器用貧乏な麦わらの一味   作:millseross

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おひさ~でございます。


第3回戦。その後、大将と。

ルフィがアフロになって戦っている。いや、アフロからルフィが生えている?どっちだろう。どっちにしてもアフロの存在感スゴすぎだし、全く良さが分からない。女性陣と同じような顔になってる自信がある。超無表情。しらーって感じ。

 

観客席が上がり、甲板を一望できるようになっている。デービーバックファイトのためだけに金かけてんなぁ。自信の表れなんだろうけど。不憫だな、僕らに挑んだのが運の尽きだと思ってあきらメロンって感じ。

 

ルフィにもオヤビンにも声援が飛びかっている。

ルフィが右ストレートをかます。だが意外なほど素早いオヤビンはアクロバティックに避けて、ルフィの右ストレートにノロノロビームを当てた。ほー。

 

ゴムの性質により、伸びたら元の状態に戻る力が働く。ノロノロビームが当たった右腕は、ほぼ空間に固定された状態だ。つまり、身体が右腕に向かって戻っていってしまう。

 

ビームを仕掛けるフェイントにひっかかったルフィ。空中に避けるのは悪手だなー。あぁ、全身に浴びちゃったよ。

 

「ルフィ!!」

 

「あぁっ、もうっ!だから気をつけろって言ったのに!」

 

ナミとウソップが歯がゆいと叫びを上げる。

 

重力さえもノロノロビームの対象になるのか。強くね??

 

ボッコボコに殴られるルフィ。しかしその反動もノロい。ノロすぎる。しかもこれ、30秒だろ?30秒もあれば幾らでも斬りつけることが出来る。つまり1回ビームを当てたらほぼ確で勝ちって訳だ。なんでわざわざ拳使ってるんだろ。舐めプか?煽ってんのか?まぁ頭から草みたいな髪生やしてるし、存在自体が草みたなもんだもんな。テラワロス。

 

ルフィが向かった先に、鈍くなった矢が。なるほど、ああ言うトラップにも使えるのか。マジで汎用性高ぇな、おい。

 

うわー、ノロノロの砲弾に乗ってやがる。すげぇなぁ、普通思いついてもやらんぞ。

 

負けじとルフィも同じステージに立とうとするが、砲弾はルフィを避けるように発射される。咄嗟に手を伸ばすも、爆発。30秒きっちり管理しておかないと、ああいう事故になる訳ね。こりゃ、慣れてないうちはきついな。

 

その後も性格的な相性があってか、ルフィがいつもの力を発揮できていない。あ、でも煙幕の中で何故かパンチが当たった。やるじゃん。見聞色の片鱗か?

 

2人が船内でバカスカ殴りあってる。映像電伝虫、便利。なんかいっぱい道具使ってる。それってコンバットか?今更か。

 

でっけぇロボに乗ってパンチを繰り出すオヤビン。壁一面の鏡でノロノロビームを反射させ、ルフィを苦しめる。

 

大爆発が起きる。煙の中から立ったオヤビンと倒れたルフィが出てきた。特徴的な頭と顔で、特徴的な笑い声を響かせているオヤビン。

 

その後ろで、ゆらりと立ち上がる影。ゆっくりと、ファイティングポーズ。

 

わはは、ルフィが負けるわけねぇじゃんか。強気な目してる。

 

棘のグローブからビームソードを取り出すオヤビン。刀状のノロノロビームなんだと。いや、だから汎用性。近・中距離でノロノロ使えるってやばいだろ普通に強い。惜しむらくは使い手だな。

 

殴られても殴られても立ち上がるルフィ。見ようによっては狂気を感じるであろうその執念。ルフィが立ち上がる理由、それは。

 

「俺の仲間は...誰ひとり!!!死んでもやらん!!!!!」

 

アフロとか、正義とか、卑怯者に屈しないとか。そういう理由じゃないんだよな。

 

ひとえに、仲間のために。

 

