器用貧乏な麦わらの一味   作:millseross

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いつの日か

現在、海の上。軍艦に囲まれておりまする。東西南北にそれぞれ2隻ずつ配備されているな。軍艦までの距離は数百メートル。砲弾で集中砲火って魂胆か。さーてと、どうするか。

 

ドドドドドドンっっ!!!

 

おっとやばいな。とりあえず斬るしかねぇけど、...!?

 

「なっ、なんだぁこの弾はぁ!?」

 

「槍か!?槍を撃ってきやがった!!」

 

やべ、何本か斬ったけど船底にぶっ刺さってる。ひぃーふぅーみーよー、4本か。1回の攻撃でこれかよ。四方から攻められるのはちょっと洒落にならんぞ。しかもメリーばっかり狙われてるし。なんでやぁっ!!?なんでメリーはんを見殺しにしたんやっ!!(トゲオウ風)

 

ん、でもよくよく考えてみると、あんだけ大量に撃ってきた割に4本だけ?僕とゾロが弾いたの含めると、船体に被害を与える可能性があったのは10本くらい?

 

ドドドドドドドドンっ!!!

 

「まずいっ!!!」

 

「また撃ってきたぁ!!」

 

「くっそぉっ!!!砲弾で来いっ!!跳ね返してやるのにぃー!!」

 

あ、無理。これは全部ぶっ刺さるわ。なるほど、1回目は調整してたって訳か。っクソ、しゃーないな。僕が居るところで使いたくねぇんだが。1回だけ、1回だけなら何とか。が、ま、んーー!!(アホ牛風)

 

はい、お巫山戯はこんくらいにしとこ。普通に時間ねぇしメリーにこれ以上の風穴を開けたくない。

 

左腕を前に突き出す。

 

「''神技(じんぎ) 半球黄陽結界(アグニスフィア)・''神技(じんぎ) 炎鎧の戦女神(シヴァルキュリア・シュバリエ)''。」

 

ブォオオオオンっ!

 

と音を立てながら、船の周りに半透明のオレンジ色の結界が展開される。

 

「「「!?」」」

 

降ってきた槍が結界に触れた瞬間、炎の戦女神たちが現れ、盾で防ぎ剣で弾き飛ばす。1本たりともメリーを貫かせない。全方位を守る絶対防御だ。死角は無い。

 

接触する寸前の一瞬だけ展開してすぐに切ったけどな!!

 

「「「すっ、すんげぇ〜!!!」」」

 

「今のって、ソラ、あんたが...?っ!!ちょっと、大丈夫なの!?」

 

「ぐっぅぅううううっ...あ、つ、、いっ。っはぁ、はぁっ。」

 

ナミに心配されてるけど、今はそれどころじゃねぇんだよなぁ!!!くっそあついけど!!!この1回こっきりなんだから我慢しろ!!!そんで次はどうする!?

 

「ちょーっとちょっとぅ!?なぁーんで今の止めちゃうわけー!?1本も通さなかったわよぅ!!すんごいじゃなーーい!あら?大丈夫?」

 

うるせぇよ大丈夫じゃねぇけどそんなこと言ってられねぇだろうが!!!

 

「バカ野郎がっ!てめぇソラ!!1人で無茶してんじゃねぇぞ!!こんなもん一瞬でも使いやがったらお前...っ!」

 

分かってるよっ!もうしないから!!つかこれ以上は無理!!!とりあえず今考えてるから黙っててサンジっ!!

 

まず、これは槍じゃない。檻だな。オリオリの実の能力者、海軍本部所属 ヒナ大佐か。相対するのは初めてだけど、中々えげつない戦法をとる。海上戦じゃ普通に厄介。船の基本性能が勝ってたらゴリ押しで逃げられるけど、メリーじゃ普通にやっても軍艦に遅れをとる。それでも今まで海軍から逃げてこられたのは、一重に運と、ナミの航海士としての実力が半端ないからだ。

 

じゃ、今回もナミに頼って逃げれば良いんだが、そうはいかない。ビビの別れの挨拶がまだなんだ。ルフィたちはビビが来るって信じてるけど、僕とナミは答えを知ってる。それでもここに留まる理由は、ビビの筋を通させるためだ。ぜっっったいに、逃げられない。

 

考えろ考えろ考えろ!!思考を止めるな!!!

