器用貧乏な麦わらの一味   作:millseross

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順調に筆が進んでおるぞよ。


涙の別れと新たな出発

パリィーンパリンパリンパリンっ!!

 

「んあ、あー。寝てた。」

 

正確には寝てたんじゃなくて気絶してたんだけどな。うへぇ、縫ってあるよ。また傷が増えたなぁ。全身くまなく傷だらけだよぉ。もうお嫁に行けないっ!

 

鷹の目ぇ...手加減しろよ!!手加減してこれなんだよ!!!クソザコナメクジでごめんなさい!!!ネガティブホロウっ!!

 

まぁ傷については男だしあんまり気にしてないんだけど。その代わり顔はダメだ。顔だけは。数少ない財産だから。顔面国宝(自称)なんだから。いやマジのすけ。

 

そういえば、なんかさっき皿割れまくる音しなかった?...はっ!?えっ、うっそもうここなの!?マジで全くルフィの戦闘見れなかったし!!うわ萎えるわー。この後のアーロンパークもどうせ見れないしさぁ。いつ見れるんだよ!!

 

とりあえず僕もスープも〜らお。あ、なんか爺さんが喋ってる。でもとりあえずルフィ以外は全員説教な。どんな理由があろうと、飯を粗末にしてんだから。当然だよなぁ?

 

「なぁ小僧。あのチビナスを、一緒に...。」

 

「今しがた大きな音が聞こえたが、誰か説明してもらおうか?(進撃のハゲ)」

 

「「「っ!!?」」」」

 

「ソ、ソラさん!良かった、目が覚めたんですね!」

 

「お...おぉ〜ソラちゃん!怪我は大丈夫かっ!?」

 

「.......。」

 

おい、なに1人だけ目逸らしてんだジジイこっち見ろや。それとお前ら全員なんでそんなに汗かいてんの?暑いんなら空調の温度調整しろや。この世界に空調なんてねぇけどな。

 

「で、何事かな?なんでこんな事になってるのかな?かな?(ひぐらし)教えてくれないと分かんないよ。ねぇ、爺さん???」

 

「...お、おいまて。落ち着きやがれ、ソラ。これぁ、アレだ。あー、なんだ。その、波に揺られて、皿が落ちちまってよ...。」

 

「嘘だっっっっ!!!!!!!!!(某症候群)」

 

(((ビクッ!!)))

 

この身体でこんなに大きな声出したの、生まれて初めてかもしれない。意外と出るもんだなぁ。ルフィとか結構叫んでるよな。やっぱり海賊たるもの、咄嗟に大きな声で呼びかけとかしなきゃいけない時が来るよね。船長なら尚更指示出したりとか。

 

「...はぁ、まったく。どうせサンジが意地張って素直にルフィと一緒に行くって言わないから、爺さんからルフィに頼むつもりだったんでしょ。無理やりでも連れてってくれってさ。」

 

「「「!!!」」」

 

すぐ外にサンジもいるから聞こえてるだろうし、どうせバレるんだから僕から言っちゃっても良いでしょ。

 

「爺さん。分かってるとは思うけど、サンジはもう子どもじゃない。自分がやりたいことくらい分かってるはずだし、そのためにどんな選択をすべきかも分かってる。わざわざ爺さんがそこまでしてやらなくても良いと思う。しかもその手段が、よりにもよって、これ。」

 

発案した爺さんも爺さんだけど、乗っかった従業員全員ため息しか出ない。1人くらい、素直になれって言うやつ居なかった訳?

 

もうちょっと言いたいけど、もうやっちゃったもんは仕方ないし。こうでもしないと、サンジが葛藤から抜け出せないって思ったからこその行動だろうからなぁ。あんまり強くも言えないんだよ。

 

反省もしてるみたいだし。もういいか、これくらいで。こんなことするのはもう、これっきりでしょ。

 

「はい、説教終わり。そんで、僕から皆に報告があります。僕、ここを出てルフィに着いてくから。」

 

「えーー!!ホントかぁ!!!」

 

うん。ほんとほんと。ずっとそのつもりではあったからね。

 

「...なっ!?なにぃーーー!?」

 

「うそだろ、ソラさん...!」

 

