The Back Rooms Story 〜Fanmade〜 作:犬社長
1日空いて申し訳ない!!(>人<;)
新しい話のネタを考えて来ました。コレで少しは延命できます(笑)
ではどうぞ〜
ーーーーーーーーガタン
ーーーーーーーーゴトン
ーーーーーーーーガタン
ーーーーーーーーゴトン
ーーーーーーーー
ーーーーーーーー
ーーーーーーーー
◇◆ ◇◆ ◇◆ ◇◆ ◇◆ ◇◆ ◇◆ ◇◆ ◇◆ ◇◆
バックルーム Level1 〈Habitable zone〉
微かにその
ーーーーーーーーガタン…ゴトン…と。
「ジョンさん…やっぱり電車の音だよな?」
トムの呟きに耳を澄ませていたジョンも頷く。
「ああ、間違い無いな…コレは電車の音だ。遠くから聞こえるが…まさか電車が走ってるのか…?」
二人で顔を見合わせて首を傾げる。
「…しかし、こんな世界で走ってる電車とか絶対やばい電車だと思うんだよね…トレインイーターみたいな…。」
「何だ?そのトレインイーターって…。」
「あー、いや。何でも無いッス。」
トムの例えはジョンには伝わらなかった様だ。
ただ、相変わらず電車の音は聞こえ続けている。心なしか、少しずつ近づいて来ている様にも思えた。
「…やっぱり、近づいて来てるよな。ちょっと行ってみないか?ジョンさん。」
「俺は別に良いが、行ってどうするんだ?その…もしもキミの言うヤバイ電車だったら俺たち終わりだが。」
「その時はその時さ。トレインイーターは乗らなきゃ実害は無い…筈だったし、逃げれば良いさ。」
「…意外とキミって大胆だよな…。」
感心したのか呆れているのか、ジョンが何とも言えない顔でトムの方を見やる。
トムはリュックサックを背負い直すと先立って歩き始めた。ジョンも後に続く。
電車の音は相変わらず聞こえていた。その音のする方に二人は向かっていく。
ーーーーーーーーやがて、二人の行手にあるモノが見えて来た。
「お、なんか見えて来たぞ、ジョン!」
「ああ、見えてる。アレはーーーーー。」
行手に現れたソレは現代人なら、一度は利用したであろうモノーーーーーー
ーーーーーーそう、
「ーーーーーー駅じゃん。」
「ーーーーーー駅だな。」
ーーーーーー駅である。
とは言っても、改札や切符売り場などは一切なく、ホームらしき一段高くなった場所が一つ有るだけで駅名標すら無い。
どちらかと言えば其処は路面電車の停留場の様な雰囲気を醸し出していた。
ただ、線路のレールはしっかりとしたモノが敷かれている。
線路の先を見てみようとトムが首を巡らすと、壁に空いた暗いトンネルの中へ線路が続いているのを見ることができた。反対側も同じ様に線路が続いている。
やがて、そのトンネルの中から光り輝く電車のヘッドライトが見えて来た。
「おお!来たぞジョン!!電車だ!マジで電車だぞ!」
何だか懐かしい友達に会ったかの様な安心感をトムは覚えながら電車を指差して言う。
「きっと乗ってるんだ!ーーーーー
「……車掌さん?トムさんはなんか知ってるのか?」
その瞬間、トムの脳裏に何かーーーーーずっと昔の思い出のようなものが閃光のように浮かび上がる。
「………ッ?!何だこの記憶…!」
ーーーーーーーーそして、トムは
◇◆◇◆◇◆
幼い自分が今いる駅のホームよりもっと広い駅に立っている。
そばに居るのはあの夢に出て来た車掌だ。
その車掌が優しく幼い自分の頭を撫ぜている。
自分のいるホームに
そして自分はそれに乗ってーーーーーーーー…
『…僕はまた来るから!!忘れたりなんかしない!!絶対に!!』
記憶の中で幼い自分が叫んだ。
◇◆◇◆◇◆
(…そうだった!!俺は…何でこんな事を忘れていたんだ!!??)