ありがとう、ルフィ。やっぱお前についてきて良かったわ。こういうところが船長の器なんだよ。皆がルフィを支えたいと思うんだ。

 

砲弾に呑まれ、爆発に吹き飛び、棘のグローブで肌をズタズタにされでも尚立ち上がる。誰が見てもフラフラで満身創痍だ。

 

両者、ラストスパートのラッシュ対決。そして、オヤビンの動きが止まる。なるほど、鏡のかけらを手に忍ばせていたのか。

 

「''ゴムゴムのぉ!!連接鎚矛(フレイル)''!!!」

 

顔面に1発。

 

さぁ、カウントダウンだ。

 

8

 

7

 

6

 

5

 

4

 

3

 

2

 

1

 

「「「0!!!」」」

 

「ぐべばはぁぅあーーーーーっっっ!?!?」

 

「「「うわぁーー!?オヤビーーン!!?」」」

 

これにて決着。みんなよく頑張ったよ。

 

 

&&&

 

 

海賊旗を奪い、後腐れなく(?)去っていったフォクシー海賊団を見送って、小さなおじさんにお礼をさせて欲しいと言われている。

 

が、そんなことより目の前に居るこいつがやばい。立ったまま寝てる背の高い白スーツアイマスクの男。直接見たのは初めてだが、正直言ってここで一味壊滅説が濃厚なレベルで過去一やばい。

 

どうする、どうすればいい…!

 

「...はぁっ!?はぁっ!?」

 

「えっ!?ロビン!?どうしたんだ!」

 

「あららら、こりゃ良い女になったなぁ、ニコ・ロビン。」

 

「ロビンがこんなに取り乱すなんて…!?誰なのっ!?」

 

だらけた雰囲気で会話が続けられる。僕以外の戦闘員全員がそれぞれ敵意を向けているのにも関わらず、一向に警戒する素振りがない。

 

僕らが幾ら敵対しようとも、警戒するに値しないってことだ。事実、それほどの戦力差がある。一方的になぶられるほどに。

 

「彼は、海兵よ。海軍本部...大将青キジ。」

 

「「「たっ、大将!?!?」」」

 

なぜ知らないのだおまいら。海軍の、敵の最高戦力だぞ。顔と能力くらい覚えてろよ。

 

「海軍の中で、大将の肩書きを持つのは僅か3人。赤犬、青雉、黄猿。その上にはトップの元帥が存在するだけよ。」

 

予想以上の大物と知って、みんなビビってるみたいだ。そりゃそうだろ、なんでトータルバウンティ3億弱の小海賊に大将が動く。訳が分からん、って感じだよな。僕も困惑してる。

 

とか何とか言ってたらナミを口説き始めた。こいつ独特な世界観持ってんなぁ。

 

「こんなやつが大将なわけねぇよ!」

 

「おいおい、人を見かけで判断するな。俺の正義のモットーは''だらけきった正義''だ。」

 

「「見かけ通りだよ!!」」

 

最近ウソップとサンジのツッコミコンビが出来上がってる。仲良いよね、君ら2人。

 

なんかダラダラしすぎて横になって話し始めたぞ。こいつほんとに大将かよ。同じ大将でもこんなに違うのか。

 

それでも海兵としての自覚はある様で、ダラダラしながらも小さいおじさんを助けてくれるのだと。

 

おもむろに海へと近づき、手を海面へ。

 

「ッギュァアアアアッ!!」

 

「いかん!!近海のヌシだ!!!」

 

「''氷河時代(アイス・エイジ)''。」

 

次の瞬間、水平線が凍りつく。見渡す限り、氷の海。近海の主どころか、波さえも微動だにしない氷の世界が造られた。それも一瞬で。絶望しかねぇ。これが噂に聞くロギア系悪魔の実 ヒエヒエの実か。やべぇな。海に落ちたら終わりっていう能力者のディスアドバンテージを無効化する能力。しかもこの効果範囲。バカかよこんなの、笑けてくるわ。

 

