The Back Rooms Story 〜Fanmade〜 作:犬社長
ちと投稿が夜遅くなったぜよ。
許してほしいぜよ。
ゼヨ。
◇◆◇
20XX年 9月?日
バックルーム Level1〈Habitable zone〉
scene:[トム&ジェニファー]
場面説明:バックルームで出会ったピーターとジェニファー・ウィルソン。2人は互いに、どうしてここに迷い込んだかについて話していた。
◇◆◇
「ーーーーーーーーーと、いうわけで私はここに迷い込んでしまったんです。」
「…んー…なる程。ウィルソンさんはそうやってここに来たのか…ソレはまた不思議な体験だな。」
ジェニファーの話を聞き終わった目の前の男ーーーーーピーターは顎をさすりながら呟いた。
「…〈
「バックルーム専門家のピーターさんに分からないのであれば私にはなんとも…」
「ーーーーーいやいや、専門家じゃ無いよ。」
ピーターは手と首を振った。
「ーーーさっきも言ったと通り、俺達はここの調査に来ていたんだ。俺達にとっても、ここは未知の世界…わからない事だらけさ。」
「そうですか。…まぁ、そうですよね。」
ジェニファーはそう呟いてピーターをチラリと見る。
にわかには信じられ無いがこの男、M.E.Gと言うアメリカの秘密組織に所属していて、この世界の事を調べていたらしい。ゆくゆくはこの世界を地球人の移住先として、世界中の人々に提供するつもりだったのだとか。
(でも、こんな世界に好んで移住する人なんて居るのかしら?)
…孤独を好む人だったら移住したがるのかも知れないがーーー…
「…てかよ。ウィルソンさんも怪物に襲われたんだよな?良く無事だったな…俺は運良く助かったんだが、貴女も本当に運の良い人だ。」
…ジェニファーがそんな事を思っている横で、ピーターが腕を組みながら何度も頷いていた。
「確かに…そうかも知れません。…でも不思議なのが、私は最後深い穴の中に落ちた筈なのに、何で無傷でここに来れたのかって事です。」
ジェニファーのその疑問を聞いたピーターは、同感する様に頷く。
「ーーーーこの世界は考えれば考える程、訳が分からなくなる場所だ。俺だって壁に叩きつけられた時、死んだかと思えば壁をすり抜けてしまったからな。物理法則とかどうなってるんだって話よ。」
やれやれ、と言わんばかりにピーターが肩を大きく竦めた。背中に背負ったバックパックが揺れる。
「ーーーーーーそういえば、まだ聞いていなかったと思うんですけど、ピーターさんは壁をすり抜けた後どうなったんですか?」
そのバックパックを見て、ジェニファーはピーターに尋ねた。聞くところによると20日間もの間、彼はこの世界を彷徨っていたらしいが、どうやって生き延びたのだろうか?
「んあー…そうだな。話してもいいけど、何言ってるか分からないと思うぞ?俺だってまだ理解出来てないんだからな。」
そう、彼は前置きしてから話し始めた。
「ーーーーーー壁に投げつけられて、コレは死んだなって思った時、なんか視界がひっくり返ってよ。気がついたら変な廊下にいたんだ。…ここじゃ無いぞ?…白塗りの壁で、両側に黒い扉のついた一本の長い長い廊下だ。…んで分岐点も何も無い廊下を歩いてくと、なんだか視界にノイズが出て来たり、ピアノの音が聞こえたりして来るんだ。」
ーーー誰も居ないのに変だろ?と言ってピーターは続ける。
「ーーーーーーそれで、奥に行けば行くほどノイズとかピアノの音とかが酷くなってくるんだ。なんだか通っちゃいけない場所…ゲームのグリッチで行ける裏世界的な何かを俺は感じたね。それでも道は一本しかないから歩いていく訳だ。やがて視界が歪み出して、話し声とかテレビの音とかが聞こえて来てな…それで………。」
ピーターはそこで不意に話をやめた。
「それでーーーどうなったんですか?」
続きをジェニファーが訪ねると、ピーターは申し訳なさそうに首を振った。
「悪りぃ…実はこっから先が思い出せないんだ。確か
「ーーーーーーで、仲間と逸れたし、怪物にいつ会うか分からないしでビクビクしながら黄色い世界を歩き回ってた時に、下り階段を見つけてそこを下ったら、この灰色の世界に来た…って訳さ。」