爺さんと目が合う。場が、シンっと静まり返る。あーなんか懐かしいな、この感じ。初めてあった時もこんな感じで、不機嫌そうな目で睨んで来てたっけ。

 

「会いたいやつが、イーストブルーに居ると。そう言っていた筈だが?」

 

「そうだね。彼が、その会いたいやつだよ。」

 

ルフィに視線を向ける。不思議そうに首を傾げながら、自分を指さしている。

 

「ソラ、俺に会いたかったのか?なんでだ?どっかで会ったっけ?」

 

「いや、会ったことは無いね。でも話には聞いていたから。ずっと興味があったんだ。」

 

前前前世から興味があったんだよ!ミィーーハァーーー!!!(オカマ風)

 

「ふーん。まっいいや!仲間になってくれるんだろ!?ぃやったぁー!!!」

 

「うん、よろしく。という訳だから、僕はルフィと一緒に行くよ。みんな、今までありがとう。」

 

「「「そっ、そんなアッサリと!!?」」」

 

うん、あっさりと。バラティエには思い出が多すぎるんだよ。10年近くここに居た。この船の設計をしたもの僕だし。しっかり別れの挨拶とかしちゃったらさ、泣かないとか無理だから。あっさり、サラっとサラサラヘアー。流れるように別れたかったから、いい機会だった。

 

「んじゃ、僕部屋に戻って荷物の整理するから。みんなはちゃんと床掃除するんだよ〜。」

 

「「「え、えぇ〜...。」」」

 

なんだ、えぇーって。汚したんだから掃除すんのは当たり前だろ。早くしないと、シミになるぞ。あ、結局スープ飲んでないじゃん。いいや、どうせ船でサンジが何か作るでしょ。

 

え?自分で作んないのかって?僕、スイーツ以外はサポート特化なんだよね。スイーツ作りは一流だけど、それ以外を作る場合は二流。まぁそれでも全然美味しいレベルなんだけど。自分で作るよりサンジの作った料理の方が美味しいんだよなー。

 

さて、と。自室に戻っては来たものの、そんなに荷物は多くない。調理道具、服、マント、傘、日誌。それと母親の形見であるペンダントロケット。その他サイフとか船の鍵とかの小物類に手配書の束。リュックにまとめて、かんせーーい。

 

コンコンっ。

 

ん、なんじゃあ?こんな時に、誰じゃらほい?って全然わかってるんだけど。見えてないのに分かるって今更だけど変な感じ。

 

で〜も〜?姿かたちが問題じゃねぇ、問題なのは魂だ!!!(魂喰い)

 

「どうぞ。入っていいよ、爺さん。」

 

なんだろ、さっきから不機嫌というか。テンション低いよね。心なしかコック帽がしゅん...ってなってる気が。いつ見ても馬鹿みたいな帽子だよね。

 

「どこ見てやがる。」

 

馬鹿だよ。間違った、帽子だよ。

 

「んーん。で、どうしたの?」

 

「どうしたもこうしたもねぇんだよ。サンジはともかく、てめぇまでたぁ予想外だぜ。まさかあんな爆弾を落として行きやがるとはなぁ。」

 

爆弾なんて落としたつもりねぇよ。いつかはそうなるって分かってただろ。今日とは言ってなかったけど。それがいつかなんて僕も知らなかったし。

 

「はぁ...お前は昔っから、しっかりしてると思いきや、全くの頓珍漢なことを平気で考えてたりするからなぁ。」

 

「急に失礼だな。そんな事ないでしょ。」

 

少なくとも外面はちゃんとしてるだろ。外見に合わせた言動を心がけてるよ。内心は別人だから外と内の不一致というか、乖離性がミリオンアーサーしてるけど。こういう所だよ!!

