そのどれもを選んでいた可能性がありました。
カポーーーーン。
「ァァああああああ''あ''あ''...。」
「おめェはおっさんかよ。なっ!?おい、その刀傷...!」
「えっ!?ソラ、怪我してるのか?......!?!?!?ぎゃぁああああああ!!!?医者ァあああああ!!!おれだあああああ!!!」
ん?あぁ、これゾロには見せたこと無かったっけか。よしよし、チョッパーは少し落ち着こ。目んたま飛び出てるぞ。なでりこなでりこ。
「バラティエで鷹の目にやられた。ゾロとオソロい。」
「はぁ。何が揃いだ...ったく。あのコックは知ってんのか。つか、やっぱお前でも鷹の目にゃ敵わねぇんだな。」
良いなぁ、ゾロ。チョッパーにシャンプーしてる。たわし痛くない?あ、気持ちいいんだ。良かったねぇ。泡立ち最高じゃんか、お風呂上がりに抱っこさせて?
「ん、サンジは知ってる。それにあの時は純粋な剣術勝負だった。普通にボロ負け。何でもありの勝負で戦闘条件が揃ってるなら、もっと良い線いく。」
「はーん...ま、夜じゃなかったしな。」
それな。負け惜しみとかじゃ無くて。ちがうし!!ぜんっぜん!!これっっっぽっちも本気じゃなかったし!!!究極体の僕なら鷹の目なんて...嘘ですごめんなさい。謝るからもう一生関わらないでください。
「夜だとどうなるんだ??」
「テンションが上がる。」 「強くなる。」
「へー!スゲーなぁー!おれも暑いのダメだから、ソラと一緒だ!」
ばちこーーーんっ。っとくらぁ。ハートに来たぜぇ、今のスマイルは。
「うん、チョッパーともお揃い。にしし。」
ホンワカ世界を築いていたら、サンジのあほ発言が聞こえてきた。覗こうとすんなし。
「あの壁の向こうだ!」
「国王コノヤロー!!!」
おいちょっと待てあんたの娘も一緒に入ってんだぞホントに良いのか。
「おめぇも行こうぜ、ソラ!そんなナリしてても男だもんなぁ。見たいだろ??」
ゲス顔で近づいてくるウソップ。狙撃されちまえイカ野郎。このゲソ野郎っ!
「遠慮しとく。いってら。」
「なんでぇ、ノリ悪ぃな。」
ブーブー言うな。こんな大浴場で身体を休められるなんて中々ない機会なんだから、堪能したいんだよ。あ、チョッパー連れてかれた。
「おい止めろよ。おめぇが止めねぇと歯止め効かねぇぞあいつら。」
知らんがな。別に良いんじゃない?ナミもビビも強かだから、アホどもなんて簡単に手玉に取るでしょ。
「「「ぐはぁっ!?♡」」」
「何やってんだ...。」
今夜は良い夢見れそうだね、あいつら。
「...、ありがとう。」
「「「エロオヤジ。」」」
「そっちじゃないわっ!!!」
草。一国の王に向かって。コブラ王もツッコミスキル高いな。ウソップといい勝負か?
おやおや、また頭下げてるよ。そんなに何度も海賊相手に下げれるもんかねぇ。
「大事件ですぞ、コブラ様。王が人に頭を下げるなどと。確かに大恩ある身ではございますが!」
「イガラムよ。権威とは衣の上から着るものだ。裸の王など居るものか。私は1人の父として、アラバスタに住まう1人の民として、心より君たちに礼を言いたい。」
「どうも、ありがとう。」
うーむ、流石だ。こういう所、尊敬するよな。
まぁ、裸の王様って童話はあるんじゃが。アンデルセンだっけ。アンデルセンの作品って、皮肉的だったり悲劇的なストーリーが多い気がする。マッチ売りの少女とか人魚姫とか。趣味なんかな。超脱線したったわ、めんごめんご。
「...私が間違っておりましたな。国を救って頂いたこと、コブラ様とビビ様をお守り頂いたこと。一介の臣下である私さえ、ここアラバスタに送り届けて頂いたこと。心より、御礼申し上げます。」
「ししし!良いよ!」
手を振って返礼。どいたまー。このお風呂に入れることが幸せすぎてもう何でも良いや。宴も開いて貰ったし、こうしてお風呂も入らせて貰えた。充分お返しは貰ってるよ。
&&&
こんこん。
「はい、どなた?」
「ソラだよ。」
「えっ!?ソラさんっ!?」
