MGSV:ロックマンゼロ ~赤き蛇の物語~   作:赤バンブル

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これギャグ作品だったっけ(錯覚)?


データ回収その1

スネークがレジスタンスベースに滞在することを決めてから数日。

 

まず、彼が着手したのは戦闘員の訓練だった。

 

レジスタンスに参加しているメンバーのほとんどは、工場作業やネオ・アルカディア居住区などで働いていた非戦闘員ばかりだ。それ故に戦闘に関しては完全な素人で武器を失えば、そこで『死』が確定する。そのため、全員をその場に招集して体術を身につかせることから始めた。特にCQCを実際に見たミランとジョニーは率先して訓練に参加したが向かってくる度に返り討ちにされていた。

 

「あいてて・・・・」

 

「早すぎて動きが掴めない。」

 

「悪いな、これに関しては体で覚えろとしか言いようがない。俺も実際そうだったからな。よし、次!」

 

結局、この日にレジスタンス兵の中でCQCを覚えられた者は一人もおらず、全員疲れた顔で配置へと戻っていった。

 

「ゼロさん、明日もお願いします!俺、頑張るんで!!」

 

ただ、ミランとジョニーを始めとする一部の者たちは、何か掴めると感じたのか言ってもいないのに明日の訓練を申し込む輩もいたため、スネークは少しは改善できそうだと期待を持つことができた。

 

訓練を終えた彼は、今後の方針を決めるためにシエルの研究室へと向かう。

 

「・・・しかし、あのエネルゲン水晶と言う奴は疲労が取れたりと便利だが味は微妙だな。レーションよりはマシだが・・・・どこかにネズミはいないか?」

 

彼がそう思っていると穴の隙間から都合よくネズミが出てきていた。

 

「おっ、いいところに。早速頂くか。」

 

慣れた手つきでネズミを捕まえると壁に勢いよく叩きつけて絞める。そして、腹部を押して排出物を絞り出すと皮を剥ぎ、思いっきり齧り付いた。

 

「うまい!」

 

身が少ないとはいえ久しぶりにありつけた肉のうまみに感激し、骨まで残さずボリボリ食べ終わるとスネークは再び歩き始める。

 

「・・・・」

 

その後ろで白いネコの人形を抱えた金髪の女の子がドン引きしていることを知らずに・・・・。

 

「伝説の英雄ってネズミ食べちゃうんだ・・・・ひょっとして何でも食べちゃうのかな・・・怖い。」

 

アルエットは、顔を真っ青にしてその場から逃げ出した。

 

 

 

 

研究室に入るとシエルは、バイザーをかけながら端末を操作していた。

 

「シエル、話をしたいんだが構わないか?」

 

「ちょっと待って。」

 

彼女は、端末のデータを保存するとバイザーを上げてスネークと向き合う。

 

「私からもちょうどお願いしたいことがあったからいいわよ。」

 

「あぁ、まずレジスタンスの人材についてなんだが・・・正直言うと護身術を身に付けさせるだけでも苦労しそうだ。戦いとは無縁の場所から放り出されたこともあって本当の戦い方を分かっていない。ネオ・アルカディアの部隊と本格的にぶつかることになれば大量の犠牲者を出しかねんぞ。」

 

「そう・・・私も科学者だから戦術に関してはあまり詳しくないわ。だから、戦いになったらどうしても運任せになっちゃうことがある。」

 

「あのミランとジョニー、それと・・・・コルボーとか言う若造数名は見込みがあるが他のメンバーは後方支援向きだ。前線に置くのはお勧めできない。そこでなんだが・・・ネオ・アルカディア内で味方に引き込める勢力や有益になりそうな情報はないか?この間連れてきた捕虜もそうだが奴らも組織が一枚岩だとは思えない。下の者は、それなりに不満を持っているはずだ。説得すれば、こちらの味方になってくれるかもしれない。」

 

スネークが提案したのは敵の戦力をこちらに引き込む方法だ。

 

これは国境なき軍隊(MSF)を立ち上げる以前から実践していたことで味方を増やすには打ってつけの策だ。だが、問題としては説得に応じさせる方法だ。これは副官であったカズヒラ・ミラーの手腕、そして、スネークの『BIGBOSS』の称号によるもので為せたことでほぼ無名の状態である今では有効に作用しない。

 

彼の提案に対し、シエルは少し考えるが首を横に振った。

 

「悪くはないと思うけど・・・彼らは説得に応じないと思うわ。パンテオンたちは全てエックスのDNAデータを組み込んで作られているの。性格に違いはあれけどエックスとネオ・アルカディアに対しての忠誠心も強い。例え、ミュートスレプリロイドからの扱いが悪くても彼らはネオ・アルカディアのためだと思って動いているのよ。だから・・・味方に引き込むことは無理だと思う。内部の方でも仲は悪くても基本的に戦力はエックスを守護するネオ・アルカディア四天王によって統制されているの。内部分裂する可能性も多分・・・ない。」

