無理矢理感は続くかもですが……。
作者ハヤモのリアルが赤ランプ。
どこまで行けるか不明ですが、宜しくお願いします。
我らの計画が始まった。
本隊が地上で戦闘中の最中、ストーム1は黒いバルガ……アーマメントバルガに乗り込み最終チェック。
プロフェッサーと無線を取り合い、確認をする。
「ストーム1。 そのアーマメントバルガは技研の切札だ。
戦闘用に調整されたウォーバルガやカスタム機であるフォースターを超えるパワーと耐久性、他にない武装であるカッパー砲を装備している。
1度発射すると次を撃てる様になるまでクールタイムが必要だが、命中すれば大抵の敵は1撃で粉砕出来ると思ってくれて構わない」
我、頷く。
アーマメントバルガ。 大戦最後の世界線となったであろう某戦場にて投入。
怪生物の群れを圧倒し、かつては苦戦していたサイレン相手にも難なく勝利した。
バルガ共通として機動性がないが、カッパー砲を装備した事が大きい。
逆に この武装が無ければ、怪生物の群れを相手にするのは難しかったであろう。
今回の相手は、たった2体だ。 いや3体か。 仲間割れを防ぐ為、最後の3体目は最後にとっている。
それもストーム1がいる限り、何とでもなる。
「やり方はさっきので分かるが、複数の怪生物相手にコイツだけで立ち向かえと?」
「それだけの力がソイツには備わる。 自信を持ってくれて構わない」
「分かった。 信じよう」
「リフトを上げる。 幸運を祈る」
バルガを載せたリフトが上がる。
我、非戦闘員なので見送る他なし。
プロフェッサーは一応戦えるが、申し訳程度であり、援護は期待出来ぬ。
それでも我の臨時護衛として役立って貰う。
「私が操縦サポートをする。 彼なら上手くやれるだろう」
うむ。 我、再度頷く。
ストーム1はぶっつけ本番でも何とかしてしまう力を持つのを知っている。
今回も何とでもする。 我は詳しいのだ。
ーーーーーーEDFーーーーーー
そして今。
ストーム1の駆る黒き巨人ことアーマメントバルガは、山から向かってくる怪生物に立ち向かう。
その重量から1歩が重く、地面に接地する度にドスン、ドスンと土砂が舞う。
「歩兵はバルガを盾にしつつ援護してくれ、デカいのは俺がやる」
「その声、ストーム1か!?」
軍曹が気付き、他もザワつく。
ストーム1。 3年前、ここ228にて問題を起こした首謀的存在。
新兵や事件後に228に来た者も、その噂は知っている。 無謀で勇敢で、当時民間人でありながら総司令部に楯突いた大馬鹿者。
けれど1人の少女の為に奮戦した事も知っている。 軍人としてはアウトだが、人情的には彼に味方する者が多い。
そんな英雄とも犯罪者とも言える有名人が、今ここにいる。
不思議と信頼と勇気を貰える存在。 怪生物に怯えていた兵士達は再び戦意を取り戻す。
「聞いたな? ストーム1を援護!」
「あの新入りが、こうもデカくなるとは」
「大将と呼ぶ事にするぜ!」
「俺を守ってくれよ!」
軍曹と部下が言い、グリムリーパーやスプリガンも続けて叫ぶ。
「小僧の話は聞いていたが、事実の様だな」
「噂通りか。 我々より勇敢な者がいる、その事に驚かされるばかりだ」
バルガに続く歩兵隊。
ブラッカーも横並びで前進。 怪生物に撃ち始め、歩兵はバルガ周辺に集り始めるドローン各種を撃ち落とす。
「バルガごと敵を撃って構わない、撃て!」
頼むストーム1。
バルガはデカい。 動きは遅い。
人間から見た怪物やドローンはデカいが、バルガからしたら小さな相手。
しかも素早い。 大振りの殴る踏み付けるの攻撃が当たり難い。 怪生物以外の相手は相性が悪いのだ。
怪物もそれを知ってか知らずか、α型はバルガの機体表面を這いずり回る。 その様は人によって気持ち悪い光景だ。
「お言葉に甘えて!」
「恨むなよ大将!」
そこで兵士達が容赦なく撃ちまくり、バルガ表面に取り付いた怪物を駆除。
バルガ表面に火花が散り、遂にはグラントによるロケランの爆発まで。
戦車ならとっくに破壊されていそうな攻撃を受けているが、バルガの耐久値は凄まじく、この程度で壊れやしない。 寧ろコレで壊れていたらサイレンの群れを相手に出来なかったであろう。
「ドローンは無人機だ、遠慮するな!」
「タイプ3に生体部品が!?」