お、開いた。おーす、ビビ。
「なんで食堂に。あ、食べ足りなかった?厨房に行けば何かあると思うわ、こっちよ。」
うんうん、僕そんな食いしん坊キャラに見えてたかな。どっちかと言うと少食なんじゃが。ま、いいや。
「今夜、ここを発つだろうから。挨拶ついでにさっきの約束を果たそうと思って。」
「やっぱりもう行っちゃうのね、ナミさんも言ってた。でも、約束って?」
「後でビビともお茶しようってやつ。」
「きっ、聞こえてたの!?」
聞こえてたな。ぶっちゃけあんまり時間ないから、また簡単なものになると思うけど。それでも良いなら、是非。
「っうん!」
いい笑顔。よーし、少々お待ちを。
さて厨房を拝借。とりあえずお茶したいってことだから、ドリンクと...せっかくだから何かスイーツでも作ろう。ビビに披露したこと無かったもんなー。僕のパティシエスキルを堪能するが良い。まぁシンプルな速攻で出来るやつだけど。
薄力粉、ベーキングパウダー、グラニュー糖をバターと牛乳で混ぜ合わせ固める。今回はプレーンとドライフルーツの2種にしよう。厚みを均等にし、人形型、魚型、星型に悪魔の実型など、好きな形に切り分け表面にさっとバターを塗り込む。
そしてオーブンへ。
と言いたいところだが、今回は急ぎだ。ふはははは。
生地と同時に水も温めて適温に。ドリンクはピーチティをご用意しました。(急に)
さて、サクサクふっくらスコーンの出来上がり。バターとミルクの良い匂い。素晴らしいな、この時短術。経過時間、なんと3分ジャスト。ラーメンかよ。皆も時間が無い時は左腕で燃やそう!(無理)
2人分だけお皿に移し、後は保温して置いておく。食べるでしょ。
「お待たせいたしました、食後のドリンクにピーチティをどうぞ。こちらのスコーンとご一緒にお召し上がりください、お嬢様。」
「まぁ、ふふふ。とても美味しそう。ソラさんも一緒に食べましょう!」
おけー。
「わぁっ、おいしい!どうやってこんなに短時間で作ったの?」
「もぐもぐ。僕の悪魔の実、炎系。料理とかにも使えちゃう。」
「能力を使ったの?便利ね。」
「海に嫌われる覚悟があるのなら、食べてみるのも一興だと思う。海賊としてこの弱点は致命的だけどね。どんな能力なのかも、調べてみないと分からないし。」
まぁ僕の場合は海プラス日光もだからなー。ぶっちゃけ海に嫌われる程度はそんなにでかいデメリットとは思えない。どっちか弱点消せるなら、僕は迷わず日光を消す。まじで。
おや、どうしたんやろ。急に表情が暗くなったぞ。大丈夫かー?
「本当に、もう行ってしまうの?」
「そだね。」
だってもうここに居る理由が無いから。クロコダイルとBWを潰し、国を救いビビを助けた。当初の目的は達成してる。沢山感謝されたし、充分だろ。
「僕らは海賊だ。本来なら、王族とか国なんかに関わる立場じゃないし、関わるべきじゃないと思ってる。今回が特別ってだけ。仲間の敵が、たまたま国を盗ろうとしていた。だから潰した。結果、国を救った。それだけだよ。」
「...!そう、よね。」
心の準備が必要なんだろうなぁ。お別れするにしたって急すぎたと思うのは分かる。でも、そろそろ海軍が動いてる頃だろう。スモーカーは捕まえないって言ってたけど、ここは本来スモーカーの担当区域じゃない筈だから。ローグタウンの猟犬だもんなぁ。わんわんっ。
「ねぇ、ソラさん。ソラさんに、夢はある?」
なんか聞いたフレーズだな。
「ん。それ、時々聞かれる。毎回迷うんだ。自分の夢って言って良いのか分からない...けど、今はそうだね。」
「
「そう...そうなのね。」
少し俯き、何かを考えているビビ。
「ビビの夢は?」
「私の、夢は。...うん、決めた。私、ここに残ることにする!アラバスタに残って、立派な王女をやり遂げてみせるわ!!それを私の夢にするの!!」
...ん?ここに残る?え、あ、お?あー、そういう感じ?あ、なるほど。海賊になるかこのままで居るかの2択で迷ってたってこと??
