MGSV:GZの結末怖すぎた。
「査察は全くの嘘だったんだ・・・爆音がして一気に・・・クッ、奴らに嵌められたんだ、クソ!!」
カリブ海洋上。
燃え盛りながら仲間たちと共に崩壊するマザーベースから脱出したのも束の間、ヘリの中でカズは自暴自棄になっていた。
時は遡って10日前。
4か月前の事件で死亡したと思われていたパスこと『パシフィカ・オーシャン』がカリブ海洋上を漂流していたところを救出され、キューバ南端の米軍基地内で尋問されているという情報が俺たちMSFの耳に入った。ちょうど同じ時期にIAEA(国際原子力機関)から核査察の申し入れが来ていたことから彼は、彼女が俺たちの保有する核・・・メタルギアZEKEの存在をリークしたのではと考え、これ以上情報を吐かせないため、強いては非政府諜報組織『CIPHER』の手がかりを掴むための協力者として彼女を助けようと単身で潜り込んで捕まってしまったチコと共に救出することが決まった。
そして、先日の夜。俺は、キューバ南端の米軍基地・キャンプオメガの南岸から敷地内へと侵入。
二人の回収に成功したがひどくやられていた。特にパスはひどく衰弱していた上に体内に時限爆弾が仕込まれていた。幸いにもメディックの尽力もあって爆弾は除去され、ヘリ内で爆発するという事態は避けられた。彼によると臓器の一部が摘出された痕跡があることから帰還次第集中治療室で治療する必要があると言っていた。チコが心配そうに彼女の顔を見ている最中、俺は妙な胸騒ぎを感じながらマザーベースへ帰投を待った。
だが着くや否や俺の悪い予感は的中してしまった。
各プラントは燃えながら沈んでいき、残されたエアポートの付近ではカズと僅かに生き残ったMSF隊員たちが査察団として来た思われる武装集団と銃撃戦を行っていた。俺も銃を持って応戦したが崩れ落ちてきた瓦礫の重みで体勢が崩れ、残っていた隊員のほとんどが眼前で死んでいった。俺は、怒りに駆られて戦闘を続行しようとするが手持ちの武器が弾切れを起こしたことと、先にヘリに避難していたカズの声で冷静に戻り、何もできない自分を呪いながら脱出した。
「返してくれ、返せ!俺たちの・・・・畜生!!あれは俺たちの・・・」
カズは、僅か短時間ですべてを失ったことに感情を爆発させ、俺に掴みかかる。築き上げてきたものを仲間と共に失ったショックは俺も同じだ。だから、責められても言い訳をする気はない。寧ろもっと警戒すべきだったと後悔している。
しかし、彼はよりによって絶対安静にする必要があるパスにまでその矛先を向け始めた。
「コイツ!!貴様・・・貴様のせいだな、おい!目を覚ませ、起きろ!起きるんだ!!」
カズはメディックを無理やりどかし、気を失っているパスの肩を大きく揺さぶった。強く揺さぶられたことでパスは目を覚まし、起き上がるやひどく怯えた様子で距離を取る。拷問により苦痛で意識が朦朧としていたのか運ばれてきたことを覚えておらず、俺たちのことをひどく警戒していた。
「貴様、この・・・」
「落ち着いてください!」
今にも彼女に殴りかかろうとするカズをメディックが取り押さえる。パスは、自分の腹部を押さえながら俺たちを見渡す。恐らく、まだ自分の体内に爆弾があると思っているのだろう。
「ば、爆弾が・・・・」
「大丈夫だ、摘出した。」
俺は彼女を落ち着かせ、安心して休むようにと言おうとした。
だが、パスの顔色は変わらずヘリのドアを開ける。
「もう一つ・・・・ある・・・」
そういうと彼女はそのまま身を投げる。近くでは追撃してくるヘリの姿が見えた。
「止せぇ!!」
俺は、叫びながら左手を伸ばすが同時にパスの体内に仕掛けられていた爆弾が爆発。一瞬爆風が襲い、衝撃でヘリはコントロールを失う。メディックが庇ってくれたことで火傷のダメージはなかったが同時に追ってきていた相手のヘリ一機と衝突する瞬間を目にする。
そこで俺の意識は途絶えた。
1975年3月16日
カリブ海洋上で発生した黒煙は、近隣の海岸からも目撃された。
恥部のメディアは、この火災の原因を「営利目的の民間武装組織」にあると指摘。更に、「主要な取引先には、米国政府も含まれる」と報じ、波紋を呼んだ。
これに対し、米国務長官は「我が国と同盟諸国は、本件に一切関知していない」と声明を発表。
一方で、IAEA(国際原子力機関)の査察団が現地に入ったことを示唆した。
だが国連、並びにIAEAは「核査察はなかった」として関与を否定。この間、他国は一切の言及を避けた。多くの国が、この組織の取引先であったことを疑われている。
死傷者数不明。生存者も確認されていない。
事件前後、同海域で所属不明の軍用ヘリが数基、確認されている。
どのくらい気を失っていたのだろうか?