「夢か、これは...?」

 

「冷えるから、暖かい格好して行きなさいや。」

 

意外と気きくよな、こいつ。敵対組織なんだけど。まぁ世間一般的に言うと僕らの方が悪なんだが。

 

おじさんが何度もお礼を言う。目尻には涙が。これでみんなの所へ行けるのだとそう言って、沢山感謝を言いながら去っていった。

 

「はーーっ、良かった良かった。わっはっは、さみぃさみぃ!」

 

何かを言いたげに青雉がルフィを見やる。

 

「なんだ?」

 

「あーー、なんと言うか。じいさんそっくりだな。モンキー・D・ルフィ。奔放というか、掴みどころがねぇというか。」

 

「じっ、じいちゃん!?」

 

あー、ルフィのおじいさん。つまりモンキー・D・ガープか。海軍本部中将にして、英雄と謳われる程の実力と実績を持つ。割と親しげってことは、青雉はガープに世話になった口か。

 

「俺がここに来たのは、ニコ・ロビンとお前を一目見るためだ。やっぱお前ら、今死んどくか。」

 

「「「っ!?」」」

 

あー、ヤバいな。やばいよこれはマジでやべぇ。何がやばいってこいつ段々やる気出てきたし、こいつを引かせるにはギラギラの実を使うしかないんだが訳あって使いたくねぇ。でも使わないと全滅確定だ。あーーーーくそマジやばどうしよふざけんな。

 

「政府はまだお前たちを軽視しているが、細かく素性を辿れば骨のある一味だ。」

 

と言って僕に視線を向ける青雉。は???って感じなんだが。なんでこっち見てんねんぶっ飛ばすぞ。(無理)

 

「少数とは言えこれだけの曲者揃い。後々面倒なことになることは容易に想像出来る。初頭手配に至る経緯、これまでの実績とその成長速度。」

 

「長く無法者共を相手にしてきたが...末恐ろしく思う…!!で、特に危険視してる原因がお前だ。ニコ・ロビン。」

 

「お前やっぱりロビンのこと狙ってんじゃねぇか!!ぶっ飛ばすぞ!!?」

 

マジやめて。(おまいう)今はほんとに刺激しないで。どう足掻いても無理だから。青雉の空気が少しずつ重くなってるんだよ!!これが大将レベルの威圧感かよ。もはや覇気だろ、これ。皆本能で感じとってるのか、警戒を強める。

 

「懸賞金の額は何もそいつの強さだけを示している訳じゃない。政府に及ぼす危険度を示す数値でもある。だからこそ、お前は8歳という幼さで賞金首になった。」

 

「まぁ、それでも上には上が居るもんだ。お前よりもずっと幼くして賞金首になった子どもも居る。世も末だな、全く。まぁそいつはおれの担当じゃねぇから、詳しくは知らねぇんだけど。」

 

あぁ、そう。そういう事か。こいつは僕の種族的な意味での出生を知ってるんだな。何をどこまで知ってるんだろう。なんなら情報提供して欲しいまである。

 

「裏切っては生き延び、取り入っては利用し。そうやって次の隠れ家に選んだのがこの一味って訳か。」

 

「てめぇっ!ロビンちゃんになんの恨みがあるってんだ!!」

 

サンジが吠える。実力差は分かりきっている筈だが、それでも仲間を貶されたことが頭にきたんだろう。それは僕も一緒だが、ここで食ってかかっても返り討ちに合うだけだ。冷静に状況を見極めなければならない。

 

「今までニコ・ロビンの関わった組織は、全て壊滅している。その女ひとりを除いてな。何故かねぇ、ニコ・ロビン。」

 

「っ…!」

 

「やめろお前ぇ!!昔は関係ねぇ!!」

 

「なるほど、上手く馴染んだらしいな。」

 

「何が言いたいの!?私を捕まえたいならそうすれば良い!!''三十輪咲き(トレインタフルール)''!!!」

 