おっほーん。お別れ言えないかもって不安に思ってた訳じゃねぇんかい。
そんなにルフィたちを気に入ってくれたのか。...やべぇ、めちゃくちゃ嬉しいかも。そっかぁ、あんなに敵対して警戒してたビビが。
んでも結局残ると。まぁそりゃそうだ。一般人ならどっちを選択しても良いけど、王族となれば話は全然変わってくる。言動と、一挙手一投足に対する責任の重みが違うのだ。
「だから、これは私の短い海賊人生最後のワガママ!ソラさん、私のことを、ずっとずっと
なんか外野の気配がうるさいな。過保護かよあんたら。まぁいいや。
ペンないかな。あ、あったわ。いや何であるねん。ここ食堂ちゃうんか。まーいいや。キュッキュッっとくらぁ。
「はい、これ。仲間の証なんでしょ?左腕の✕印。」
「!!」
えへへー。これで僕とも
「ごめんね。思い出にあげられるものが何かひとつでもあれば良かったんだけど。今持ってるの、ペンダントと眼帯くらいしか無いから。」
ペンダントはあげられないしなぁ。かと言って眼帯って...さすがに。おいおい、泣くなよごめんて。いくら見聞色使えてもこんな先の未来までは見通せないぜ。堪忍して。うわ、扉の外から殺気!?怒気!?こわわわ。
「ぐすっ。...じゃあ、それ。眼帯、ちょうだい。」
「え、コレで良いの?ほんとに?」
「えぇ、それが良いの。」
ほぁー、変わってんなぁ。まぁ良いけど。はい。
「ありがとう...!うふふ、どうかしら?海賊みたい?似合ってる?」
うん、すごく似合ってる。んでも。
「海賊みたい...?ビビは海賊だよ?だって、さっき言ってた。短い海賊人生って。短くってもビビは麦わらの一味で、ルフィが船長だ。ルフィにちゃんと挨拶するまでは、ビビは海賊。それが海賊として筋を通すってこと。」
「それに、例え船を降りて離れ離れになったとしても、ずっと仲間であることに変わりはないよ。その為のこの印。でしょ?」
「...っ、。」
おおぉ、めっちゃ頷いてる。また泣いてるのか、よしよし。いい加減泣き止め〜、目が腫れちゃうぜ。そろそろ過保護パッパの気配がやばたにえん。娘を泣かせやがって〜って感じ。ごめんて。泣かせたい訳じゃないねん、僕も。
お茶会を終了し食器を洗い皆の元へ戻ると、そろそろ此処を発つべきだという意見がチラホラ。だろうね、さんせー。
「よし、んじゃもう1回アラバスタ料理食ったら行こう!」
いや今すぐだろ。もう海軍動いてるんだって。手遅れ感あるけど。
「あれ?ソラ、あんた眼帯は?」
「ビビにあげた。欲しいって。」
「へぇ、そう。そういう選択をしたのね、あの子。」
「うん。」
僕らとは離れ離れになっちゃうな。ま、それもビビの選択だから。僕らはビビの意見を尊重しなきゃならない。
「...はぁ。あんたって何も分かってないわね。まぁ良いわ。それも含めて、あの子の決断でしょうから。」
「そういやソラ、おめぇの眼って紫色なんだな!珍しいよな〜。」
おや、目閉じてるのに。ウソップも見ちゃったのか?てっきりコブラ王とドクターだけだと思ってたんだが。
「おれも見たぞ!綺麗だった!」
おやおや、チョッパーも。ってことはナミも?
「えぇ、見たわ。ついでにあんたが普段見せてる方が義眼だってことも知った。普段どうやって生活してんのか謎だわ。」
おぉ〜、んじゃもうバレちゃってる訳か。
「ん?そうなのか?」
あぁ、僕より遅く起きたルフィは知らないのね。そりゃそうだな。まぁ機会があれば見せたげる。
「そっか〜。ま、いいや!」
それな。
意外とみんな普通の反応だな。もっとグイグイ来るかと思った。気ぃつかってんのか?
&&&
超カルガモ部隊は超早い。砂漠とは思えない程の走りを見せている。初めて乗せてもらった。フワフワしてる。すげぇ。フワフワしたいならどうぞ〜♪ってか。はい喜んでぇ〜!!!