 

今回の攻撃で防いだ檻は全部で32本。東西南北それぞれに2隻ずつ配置されてる。つまり1隻あたり4本の装射が可能。悪魔の実の能力による弾の補充ってことは、ヒナ大佐が乗ってる1隻だけはほぼ無限に射撃できるってことか。クソだりぃな!!!(激怒)

 

ぶっちゃけ船を沈めるのが1番早いんだが、スモーカーの温情ありきでこれだからなぁ。情けかけられてこっちは容赦無しってのも、負けた気がするし。よし、部下の船は沈めよう。でもヒナ大佐が乗ってる船は、僕は攻撃しない。僕はな!!他の誰かが潰すのは知らん!!!

 

「ルフィ、サンジ。砲撃を点じゃなく線で捉えて。飛んでくる切っ先を叩くんじゃない、胴部を殴るなり蹴るなりすれば弾くなり逸らすことが出来る。ルフィは東側1面を、サンジは甲板に飛んでくる檻全てを対処して!」

 

「よっしゃ、殴ったらぶっ飛ばせるって事だな!」

 

「なるほど...、まかせろ。蹴り飛ばしてやる!」

 

「あちしも甲板担当するわねーぃっ!!オカマ拳法見せてやるわごらぁっ!!!」

 

ありがてぇな、ありえないほど人手が足りないんだわ。船底ももちろん大事だが、メインマストや帆に掠りでもしたら、いざって時に逃げられねぇ。

 

「ゾロ、さっき僕が弾いた檻を使うなり、刀で斬撃を飛ばすなりして北側の船底を守るんだ。出来ないとは言わせないよ。北ってどっちかわかる?」

 

「分かるに決まってんだろうがこっちだ!!」

 

「いや違ぇよゾロ!!北はこっちだ!!?」

 

遊んでんなよマジで!!!(憤怒)

 

「ウソップは攻撃の要だよ。次の砲撃を凌いだ後、海軍が檻を装填してる隙を狙って砲弾をぶち込んで。全艦8隻、1度に撃ち込まれる檻は計32本。1隻落とせば飛んでくる檻は4本減る。2隻落とせば、この包囲網が崩れ去る!ウソップ次第で皆の負担が一気に減るんだ。狙撃手の腕の見せどころだよ!」

 

「ぉ、おおおおおおおうよ!!よぉおーし、キャプテーン・ウソップ様にまっかせろぉおー!!」

 

うん、任せた。頼りにしてるよ、そげキング。

 

「ソラ!おれは!?船底に刺さってるヤツを抜いてくるか!?」

 

「いや、刺さった檻が同時に栓の役割を果たしてるから、今のところ水漏れは少ない。抜くのは後で良い!チョッパーは舵を取るんだ。僕らが生き抜くための生命線だよ!大丈夫、ひとりじゃない。ナミ!」

 

「えぇ、分かってる!チョッパー、私が指示する方向に舵をきって!!」

 

「あぁ、分かった!!」

 

よし、とりあえずこんなもんだろ。

 

「よぉーし!やるぞお前らぁ!!」

 

「「「おう!!!」」」

 

ドドドドドドドドンっ!!!

 

「ってちょっと待てソラ!?このままじゃ、西と南の船底がぁぁああああ!!!」

 

集中しなよウソップ。

 

「問題ない。そっちは」

 

ーーー僕が対処する。

 

「''刃技(じんぎ) (あま)綴雪(つづりせ)(ごう)''。」

 

海水を巻き上げ雪と化し、その豪雪によって檻は飲み込まれ停止する。この檻の欠点は、螺旋状に回転することなく真っ直ぐに飛んでくることだ。だからこそ、素手や蹴りでの対応が可能となる。檻の胴部分に衝撃を加えてやれば、途端にその威力が激減し射線を逸らすことが出来る。

 

「「「よっしゃぁ!!!」」」

 

よし、船への被害無し。後はビビが来るまで凌ぐだけだ!あんまり時間はかからないと思うけど、出来れば急いで来て欲しいな〜なんて!!

