The Back Rooms Story 〜Fanmade〜 作:犬社長
前書きって絶対書かなきゃいけない物じゃ無いのに前書き何書こう…ってしばらく悩んだ挙句、何も書かないって事がよくある。
………ピシッ。
…その音は、決して大きい音では無い。しかし、それはレベル11中に響き渡った様に思えた。
一体なんの音なのかーーーーーーーー誰もが、首を傾げて
……そして、
大都会に聳え立つ高層ビルのずっと上、青々とした空に
「ジョン……空が……割れてんぞ…。」
唖然としたままピーターが呟いた時、大きな音と共に〈空のひび割れ〉が、音を立てて広がっていった。それと同時に地震の様な揺れを3人は感じる。
…しかし、すぐにその揺れは収まった。空に大きな割れ目を残して……
そして、3人はその割れ目の向こうに、何処かの景色が映り込んでいる事に気付いた。
…それは意外にも見覚えのある景色だった。
「ーーーーーアレってレベル0か?……レベル1も……
ジョンが驚きの声を漏らす。
ーーーーーーーーそう…空の割れ目の中に映し出された景色は、あの黄色い部屋や灰色の壁、そして張り巡らされたパイプにシックな内装のホテルの一室など、ジョンやピーター…そしてジェニファーが旅して来たレベルの風景だったのだ。
…空に浮かぶソレ等は、皆一つに無理やり混ざり合ってしまっている様に見える。
ーーーーーーーーそして、そのずっと奥の方…混ざり合うレベルの彼方に、
「…なんか浮かんでるぞ…かなりデカイ…ーーーーなんだアレは?」
ピーターがモノリスを指差して呟いた。
モノリスは3人からは相当遠くの空に浮かんでいるのに、此処からでもはっきりその姿を見ることが出来る。つまり、アレはかなりの大きさ…という事になる。大体…高さ約80mぐらいだろうか?ちょっとしたアパートメントみたいだ。
『何ナンダアレハ……コノ世界ノ物ナンカジャ無イゾ!?』
愕然とした〈
「…この世界の物じゃ無いって…それはつまり……。」
「俺達の世界の物か?ーーーーーーーーんでも、こんな事出来るのかよ!?空間を破壊する様な技術がアッチにーーーーー」
「それを言うなら、M.E.Gの〈
ジョン達は只々困惑するしかなかったーーーーーーーー
◇◆◇
場所:現実世界 アメリカ合衆国 ネバダ州レイチェル エリア51
ーーーーーーーー遂に、新たな扉は開かれた。
光の中へ次々と送り込まれて行く〈B.R.C.U〉の軍勢。
そして、今レベル11へと続く道が作られようとしていた。
「……〈パンドラの壁〉の起動を確認…大都市の発見にも成功した様だ。」
スーツを着た男が、背後に立つ腰の曲がった老人に話しかける。
「ーーーーーそうか、それは重畳。このままいけば良いのじゃがな…。」
老人が豪華な飾り付きステッキを手で弄びながら呟く。
「ーーーーー有線通信故に、この報告以降しばらく報告は来ない。ま、良い返事を期待しようじゃありませんか?翁。」
…バックルーム側と現実世界側では無線通信を取る事ができない。中で何かあった場合は、扉の前に態々戻って来てから報告をする必要があるので、この大都市発見の一報の後で何か報告があるとすれば、作戦の成功の報告か、若くはその逆の報告だろう。
「…〈パンドラの壁〉が上手くいって良かったわい…大都市が見つかったなら、既に空間の固定も完了した頃じゃろうの。……ふふふ…もう少しで、儂等の夢が叶う。」
そう言って老人はニヤリと嗤った。スーツの男も微笑みを浮かべる。ーーーーーーーー彼等は、B.R.C.Uの勝利をなんだかんだで、疑っていないのだ。
◇◆◇
………さて、そろそろ今まで散々話の中に出て来た〈パンドラの壁〉について、詳しく話をする時が来た様だ。
…何話か前に述べた様に、〈パンドラの壁〉とは、対バックルーム用の磁気兵器である。
全高85m 全幅35mの漆黒のモノリス状の見た目をしており、内部には磁気エネルギーを生み出す為の〈改良テスラコイル〉がセットされている。ーーーーーーーー此処までは、普通の磁気兵器と同じなのだが、大きく異なる点としては、やはりその大きさだろう。