青雉がの身体から手が生える。何でもないと言うようにしゃべっているが、ロビンはそのまま技を発動した。

 

崩れ落ちる青雉の身体。だがその身体は氷となって大地に注がれる。そして、何事も無かったかのようにまた動き出す。

 

「あーぁあ、酷いことするじゃないの。もうちょっと利口な女だと思ってたよ。''アイスサーベル''。」

 

氷の刃を創り出しロビンへ斬り掛かる。しかしゾロが刀で防ぐ。そのままサンジ、ルフィが攻撃を仕掛けるが。

 

「「「ぐっ!?ぁぁあああ!!?」」」

 

一味の戦闘員達が軒並み一瞬でやられる事態に。これは本格的にヤバい。3人とも腕か足をやられてる。

 

「良い仲間に出会ったな。だがお前はお前だ、ニコ・ロビン。」

 

「違う!私は、もう...!」

 

ロビンに抱きつこうとする青雉。くそっ、やるしかないか…!

 

「''魚人空手・人技 曲点掌波(きょくてんしょうは)''。」

 

「ぐっ、うおっ!?」

 

突然の攻撃に吹き飛ぶ青雉。僅かに凍った右の掌を左手で抑え解凍する。大丈夫、ノーダメノーダメ。

 

魚人空手の本質は、辺り一面の水の制圧。人技に格落ちした僕の魚人空手でも、相手の身体に触れることが出来ればそれは有効となる。つまり、例えロギアの能力者であっても少なからずダメージを与える事ができる、筈なんだがなぁ。なんでお前もノーダメなんだよド畜生め。

 

「おいおいおい、どういうことだこりゃ。俺にダメージを与えといて、5,900万ベリーだと?冗談はよしなさいや。」

 

「ダメージが入ったようには思えない。」

 

「いやいや、痛かったって。酷いことするねぇ、お前さん。」

 

「大切な仲間を守るためなら、神でも悪魔でも世界でも敵に回す。」

 

「へぇ、随分と仲間思いじゃねぇの。熱いねぇ。」

 

何考えてんのかわっかんねぇこいつ。とりあえず後ろ手にロビンに合図を送る。少しずつ下がって。ロビンが指示に従い、後ろに下がる気配を感じる。

 

「逃がさねぇよ。」

 

「っ!?」

 

瞬間。青雉の脚から、僕とロビンに向かって氷が広がる。拘束が目的か?

 

大丈夫だよ、ロビン。ここから後ろには通さないから。

 

「舐めんな。」

 

左腕を地面につけ、真逆の効果を持つ熱を発する。これにより、僕らの拘束は解かれ振り出しに戻る。

 

「あらら、なんとまぁ厄介な。お前さん、炎系の能力者だったのか。あーったく、相性悪ぃなぁ面倒臭ぇ。」

 

「引いてくれない?って言っても無駄なのかな。」

 

「そりゃまぁ、無理だろ。お前さんが海賊である限りはな。」

 

その言葉を聞いたゾロとサンジが、青雉を囲むように戦闘態勢をとる。でもそりゃ悪手も悪手、最悪手だぜ。今はまだ、動ける範囲でしか凍らされてないからセーフなんだ。これで複数人が全身凍らさでもしたら、誰かひとりは確実に砕かれる。

 

「待った、お前ら!!お前ら手ぇ出すなよ。一騎打ちでやりてぇ。」

 

ふむ、なるほどね。どこまで考えてその言葉なのかは分からない。もしかしたら、誰よりも深い所まで本能で理解しての発言なのかもしれない。でも、ごめんねルフィ。この状況で、''やりたい''なんてワガママを言われちゃあ、それを諌めるのが僕の役目だ。

 

「この勝負、おれとお前で「僕と、君の一騎打ちだよ。青雉。」っおい、ソラ!!」

 

ダメダメ、そんな怖い顔して睨まれたって譲ってやんないよ。だって、そうだろう。

 