 

「「やれ!ウソップ!!」」 「今だよウソップ。」

 

「わかってらぁ!!!必殺っ!大・鉛星っ!!!」

 

ドォォォオオオンッ!

 

うっはぁ、マジで当てたよ1発で。初めて見たけど、これすんげぇな。ありえない才能を目の前で見た。トリハダ〜。ウチの狙撃手が有能すぎる件。しかも隣の船まで巻き添えくってて草。1発の砲弾で2隻沈めるって何なの?神なの?ゴッド・ウソップなの?プレッシャーかけすぎたかなって思ったけど、やる時はやる男なんだぞ!!ウソップは!!!

 

「よっしゃあ!当たった!!」

 

「すげぇよウソップ!!」

 

「おぉよ!俺様にかかればこんなもんだ!」

 

マジですげぇ。語彙力低下するレベルで。助かるわ〜。

 

ん、Mr.2の部下がなんか言ってる。黒檻のヒナ。うん、それは知ってるわ。こんな特徴的な砲撃してくるやつがそう何人も居てたまるかい。

 

「んぬぁにぃーー!!?今すぐにトンズラこくわようあんた達!」

 

気づいてなかったんかい。あ、やばい。

 

「全方位警戒!第4波が来るっ!」

 

「「「!!!」」」

 

ドドドドドドドドンっ!!!

 

「''ゴムゴムのぉっ!銃乱打(ガトリング)''!!!」

 

「''腹肉(フランシェ)シュートぉお''!!」

 

「''白鳥アラベスク''!!」

 

「''三十六煩悩鳳(ポンドほう)''!!」

 

拳で殴り飛ばし、足技で蹴り飛ばし、斬撃で弾き、雪で覆う。

 

もう慣れたな!皆やるぅ〜!強くなってやんの。ってか割と冗談で言ったんだけど、ゾロはもう斬撃を飛ばせるようになったのね。ウイスキーピークの時は使えなかったはず。全身鉄野郎を斬ったとか言ってたけど、成長率パネェ。

 

防がれたのに同じ攻撃を繰り返すってことは、これ以上の策は無いって判断して良さそうだな。この辺が海軍本部大佐レベルって訳ね、理解理解。さて、持久戦だ〜。締まっていこうぜ〜。(緩い)

 

「ほら見なさいよーぅ!!このまま進めばいつかヤラれるわよう!!今すぐ逃げないとっ!」

 

「行きたきゃいけよ。俺たちはダメだ。約束があるからな!」

 

「やくそくぅ!?!?バカバカしいっ!宝でも探してるの!?命より大事な宝なんてないのよーぅ!!」

 

そりゃ、そうだ。形あるものの価値なんてたかが知れてる。命より優先順位が高くなることなんてそうそうない。少なくとも僕にとっては。

 

「仲間を迎えに行くんだ!」

 

「...っ!!!」

 

でも今回は、宝じゃない。絆だ。

 

「ッムゥウウウン!!!」

 

お、なんだなんだ。急にやる気出したなこいつ。どこにやる気スイッチあったん?連打しちゃるで。

 

「「「ぼっ、ボン・クレー様!?」」」

 

「ここで逃げるはオカマに非ず!!!命賭けて仲間(ダチ)を迎えに行く仲間(ダチ)を!!見捨てておめぇら、明日食うメシが美味ぇかよ!!!」

 

「2手に別れましょ!!あちしがアイツらを引き付けるっ!アンタらは3分待機した後に動きなサイ!!」

 

ほう?ちょっと、好感度上がった。身代わり押し付けるとか、背中から刺されるかもとか疑って悪かったよ、ボン・クレー。

 

マネマネの実の能力でルフィに化けたボン・クレーを追って海軍が動く。

 

「...3分経ったわ!行くわよ、皆!!」

 

りょーかい。

 

「ボンぢゃん〜〜っ!!俺たち、お前のこと!!!忘れねぇからなぁあーー!!!!」

 

でもここで終わるのは少しだけ、夢見が悪いな。

 

「餞だよ、ボン・クレー。せめてもの詫びと礼節を以て、仁義を貫く君に尽くそう。」

 

ーーー''神技(じんぎ) 白炎瀧(はくえんろう)''。

 