僅かに指す明かりを受けたことで俺は意識を取り戻した。
ここはどこだ?
最後に覚えているのはヘリがコントロールを失い、敵のヘリと衝突したところまでだ。
そうだ、カズは?特にメディックの方は俺に庇ってかなり重傷のはずだ。チコも無事だといいんだが。
俺は目を開けて周囲を確認する。眠っている間にどこかに運び込まれたのか薄暗い廃墟のような場所で拘束されているらしい。少し動くとチェーンと思われるものが外れ、そのまま倒れる。
「・・・何が起こったんだ?」
腕を動かしてみると幸いにも折れてはいないらしい。なんとか立ち上がると見覚えのない薄暗い空間で天井に空いた穴から僅かに月明かりがさしていた。
「少なくともあの世ではなさそうだな。にしても随分と脆い手錠だったな。」
スネークは、気分を落ち着かせるためにバックパックに入っている葉巻を吸おうと手を探る。だが、いくら探ってもバックパックが見当たらない。
「没収されたか。それになんだこの派手な格好は?まるでマンガかアニメだ。」
一服できないことを残念に思いながらも彼は、その場に座り込んで自分の服装を確認する。マザーベースを出るときに来たスニーキングスーツではなく、黒いアンダーシャツに黒いジャケット、手足に装着されている赤い装甲のプロテクターとそれはまるでアメコミヒーローを思わせる格好だ。
「しかし、あれからどのくらい眠っていたのか見当がつかんな。装備品も武器もなし。変なコスチュームを着させられるとは、これなら拷問で脱がされていた方がマシだ。」
そう重い腰を上げるとスネークは喉の渇きを感じ、近くに雨水がたまってできたであろう水たまりを見つける。過去にヴァーチャスミッション、スネークイーター作戦以前の10年にも渡る修業時代で幾多のサバイバル経験をした彼は、躊躇することなく水を飲もうと顔を近づける。
その時、自分の顔を見て彼は、思わず驚きの声を上げる。
「なんだこの顔は!?」
そこにはいつもの自分の顔ではなく赤いヘルメットを被った長い金髪の青年の顔だった。しかも右目の方はえぐり取られている状態でよく見ると機械が露出していた。
スネークは動揺しながらも水をがぶ飲みし、そのままさっきの場所まで戻り腰を掛け直す。
「一体何がどうなっているんだ・・・整形手術とかそんなレベルじゃない。もしかして悪い夢でも見ているのか?」
記憶を整理し直してみるがどう考えても海上で墜落したヘリから流されたとは思えない。
となると自分だけ今までいた世界とは異なる場所・・・いわゆる異世界に飛ばされてしまったのだろうか。今まで単独潜入をした経験こそあるがその時は最低限の装備は持っていたし、通信によるバックアップもあった。だが、それすらもない。まさに孤独だった。
ため息をついていると離れたところから銃声が聞こえてくる。しかも足音はどんどん近づいてきていた。
「・・・・ひとまず身を隠す必要があるな。」
スネークは、辺りを見回して何か使えるものはないか探してみる。すると若干腐敗はしているが身を隠せそうな木箱を見つける。匂いは少々きついが贅沢は言っていられない。
彼はいつも使う段ボールの要領で被り、扉と思われる壁の隣に身を隠す。するとしばらくして扉が爆発で吹き飛び、男二人、少女一人。そして、妖精?のグループが部屋に乗り込んできた。
「早く先へ、ここはオレに任せろ!」
男が言うと少女は、もう一方の男と妖精?を引き連れて先ほどまでスネークがいた部屋の中央に行くが何もないことに愕然とする。
「な、何もない?」
