現在、国王軍30万の兵士を引き連れ、河に沿って大移動中。水場の近くを移動することで最低限の水は確保可能であるから、とのこと。この河の水、飲めるの?ろ過する手段があるのかな?
ビビについては、ペルさんとカルーが探してくれている。見つけ次第こっちに連れてきてくれる手筈だ。
30万の兵士を半分に分け、少しでも城で抵抗の意志を見せる事で、こちらの作戦を敵に悟らせないようにするという意見が上がった。が、これまたコブラ王が却下した。ならん!が口癖になってないと良いけどな。
では、どうするのか。城がもぬけの殻と知ったら、反乱軍もクロコダイルも移動の軌跡を追ってやってくるだろう。基本的に、大規模移動は数の少ない方が速いのだ。
つまり、反乱軍が国王軍に追いつくことはほぼ無いと考えて良いだろう。城で足止めしてるし。こちらが逃げの一手を取り続け、できるだけ多くの時間を稼ぐ。ルフィ達が必ずBWを倒してくれると信じて。
問題は、単独もしくは少人数でこちらを殲滅し得る存在。つまりはクロコダイル他数名に、この作戦が知られた時。その時は、覚悟を決めるしか。
「クエーっ!!」
「ビビ!!」 「パパ!!良かった、会えた!!」
よし、ビビが合流した。ペルーさんも一緒に帰ってきたし、今のところは順調。このまま何事も無ければ良いんだが。
「ソラさん!作戦は聞いたわ。ありがとう、イガラムをここまで連れてきてくれて。ありがとう、パパを、国王軍を守ってくれて。」
「お礼は全てが片付いた後で受け取らせて頂きます、王女様。」
「わかった、全部が終わった後で改めて言わせてもらうわ!私、もう信じてるから!!ルフィさん達も、ソラさんのことも!だから...。」
ふむ、なるほど。
「にしし、うん。なら、僕の方こそ。信じてくれてありがとう。」
「っううん!仲間だから!!」
嬉しいねぇ。仲間の印は持ってないけど!ま、しょーがないよね。後でこっそり付けとこうかな。
「でも、皆が私の代わりに囮になってくれているの!私が城へ入れるように、別々の方向へ逃げてくれたんだけど。ごめんなさい、私たち、国王軍が城を離れてるって知らなかったから...!あれ、ちょっと待って。どういうこと...?」
「城門は入れないように内側から施錠してる。城壁ごと壊されない限り大丈夫だと思う。だから多分、みんな城の外で戦ってるだろうね。」
「そう、いえ、そうじゃない!だって、国王軍は全てここに居る筈でしょう!?なら、一体誰が...
「僕の、悪魔の実の能力だよ。」
「えっ!?ソラさん、悪魔の実の能力者だったの!?」
そう。サンジ以外は知らないんだよね、僕が能力者だってこと。能力を使えない能力者なんだ〜なんてぶっちゃけったって、ねぇ。今は左腕だけ使えるけどな。弱体化してるけど。
反乱軍はたった今、人ならざる者達と闘っている。僕の左腕が生み出した、炎の鎧を身に纏う戦女神たちだ。
城を囲むように地面に浮かぶ灰の円陣。この円内部に足を踏み入れた全ての存在を知覚する。
城を囲む円陣から空に向かって半球状に生成された結界。結界内にある全ての存在を知覚する。
円陣・結界内で知覚した敵対存在を迎撃する自動戦闘型戦女神。今回は防御に主軸を置いてるため、迎撃と言うより妨害に近い。
ただ、この技を使ってる間、左腕でギラギラの実の能力を使えない。向こうの状況が分からない以上、解除も出来ない。暫くは、左腕は使い物にならないと考えた方が良い。
「す、すごい...。これなら、ルフィさん達がアイツらに勝つまで時間を稼ぐことが...!」
「砂嵐だァぁぁぁああああ!!!!!」
「「「!?」」」
このタイミングでかよっ。
「狼狽えるなっ!風向きを読むのだ!全軍、風上へ移動しろっ!!急げ!!!」
いや、ちょっと待て。これは...!
「国王様!!ビビ王女!!不可能です、これは...風向きなど関係なく我々に向かってきています!!しかも大きい!!」
「なんだと!?!?」 「そんなっ!?」
自然発生?国王軍の居るこの時、場所で?ありえないだろう、偶然にしちゃ出来過ぎなんじゃが。とにかくこの砂嵐を消すしかない。
「''
飛び上がって抜刀し、X字に振り下ろす。飛来する雷撃と風撃の合わせ技。霧散しろおらぁああっ!!!