……全てをトムは思い出した。長い間忘れ去っていたこの世界の全てを。
(俺は知っている!あの
目を見開いてトムは喘ぐ。
「…急にどうした?トムさん?電車…来たぞ?」
ジョンが自分を心配そうに覗き込んでいるが、トムの気分は上の空だった。
(俺は昔…
顔を勢いよく上げるトム。彼の目の前には、くすんだ銀色の電車が停まっていた。
その先頭車両のドアが音を立てて開く。其処から出て来た人を見て、トムは呟いた。
「……車掌……さん……!」
相変わらずモヤの様なモノで隠れて見えない顔が小さく笑った気がした。
『…久しぶりですね。トム・マクフライ君。その顔を見る限り…もう、思い出してくれた様ですね。』
そう言って彼は電車の中を指差した。
『どうぞ、乗ってください。行き先は安全だと保証しますよ。』
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆ ◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
トム達が乗り込んだ電車はゆっくりと動き出す。
「懐かしいな…そうだった。こんな電車に乗ったっけ…。」
飾り気のない黄色い椅子と吊り革が付いているだけの車内を見渡してトムが呟く。
『この電車はあの頃と全く変わっていませんよ。トム・マクフライ君…この世界と同じでね。』
「あぁ、そうみたいだな。あんたも全く変わってないみたいだし。」
一方で、ジョンは黄色い椅子に座ってトムの顔と車掌の顔を交互に見ていた。
「えっと…二人はお知り合いだった…んですか?」
「うん。今さっき思い出したけど、ずっと昔俺この世界に来たことがあったんだわ。」
ジョンが頭を抱える。
「oh……何てこったい……むしろ何で今まで忘れてたんだよ。」
「俺にもわかんねぇ。こんな強烈な体験そうそう忘れるはずがないと思うんだがなぁ…。」
『忘れる物は忘れるという事ですよ。ただ、この世界は覚えていた様ですけどね。』
横に立っている車掌が車掌帽の位置を直しながらいう。そう言えば、電車が動いているのに、運転席に誰も居ないが良いのだろうか?
『貴方はこの電車に乗って様々なレベルを私と一緒に旅をして居ました。中々楽しかったですよ…この電車は基本誰も乗せることがありませんからね。』
「…誰も乗せない?じゃあ、何の為に電車があるんだ?」
ジョンの質問に車掌は遠くを見ながら答えた。
『……そういうモノなんですよ。私に与えられたのはこの電車を走らせる権利ただ一つ。何の理由が有るか…知らなくても電車は動かせます。コレが何の為なのか…私にすらわかりませんね。』
「……?」
…何だか、はぐらかされた様な気がする。
しかし、ジョンはまだ聞きたいことが沢山あった。この世界で初めて会った、この世界の意思疎通可能な知的生命体ーーーー彼から引き出せるだけの情報を得ようと、ジョンの中の研究者魂が震えて居たのだ。
「…別の質問をしても?」
『どうぞ、答えが出せるモノであれば何でも。』
その返答を聞いて、ジョンはずっと質問して居たかった事を車掌に訊く。
「では…
ソレを聞いたトムも期待のこもった眼差しで車掌の方を見る。
「…!確かにソレ重要だな。小さい頃の俺はこの世界から出てた筈…まさか、電車で…?」
車掌はジョンを見ながらキッパリと答えた。
『ええ、
「「ーーーーーーッ!!!!」」
思わず、椅子から立ち上がりかける二人。まさか此処まではっきりと出口はある、と言い切られるとは思って居なかった。
「そ、ソレはどんなーーーーーーーーーーーー」
『
「ーーーーーー!!」
「そうですか…。」
ーーーーーーやはり、そう上手くはいかない様だ。しかし、脱出方法があるのと無いのとでは気持ちが大きく違う。
「…具体的な脱出方法を教えて貰っても?」
車掌は頷いた。
『まぁ、口頭で説明するだけなら良いでしょう。…越権行為にはならない筈です。』
そう言って車掌は話し始める。
『口だけで言えば、長くはかかりません。安全かつ最速で脱出するのであれば、レベル0 からレベル1へ行き、レベル1からレベル2へ、レベル2を通ってレベル4へ、レベル4からレベル153を経由してレベル3999に辿り着けば、あとはこの世界から出るだけです。』
……車掌の口から、大量の情報が洪水の様に出て来た。
「……いやいや、レベル153にレベル3999…?なにそれ、インフレしたマンガ見てる気分なんだが?」
「…思ったよりこの世界には様々なワールドタイプがある様だな…。」