そして、今に至ると……。
「ここは案外良い場所さ。湿度は高めだが、気温は丁度良いし、使える物資があちこちに落ちてるし、たまに危険な時間が訪れるけどーーー対処法さえ分かれば大丈夫だし。」
そう言って彼は背中に背負った段ボールを指差す。どうやらその段ボールが危険に対する対処法…らしい。
「その、メッチャでっかい段ボールが対処法…なの?」
「ーーーーーおう。時々この場所は電気が消えて真っ暗になるんだけどよ。その時、目と口だけのニヤニヤ笑う化けもんが出てくるんだ。でも、そいつ馬鹿なんだよ。囮りに懐中電灯とか投げると、すぐそっちに向かってくんだよね。」
「…ただ、毎回懐中電灯ぶん投げるのは後で新しいの見つける時大変だから、物資が入ってた段ボールに身を隠すことにしたんだよ。…気分はまさにス○ークだね…ス○ーク知ってる?………え、知らない?…そっか…知らないか…。」
「えっと…なんかごめんなさい?」
「いやいや、良いんだよ全然。」
…そんな話をしながら2人が歩いていると、2人の後ろをネズミと一緒について来ていた〈
「ーーーあれ!?猫ちゃんどこ行くの!?」
「ありゃ?急にどうしたあの猫?…おーい!」
2人は後を追って走り出す。〈
時折、ちゃんとついて来ているか確かめる様に立ち止まってこちらを振り向いては、また走り出す。
(…私たちを何処かに導いている…?でもなんでいきなり?)
疑問に思いながらも、ジェニファー達が追いかけていると、やがて〈
追いついた時、〈
そして、〈
ーーーーー驚く2人。(と、ネズミ)
「ーーー!!…エレベーター!?」
「おいおい…まじかよ。俺、何日も彷徨って出口もなにも見つけられなかったのに…こんなにあっさり見つかる物なのか…凄いぞ猫!!」
「チュチュ〜ッ!!」
「ニャーーーーッ。」
〈
しかし、実際コレは凄いと言わざるを得ない。こことは違う場所に行けるかも知れないと、そんな期待を抱きながら、2人(と二匹)はエレベーターに乗り込んだ。…ドアが閉じた時、嬉しそうにピーターが呟く。
「なんだか、運が向いてきたぞ俺。今日は人に会えたし、エレベーター見つけるし…奇跡の連続じゃないか!」
…エレベーターは降下を始めた。外の景色はフェードアウトして、暗闇に包まれる。
「一体、どこに向かっているのでしょうか…?」
「どこでも良いさ。出来れば現実世界だと最高だが…。」
2人を乗せたエレベーターは行き先を告げぬまま闇の中を疾走して行くーーーーーー…。
◇◆◇
やがて、エレベーターの速度が弱まり、軽やかな音と共にドアが開いた。
ーーーーードアの先には………パイプだらけの部屋が広がっていた。
「何ここ?パイプがいっぱい…?」
「わぁお……こりゃまた、
ここはーーーーーLevel 2 〈The pipe dreams〉
その名の通り、パイプが延々と続く世界である……
◇◆◇
…なんだか、空気が熱く感じる。
無数のパイプが壁に並んだ通路を歩いて進んでいくと、今までの場所とは気温が全く違う事に2人は気がついた。
「あっついな…ここは…。ーーー蒸し焼きになりそうだ。」
ピーターが手で顔を仰ぎなら呟く。
パイプの所々から水蒸気が吹き出しており、熱気が辺りに篭っていた。パイプ自体もかなり熱く、近づくだけで熱が伝わって来る。
そして、耳を澄ますとパイプの中を何かが流れている様な音がしていた。
(何か、熱い液体が中を流れているのね…。)
如何やら、部屋の構造はランダム且つ頻繁に組み変わっている様で様々な形の部屋にジェニファー達は出くわした。
ただ、どこも例外なく壁や天井にパイプが張り巡らされて、熱気が満ちている。
…ここは早く出た方が良さそうだ。2人はなんとなくそう思っていた。
長くいると熱でやられてしまうかも知れない。
◇◆◇
「チ、チュゥ〜……。」
「本当に暑いわね…。」
暑さのあまり、ぐったりしてしまったネズミを肩に乗せて、ジェニファーは出口を目指して歩き続ける。
しかし、今までの場所と同じく、そう簡単に出口は見えてこない。出口を探して歩けば歩くほど、暑さが増して来る気がする。
