暗殺黙示録   作:桜音

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記憶

オリは自分の最も古い記憶を探した

 

最も古い記憶……明るい可愛らしい部屋

内装とは逆に幾重にも閉ざされた広い空間

目の前にいた黒髪の女の子

そしてオリの教育者たち……

 

ずっと嫌な予感しかしていなかった

彼らの名前は聞いていなかった

薄々感づいていたのだ

 

彼らが何のために、オリを育てたのか

否、教育しなおしたのかを

 

「オリ?」

 

ゴンの心配そうな声で我に返る

彼らはオリの反応を待っているようだった

 

「あ、あぁ…ごめん……うん、その話を信じるよ」

 

「……そっかぁ」

 

ゴンはほっとしたように気を抜いた

 

「ねぇ、オリ!オリの事も教えて!」

 

「へ?」

 

「オレたちにできることがあったら何でもするからさ!」

 

そうは言われても話せることは限られている

いや、むしろ特筆すべきことで話せることはないに等しい

 

「なにか覚えてることとかさ。些細なことでもきっかけになれば……」

 

「それより、アンタ。クロロとどういう関係?」

 

必死に記憶の糸口を探そうとしてくれているゴンの言葉遮り、威圧するようにオリを睨むキルア

全くもって真反対な2人だ

 

警戒心の高く、計算高いキルア

人懐っこく行き当たりばったりなゴン

ちぐはぐだけどいいコンビだなと感じる

 

「クロロは僕のお得意さんだよ」

 

「お得意…?」

 

「そ、僕の商売のね」

 

彼らはクロロを知っているらしいし、ある程度どんなジャンルの仕事かぐらいは分かるであろう

 

すぐに表情が引き締まった

 

――あぁ、そうか……ゴンは僕がクロロと居た事は知らなかったんだ

 

「ちなみにどんな商売?」

 

「何でも屋だよ、犬猫探しから浮気調査まで何でも御座れってね」

 

「はっ!探偵気取りかよ」

 

「いいや、探偵じゃない。言うなら万屋かな?」

 

そういってしばらくオリとキルアの2人は微笑を浮かべながら見合っていた

どうしていいかわからないゴンは交互に見つめていた

 

「あー。ちなみに俺、元殺し屋だから」

 

「なるほど、そういうこと」

 

「あぁ、アンタも分かってんだろ?」

 

殺し屋同士、通ずるものがあったらしい

妙に波長が合うところがある

しかし残念ながらゴンだけは取り残されて蚊帳の外になってしまっているが

 

緊迫した空気を断ち切るのは簡単だった

 

「……ぷっ」

 

「……っく、はは!」

 

否、断ち切る必要なんてなかったからだが

キルアとオリはどちらからともなく笑い出した

あぁ、こいつとは気が合うかもしれないと両方が感じ取ったからだ

 

そして蚊帳の外だったゴンはワケが分からず目を白黒させていた

 

「ゴン、こいつある程度信用できると思う」

 

「え…え?」

 

「プライドもあるし筋も通る相手だったことだよ」

 

なるほど、同業者として試されていたということか

そのあとゴンには大した説明もなく置いてけぼりを食らっていたのは言うまでもあるまい




更新できなくてすみませんっ!><
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