未だ聞いたことのない情報の数々に気圧されてしまう2人。しかし、車掌は安心させる様なゆったりとした口調で話を続ける。
『…そう絶望することはないですよ。何故なら君たちが乗っているこの電車は〈the metro〉に行きますからね。』
…また知らない言葉が出て来た。
「the metro…?なんですかソコは?」
『電車という形で可視化された、あらゆるレベルへつながる力…それが集まる場所こそ〈the metro〉で有り、この世界の収束点です。』
『ーーーーソコに辿り着けば、あとはレベル3999行きの電車を待つだけで、面倒なレベル…特に2と153ですかね…そこを飛ばして表世界…即ち君たちの世界に帰ることができます。』
「……何そのゲームのショートカットみたいな夢の機能。」
トムが呆然と呟く。
ジョンはその〈the metro〉について更に訊くことにした。
「…なるほど…では、その〈the metro〉には危険な存在が居ますか?例えば黄色い世界にいた怪物の様な…。」
『いえ、〈the metro〉は完全なるセーフゾーンです。レベル0 の怪物…<
どうやら、自分達は思ったより恵まれているらしい。そう思ったジョンが少し安心して、次の質問をしようとした時トムが進行方向を見ながら不思議そうに呟いた。
「なぁ、車掌さん。俺の勘違いじゃなかったら…さっきまでもうちょっと
『…ほう?少し確認してみましょうか。』
車掌が運転席に入っていく。ジョンもトムと一緒に外を見た。
確かに、トンネルの中にひび割れや汚れが目立ち始めて来ている気がする。線路のレールも、錆び付いて汚れていた。
「確かに何だか変な空気になって来たな…車掌さん、大丈夫なのか?これ。」
車掌は何か思うところがあるのか顎に手を当てて呟いていた。
『…おやおや。これは、これは…なる程…
「「…?」」
首を傾げる2人。そんな2人に車掌が告げる。
『どうやら、
車掌の言葉とともに電車はゆっくりとスピードを落とし、暗い陰惨とした地下鉄のホームの様な場所に停まった。
『…此処が終点です。お降り下さい。』
ドアが開く、その先には暗い駅のホームが広がっていた。冷たい死の気配が電車の中に流れ込んでくる気がしてジョンは思わず身震いする。
「えっと…どうしても此処で降りなきゃいけない感じ?なんか聞いてたのと違うんだが…。」
トムの質問に車掌は首を振った。
『……すみません、2人とも。私には停まる駅を決める権利がないのです。終点に着いたのであれば…この列車は回送になります。回送列車には誰も乗せれないのです…なので此処で降りていただきます。』
「…まじ?」
『本当に申し訳ありません…。行き先が変わる事など滅多にないのですが……2人が上手く生き残れる様お祈りしております。』
2人が電車から降りるとドアはスッと閉まった。運転席から車掌が身を乗り出して言う。
『…このレベルについて幾つかアドバイス致しましょう。まず、下水道に迷い込んだら絶対にアーモンドウォーターを飲んではいけません。下水に触れるのもダメです。幸いにも、此処には〈the metro〉へ繋がる道が一つだけあります。駅の何処かにある
車掌が喋る中、電車はゆっくりと来た道を戻りだす。車掌はそれでも電車がホームを離れる最後の瞬間まで、電車から身を乗り出して2人にアドバイスし続けた。
『此処には沢山の〈
車掌が何かをトムに向かって放り投げた。
ソレを受け取るトム。
「ーーーーーーおっと!コレは、懐中電灯か?」
遂に電車は駅のホームを完全離れて闇の中へ疾走して行く。
電車がスピードを上げてトンネルの中に消える寸前、車掌が2人に叫んだ。
『私に出来るのは此処までです!!どうか、どうか生き残って下さい!!』
その言葉を最後に電車は完全に闇の中へ消えた。
ーーーーーー再び世界は静かになる。
「………コレは…どうも流れ変わったな。」
トムが辺りを見回して呟く。
「…あぁ、最悪な方向にな。」
2人はこの暗く陰惨で、濃い死の気配が漂う場所ーーーー〈
果たして、2人はこのレベルで生き残れるのだろうか?
ーーーーーーーーーーーーto be continue
書くべきことが決まるとキリが無くなってしまう…そのせいでいつもより長くなってしまいました…まぁ、普段の話が短いんですけどネ。
次回から第3章〈the dark metro〉編が始まります。
バックルーム原作にもこの〈the dark metro〉は有りまして、行き方こそ違いますが、車掌さんのアドバイスは同じような事がwikiに載っています。気になった方はwikiを見てみましょう。
ではまた次回(╹◡╹)