 

「あるんだよ。おめェ、今あっちの部屋がどうなってるか知ってるか?」

 

しらん。あ、いや、なんかまたザワザワ...ザワザワ...してる。究極的にはどこでも賭博場になるよね。しかもここには調理用の熱々鉄板もあるし。土下座し放題だぜ!(やらない)

 

「死屍累々、阿鼻叫喚。どんな言葉で表しゃいいんだか。ったく、おめぇはちったぁ自分の影響力ってのを自覚しろ。」

 

影響力ぅ??僕にはルフィみたいなカリスマ性は無いよ。覇王色だって使えないし。

 

「知っての通り、ここの従業員共はみんな俺の噂を聞きつけてやってきやがる馬鹿共だ。」

 

うん、馬鹿なのは知ってる。みんな爺さんに憧れて、他に行くところがないからここで働かせてくれ〜って頭下げて頼んできたやつらだもんね。

 

「俺ぁ去る者は追わねぇ主義だ。俺のしごきに着いてこれねぇ様な軟弱野郎共が泣こうが喚こうが部屋に引きこもろうが、俺の知ったことじゃねぇ。」

 

それも知ってる。みんな新人の頃は爺さんとサンジに蹴られて吹き飛ばされてはっ倒されて投げられて。まー見てるこっちがドン引きするレベル。改めて見るとやべぇな。くそブラックじゃん。パワハラのオンパレードだわ。暴力なんてサイテー。

 

「だが辞めるやつぁ極端に少ねぇ。ゴロツキ上がりは雑草根性で説明が着く。なのに一般募集のやつらでさえ、不思議なまでに食らいついてきやがる。おかげで今や、こんなにデケェ店になっちまった。そりゃ、なんでだ?」

 

全員クソドMだったんじゃね?

 

「ソラ、おめぇが従業員ひとり一人を気にかけてたからだ。つまづいてる奴にはアドバイスして、分からねぇと嘆いてる奴には、腕引っ掴んで横に立たせて手本を見せる。落ち込んでるやつ見つけりゃ、夜中だろうが関係なしに話聞いてやって、ちっぽけな悩みだと、なんてこたぁねぇと励ましてやってたからだろうが。」

 

「どこの店でも、あんなに優しくされたこたァ無かったと。この店に来て、お前に出会えてよかったと口を揃えて言いやがるんだ、アイツらは。一体誰の店だと思ってやがる。ったくよぉ。」

 

...あぁ、あったなぁ。そんなこと。懐かしい。でも僕がやった事なんて、夜中にこっそり泣いてるアイツらがあまりに惨めで可哀想だったから、適当に話聞いて甘くて暖かい飲み物出してあげただけだ。とりま疲れたら甘いものだよな。

 

爺さんやサンジみたいに、料理のスキルについて指導したことなんてほとんどない。グチグチ言ってる暇があるのなら見て盗めって叱ったことはある。働く姿勢を教育したこともあったけど。お客様は神様だとか、一流たる自覚を持てとか。そんな、ごくごく当たり前のこと。

 

「おめぇは自分のした事が何でもねぇ事だと思ってる節がある。だがな、そりゃ大きな間違いだぜ。おめぇにとって当たり前だと思ってることが、どれだけ貴重かしらねぇだろう。」

 

そんなの、知らないよ。だって当たり前なんだから。

 

「ソラよぉ。さっきも言ったがな。俺ぁ去る者は追わねぇ。...もう、決めちまったのか?」

 

...。

 

「うん。決めてる。ずっと前から。今、この瞬間にここを出なかったら、僕はたぶん一生バラティエで過ごすことになる。」

 

「ここで働くのは、イヤか。」

 

「ううん、逆だよ爺さん。爺さんが、バラティエが、ここに居る皆が大好きだから。これ以上居たら、離れられなくなっちゃうから。」

 

目的が、果たせなくなるから。

 

「だから今、このタイミングしかないんだ。」

 

「......そうか。じゃあ、俺から言うことはひとつだけだ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「今までありがとうよ、ソラ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

...っ、あー、もう。さいあく。ずるいんだよ。だから嫌だって言ったんだ。あぁいや、言ってないのか...。

 

「ぅ、ぐぅ...。じ、いさん。じい、さん。ぼくが、僕の方こそ...!いっぱい、いっぱい...色んなこと、教えてっ、くれて。」

 

「...っ。」

 

視界がぼやける。声が震える。言葉が胸につっかえて、上手くまとまらない。言いたいことが、多すぎて。伝えたいことが、次から次に溢れてくる。

 

涙が、止まらない。

 

「僕、あの時爺さんとサンジに会えてなかったら。きっと今も、ひろい海のなかで、ずっとひとりっきり...っ、」

 

「サンジが一緒にコックやろうって、誘ってくれて...!爺さんが、それを受け入れてくれたから、僕は...。」

 