 

彼女の答えにスネークはため息をつき、煙草を吸い始める。

 

「・・・課題は多いな。こうなったら他のレジスタンスを探して組織を統合するか、地道に戦力を蓄えるかにするしかないか(DNAレベルで忠誠を誓っているならカズがいても説得に応じないんだろうな)。」

 

「ごめんなさい、期待に応えられるような答えを言えなくて。」

 

「っで、君の頼みは?」

 

あまり暗くならないようスネークは、話題を切り替える。

 

「スネーク、最初に貴方と出会ったあの場所を覚えてる?」

 

「あの遺跡だな、あそこがどうかしたのか?」

 

「あの時は慌てて逃げてきたけど、もしかしたらあそこには、貴方にとって重要な情報が残っているかもしれないの。」

 

「俺の失われた記憶に関することか。」

 

「ネオ・アルカディア側もあそこを調べようとしているはず・・・敵に情報を奪われる前に行って・・・くれないかしら?」

 

「シエル、俺たちはもう仲間だ。そんな頼み方しなくてもいい。」

 

「うん。スネーク、お願い。」

 

「分かった、準備が整い次第出発する。」

 

彼は、煙草を消すと立ち上がって部屋を出ようとする。すると彼女の足元で眠っていた子犬が起きて吠えながらすり寄ってきた。

 

「ワンワン!」

 

「あっ、こらダメよ。スネークはこれからお仕事なんだから。」

 

シエルの制止も聞かず、子犬はスネークに抱きかかえられると嬉しそうに顔を舐めはじめる。

 

「おぉ・・・」

 

「ごめんなさい、この子結構やんちゃで・・・昨日なんかアルエットが泣きながら追い掛け回されて大変だったの。」

 

「それは大変だったな、犬種は?」

 

「わからない。過去の大戦で地上の生き物の多くが絶滅したと言われているからこの子もどういう種類なのかそれとも犬なのかも。」

 

「そうか・・・名前はまだ決めていないのか?」

 

「なんか思いつかなくて。」

 

「うん・・・・『D.D』って言うのはどうだ?」

 

「D.D?」

 

「『ダイヤモンド・ドッグ』の略だ。確かに今は子供だが、育て方によっては優秀な番犬や猟犬になる。要は原石だな。」

 

「この子が?想像できないけど・・・」

 

「クゥウン。」

 

シエルの言ったことを理解しているのかD.Dは、しょぼくれたような声を出す。

 

「えっ?もしかして私の言ったこと理解してる!?」

 

「ハッハッハッ、可愛がらないと怒って噛みついてくるかもしれんぞ。」

 

「冗談止してよ・・・あっ、そうだ。下の階の動力室にセルヴォと言う技術者がいるんだけど貴方に渡したいものがあるって言っていたわ。行く前によってあげて。」

 

「了解だ。」

 

スネークは、寂しそうなD.Dの頭を撫でるとエレベーターで下の階へと降りる。下の動力室では白色にオレンジのゴーグルをかけた男が何やら作業をしていた。

 

「アンタがセルヴォか?」

 

「うん?あぁ、私がセルヴォだが君がシエルが言っていたゼロかい?」

 

セルヴォが作業を中断して向き合い軽く握手を交わす。

 

「遅くなってしまったが彼女たちを助けてくれてありがとう。正直、君がいなければ我々はどうなっていたことか。」

 

「シエルが来てくれなければ俺もあそこで寝たままだった。それと俺のことはスネークでいい。まだ、俺自身もそのゼロであるか記憶が曖昧なんでな。」

 

「分かったよ、スネーク。実は、君に渡しておこうと思ったものがあってね。」

 

セルヴォは、ポケットから小型の装置を取り出して手渡す。

 

「これは?」

 

「エスケープユニットだよ、トランスサーバが近くになくて脱出できない事態に陥った際はこれを使ってこのベースに緊急転送する物だ。尤もこれを使うということは任務の失敗を意味するんだがね。」

 

「要は緊急用と言ったところか。ところでセルヴォ、技術者であるアンタに相談したいことがあるんだが聞いてもらえるか?」

 

「相談?私にできることなら構わないよ。」

 

伝説の存在とされた男の意外な言葉に彼は、相談に乗り始める。

 

「実は武器に関してのことなんだが、レプリロイドを一時的に動きを封じされる所謂麻酔銃のようなものが欲しいんだ。」

 

「麻酔銃?それは随分と変わった物を欲しがるね。敵なら君のセイバーとかで倒せば済む話だが。」

 