ミランは、部屋全体を確認しながら言う。彼の言葉に対し、少女はまるで希望を失ったとばかりに膝をつく。
「そんな・・・情報が嘘だったというの?」
シエルは、近づいているであろう敵に警戒しながらも目標地点の座標が間違っていないかどうかを再確認する。ここには追い詰められている自分たちの最後の希望となる伝説のレプリロイドが封印されているはずだった。
にもかかわらず、現場にはレプリロイドの破片すらない。自分が入手した情報が嘘だったのか、それとも長い月日の間に誰かに盗まれてしまったのではないかと考えた。
何はともあれここには何もないという事実は変わらず、彼女はここに来るまでに犠牲になった者たちに対して申し訳ないとばかりに頭を抱える。
「せっかくここまで来たのに・・・みんな私のせいで・・・・」
「シエル、今更後悔してもしょうがない。とりあえずここから脱出しないと・・・・」
ミランは落ち込んでいるシエルに寄り添いながら言う中、小柄な妖精のような姿をしているサイバーエルフ『パッシィ』は部屋の中を見回しながら違和感を感じていた。
『でも、おかしいわ。何もないはずなのにすぐ近くに強い力を感じるの。』
「何もないぞパッシィ。勘違いじゃないか?」
『うんうん、そんなことない。』
「うわっ!?」
「「『!?』」」
突然の声に三人は振り向く。外で見張っていた男が気を失って倒れていたのだ。追跡してきているであろうパンテオンの姿はまだ見当たらない。
「どこだ?どこから攻撃を!?」
ミランは、二人の前に来て周囲を警戒する。
もしやレジスタンス内で噂されているステルス装備タイプが投入されたのだろうか?
彼が二人を守るために見回っている中、パッシィは少し離れた場所にある木箱が不自然に動いているのを見つけた。
『シエル!あの木箱動いてる!!』
「えっ!?」
シエルたちは、一か所に固まって目の前にある木箱に近付く。ミランがそっと木箱を持ち上げようとすると中から勢いよくスネークが飛び出し、彼にCQCを決めて地面に叩きつけた。
「グエッ!?」
「ミラン!」
「動くな。」
奪ったバスターショットをミランの頭に突き付けながら彼は、シエルに近付く。だが、彼女たちは彼の姿を見るや驚きの表情をする。
「赤き衣を纏いし金髪・・・・あの素早い動き・・・」
『間違いないわ!シエルが言っていた“伝説のレプリロイド”よ!本当に実在していたんだわ!!しかも動いてる!!』
「伝説?レプリ・・・ロイド?何のことだ?」
「いててて!!何も抵抗しないから放してくれ!!腕もげる!腕がもげる!!」
彼らの反応に疑問を感じている中、背後から複数の気配を感じる。振り向くとそこには右腕が一体化していると思われる銃を構えた青いヘルメットを被ったパンテオンたちだった。
「やばい!ついに追いつかれた!!」
「せっかくゼロを見つけたのに・・・・」
パンテオンたちは、一斉に光弾を発射してくる。スネークは、シエルたちを無理やり頭を下げて回避させた。
「あ、ありがとう・・・」
「礼はいい。しかし、数が多いな・・・・!」
彼は、ミランの腰についている手榴弾に目をつける。
「おい、若いの。コイツをちょっと借りるぞ!」
「えっ、でもそれ目くらましぐらいにしか」
返事を言い終わる前にスネークは、パンテオンたちに向かって手榴弾を投げる。
足元に落ちたそれは爆発すると同時に大量ガスをまき散らして視界を奪う。悪い視界の中で彼らは、目標を確保しようと動くがガスに紛れて現れるスネークの連続CQCの餌食となる。