「ナミ、どうしたんだ?体調が悪いのか?」
僕の前に座ってるチョッパー。今、僕は、禁断の、ダブルモフモフを堪能している。くぅー、悪魔的だァ〜!!!(賭博)
「ナミ、肉いるか?1個だけだぞ?」
ルフィも心配してる。珍しく自分の肉をあげようもするなんて。天変地異の前触れか。
皆も憐憫の眼差しを向けて...いや、ゾロはそんなにだけど。
まぁ雰囲気的にそんなに重要じゃないっぽいから、心配無用だと思うがな。
「私...やっぱり諦める。ビビの為だもんね。」
「10億ベリー。」
「「「当たり前だテメェ!!金のことかァァ!!?」」」
いや草。そういやそんな話だったな。すっかり忘れてたわ。待ってウソップ落ちたんだけど。顔から逝ったわ。鼻死んだんじゃね。アーロン並に頑丈だったら突き刺さるけど。
「ほっときなさいよ、バカね。」
「「おめぇの所為だろうが!!」」
「そんなナミさんも素敵だァ〜♡」
カオスやな。やっぱ個性的すぎるわ、この一味。
さて、そろそろ見えてきたな。
港に到着し、メリーとラーキレス号の無事を確認できてホッとため息。そして船の上にいるオカマが1人。恐らくその部下であろう海賊たちが岩場の影に隠れてる。
「ん待っってたわよぅ!!おしさしぶりねぃ!!」
おひさしぶり、だ。僕は初めましてだけどな。こいつもキャラ濃いよぉぉ。電話があったから知ってたけど。顔も濃いとは思わんかった。
「さ、荷物を降ろそう。」
「4時間かー、案外あっという間だったなぁ。」
ありがとう、超カルガモ部隊。わわわ、うははは頭擦り付けてきた。可愛いのぅ、可愛いのぅ〜。モフモフに囲まれた〜!!シヤワセ...シヤワセだよぅ。やっぱり皆顎がええんか?ええんやろ??んん〜?うへへへへへ。
「優しく撫でてくれるからソラのこと好きって皆言ってるぞ!」
うれしい。僕も大好き。チョッパーも好き。みんな好き。平和な世界だ。
じゃあね、名残惜しいけど。本当に本当に名残惜しいけど。元気でね。ばいばい。
「なぁーーーーに感傷に浸ってんのよぅ!!?あちしそういうのぉ...好きぃ〜〜!!!」
なんかヤバい奴居る。こわわ、近寄らんとこ。たっけてサンジ〜。あ、これ運べば良いの?オッケー。
「イィい!?あちしがこの船に乗ってなかったら、この船はドゥーなってたと思う!?」
「海軍に奪われてたかもね。」
せやな、全然有り得た未来だ。ラーキレス号は僕以外使えない仕様だけど、割とオーバーテクだからなぁ。分解されてエンジン部とかの構造パクられてたらと思うと。まぁ感謝してやらんでもない。(何様)
「今この島がドゥー言う状況か分かる!?完全包囲よ!!逃げらんないのよぅ!!かもじゃなくて、確実に海軍にやられてたわよぅ!!」
「じゃあお前ぇ、海軍からメリーを守ってくれてたのか!なんでだ?」
「友達、だからよぅ...!」
よくそんなに意のままに涙を流せるな。素直に感心するわ。
おーおー、純粋3人組がドツボにハマってら。騙されないか心配だなぁ。つかそもそも僕はコイツとは初対面なんじゃが。どういう知り合い?敵だったんじゃないの?
「「「ジョーダンじゃなーいわよぅ〜!」」」
僕、どっちかと言うと静かな夜が好きなんだよな。まぁ楽しそうだから良いんだけど。
あ、荷物はこれで最後だよ。忘れ物なーし。
「つまり、海軍の包囲網を抜けられねぇから味方を増やそうと考えた訳だ。」
それな。
「僕その人のこと知らないんだけど。味方を増やそうと考えてるのか、身代わりとして海軍を押し付けようとしてるのか分かんない。」
「ギクゥッ!?!?あ、初めまして。あちしMr.2 ボン・クレー。よろしくぅー?」
「誤魔化そうとしてる?ソラです、どうぞよしなに。」
あ、握手は要らないや。敵か味方か分かんないし。何ショック受けてんの?当たり前でしょ。
で、何?はーん、共同戦線って訳。後ろから刺されなきゃ良いけどね。
「「「よろしくお願いしまーす。」」」
「居たのかよ三下共っ!!!」
うん、居た。ゾロの見聞色はまだ先かな〜?まだまだやな!!(煽り)
こーの鈍感がァ〜っ。
まぁ仕方ない。主人公はぶっちゃけそんなに
ビビと一緒にいた時間が無かった...。
気づかないのも...無理は...っ。
でもどっちの話も面白そうなんですよね。
ビビと一緒に航海ルートも最高。
ビビから夢を聞かれた時に、一言でもビビと一緒に
航海出来たら楽しそう、的なことを言っていたら
それが決め手となっていたことでしょう。
でも、出てきた名前はルフィと父親。
ビビは自分には脈が無いと判断したのかも...。
でも、この決断を微塵も後悔していない自分もいて、
複雑ながら前を向いていこうと強く思うビビなのでした。