その巨大な見た目から放たれる磁気エネルギーの量は、まさに想像を絶する莫大な量であり、最大出力を出せば空間を捻じ曲げるどころか、破壊してしまう。少なくとも、バックルームへ繋がる扉の生成には力が強すぎて使えまい。
しかし、空間の破壊を目的とするなら話は別だ。
…空間の破壊……それが前にも述べたレベル11へと繋がる道…それに関わってくるのである。
ーーーーーーーートリックはこうだ。まず、バックルーム内部に〈パンドラの壁〉のみを送り込む。続いて、内部で空間破壊を実行(コレがレベル11の空に見えたひび割れの正体である)…そして、バックルーム内部のレベルとレベルを繋ぐ空間を壊し、無理矢理1つのレベルにしてしまう。
……そうすると、如何なるか。
大都市がバックルームの中のランダムなレベルの一つである以上、レベル11もまた、他のレベルと1つに繋がる事になるーーーーーーーー
ーーーーーーーーつまりは『一括してレベル間を隔てる空間を破壊したら、きっとレベル11に繋がるんじゃね?』って事なのだ。…………ゴリ押しである。
彼等にとって幸運だったのは、大都市がレベル11ーーーという、比較的浅い場所にあった事だ。そのおかげで、破壊する空間は少なくて済んだ。
…が、勿論混乱は避けれない。いきなりレベル11はレベル0〜10までのレベルと一つに繋がってしまうのだから。
ーーーーーーーーしかし、混乱に対処する為の機能も〈パンドラの壁〉には備わっているのだ。
それが、さっきの話にも出て来た空間の固定である。
元々は、M.E.Gが作っていた空間安定装置ーーーーーそれを応用した物となっているのだが、〈パンドラの壁〉にはその安定装置も備わっているのだ。
……さて、ここで忘れてはならないのは、バックルーム侵攻の目的は人類が住める土地にする為であるーーーという事である。何時迄もレベル11が混乱に包まれていては、人など住めやしない。
故に、混乱を収める力が必要なのだ。
それが空間の固定である。ーーーーー磁気エネルギーを用いて、不安定な空間を安定化させる空間安定装置…それの発展版として、破壊した空間を修復及び固定させる機能が、この〈パンドラの壁〉には備わっているのだ。
空間を修復すれば、レベル11は再びレベル11として元の状態に戻り、空間は固定化され、安心して人間の住めるレベルとなるだろう。
…因みに空間の固定とは、レベルの繋がりを閉ざす事でもある。繋がりが閉ざされたレベルは、バックルームの他のレベルと完全に断絶され、〈パンドラの壁〉がある限り、他のレベルに行くことができなくなる……。
人間が住むという面において、他のレベルへの出口(即ち、空間の繋がり)が多いレベル11は、不用意な移動が思わぬレベルへと自らを導いてしまうという問題を抱えている。例えばショッピングセンターに入っただけなのに、レベル33へ飛んでしまったジョン達の様にーーーーー。
しかし空間を固定してしまえば、レベル11に別のレベルへの出口が現れる事は無くなる。また、前にピーターが気にしていた勝手に街が形を変える事も、同様に無くなる。ーーーーーアレも空間の不安定さが引き起こす現象だからだ。ーーーーーーーー故に空間の固定は必要不可欠なのである。
空間の破壊、修復ーーーーーそして固定と隔絶。
…全てを隔て、内側に閉じ込めて出られない様にする……コレが、〈パンドラの壁〉の役割である。
そして、人間の為に整えられた環境の下で、人類はこの無限の大都市を自らの物に出来るのだ。ーーーーー現実世界側との往来の問題は、レベル11側から
ーーーーーーーーレベル11に元々住む〈
◇◆◇
場所:Back room Level 11
[車掌視点]
………なんたる事が起きてしまったのか…。
車掌はひび割れた空を見上げて、そう思った。