「…なぁ、ウィルソンさん。」
後ろを歩くピーターが辺りを見渡しながらジェニファーに問いかけて来た。
「…如何したんですか?アーモンドウォーターもっと要りますか?」
「いや、それならまだ持ってるから良いけど。…そうじゃなくて、なんだが道…狭くなってないか?」
それを聞いて辺りを見渡すジェニファー。
確かに、壁や天井のパイプが増えて来ている気がする。更に、パイプの量に比例して熱気も益々強くなっている様だった。
「確かに道が狭くなってるわね…パイプの量が増えたからなのかしら?」
「それだよ。…なんでパイプの量が増えるんだ?いつから増えた?」
「…それはーーーなんでだろう?」
2人は揃って首を傾げる。取り敢えず、2人はなるべくパイプの少ない場所を選んで進みる事にした。
しかし、既にどこもかしこもパイプだらけになっていた。少し前に通った時は、無かったはずの場所にまでパイプが現れていたのだ。
「ヤバくないか?このままじゃマジで蒸し焼きになっちまうぞ!?」
ピーターが汗を拭って呻く。
ジェニファーもまた、困惑していた。
「パイプが明らかに増えている…このままでは身動きが取れなくなってしまうわ…。」
狼狽る2人。今この場で涼しい顔をしていたのは、〈
「ミャーォ。」
「な、なんで猫ちゃんは平気な顔してるの…?」
「知らね。暑いの平気なんだよきっと。」
…そんな軽口を叩いてる場合じゃなくなって来たかも知れない。
既に壁や天井が、パイプで見えなくなるぐらい埋め尽くされてしまった。
吹き出す水蒸気とパイプの熱気が、2人を容赦なく襲う。
「おいおい、コレは本格的にマズいぞ!?」
ピーターがパイプに触れない様、体を縮こませながら叫ぶ。
どうにかしないと…と、泳いだジェニファーの目が、ずっと先の方にドアとエレベーターが有るのを見つけた。
「ピーターさん!あっちにドアとエレベーターが!」
「…おお!マジか!?行こうウィルソンさん!パイプに焼き殺される前に!」
2人は出口らしき場所目掛けて走り出す。パイプは2人が出口に近づく度に音もなく増えていっている様に思えた。
「ッ!熱っ!!」
既に人1人が通り抜けるのが限界なぐらい、パイプとパイプの隙間が狭まっていた。通り抜けを試みるたびに、ジェニファーの体のあちこちにパイプが触れて火傷をつくる。
「ーーーああ!段ボール邪魔だ!もう要らん!」
ピーターが背中に背負っていた段ボールを捨てた。それがパイプに引っかかるせいで進めなくなっていたからだ。
「こんな所で蒸し焼きになってたまるかよッ!!」
2人は死に物狂いで目の前にもう見えている出口を目指した…
◇◆◇
熱されたパイプの隙間をなんとか潜り抜けることができた2人。
たどり着いた先には、出口が二つあった。
「どっちだ?ドアか!エレベーターか!」
ピーターが聞いてくる。
ジェニファーはエレベーターを選んだ。ここに来た時エレベーターに乗ってやって来たし、何より、扉の先に出口があるか分からなかったからだ。
エレベーターなら、確実に自分たちを違う場所へ連れて行ってくれるだろう。
エレベーターに滑り込んで下向きの矢印(エレベーターには下向きの矢印しか無い)を押し、ドアが閉まって熱気から解放されると、2人は床に倒れる様にして座り込んだ。
「はぁ、はあ…クッッッソ熱かったぁ!!」
ピーターが叫ぶ。
「今のは死んだかと思ったわ…私達。」
無数の火傷でヒリヒリする腕や足を押さえながら、ジェニファーも呟いた。〈
「…ありがとう…でも、火傷を舐めるのはやめてね…痛いから。」
「ニャ〜〜〜〜ッ。」
「おお、良いな…おい猫、俺も慰めてくれ。」
「フシャーーーーーーーッ(怒)!!!」
「えぇ…そんなに怒ることないじゃん…」
…こうして、2人は無事、このレベルを脱出することが出来た。
to be continue
ちょっと駆け足になってしまったけど、レベル2到着からのレベル2脱出です。
次はLevel4ですかね。
この物語のバックルームには、コミニュティとかない設定なのでレベル4はオリジナル要素が入るかも?