「ずっと、言いたかったんだ。でもさ、やっぱ恥ずかしいじゃんか。こういうのって。」

 

「爺さんと、サンジと、一緒に居られてっ...幸せ、でした...!!ありがとう!!!」

 

かお、ぐっしゃぐしゃ。顔だけはダメだって言ったじゃん。ぜんぶ爺さんのせいだ。

 

「バカヤロウ、男が簡単に泣くんじゃねぇよ...。」

 

「...爺さんだって、人のこと言えないでしょ。」

 

「うるせぇなぁ。」

 

不意に頭を撫でられる。これ、好きだよな、爺さん。頭撫でるの。

 

「馬鹿言ってんじゃねぇ。俺が好きなんじゃねえよ。こうすっと、普段表情を見せねぇお前が、ほんの少しだけ笑うんだ。」

 

「は、そんなわけないじゃん。」

 

だって僕の表情筋死んでるし。

 

「あるんだよ。良いから、大人しくしてろ。これで最後なんだからよ。」

 

あぁ、そうか。最後だもんなぁ。次会えるのなんて、世界を一周した後だもん。気軽に会いに来れないなんて、なんて不便な世界なんだ。

 

もう少しだけ、このままで。

 

あとその泣き顔、永久保存。

 

 

&&&

 

 

ヴォンヴォンヴォーーーーーン

 

バイタルクリア。メインエンジンシステム良好。忘れ物なーし。オールグリーン。

 

惜しむらくはこの日差し。くそぅ...日光さえ。陽の光さえなければ、ドア越しじゃないサンジと爺さんのやり取りを見れるはずだったのに...。どっちにしろ船の準備があるから直接は見れなかったけど。

 

まぁ窓は開けてるから声は聞こえるし、いっか。みんな号泣してる〜。うける。男は黙って別れるもんだよなぁ!?(ブーメラン)

 

「よぉーしっ!!しゅっっこうだぁーー!!!」

 

はーい。行きまーす。じゃあね、爺さん。じゃあね、バラティエのみんな。そいぎ!したっけ!

 

窓から傘刀銃の銃口を出し、大空に向かって少し大きめの炎弾を打ち上げる。行ってきますの花火的な。火の玉が爆発するだけだから、あんなに綺麗じゃないけどね。

 

イカつい野郎共の泣き声叫び声を餞に、麦わらの一味(プラス1人)は旅立つのだった。

 

完。

 

完、じゃねぇよ。これからだよ。俺たちの冒険はこれからだっ!!!

 

完。

 

いやだから完じゃねぇって。

 

「いやー、にしてもこの船はすっげぇなぁ!速ぇー速ぇ!いけー!ランゴレス号!!」

 

「ラーキレス号な。」

 

僕がツッコミにまわる...だと...!?流石は未来の海賊王。こいつ...できる!!

 

「サンジの船は持ってこなくて良かったの?」

 

「2隻あったって邪魔だろ。良いんだよ、ギンに買い出し用の船をやったんだ。俺の船は店に置いてくさ。」

 

ふーん。買い出し用の船ってあんまり大きくなかったよな。あれに何十人乗っけてったんだろ。ちょっと見たかったな。

 

まぁ1番見たかったのはサンジとルフィの戦闘シーンだけどな!!結局ルフィの身体が伸びるところ、まだ見てないし。

 

ちょっとほっぺた引っ張ってみよ。なんかヨサクが2人に常識を知らなすぎるとか説教してるけどどうでもいいや。どうせ世界勢力のこととか話してるんだろ。僕は世界勢力よりお前のことを知らんのじゃが。

 

「そりゃーすげぇー!!さっきみてぇなやつがあと7人もいるのかよ!!7ふはいっへふへぇーっ...って何してんだお前ぇっ!?!?」

 

「いやほんとに伸びるのかなって思って...。伸びたわ。なんか思ってたより、ちょっと、気持ち悪い。」

 

うへぇ、ばっちぃ。あ、バチンって言った。めんごめんご。

 

「どんだけ自分本位だお前は。」

 

いや、悪魔の実ってさ。一応前半の海では海の秘宝とか伝説とかそういう扱いじゃん?やっぱ見てみたいじゃん。好奇心で。ロギアはもう見ても大して面白くないけど、パラミシアとゾオンは興味あったんだよ。1番はゾオンが好きなんだ〜。大体可愛いから。え?チョッパー?ウェへへへへ(ねっとり)。いかんヨダレが。