突き出した左腕から白い炎の塊が飛び出る。浮遊するそれは拡大し、二分され、太陽の光を受け白く輝きながら天から降り注ぐ。豪炎は壁となり、軍艦と白鳥の船を分断する。白い、白い2つの炎瀧(えんろう)によって作られる、遥か先へと続く白炎と青海の道。

 

くっそあついな...!傘もマントもあんのによぉ!!だがまぁ、これで貸し借りは無しだろ。お互いに振り返るのも無しだ。やりたいようにやる。それが海賊だから。

 

「オイめちゃくちゃ号泣しながらお前のこと見てんぞ。」

 

「どんだけ通じ合ってねぇんだおめぇら。」

 

「...。」

 

台無しじゃねぇかさっさと逃げろよ。くそ恥ずいなぁおい!!!

 

「みんなぁっ!!!」 「クェェエエ!!!」

 

あ、ビビだ。カルーも。手ぇ降ってる。はい?オカマ?知らんな、そんなん居たっけ?なんか後ろで叫んでるって?聞こえませんなぁ、記憶にございませんなぁ?(ゲス顔)

 

「きたぁ!」

 

「船を寄せよう!」

 

息が乱れている。急いでここに来たんだろう。チャンスはこの1度きりだから。

 

「お別れを!!言いに来たの!!!」

 

「「「!?」」」

 

驚きの表情で固まるルフィたち。そりゃそうだ。迎え入れる気満々だったんだから。僕から伝える事も出来たけど、それじゃ意味ないし。

 

あぁ、空があおいなぁ。

 

「私...一緒には行けません!!今まで、本当にありがとう!!冒険はまだしたいけど!!貴方たちと一緒に、海で生きていたいけど!!私は、やっぱりこの国を...!」

 

「愛しているから!!!!」

 

大きく息を吐く。

 

「私は...っ!ここに残るけど!!いつかまた会うことが出来たなら!!もう一度っ!!!」

 

「仲間と呼んでくれますかっ!!!」

 

いつでも、いつまでも。君がこの船を降りて、立派な王女になったとしても。

 

「いつでもなばっ...!?」

 

「ばかっ!返事しちゃダメよ!海軍がビビに気づいてる。海賊と繋がりがあるって知られたら、ビビが罪人になる!このまま、黙って別れなきゃいけないの。」

 

高く、高く。あのあおい大空に届くように。

 

左腕を掲げる。

 

この左腕のバツ印が、仲間の証だから。

 

ビビの髪の色にそっくりだなぁ、アラバスタの空は。良い色、良い空だ。

 

アラバスタ。ギラギラと太陽が燃える美しく力強い国。あのあおい空と大地を照りつける太陽は、まるで。

 

掲げた拳を開き、掌を頭上へ向ける。熱と光の奔流が収束し、拳大の大きさへ圧縮される。それは高濃度、高密度の純粋な炎。エネルギーの塊。煌々と輝き、轟々と燃え盛る眩い恒星。極小の、太陽そのもの。

 

(''神技(じんぎ) 掌天昇(しょうてんしょう)''。)

 

左腕から打ち上げられた太陽は、寄り添うように大空へ浮かび上がる。

 

「...っ! だいすき、でした。」

 

乾いた風に吹かれながら、一筋の雨が片頬を撫で落ちてゆく。

 

前を向かなければ。顔を上げなければ。新たな島が待っているのだから。新たな冒険が始まるのだから。

 

「出航だぁーーー!!!!」

 

ありがとうビビ。いつか必ず、君に。

 

 

&&&

 

 

ふぅ、やー。こういう時ってフード便利だよな。見られないから。ふはははは。

 

つかみんなやる気無さすぎ問題。敵が来たらどうすんだこれ。だらけきってるなぁ。気持ちはわかるけどね。

 

「「「さみしーーーーー。」」」

 

言っちゃってるよ。わかるー。

 

「メソメソすんな!そんなに別れたくなきゃ力ずくで連れてくりゃ良かったんだ!」

 

まぁ海賊だからねぇ、攫ってくるって手も勿論あったけど。それじゃビビの決意が無駄になる。こういうことを考えるのは、一般的な海賊とはかけ離れてそうだな。一般的な海賊ってワードに違和感がない時点で相当やばいと思う。

 

「うわぁ、野蛮。」

 

「最低。」

 

「マリモ。」

 

「芝生。」

 

「三刀流。」

 

「いや待てルフィ、三刀流は悪口じゃねぇだろ。」

 

「四刀流。」

 

「増えてどうするっ!?」

 

なんだ、割といつも通りだな。さーてと、快晴なり海清なり。

 

「うるせぇっ!!...で?お前はもう良いのか。」

 

なんだ?泣いたことはバレてないはず。はっ!?いや、泣いてねぇし!!良い歳した僕が泣く訳ねぇし!!!寂しいけどな!!!