「「「すっ、砂嵐を...斬ったァぁあ!?」」」
うん。斬った。まぁこれくらいは誰でも出来る。本来なら剣圧ひとつで吹き飛ばしたいところなんだがな。実力不足と日光のせい。ちな、日光要因9割。誰だいま嘘つけって言ったやつ。後で校舎裏な?
「''
「くっ(そがふざけんなよ2つ同時とか無理ゲー過ぎ)!!」
「なっ、また!?しかも、今度は...1つじゃない!!前後に2つっ!?かっ、囲まれています!!!」
なんでバレてんだよクソがぁぁあ!!早すぎんだろまじで!!!
「河に向かって下さいっ!!!」
「!!全軍っ、荷物を捨てて河へ!!逃げろぉおおお!!!」
「ソラさんっ!!!」
「行って、ビビ!!''
X字の雷風撃を3つ同時に放つ。砂嵐2つが消滅し、残るひとつは。
「ほう、中々頑張るじゃないか。...で、お前は誰だ?」
攻撃をくらったのにも関わらず、サラサラと砂から人へ変化するこいつの名はサー・クロコダイル。諸悪の根源。絶対悪の人類悪。登場が早いんだよ畜生が。
ヒーローは遅れて登場するもんだろうが!!アラバスタの
何者、何者と問うか。
「ソラ。」
「...質問を変えよう。お前は麦わらの一味か?」
あ、それはそうだわ。頷いとこ。
「はぁ〜...、何故こうも計画が狂う。俺の計画は完璧だった筈だ。任務を遂行する側の問題だな。麦わらの一味は4人という報告だったが、Mr.プリンスを名乗る男が数名。ここから全てが崩れたんだ。お前もそのうちの1人か?」
何だ急に語り出したぞ。とりあえず時間が稼げるなら良いや、話に乗っとこ。で、謎のプリンスが何だって?セクタムセンプラっとけば良いの?
「いや全然知らない。それと僕は無関係。」
「あくまでもシラを切るのか。」
知らねぇってガチのやつだよコレ。なんで疑われてるんだよ!お前が僕の何を知ってるの!?まぁそんな名前を名乗りそうな女好きに心当たりはあるけどな!!
「Mr.4とミス・メリークリスマスに指令を出してたんだぜ、俺ァ。ネフェルタリ・コブラを攫い、拘束しろとなぁ。なのにいざ攫おうって時にゃ城はもぬけの殻。ただの1人も居やしねぇ。」
「誰かが裏で糸引いてやがる。初めっから、誰かが俺の邪魔をしてやがった。表に顔を出すことなく、だ。全部テメェの仕業だな?」
お前が言うなよ。自分がされて嫌なこと、他人にすんなって教訓だろ。
「そうだね。初めまして、サー・クロコダイル。待っていたよ。いやはや、よくここまで辿り着けたものだ。素直に感心する。褒めてあげよう。」
挑発しろ。
「君のお粗末な計画については、早い段階で気づいてた。反乱軍と国王軍の衝突を避ければ、君の計画が頓挫することは容易に想像が付く。」
挑発しろ。
「だから国王軍全員で城を捨てる選択をした。形だけの城さ、今やあの城には何も残っちゃいない。君にお似合いだと思ったから手放したんだ。僕らが使い捨てた城に住みたいと言うのなら、どうぞご自由に。海賊の格、とか言ってたっけ。君の持つ海賊の格って言うのは、空き巣と同レベルなんだね。」
「...。(ブチッ)」
俯いて震えてる。もう一押しか?意地でも河に意識を向けさせないようにしないと。
「...クハハハハ、よく口が回るじゃねぇか。健気なモンだぜ。なるほど確かに、お前が麦わらの一味のブレインであることは認めてやろう。だがな、お前が必死に守ってるあの国王軍の中に、一体何人俺の部下が居ると思う?」
別にブレインじゃねぇよ。つかそういうことか。内部の裏切り者の可能性、なんでそれを考えなかった。反乱軍に30万も寝返ってんだぞ!何かあるってわかってただろうが!!