 

「ソラの兄貴...いまあっしが魚人海賊団の説明しようと...。」

 

ん、おぉ、すまんな。あんまりその話したくなかったからつい。どうぞ続けて。

 

え、待って今兄貴って言った?この顔に兄貴??いや男だけど。でも兄貴って顔やないで。めちゃくちゃ違和感ありまくりのあーゆーおーけー?状態なんだが。

 

「あっしらが今向かっているのはアーロンパーク!!かつて、七武海の1人であるジンベエと肩を並べた魚人の海賊、アーロンの支配する土地です!!個人の実力ならクリークをも凌ぎます!!!」

 

魚人って種族的に人間の10倍の力とかだったよなぁ。筋トレしたら人間の10倍の効果があるって考え方でおk?いいなぁ。まぁ迫害とか奴隷とか、境遇を考えたら全然羨ましがれないけど。胸糞だよなまじで。クソ天竜人がよぉ。

 

それとアーロンはジンベエの事をアニキって言ってたから、肩を並べてたかと言われるとちょっと微妙かも?立ち位置的にはちょっと下くらいじゃない?まぁそれでも1部の奴らには慕われてたけど。

 

「最後まで見てねぇんだろ?同じ方角の別の場所かも知れねぇ。なんでナミさんがそこに行くって分かるんだ?」

 

「あっしとジョニーに心当たりがありやして。思い返してみると、ナミの姉貴は手配書をじーっと見てたんですよ。それがアーロンの手配書だったんです。それともう1人...''紅衣の王''。」

 

「「コウイのおう?」」

 

くぁwせdrftgyふじこlp...!その名を呼ぶなぁァァァ!!??あぁっ、頭が...i...a...いあ!いあ!いあ!!はすたー!!!

 

まぁ冗談はさておき。

 

「紅に衣で紅衣だよ。王は王様って意味。」

 

黄色じゃない。良かったぁ。あなた、名前を呼んだのでSAN値チェックです。ふぁっ!?呼んでないのに!?100面ダイスがなんぼのもんじゃーい!

 

「流石はソラの兄貴!兄貴はちゃんと知ってるんすね!」

 

クトゥルフのこと?そりゃ...当たり前だよなぁ!?

 

「それで?そいつがアーロンとなんの関係がある?」

 

「アーロンと、というよりも魚人と関係の深い人物だよ。名前の通り、外見は紅い外套を身にまとい、顔を隠してどこからともなく現れるんだって。」

 

「その通りっす。紅衣の王は魚人の味方で、魚人たちからは英雄とも言われてるんっすよ!」

 

「英雄〜〜?ヒーローなのか、そいつは!」

 

「忘れもしねぇ...数年前に起きた、マリージョア襲撃事件!天竜人によって人生を狂わされた魚人や人魚を始めとする数多くの奴隷たちを、たった2人(・・)で解放した奴らが居たんす!」

 

その内の1人が、紅衣の王と呼ばれる人物。もう1人はフィッシャー・タイガーっていうタイの魚人だったから、紅衣の王も魚人じゃないかって噂されてる。が、その正体は誰も知らないらしい。手配書もおどろおどろしい感じで、紅いマントを被った怪しい風貌ってしか分からないし。

 

「魚人や奴隷たちからは英雄と呼ばれ、一方で貴族や天竜人なんかの権力者たちからは恐怖の対象として畏怖される存在だよ。ある人は子どもだったと言い、またある人は老婆と言ったり。実は神様だって噂もあったね。」

 

「ふーん。」

 

我らが船長には微塵の興味も湧かないか。

 

「ねぇサンジ、お腹すいた。」

 

「ん?あぁそうだな、なんか作るか。何が食いたい?」

 

「骨の付いた肉のやつ!!!」

 

「あんたらもっと興味持ったらどうですか!!!?」

 

いや、だってお腹すいたし。まぁそんなに気にしなくていいと思うけどね〜。新世界にいるようなやつじゃん。

 

「あぁっ!?あっしも食べやす!もやし炒め!!」

 

「僕はなんかテキトーに、軽めでいいや。スープとか。」

 

「はいよ。」

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