 

「へーき。切り替え大事。」

 

「そうかよ。」

 

なんだ頭に手を置くな。腕置きに丁度いいだぁ?このスカタンがぁ!!置いてるのは手だろうがぁ!!(そこじゃない)

 

「やっと島を出たみたいね。ご苦労さま。」

 

「あぁ。...!?」

 

やっと船室から出てきたみたいね、ご苦労さま。

 

「「「なっ!?」」」

 

うおぉお、一気に戦闘態勢に!...と思ったらゾロとナミの2人だけだったわ。ルフィとチョッパーは困惑してるし、ウソップは拡張器使いながらマストに隠れるし、サンジはメロリンだし。何だこの一味大丈夫そ?ちなみに僕は自然体です。(おい)だって知ってたもん居るってこと。

 

「そういう物騒なものを私に向けないでって、前にも言ったわよね?」

 

そうなん?知らんぞ。あ、僕居なかったのか。

 

「あんたいつからこの船に!?」

 

「ずっと前から。下の部屋で読書したりシャワー浴びたり。そういえば、コーヒーが用意してあったわ。美味しかった、ありがとう。」

 

あぁ、空いた時間見つけて用意したな。そういえば。気に入ったのなら良かったよ。

 

「ちょっとソラ!!知ってた訳!!?」

 

うん、知ってた。つかロビンがあまりに自然体で居たもんだから、みんな知ってるんだろうなとさえ思ってた。いやぁー、スワンスワン。はっ!?いまオカマが居なかったか!?!?

 

「言いなさいよ!!!」

 

「いひゃい、いひゃい。やめふぇ。」

 

知らないってことを知らなかったんだよぅ。そんなに怒んなよぅ。

 

「モンキー・D・ルフィ。私は貴方に耐え難い仕打ちを受けました。責任...とってね。」

 

なん...だと...!?え、なに、何の話?マジで知らねぇ話だな。どんどん進んでくぞ。

 

「どうしろって言うんだよ。」

 

「私を、仲間に入れて。」

 

「「「...はっ!?」」」

 

ん...あれ、まだ仲間じゃなかったんだっけ?ここで加入するの?へぇー、知らんかった。

 

「死を望む私を貴方が生かした。それが貴方の罪。私、行くところも帰るところもないの。だからこの船に置いて?」

 

「なんだ、それじゃあしょうがねぇな。良いぞ。」

 

「「「ルフィ!!!」」」

 

軽いな、ノリが。僕も賛成だけどね。ってことで船室に潜るわ〜。ちょっと日差しが。

 

「...。」

 

ん?なんで皆こっち見とるんやろ。ロビンも。まぁ良いや。

 

さーてと。コーヒーは美味しかったって言ってたな。甘いものより、甘さ控えめ大人っぽい感じの味付けが好みって訳か。OK把握。歓迎のスイーツを振舞おう。ついでに皆の分も作るかね。

 

「ソラ。何作るんだ?」

 

「あれ、サンジ。良いの?甲板居なくて。」

 

「なぁに言ってんだよ。んお姉ぃ様とナミすぁんにスイーツ&ドリンクをお出ししなきゃならねぇだろうが。」

 

あ、はい。目がハートやぞ、大丈夫か。腰の間接もゴムみたいになってるし。

 

「コーヒーが好きみたいだよ。あまり甘すぎるのは食べれないかもしれないから、ビターチョコとナミのみかんを使おうと思ってたところ。」

 

「ってことはオランジェットとシトロネットか、なるほどな。チョコレートもビターとミルクで分けりゃ誰でも食べられると。よっし、やるか。」

 