「バカが、王族2人だけを連れて逃げるべきだったな。そうすりゃ、今よりもっとマシな結果になってただろうに。まぁ、どちらにせよ見つけて殺すがな。」
「バカはお前だ、クロコダイル。僕がその選択肢を思いつかないとでも思ったのか?その選択を取り得た上で、なお国王軍全員で城を捨てる覚悟を決めたんだよ。」
胸張れ前見ろ眼ぇ逸らすな堂々としろ。
「コブラ王が、''国とは人だ''と言ったからだ。30万の兵士を疑い疑心暗鬼になることで兵の戦意を自ら削ぐくらいなら、敵ごと抱え込んで逃げる方が得策だと判断した。」
ハッタリだ。
「だからそれがバカだって話だろうが。国は人だと?そんな戯言をのたまうから反乱なんざ起きる。教えてやろう。国とは、力だ。軍事力こそがものを言う。弱ぇってのは、それだけで罪だぜ?」
「...はっ、何か勘違いしてるみたいだから教えてやるよ。別に、お前にコブラ王みたいな考えを持って行動しろなんて誰も思ってない。それは土台無理な話だからな。」
「アラバスタという大国を、民に寄り添い、民と共に築いてきたネフェルタリ・コブラこそが賢王だ。お前程度の器じゃ、到底彼には敵うまいよ。国とは力だって?ガキくさい考え持ってるから、海賊のくせに何ひとつとして欲しいものを奪えない。」
「僕がなぜ、お前を待っていたか教えてやろうか?」
「この事実を伝えた時の、お前の顔が見たかったからだよ。ばーか。」
にっこり。
「...!!(ブチィっっっ)」
「お前は...嬲り殺しだ。楽に死ねると思うなよ。」
「やってみろよ、クソ野郎。ここでお前を、倒して終わりだ。」
''
''
''
''
''
''居合い
砂の刃を刃技で相殺、相殺、相殺する。お互いに決定打が無い。予想してた通りの膠着状態が続く。雨でも降らせる力が有れば良かったんだが、そんな都合の良い技は無い。すぐそこに河はあるものの、国王軍が避難してるから近づきたくない。むしろ遠ざけたい。
こりゃ、長引けば負けるのは僕の方だな。イガラムさんを預かってからここまで一睡もしてない。不眠不休による体力の限界と乾燥と陽射しで頭がフラフラする。思考が鈍る。見聞色の精度も落ちてる気がする。どうするか。
「''
はぁっ!?なんだこれっ、流砂...アリジゴクか!!足をとられるっ!?範囲デカすぎだろうが!!!
「''
地面に向けて雷を叩き込み、砂が吹き飛び流れが止まった瞬間に疾風迅雷で身体を超強化し脱出。はは、笑えるほどアホみてぇな難易度。今のコンディションで何度も出来るもんじゃねぇぞ。
「おいおいテメェ、自分より弱いやつの下についてんのか。クハハ、滑稽だな。なんの冗談だ。」
何だ急に。
「器の問題だ。ルフィは、海賊王になる男だから。それに、僕の仲間はこれからどんどん強くなる。お前と違ってな。」
「クハハハハ!海賊王だと!?笑わせるな、新世界を見た事もねぇルーキーがご大層な夢を語りやがる!!ひとつ、良いことを教えてやろう。テメェの船長は、もう死んでる。」
...あ?
「死んでる?ルフィが?」
「あぁ、クックク。今の技で流砂に飲まれて生き埋めだ。どうやら海賊王の器じゃ無かったらしい。」
なんだ、生き埋めってことは死体を確認した訳じゃないのか。なら問題ないな。ルフィのしぶとさ、舐めちゃいけない。
「その程度の技で、ルフィが死んだと思ってるのか?詰めが甘いな、クロコダイル。」
「そりゃこっちのセリフだ阿呆が。''
「なっ、しまっ!?」
まずいっ!国王軍の方に!!くっっそ、間に合えっ!!!
「''
一瞬で国王軍の前に立ちはだかり、雷風撃で砂嵐を吹き飛ばす。衝撃でフードが取れないよう抑えつつ、後ろの無事を確認。良かった、無事だな。
「避けて!!ソラさん!!!」
「''
「っがぁぁああ!?」
まずっ、右腕が!マントがやぶれ、ぁ、あ、ぁあついあついあついあついあついあつい!!!!
「ぐぅぅうううっ...、はぁっ、はぁっ。」
マント、運良く近くに落ちてて良かった...!左腕に受けてたら無傷だったのにっ!
