まる。
ミノタウロス。説明不要。並みのレベル1が挑めばミンチ。だがタイマン勝負と考えればインファントドラゴンより合格率でランクアップ出来るだろう。
「マシュは幼少期から訓練はしてたか?」
「してないです」
「そうか。なら、インファントドラゴンでも充分ランクアップが可能だろう」
だが、ベルは異なる。ベルは幼少期からギャラハッドと共に厳しい訓練を行っていた。その分、インファントドラゴンでランクアップを果たせるという保証はない。
なにせ、ギャラハッドはミノタウロス(普通)を2体倒してもランクアップ出来ず、強化種のミノタウロスを倒してようやくランクアップ出来たのだから。
「だが、ベルは俺と共にスパルタな幼少期を過ごしたからな。インファントドラゴンじゃ難しいかもな」
ギャーさんはそう告げて、ポケットから何かを取り出した。
「貸してやる。武器のレンタルは別に問題は無いだろ」
それは剣の柄のようであり、刀身はない。そして、それを2つ出してはマシュとベルに手渡した。
「ボタンを押してみろ」
恐る恐る、マシュとベルは渡された柄のボタンを押した。すると、瞬く間に日本刀のような刀身が出現したのだ。これはヘファイストス・ファミリアで好評発売中のクインケシリーズの雛型 ユキムラである。因みにお値段は数百万ヴァリス有れば購入できる。携帯性の便利からかクインケシリーズは予備の武器として人気である。なお、ギャーさんは律儀に黒のアタッシュケースにしまっている…理由は有馬さんロールプレイである。
数百万ヴァリスであるが、ヘファイストスのロゴが印された商品の中では安い方である。
「マシュの楯は兎も角、ベルの武器じゃインファントドラゴンや中層のモンスターには刺さらないからな。これならダメージを与えられる。行ってこい」
「「はい!!」」
マシュの楯はヘファイストスの姉御と五年の付き合いがあるギャーさんの目から見ても超一級品。レベル1の駆け出しの頃からそれを持たせて貰えるとは、円卓ファミリアはよっぽど恵まれた環境に有るのだろう。しかし、楯となれば打撃攻撃が主体となり…攻撃力は同じく超一級品武器と比べたら遥かに劣る。故に、攻撃できるユキムラを持たせればより戦いやすく成るだろう。
そしてベルは駆け出しレベルの武器から、それらより攻撃力に優れたユキムラを装備。こうする事で、より高い攻撃力でインファントドラゴンや中層のモンスターと戦えるだろう。
「さてと…こんな物か」
出てきたインファントドラゴンをなんとか2人だけで倒したベルとマシュ。マシュは満身創痍と成っており、ギャラハッドが神秘でパワーアップさせたポーションとマジックポーションをガブ飲みしている。
ベルの方も疲れてはいるが、マシュ程ではない。因みにマシュが使ってるユキムラは返して貰ったが、ベルはまだ持っている。
なお、マダオはオロオロとしている。
「ベル。中層に行くぞ。マシュはランクアップ出来そうだが、お前は多分無理だ」
「えー!!」
ベル…中層拉致決行!!
「ギャラハッド…本当にやるんですか!?」
「いざとなれば俺が助ける」
此処は中層14階層。ベル君のヒロイン…ミノタウロスが元気に生息している所である。
「さてと…居たぞ。ベル、お前のヒロインだ」
「ミノタウロスがヒロインだなんて、僕は絶対嫌なんですけど!!」
そして中層を探索していると、程よく辺りを見回すミノタウロスを発見。このミノタウロスがベル君の相手である。
「ベル。お前なら倒せる。なに、親父より弱いから安心しろ」
「そうですよベル君。ミノタウロスはこのランスロットより弱いんですから!!」
「親父っておめーじゃねーよ、マダオ。ザルドの事だよ」
だが、此処で逃げてはダメだ。ベルはユキムラを構え、ミノタウロスに向かって攻撃を仕掛ける。
「うぉぉぉ!!」
「ぶも!!」
だが、ミノタウロスも唯で攻撃を受けるつもりはない。ミノタウロスはダンジョンで出来た武器…ネイチャーウェポンの大鉈を器用に使い…ユキムラの斬撃を弾く。
(なんだ?アイツ…)
これにはギャラハッドも妙な感じを受けた。ミノタウロスがネイチャーウェポンで攻撃を弾くのはまだ分かる。だが、ベルと戦っているミノタウロスは人…それも武人のようにユキムラを受け流したのだ。
(確実に理性が芽生えてないか?)