うい。やる気が違ぇなぁ。サンジと料理する時って、お互いにイメージを共有出来るというか。100の事を伝えるために100言う必要が無いから、随分楽なんだよな。ロビンとナミにって言ってた癖に、ちゃんと全員分の材料用意する辺りも、素直じゃないよね。

 

並行してドリンクも作らなきゃな。紅茶とコーヒーでいっか。海賊とは思えねぇティータイムだなぁおい。何が悪い!!!(急に)

 

 

&&&

 

 

「漂う恋よ、僕はただ漆黒に焦げた体をその流れに横たえる流木♡ 雷という貴女の美貌に打たれ、激流へと崩れ落ちる僕は流木♡ おやつです♡」

 

「あら、ありがとう。」

 

意味わかんねぇポエム言われてるのにガン無視してるロビンつよつよのつよ。クールやな。

 

「ナミ、みかん使った。どうぞ、ミルクチョコレートオランジェットとシトロネットです。ご一緒に紅茶も如何でしょう。」

 

「そう、良いわよ別に。...うん、おいしい!このクオリティのスイーツがいつでも食べられるって、やっぱ最高ね!」

 

ありがと。サンジと一緒に作ったから、サンジも褒めてあげて。喜ぶから。

 

「「「ぎゃっはっはっはっは!!!」」」

 

で、あれは何をしてるんだ。めっちゃ笑い転げてるな。楽しそうで何よりだ。

 

「おい、俺のは。」

 

「ゾロのはこっち。」

 

「ん。」

 

ゾロのはビターチョコレート。甘いより苦い方が好きらしい。酒も辛口が好きだからなぁ。じゃあスイーツ食べなきゃ良いじゃんって思うけど、それは違うらしい。まぁ作ったものを食べてもらうのは嬉しいから良いんだけどね。

 

スイーツの味付け的にはロビンとゾロが似た感じだから、これから甘さ控えめな皿を2人分用意するってことを注意しとかなきゃなー。

 

「良いわね、いつもこんなに賑やかなの?」

 

「...あん?あぁ、こんなもんだ。」

 

「そ。」

 

輩みたいな口調で凄んでる癖にスイーツ食べてるのシュール過ぎて笑えてくるんだけど。止めてくんない?不意打ちで腹筋攻撃するの。簡単に崩壊するから。

 

「貴方も一緒に作ってくれたのね。ありがとう。」

 

「気にしないで、ウェルカムスイーツだから。」

 

あとドリンク。

 

「あら、歓迎してくれるのね。てっきり警戒されてるのかと思っていたわ。剣士さんと同じように。」

 

「!」

 

「警戒?なんで?」

 

ゾロは警戒してんのか。ロビンが敵対組織に居たからかな。まぁ良いんじゃね、警戒しててもしてなくても。好きなようにやれば。

 

「何故って...。」

 

「お前は良いのかよ。何とも思わねぇのか。」

 

何とも、何ともねぇ。

 

多分、ビビやアラバスタに敵対する組織の副社長を務めてた事とか、クロコダイルに付いていた事とかを言ってるんだろうけど。僕にとってはどっちも身内って認識だからなぁ。身内同士、仲間同士のいざこざがあって、それももう解決してる。ぶっちゃけ、どうのこうの思うことは無いな。

 

それに何より。

 

「ルフィが良いって言ったんでしょ?それなら大丈夫だよ。」

 

「「!」」

 

船長だからなー。ルフィが良いって言えば、イヤイヤ言ってても皆着いて行くんだ。にしし。

 

「初めて会った時に言ったと思うけど。楽しんでねって。この船に居たら退屈しないよ。いっぱい楽しめると思う。ほら。」

 

あっちはあんなに楽しそうだしな。

 

「...そうね。私も、楽しもうかしら。ありがとう、副船長さん。」

 

ニッコリ微笑まれた。うんうん、良いと思う〜。

 

......副船長って??????

 

ゾロを見ても、片眉を上げられるだけだった。それは何?どういう意味なの??時々通じ合えないよなぁ僕ら!!!!絆レベルが足りてねぇのか!?!?(FGO)




終わっちゃいましたねアラバスタ編。
楽しかったぁ。。。
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