「そりゃ、一体どういう行動だ?おい。マントを必死に掴んで...テメェ、日差しが弱点か?クハハ、まさかとは思うが、この砂漠の大地に!!煌々と太陽が輝くこの国に!!夜の種族が居やがるのか!!なんて滑稽な話だ!!あぁ!?」
バレた、まずいな。本格的に負け濃厚なんだが。1vs1なら速攻逃げるのになぁ。せめて夜であれよ。
「まさか...夜の種族だと。」
チラリ、とコブラ王を見る。驚いてるみたい。僕より僕のこと知ってる人多すぎじゃね。なんなの夜の種族って、知らないんだけど。初めましての単語だわ。
っ!?まずい!!!
パァーーーンパァーーーンっ!
「っぐぅううう、あつっ...!」
「なっ!?」 「えっ!?」
銃口をコブラ王とビビに向けてるアホがいると思ったら...BWか!
「ペル、さん!!」
「っ承知!!」
だがこれで内部工作員の存在が明らかになった。ペルさんもイガラムさんもチャカさんもいる。2人のことは任せよう!今はそれよりもっ。
「おいおい、余所見かよ。余裕だなァ?''
「くっそ、がっ、お前またっ!!''
後ろばっかり狙いやがって!!
「ご、がはっ...!ぁ、ああああああああああ!!!あつ、いっ!あついいいぃぁああああ!!!!」
「クハハハハハハハ!!!これで確定したなァお前が夜の種族だと!!!おーおー、足でまといが多いと大変そうじゃねぇか。今が夜で、ここに俺とお前の2人であったなら、少しくらいは可能性があったかもしれねぇのによぉ。」
「愚王の戯言に耳を貸し、情に絆された結果がこれだ。くく、俺とお前のどっちがバカだ?」
どうでもいいから喋る前に首から手ぇ離せや。
「お''ま''え''...。」
「(ビキッ)」
「ぐ、が、ぁああああああああ!!!!!!」
「やめてクロコダイル!!!!」
あぁ、まじやばい。これ死ぬマジ死ぬホントに死ぬ。暑すぎて感覚が無くなってきた。フードもマントも何も無い。耳も遠くなってきてる気がする。叫び声が聞こえるな。多分ビビだ、女の子の声だから。
あぁ、でも。なんか、近づいてくる気配が、2つ。誰か知らないけど...もう、誰でも良いや。国王軍を守ってくれるなら、それで。
「冥土の土産に教えてやろう、ソラ君。」
ぁ、ま''の、きりそめ。
「大勢の反乱軍が城に居るが、そいつらは全員...残り30分の命だ。おいおい、剣士が刀を落としちゃあダメだろう。クハハ。」
...。
「半径5kmが更地と化す特殊砲弾をぶち込む。お前は30万の国王軍も守れず、70万の反乱軍さえ1人残らず死ぬことになる。」
「分かるか?皮膚を太陽の業火に焼かれ、発狂する程の痛みを感じてまでやった事が全て、無駄だってことだ。お前には誰一人として守れやしねぇ。クハハハ。...あ?なんだこりゃ、霧?」
霧、が、見えるのか。そうか、良かった。もう、技が発動したかどうかも、分からなかったから。なにも見えないし。
刀を振るう力も、握る力も、もう無い。
でも。
拳を振るう力くらい、死ぬ気で絞り出せ!!!1発で良い!!!ビビを、仲間を傷つけたこいつを!!!ぶん殴ってやりたい!!!!
「ぐぅ...!''
「''ゴムッゴムのぉ...ブレッッットォオオ''!!!」
「''ホワイト・ブロー''!!!」
「なに...!?ぐはぁああっっ!?!?」
あぁ、なるほどね。この2人か。はは、心強いな。
「ぁ、と...よろし、く。
「「まかせろ。」」
息ぴったりかよ...ウケる。
「ソラさんっ!!」
「急いでマントで覆え!!日光から肌を隠さなければ!!」
「ぁ...ビ、ビ?城へ、向かって...ほうげき、止め、なきゃ...。」
やば、意識が、もう。
「私が止める!!!必ず止めるから!!!」
そ、か。そりゃ、安心だ...。
初期から考えてた技を沢山出せたので
嬉しかったです。まる。
クロコダイルのことを主人公はめっちゃ
煽ってますが、作者はクロコダイル好きです。
性格じゃなくて、顔と技が。
つか主人公とクロコダイルの体格差約100cm。。。
ぱないの!(吸血鬼風)