「僕らは麦わらの一味だ。つまりルフィ、君が僕らの船長だ。船長は皆の前に立って、その背中を見せることで仲間を鼓舞するものだ。殿(しんがり)に立ち、仲間に危険を及ぼす敵を人知れず排除するのは。」

 

副船長(・・・)の、務め。」

 

「「「!!!」」」

 

ルフィとアイコンタクト。ここで引いてくれ。僕らより強い敵が引かないんだから、こっちが逃げるしかないんだよ。全員で戦って、勝って逃げるのはそりゃ理想だろうけど、今回は絶対に無理だから。

 

だからルフィの一騎打ちっていう判断自体は間違ってない。ただ、それをやるのはルフィより、僕の方が適任だってだけ。

 

3人ともデービーバックファイトで割と消耗してる。その点、僕は全くだし。能力の相性的にも、ここで僕が残るのが最も勝ち筋が見えている。ちなみに勝ち筋ってのは、青雉に勝つことじゃない。それは普通に無理。覇気の練度が違いすぎる。ここで捕まえるのは得策じゃないと思わせることができたのなら、僕の勝ちだ。

 

「行くぞ。ゾロ、サンジ。」

 

「…了解、船長(キャプテン)。」

 

「っ。」

 

ルフィとゾロがこの場を離れる。それに続いて、皆も船に戻っていく。逃げる準備しといてくれ。

 

サンジは僕を見てる。勝てるのか。死ぬ気じゃないだろうな。そういう心配をふんだんに詰め込んだ表情をしているのだろう。見なくてもわかる。元々見えてないけど。

 

あぁ、そっか。サンジはあの時居なかったんだ。ウイスキーピークでのイガラムさんとのやり取りの時。酔っ払って寝てたもんなぁ。わはは、懐かしい。ルフィとゾロはあの時一緒に居たからすんなり受け入れたんだろうけど。

 

「死ぬ気は無いから。」

 

「…っ、絶対ぇ戻ってこいよ。良いな、ソラ!」

 

おっけー、頑張る。

 

律儀にこっちのやり取りを待っていてくれた青雉には感謝だな。ま、これから手加減はしてくれなそうなんだが。

 

「俺としちゃ船長の首を取っておきたかったんだが。ま、お前さんでも良いか。ぶっちゃけ一味の中じゃ、実力的にもお前さんが1番上だ。」

 

せーかーい。今は、だけどね。

 

「それに、俺はニコ・ロビンを危険視していたが、最も得体の知れねぇと思ってたのはお前さんだ。そうだろ、夜の種族さん。それも隻眼と来たもんだ。まぁ黒目みたいだから…ん?まて、それは義眼か?ってことはつまり、お前さん、つまり。あー…どういうことだ?」

 

知らんがな。どんだけマイペースやねん、こいつ。

 

「見聞色。眼帯の下には、僕の秘密が隠れてる。」

 

「なるほどね。ちょいとその秘密、おじさんに見せてくれない?」

 

「やだ。」

 

「はぁ、そうかい。しょうがねぇなぁ。そんじゃあ、力ずくで見るしかないじゃないの。」

 

さっきと同じ様に、地面を氷が舐めるように広がる。凍った地面から棘のような形の氷が突き出てくる。

 

「''涙天昇(るいてんしょう)''。」

 

爪先より射出された小さな太陽が、その尽くを融かし尽くす。

 

「''アイス(ブロック)両棘矛(パルチザン)''。」

 

「''紅炎弾(こうえんだん)''。」

 

向かってくる氷の矛に対し、傘の銃口を向け、ひとつ残らず打ち砕く。さらに。

 

「''白炎瀧(はくえんろう)''。」

 

僕と青雉を取り囲むように、白い炎の壁を作る。これで氷の能力もいくらか制限されるだろうし、戻ってくるであろうサンジたちを拒絶することもできる。

 

「あらら、こんなことしてくれちゃって。能力使えないじゃないの。」

 

嘘つけよ。

 

「そういやお前さん、さっきから左腕しか使ってないみたいだが。例えばこういうことされたら、どうなる訳?」

 

「ぐっぅう!?」

 

おいこいつまじかよふざけんな!!今まで全然お遊びだったんじゃねぇかクソったれがぁ!!右腕凍らされたんだが!?!?マジで炎で囲った意味がねぇ!!