今度、ベルは踏み込むようにユキムラを横に凪払う。だが、ミノタウロスはバクテンするように避けたのだ。
(む?ミノタウロスがショッカーのように避けたぞ!?何処で器械体操習った!?)
「ぶも…」
「やりにくい!!まるで…人を相手してるみたい!!」
そしてベルも薄々と感じてきたのだ。このミノタウロスはベルが今まで倒してきた二足歩行のモンスターと異なり、なんだか人を相手しているように感じて来たのだ。
「仕方ない…ベル!!ジョセフから何を教わった!?使えるものは何でも使えと教わっただろ!!」
「はい!!」
ギャラハッドが発破を促す。すると、ベルは地面に落ちている石をミノタウロスに投げつける。だが、レベルの都合上…対してダメージは与えられない。しかし、意表をつく事は出来る。
「ぶも?」
それだけか?と笑うミノタウロス。しかし、ベルはポーチから何かを取り出した。それは…ジョセフから持ってたら便利だからと貰った閃光玉である。
「ぶひ!?」
石ころ→閃光玉と続き、眩しい光で目を瞑るミノタウロス。しかし、その隙を見逃さないベルは一気に近付き、ミノタウロスの片腕を切断する。血潮が吹き飛び、大鉈を握ったまま吹き飛ぶミノタウロスの片腕。しかし、ミノタウロスはその片腕を残った手でキャッチし、グジュリと大鉈を握る手を握り潰してベルに振り下ろす。振り下ろされた大鉈は真っ直ぐベルに向かって振り下ろされるが…ベルは横に避ける。
「うぉぉぉおお!!」
オラリオに来てからほぼ毎日…遥かに格上のギャーさんにしごかれ、ジョセフとシエルと共にギャーさんに挑んではしごかれ、しごかれてしごかれる日々だった。だが、だからこそミノタウロスより速い皆と鍛えたからこそ…ベルはミノタウロスの攻撃を避けれた。
『良いか、ベル。刀で突きを出す時は◯◯。剣で突きを繰り出す時はスティンガーだぞ?』
『なんでですか?』
『その方がかっこ良いから』
「牙突!!」
そして繰り出される牙突!!その一撃はミノタウロスの胸の魔石を砕き、見事にベルは勝利したのだった。
マシュはレベル2にランクアップ!!ベルもレベル2にランクアップ!!
そしてベルはレアスキル 親愛一途の効果により魔法【サタナス・ヴェーリオン】(詠唱 ゴスペル)(追加詠唱 ルギオ)を習得。スキルは魔力放出を習得した。
「そうか。俺は負けたか…ふふふ、次は話したいな。ベル・クラネル…お前の牙突は痛かったぞ」
ダンジョンの何処か。黒いミノタウロスが誕生した…あとしゃべった。
「えぇぇぇぇえ!!アルフィア!?ふぇぇぇえ!!ギャラハッドと…えーとベル君だったか。の話から生きてるって知ってたが、なんでオラリオに!?」
オラリオは警備も厳重。その為か、オラリオの正門はガネーシャ・ファミリアのメンバーが門番を任される事が多く、幹部の1人 ハシャーナ・ドルイナは門番を行っていた。しかし、まさかの来客にハシャーナは大慌て。それもその筈、オラリオの正門にやって来たのはベルのお母さん アルフィアだったのだ。
「えーと…ご用件は?」
「息子達に会いに。通るぞ…所でまだレベルはしょっぱいままか」
最強のママ、オラリオに到着する。
「先ずは長男の嫁候補から鍛えるか」
そんなママの手にはアーディとアイズの記事が握られていた。
次回!!ママ…降臨。
if展開。もしもギャーさんとベルが彼処に入ったら
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