The Back Rooms Story 〜Fanmade〜 作:犬社長
【バックルーム エンティティ解説】
〈
バックルームに潜む脅威の一つ。
皮膚病か何かにかかった様な毛の無いボロボロの肌をしており、頭には顔全体を覆い隠すほどの頭髪が生えている。
目は白く濁りまるで見えていないかの様だが、実際はそうでは無い。
同族以外ーーーーーーつまり人間に出会った瞬間敵意を剥き出しにして襲いかかって来る。
武器は鋭い爪や口に生えた牙。
猟犬(ハウンド)と言う名が与えられているが、外見は四つん這いの人間に近い姿をしている。
出会ってしまった場合、彼らの餌食になる前に逃亡する事をお勧めする。
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『『ウオオオオオオオオオオオオン!!!!』』
『『アオオオオオオオオオオオオンッッッ!!』』
闇に閉ざされた、暗い駅の中に無数の遠吠えが響き渡る。
ソレは狭い場所で反響し、辺り一面から轟く咆哮となって逃げる者の精神を削る。
「追いかけてきてるぞ!!ジョン!!」
「分かってる!振り向くな!」
ホームを飛ぶ様に逃げ続けているトムとジョン。すぐ後ろから、〈
「くそっ!!どっから湧いてきたアイツら!!」
そう叫んだトムは偶然にも、側の汚水が溜まった場所(本来なら線路がある場所だ)から、新しい〈
「ッッ!?まさかコイツら…水の中に潜んでたのかッ!?」
「とにかく前を見ろ!!ーーー階段があるぞ!!」
並んで走るジョンがトムに前を指差して伝えた。
見ると、確かに前方に階段が見えている。2人は二段飛ばしで勢いよくその階段を駆け上がった。
〈
階段を上がった先には、きっと使われなくなって久しいであろう改札口があった。
僅かな蛍光灯の明かりが辺りを弱々しく照らしており、薄暗く、そして埃っぽい。
改札を飛び越えて逃げる2人。そして、かれらは一際広い駅のホールのような場所に出た。
「……広い!どこに逃げる!?」
「左だ!急げ!!」
短く言葉を交わして逃げる2人。
彼らの背後の改札口に〈
〈
「ーーーー数が多すぎる!!まるでアリの大群みたいだ!!」
「足を止めるな!どうにかして巻かないと何時迄も追いかけられるぞ!!」
「そりゃ分かってるが…どうやって巻くんだよあの大群!!」
左に進み、長い通路を走り続ける。
しかし、彼等の行く先をガレキや崩れた床が障害物となって阻む。ソレ等を掻い潜って逃げる2人。
〈
(ーーーあちこち崩れてたり、瓦礫が落ちているせいでめちゃくちゃ逃げにくいな、ココ!!)
そう思っても、もう後ろには引き返すことはできない。障害物競走の様に瓦礫の山を潜っていくしかなかった。
そうなると小さくて小回りの効く〈
「この通路を抜けたら大丈夫な筈だーーーーーーー痛ッ!!!」
「ーーーージョンッ?!」
もう少しで障害物だらけの通路を抜けるという時に、ジョンの体がよろめいた。
トムが振り返ると、ジョンの足から血が出ている。
「…悪りぃ!!
よろめいたジョンのすぐ後ろに瓦礫を掻い潜ってきた〈
『ウオオオオオオオンッッッッッッ!!』
〈
「…させるかよッッ!!」
トムはジョンに飛びかかる〈
ゴスッ、と音を立てて〈
しかし、〈
「やべぇ!!逃げれるか?!ジョン!!」
ジョンは足を踏ん張って走り出す。
「…だ、大丈夫だ。傷は浅い!」
…その割には顔色が悪いが、今はとにかく逃げるのが先だろう。
そう考えたトムはジョンを先導して走り出す。
しかし、ここで更なる脅威が2人の前に現れる事となるーーーーーー
「抜けたぞ!!…でもこっからどうする?!」
通路を抜けた先は切符売り場らしき場所だった。
通路にあった瓦礫の山は無く広い空間が保たれていており、辺りは青白い蛍光灯に照らされていて、幾つかの通路が伸びている。
ただ、通路の先は暗闇に包まれていて向こうに何があるか分からない。
「…とりあえず何処かに行かないと…。」
ジョンが辺りを見渡して言う。悩んでいる暇なんてない…何故なら〈
『アオオオオオオオオオオオオン!!』
背後から迫る咆哮と無数の気配。
「ーーーーくそ!休ませてもくれないのかよ!!」
トムとジョンはとりあえず目についた通路に駆け込もうとしてーーーーーーーーーー…
ズシンッ…
正面の通路から何か重いものが動く様な音がしてきた。
ズシンッ…
「…今度は何だ!?」
懐中電灯で通路を照らす。すると闇の中から、
「何だありゃッッッッ!!??巨人…ッッ!?」
「ーーーーーーッ!!デカイ!!」
大きすぎて通路を中腰でしか歩けないその
切符売り場のかなり高い天井でも、頭がギリギリ掠るか掠らないかというレベルの巨体の顔についている、落ち窪んだ白目が此方を見た。
「「…ッッ!!」」
恐怖から、蛇に睨まれたカエルのように固まってしまう2人。
そんな2人の後ろから〈
「「しまったーーーー。」」
前に巨人、後ろに〈
これで終わりかと2人が思った時、思っても見なかったことが起こる。
『ガウウウッ!!』
『グルルアァァッ!!!』
2人を無視して、〈
「「え?」」
唖然とする2人の前で〈
巨人の体に瞬く間に無数の傷が入り、半透明の血液らしきモノが飛び散った。
『…………。』
しかし巨人は何も感じていないのか、軽く腕を振って〈
吹き飛ばされた〈
切符売り場はたちまち阿鼻叫喚の混沌とした騒ぎに包まれた。
「何だこれ…化け物同士で戦ってるのか?」
「そのようだな…これはチャンスだぞ、トムさん。違う通路から今のうちに逃げよう。」
完全に蚊帳の外に置かれた2人はこれ幸いとばかりに、その場から逃げ出したーーーーーー。
◇◆◇◆◇◆
最初の脅威はなんとか越えることが出来た2人。
しかし、〈the dark metro〉に潜む脅威はこれだけで無い。このレベルに潜む更なる脅威に、2人はこれから出会うことになる……
to be continue
U^ェ^U←ハウンド。
…でも、ハウンドは可愛くないネ。