「俺たちが派手に動き回ればネオ・アルカディアが目に付けて今まで以上に潰すことに力を入れ始める。そうならないように隠密行動するのが大事だ。」

 

「隠密か・・・確かにそれは一理あるね。ふむ、ただレプリロイドは飽くまで機械の体だから人間のように薬を撃てば眠るようなものじゃない。少し時間はかかるだろうがやってみよう。」

 

「助かる。後、バスターショットの改良と実弾兵装の研究も行ってほしい。」

 

「実弾か。バスターショットのようなビーム兵装が普及してから廃れてしまったが改良次第ではそれ以上の成果もあげられる可能性がある。わかった。一応同時並行で研究するけどもし、各施設のデータバンクが生きていたら入手してこちらに送ってくれ。過去のデータが眠っていることがあるから役に立つかもしれない。」

 

「あぁ。余裕があったら進める。」

 

スネークは、返事をして引き上げようとする。その時、山積みにされたコンテナの中から飛び出ているあるものに目が行く。

 

「セルヴォ。このコンテナの中に入っている武器、いくつか持ってて構わないか?」

 

「別に構わないけど。それは設置して相手に触れてもらわないと役に立たないからお勧めしないよ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

トランスサーバで旧研究所に出るとそこにはシエルの予想通り、複数のパンテオンが徘徊していた。

 

「こちら、スネーク。現場に到着した。予想通り、データ目当てで来ているようだ。」

 

『やっぱり。スネーク、敵がどこまで回収したかはわからないけどネオ・アルカディアに送られる前に止めて。』

 

「了解だ。ミッションを遂行する。」

 

彼は、持ってきたダンボール箱に身を隠す。

 

『・・・・スネーク、何やってんの?』

 

「ダンボール箱を被っているんだが。」

 

『いや、そういうことじゃなくて・・・なんで被るの?』

 

「うん・・・わからない。だがこの箱があると無性に被りたくなるんだ。いや、被らなければならないという使命感を感じた、と言う方が正しいかもしれない。」

 

『使命感?それって、失われた記憶にも関係するのかしら?』

 

「あぁ。そして、こうして被ってみるとこれが妙に落ち着くんだ。うまく言えないが、いるべきところにいる安心感と言うか、人間・・・いや、レプリロイドはこうあるべきだという確信に満ちた安らぎのようなものを感じる。」

 

『・・・・』

 

「わからないか?」

 

『ごめん、わからない。』

 

「なら、プレリーも被ってみろ。そうすればわかる。」

 

『わからなくていい!それはいいから早く貴方が眠っていた場所に行ってちょうだい!早く!!』

 

「どうしてだっ!?」

 

『明らかに怪しいからに決まっているでしょ!さっきも言いたかったんだけど、スネーク奇怪な行動し過ぎよ!タバコは吸うわ、レーションどころかネズミやへんなものは食べるわ、ダンボール箱に身を隠すわ、私が想像していたゼロのイメージが崩れるからやめてちょうだい!っていうかさっきアルエットが「ゼロって、シエルお姉ちゃんや私達も食べちゃうの?」って泣きそうな顔で聞いてきたのよ!!』

 

「何?ネズミはレーションよりもうまいし、身近で取れる貴重なたんぱく源だぞ?」

 

『普通の人間でもネズミなんて生で食べないわよ!!レプリロイドなら尚更でしょ!?』

 

「何を言っているんだプレリー!?うまいものを食って人間はデカくなるんだ。お前もちゃんと食べないといい女になれないぞ!?」

 

『私でもネズミは食べたくないわよ!!この間なんてゴキブリを食べようとしていたでしょ!!』

 

「いや、どんな味かなと思って・・・」

 

 

 

「おい、なんかやけに怒鳴り声が聞こえないか?」

 

「まさか、ここに来ていたレジスタンス共は全滅したはずだ。多分空耳だろう。」

 

「いや、あそこダンボール箱から聞こえるような・・・・」

 

二人の通信に反応したのか警備をしていたパンテオンたちがどんどん集まってくる。

 

「これ、空けて大丈夫なのか?中に時限爆弾とか入っているんじゃ・・・」

 

「でも、報告しなくちゃガネシャリフ様に怒られるぞ?数日前、アステ・ファルコン様のところの奴等は全滅したって聞いているしな。」

 

「俺らもそろそろ世代交代だからな。」

 

彼らは、ゆっくりと箱を持ち上げる。すると下からスネークが飛び出してきた。

 

「「「!」」」

 

「「「!」」」

 

驚いたのも束の間、全員迎撃する前に連続CQCでノックアウトされたのは言うまでもない。

 




次回多分そんなに長くない。
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