The Back Rooms Story 〜Fanmade〜 作:犬社長
いつも話の導入部分考えるのでめっちゃ時間をかけてしまう(^◇^;)
トムは歩き続ける。
灰色の世界をずっと、どこまでも。
倉庫のようなこの世界には、
まず、床に時折落ちている箱。
大きさ、形は様々だが、中には必ず何かしらが入っている。
次に、立ち込める霧とそれが集まってできたであろう、水溜りだ。
霧は特に厄介で、一寸先すら見えないぐらい濃く立ち込めている時すらあった。
最後に、時折壁に描かれている文字とも絵と言えないナニか。
誰が書いたか分からず、何を表しているのかも分からない。
……目を離すたびに形を変えているのはきっと気のせいだろう。
「うん、やっぱりココも不気味な事に変わりは無いな…。」
歩きながら、呟く。
「箱の中も、良いもんが入ってる時もあれば、ガラクタばっかの時もあるもんな…アレから新しいアーモンドウォーター見つけてないし。」
そう言いながら、まるでサバイバルゲームみたいだとトムは軽く苦笑する。
「コレがゲームなら…幾らか気が楽になるのに…。」
コレが夢だとはもう思えなかったが、現実であるともトムは思いたくは無かった。
未だ、灰色の世界には終わりが見えない。
辺りを見渡しながら、トムはぼんやりと昔のことに想いを馳せていた。
(このコンクリの部屋は……実家の地下室を思い出すな…。)
アメリカの住宅の4割には地下室がついている。彼の実家にも、もれなく地下室がついていた。
その地下室には庭にある南京錠付きの扉で行き来することができ、中を倉庫の代わりにトムの家族は使っていた。
その扉を開けた時に真っ暗な口を覗かせる地下室の事が、幼いトムはあまり好きでは無かった。
年頃の子供なら誰しも、地下室にはお化けが出るものだと考える時期があるだろう。トムもまた、そう思っている一人だったのだ。
自分の想像の中のお化けは真っ黒で、闇に潜み、見開いた目と気味の悪い笑い顔を浮かべている。一度絵に書いて家族に見せた事もあった。
家族からは『何それ、変なの。』と言われていたが、自分にとってはそれはまさに恐怖の象徴だったのだ。
記憶が正しければ確か、名前までつけていたはず…
(名前は確か………スマイラー…だっけ?)
そんな風に、ずっと昔のおぼろげな記憶を辿っていたトムはふと、部屋の電気が不規則に点滅を繰り返しているのに気づいた。
「……ん?何だ?電気が……!」
その部屋だけでは無い、この灰色の世界全体が明るくなったり暗くなったりを繰り返す。
「何だ、なんだ?!何が始まるんだ?」
思わず近くの太い柱に寄り掛かるトム。
トムが身構える中、電気は点滅を繰り返しそしてーーーーーーーー
ーーーーーーーーブッツン
音を立てて切れた。
そして深い暗闇が訪れる。
「何だコレ!?真っ暗になっちまったぞ!?」
慌てて辺りを見渡すが全てが闇に飲まれていて先が見えない。目を凝らそうにも、すぐに目は闇に慣れてくれない。
「最悪だ…何も見えねぇ……いや、待てよ?」
トムはリュックサックに手を突っ込んで中を弄る。取り出したのは懐中電灯だ。少し前に、落ちていた箱の中から手に入れていた物である。
「これこれ、使う機会があるかもって思って持ってきてたんだよな。まさか、こんなにすぐに使う事になるとは。」
カチリとスイッチを押すと、淡い白色の光が辺りを照らし出した。
「よし、これでオッケーだな。………しかし何で急に暗くなったんだ?」
懐中電灯で天井にある蛍光灯を照らして見てみる。特に割れてるとかそういった異常はない。
…まるで、誰かがスイッチを切ったみたいだ。
「……やっぱ変だよ。こんなに一斉に電気が消えるなんて…。」
蛍光灯が消えた事で、耳につくあのハム音すら聞こえなくなり完全な無音になった世界で、懐中電灯の明かり一つを頼りにトムは歩き続ける。
(やっぱり、暗闇は苦手だな…場所も相まって地下室を思い出す。)
小さい頃の恐怖を思い出して顔をしかめる。
そうだ、こんな闇の中に潜んでいるんだ……スマイラーは。
そんなことを思った瞬間、
最初は鏡が何かが反射しているのかと思った。
しかし、
(そんな…嘘だろ!?)
近づいてくる
それはまさに子供の頃に思い描いた恐怖の象徴そのものでーーーーーーーー
(ス………スマイラーッッッ!!?)
愕然とするトムの目の前で
地下室ってロマンがあるよね。
それはそれとして今回の話でなんか進捗あった?ただ昔のこと思い出して終わっただけな気がする…話が進まねぇ(;´д`)