 

ギラギラの実の能力がある限り、僕は本当の意味で凍ることは無い。ただ、左腕以外で能力を使えば、肌が焼かれる。つまり。

 

「やっぱりか。左手で患部を触って解凍するってことは、お前さん、やっぱり左腕しか能力使えないんだな。」

 

「いっ…。さぁ、て。そうやって、油断させるのが目的かも。」

 

「本当にそうなら、黙っておくのが定石でしょうよ。厄介なことに、お前さんは頭も悪くないらしい。余計にだ。」

 

クソが。油断しろよ。

 

「''氷結弾(アイスバレット)''。」

 

氷の弾丸を傘で防ぐ。バッチバチに撃たれてんだが。放つと同時に弾補充してんのか?こんなの最早点の攻撃じゃ無くて、面の攻撃じゃねぇか。

 

っ!?

 

「''炎膜(コロナ)''!」

 

「あらら、気づかれちまった。」

 

そりゃ気づくわ、こんだけガサガサいっぱい寄って来てちゃあ。鳥に小動物、蝶やトカゲを象った氷が一斉に向かって来ていた。触られた瞬間にその部位は凍りつくんだな。やっばぁ、ドン引き。

 

「参ったな。お前さんを相手取るには、些か準備が足りないらしい。」

 

ノープランで僕らを捕まえるなんて思うなよ!(強がり)かんっぜんに能力の相性頼りだからな。割とこっちは消耗してるけど、それを悟らせてはいけない。

 

「ちょいと聞きたい事があるんだが。お前さん、一体なんの実を食ったんだ?」

 

「言えない。」

 

ギラギラの実って知られたら絶対に面倒くさいことになる。意地でも捕まえようとしてくるか、もしくは相性が良い誰かを呼ばれるだろう。それか、もっと最悪なあいつか。

 

「んじゃあ、フード取って顔見せてくんない?髪でも良いけど。」

 

「むり。」

 

白金色(プラチナブロンド)の髪は見せても問題はないと思う。もう夜の種族だってばれてるみたいだから。ただ、アラバスタで左腕が太陽そのものになってから、髪の色が一部分だけ変色してるんだよな。これって確証はないけど、ギラギラの実を食べた証とかそんなんだろ。つまり見られたら終わる。

 

「えー。」

 

えーじゃねぇよ。おっさんがえー言うても可愛ないで。(金髪オカッパ死神風)それを聞くってことは、答え次第では僕という存在を特定出来るってことだろうが。情報は与えないに限る。が、全ての質問を拒否してしまうと向こうも引くに引けなくなってしまう。だから。

 

「その質問には答えない代わりに、ひとつ。僕の秘密を教えてあげる。」

 

興味を引くであろう、与えても良い情報を渡すしかない。情報の優先順位ってやつだ。この選択が正解なのか、間違いなのか。未来の自分に託すしか、今は方法がないのが悔しいところだが。仕方ない。

 

「お、なになに。眼帯外してくれるの?」

 

違ぇよ。それはもう断ったろ。

 

恐らく青雉にとって衝撃の事実であろう、秘密を告げる。これは誰にも話したことの無いことだ。確定じゃないんだが、まぁ恐らく間違いではないだろう。

 

「............。」

 

フリーーーーズ。眠そうな目ぇ見開いてて草。ヒエヒエの実の能力者が固まってら。




さて、ようやくデービーバックファイトが終わりました。ようやく…?3話しか書いてないのに、ようやく…?お前が書かなかったからだろうが!!!(自己叱責)

やばいことにストックもなくなってきてるし。ストックないと不安ですよね。ゲームと同じ。(作者はゲームをしない人)
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