ガスが晴れるとそこには戦闘不能になって倒れたパンテオンが転がっていた。
「す、すっげえぇえ・・・・・」
『武器を使わないでみんなやっつけちゃった!!』
ミランとパッシィは、圧倒的な実力に一種の感動を覚える。一方のスネークは、倒れたパンテオンたちの腕からバスターを取り外して試し撃ちをしていた。
「うん・・・・少々癖が強いが使えなくはないな。しかし、光の弾丸とは驚きだな。」
彼は、バスターショットを返し、外したバスターを装着する。そして、余ったものをシエルに手渡した。
「えっと・・・これは・・・」
「正直どういう状況なのか全くわからんがお前さんたち、追われているんだろう?。だったら、ここはひとまずここから脱出することを優先にすべきだ。俺が殿をするから若いのとお嬢ちゃんはバックについてくれ。」
「は、はい・・・」
倒れていたメンバーを起こして4人は、警戒しながら通路を歩いていく。途中途中でパンテオンの増援こそ来れどスネークの的確な射撃で撃墜されて行った。残骸を手に取りながら彼は、この得体の知れない兵士たちが機械であったことに驚愕する。
「まさか、人間の形をしたロボットが相手とは・・・これは本当に悪い夢でも見ている気分だ。」
(同じレプリロイドを見ているだけのにどうしてそんな不思議そうな顔しているのかしら?)
途中まで行くと出口が土砂で埋まっていた。
「出口が塞がれちゃっている・・・」
「逆に言えば敵の増援はこれ以上ないということか。なら、別の方法で脱出するしかない。」
「けど・・・」
「この施設の地図はないか?見取り図さえあれば他の出口を探すことも可能なはずだ。」
スネークのアドバイスを受けてシエルは、持ってきたMAPを再確認する。
「ここが現在地で他に出口らしいところは・・・・見つからない。この辺一帯、100年以上も手が付けられていないから他の場所が・・・・」
シエルが言いかけたとき四人が立っていた場所が重みに耐えきれず崩れた。
「キャッ!!」
「「わあ~~!!」」
「フオオオオオオオオオ!!」
一人だけ一番大きな声を上げながらもスネークは、咄嗟にシエルをキャッチして下に着地する。下は地下水で浸水していたが足がつくぐらいの深さだった。彼女は、無事に降りられたとわかると顔を少し赤くしてスネークの手から離れる。
「あ、ありがとう・・・・」
「おう、全員降りられたみたいだな。」
「「死ぬかと思った・・・」」
全員に怪我がないことを確認するとシエルは、周囲を確認する。
「どうやらここは前時代の研究所のようね。長い間使われていなかったようだけどもしかしたら、レジスタンスベースに戻れるトランスサーバがあるかもしれないわ。」
「トランスサーバ?なんだそれは?」
「入力した先へ物資の転送・移動できるシステムのことよ。貴方が活動していた時代では既に導入していたはずだけど?」
「そうなのか?」
『シエル・・・・』
スネークの反応を見てパッシィは、心配そうな顔をする。
「・・・多分、長い間眠っていたせいで記憶が欠落したせいかもしれないわね。私たちが騒ぎ起こしたからでもあるけど。」
シエルは、パッシィを安心させるように言うと奥へと続く道を移動する。スネークは、ミランたち二人と共に追手が来ないことを警戒しつつ彼女の後を追う。
(あの容姿から見るとチコよりは年上だと思うアマンダより明らかに若いな。パスのようにスパイとして教育されている可能性も捨てきれないが少なくともこの兵士たちの上官だとは考えにくい。誰かの命令を受けてここに来ているのか、それとも・・・)