…空のひび割れからは、レベル0〜10の景色が覗いている。そこから崩壊したと思わしき、各レベルの一部がこの大都市に落ちて来ていた。
『アレはまずい……他のレベルのエンティティ達がこのレベルに流れ込んでくる……!』
そう呟く車掌の側で、気絶していた〈シャドウフェイスリング〉が起き上がる。
…そして、車掌を見るや否や、殴りかかって来た。
『ーーーーーーーーやはり、レベル同士が融合してしまった結果、〈
こうなった瞬間から、ある程度予想していた事なので、驚く事なくその拳を受け止めると、シャドウフェイスリングの鳩尾に拳を喰らわせてまた気絶させる車掌。
『ーーーーーーーーコレはまた…大変な事になりましたね。』
そう呟いた車掌の目には、空に浮かぶモノリスとその奥からやってくる無数の戦闘機が映り込んでいたーーーーーーーーーー
◇◆◇
バックルーム内の空間の大規模な破壊…その破壊現象はレベル11に辿り着いたことで終わりを迎えたが、破壊の衝撃は他のレベルにまで影響を与えた。
空間の破壊の衝撃は、まるで地震の様にあらゆるレベルに伝播して伝わって行く。
……揺れるのは地面では無く空間なので、コレに名をつけるとしたら、〈空震〉だろうか?
それは、〈the metro〉にも訪れていたーーーーーーーー
◇◆◇
場所:Back room 〈the metro〉
[トム・マクフライ視点]
「何だ?ーーーーーーーー地震?」
揺れを感じたトム・マクフライは、椅子から立ち上がって車掌室を見渡した。
最初は穏やかだった揺れが次第に強くなっていき、トムは思わず机の下に隠れて、机の足を掴む。良い判断だ………ただの地震なら。
…次の瞬間、トムは自分の全てが揺さぶられた気がした。
「ーーーーーッッッ!!!」
空震…空間の揺れは、同一空間内に存在する物全てを等しく揺さぶる。何かにつかまったり、隠れたりして逃れられる物では無いのだ。
そのまま、床に投げ出されたトム。近くにあった棚の扉が揺れに耐えられなくなり、バタンと開くと、中から大量の書物やらなんやらかんやらが、トムの真上に落ちて来た。
「わあーーーーッ!?」
咄嗟に手で顔を守るトム。バサバサッと音を立てて、棚の中身が全部トムに降りかかった。
……やがて、空震は収まった。収まったのは〈B.R.C.U〉がレベル11を発見したからなのだが、それをトムが知る訳が無い。
なんだったんだ今のは…と書物の山から体を引っ張り出して独りごちる。
「あーあ、車掌さんの部屋がめちゃくちゃだよ……てか、こんなに本持ってたんだ…。」
トムは痛む腕を摩りながら、床に散らばった本の山をみて呟いた。
取り敢えず、揺れもおさまったので、本を元の場所に戻しておこうと一冊手に取る。
「今のなんだったんだよ一体。車掌さんも揺れたかな?もしそうなら、大丈夫かなぁ?ーーーーーーーーん?」
そう呟いて本を棚に戻し始めた時、本に書いてあった著者名がふと目についた。
「ーーーーーあ、また
そう言って、左手で本についた埃を払うトム。
その時、埃を払ったトムの人差し指が偶然にも、本に書いてある著者名のサインを
次の瞬間、トムの視界が暗転する。
(…あ、この感じは〈the dark metro〉からここに来た時の感じに似てるーーーーーーーー)
ーーーそう思ったと同時にトムの姿は〈the metro〉から消えた。
後には、ブランシュの本が一冊残るのみだった。
People who should never have met meet.
…to be continue
あーもうめちゃくちゃだよ(世界観)
パンドラの壁関連の説明はだいぶと苦しいかと思いますが…ユルシテ。
レベル11は一体全体如何なっちゃうんですかね?そもそも、バックルーム物語なのにここまで現実世界側がグイグイ主張してきて良いものか……ま、なる様になりますかね、タブン。
あとトム・マクフライ君久々の登場ですね。…出番一瞬だったけどネ。
それと最後に、評価バー色ついてますね……アッ(嬉死)