しばらく歩くと道は再び崩れた瓦礫によって防がれていた。
「ダメだわ、崩れちゃってる。」
「振り出しか。他に道がないなら戻る方が賢明だな。」
他に進む道もないため、彼らは一旦地上に戻ろうとする。ところがその直後、背後の瓦礫の山が崩れて巨大な腕がシエルの体を捕らえた。
「キャッ!!」
「「シエル(さん)!?」」
『シエルーッ!!』
パッシィたちが思わず声を上げている中、スネークはただ一人先へと走る。そこには巨大なロボット兵がおり、その左腕にはシエルが握られていた。
「ロボットの兵隊の次は巨大ロボットと来たか。」
「だめ。は、早く逃げて・・・こいつにはバスターが・・・・」
彼女が言ったのも束の間瓦礫の崩壊で道が塞がれてしまう。スネークは試しにバスターを数発撃ってみるがボディに弾かれてしまう。
「体は強固な装甲で銃弾を受け付けないか。」
ロボット兵の口が開き、レーザーが放たれる。彼はローリングして回避するとレーザーは天井にまで届き、さらに瓦礫が崩れて、山を形成する。その山の上に素早く登って今度は頭部に目掛けれ攻撃を行うが一瞬動きが鈍っただけで大したダメージにはならなかった。
「頭部が脆いのは分かったがこの豆鉄砲じゃ埒が明かんな。」
口では言うもののスネークは、バスターの弾丸を頭部に集中して当てる。中枢機能を破損したのかロボット兵の動きは鈍くなり、シエルを握っている腕の力が弱まっていく。だが、それでも攻撃機能は生きており、依然と体当たりとレーザー攻撃を繰り出してくる。
(タフな奴だ。FIMやグレネードさえあれば動けないぐらいにはできるが代わりになるようなものがないからな・・・それにあっても彼女を巻き込みかねない。)
その時、部屋に設置されてあったモニターが薄っすらと光った。そこから彼の前に一本の剣が投げられる。
「ん?光る剣?」
剣の刀身は緑色に光っており、見た感じ鉄には見えない。戦場で多くの兵器を使ってきたスネークだが目の前にある剣は何の材質でできているのか分からなかった。
『ゼロ・・・・コレヲツカッテ・・・・』
「誰だ!」
『・・・ハヤク・・・、カノジョヲ・・・助ケナイト・・・サッ、ハヤク・・・・』
「・・・・」
スネークは、得体の知れない存在に強い警戒心を持つが今の装備では分が悪い。ロボット兵は再びレーザーを撃とうと口を開いてチャージを開始している。迷っている時間はない。
「っ!!」
彼はヘッドスライディングで回避すると剣を引き抜き、体をよじ登って顔面に突き刺した。中枢機能を破壊されたことでロボットの動きは完全に停止し、握っていたシエルの手を離した。動力炉の暴走し始めたことに気づいたスネークは、素早く彼女を回収すると爆発の衝撃から逃れるために伏せた。ロボット兵の爆発は周囲に大きな衝撃を起こし、入り口の瓦礫を吹き飛ばした。
「シエル!無事か!!」
塞がっていたものがなくなったことでミランたちは、急いで中に入る。すると砂埃を払いながら起き上がるシエルの姿があった。
『シエルーッ!ケガはない!?』
「私は大丈夫。彼が助けてくれた。」
シエルは、スネークを見ながら言う。
「スゲーッ!あのゴーレムをやっつけたんだ!」
「シエルさんを助けてくれてありがとうございます。」
彼らは頭を下げながら礼をする。
「止してくれ。そこまで言われるほどのことはやっていない。」
「いいえ、貴方のおかげで私たちの命が救われたのは本当のことよ。あの戦い方と言い・・・やっぱり貴方は、伝説の『ゼロ』なのね。」
「・・・・『ゼロ』か。それが俺の名前か。」
スネークは、敵対しているかつての上官兼親友であった男のコードネームと同じ名前であることに感慨深い表情を浮かべた。シエルは彼の様子を見て思わず質問をしてみた。
「あの・・・今までの反応から気になっていたんだけど自分のことが分からないの?」
「残念ながらな。今の自分が何者なのか、どうしてあの場所で眠っていたのかも全く憶えていないんだ。」
「えっ、でもあんなにすごい戦い方をしていたじゃないか?」
「あれは経験で体に刷り込まれたものだ。だから、憶えていなくても動くことはできる。」
「マジか・・・」
彼の言葉にミランは、納得したように答える。本当は人間だということを話すと返って話がややこしくなると思い、言わないでいるとシエルは仮説を立て始める。
「多分、遺跡を攻撃されたことでプログラムが緊急再稼働を行ったせいで記憶にバグが生じてしまったのかもしれないわね。その目も無理が祟って壊れたのかも・・・・無理やり起こしてしまってごめんなさい。そして、助けてくれてありがとう。」
シエルは、謝罪とお礼の言葉を送ると自分たちの自己紹介をすることにした。
「私の名前はシエル。こう見えても科学者なの。」
「科学者?君がか!?」
スネークのとって科学者のイメージは、ピースウォーカー事件で知り合ったヒューイやストレンジラブ、スネークイーター作戦で接触したグラーニンやソコロフのような輩だった。それがこんな若い少女が科学者になれるとは想像できなかった。
「おかしい?」
「いや。ただ・・・・君のような子供が科学者とは世の中何が起こるかわからないと思っただけだ。」
「よく言われるわ。こっちの二人はミランとジョニー。隣で飛んでいるのはサイバーエルフのパッシィよ。」
「お、俺はジョニー!よろしくお願いします!!」」
「ミランだ。さっきの技痛かったけどおかげで助かったありがとう。」
『パッシィよ!シエルを助けてくれてありがとう!!』
一通りの紹介を終えると4人と一匹は、部屋の奥へ入る。そこには見たことがない巨大な装置が設置されてた。シエルは、その装置の端末を開くと動くかどうか確認する。
「運がよかったわ、電力が生きてる。上に立って装置を起動すればベースに帰れるわ。さっ、みんな早く上に立って!」
彼女の指示でミラン、ジョニーとパッシィが上に乗る中、スネークは乗る前に足を止めて振り向く。
「なあ、シエル。」
「何?」
「正直、俺はその『ゼロ』としての記憶が一切ない。もし、俺が君たちの求めていた『ゼロ』でなかったとしたら・・・どうするつもりだ?」
「変なこと聞かないでよ、私にとっては、貴方はもう『ゼロ』なのよ。」
シエルの答えにスネークは目を丸くするが同時に思わず鼻で笑った。
「フッ、強引だな。」
「帰ったらその目を直さなくちゃね。」
システムを作動すると彼女は遅れて装置の上に立ち、スネークたちは転送されて行った。
これはかつて『BIG BOSS』と呼ばれた男が赤き英雄として新たな世界へと降り立った物語である。
冒頭どうしようか考えたけど大体みんな知っていると思ったので省略しました。
ちなみにこれが現在のスネークゼロの状態。
・右目破損
・所持品、パンテオンから強奪したバスターとZセイバーのみ
・葉巻吸いたい
・今の自分何者?
・とりあえずCQC使えれば何とかなる?
続きは検討中です。
ちなみにジョニーはたまたま名前のないモブ兵に付けただけなのでジョニー佐々木とは関係ありません。