「構うな、無慈悲な殺戮マシンに変わりない、やらなきゃやられるぞ!」
「中央の球体が弱点だ、狙って撃て!」
ドローンはタイプ3まである。
数字が上がるほど強く、形状も異なる。
タイプ1は円盤で耐久値も攻撃力も低く、横一列に赤い光弾を撃ってくるが、弾速が遅く回避は容易。
タイプ2は横に広い形をし、1度に発射する光弾が多く攻撃力が高い。 だが大きいぶん攻撃は当て易い。
タイプ3は前作5には出なかった新型。
ヒトデの様な形で、アンドロイドと同様に生体部品が使われている様子であり、防御力と攻撃力が高い空の重戦車。
光弾ではなく、光線を数本放ってくる。
だが球体部分の装甲が薄く、ここが弱点。 また他のドローン同様、攻撃時は動きを止める為、この時に一気に畳み掛ける戦法が取れる。 加えて一定距離を移動すると一時的に動きを止めるので、そこを狙うのも手。
これらは例によってハイグレードタイプの赤色機も存在しており、兵士達を苦しめる存在となっている。
だが攻略法さえ知れば、何とかやれる。
今はストーム1の駆るアーマメントバルガもいる他、グリムリーパーとスプリガンがいる事で戦意が高く、ドローンの弱点も知り得ている。
田舎の基地とはいえEDF。 舐めてはいけない。
「こちらネグリング自走ミサイル部隊。 準備が出来た!」
「KG6ケブラーもだ!」
ここで更に味方の増援。
基地の外側から多目的ミサイルを搭載した車両と自走高射機関砲が砂埃を立てつつやって来た。
未改修の初期型でエンジン出力が低く、走行速度が遅い他、悪路もあって到着が遅れていた部隊だった。
だが来ないより良い。 司令官は即座に指示を出していく。
『よし! ドローンを優先して攻撃せよ!』
「了解!」
ネグリング各車両、ロックオンをすると最大10発の誘導ミサイルを背負う大型ポッドから連続発射。
空を白煙で耕し、縦横無尽に暴れていたドローンを追いかけ回しては着弾、爆発。
空飛ぶ殺戮マシンは次々と爆散していく。
一部、余裕のある車両は地上に残る怪物もロックオン、発射して爆破処理してしまう。
EDFネグリングの多目的ミサイルは地対空だけでなく地上目標に対しても効果的だった。
ニクス型のミサイルより多く、そして早く目標を追いかけ回す。 素早く敵を片付けられるのだ。 ただ近距離戦になるとミサイル攻撃は出来なくなる。
こうなると抵抗する手段がない自走ミサイルは、やられる一方になってしまう。
その為、護衛を付ける等対策するのだが、今回はケブラーが受け持つ。
他の対策としては基地から離れた、ロックオン射程圏ギリギリから攻撃、また本隊と別行動する事で敵の反撃を阻止、寄られる前に一気に片付けていく戦法。
もしミサイルの弾幕を抜けて襲って来るドローンがいても、ケブラーの強力な高射機関砲の弾幕でスクラップに変えてしまう。
因みに。
ケブラーの正式名称はKG6ケプラー自走高射機関砲である。
プが発音しにくいという理由で「ケブラー」または「G6」と呼ばれる事が多い。
対空攻撃用車両であり2連の対空機関砲を搭載し、ブラッカー以上の装甲を持っている。
本来高射砲は地上戦を想定していないが、エイリアンとの戦争において、地上部隊の要となるべく重装の車体が与えられている。
「ドローンは粗方片付けた!」
「旧式だからって舐めるなよ!」
「これがEDFだ!」
援護を受けつつ、本隊は前進。
山からやってきた怪生物は足元の歩兵を無視、脅威であるアーマメントバルガに向かう。
「ストーム1! 怪生物は任せたぞ!」
軍曹が叫び、歩兵隊はアンカー破壊へ。
ストーム1としても、その方が都合が良い。
バルガは怪生物より動きが遅い。 だから歩兵隊を狙われていたら、守るのは困難だった。
「そうだ、お前の相手は俺だけだ」
先ずエルギヌスより強力なアーケルスが転がってきた。
ストーム1はタイミングを合わせて、剛腕でブン殴り、相手の動きを止める。 そのままチョップを脳天に喰らわせた。
呻き声と共に倒れるアーケルス。 それをカバーする様にエルギヌスが突進。
それもタイミングを合わせて、両腕によるちゃぶ台返しを喰らわせ ひっくり返す。
大きく揺れる山と大地。 響く轟音。
されど怪生物の生命力は高い。 巨大質量を喰らい、回復が間に合わずとも立ち向かってくるアーケルス。
「逃げやしないか。 その方が良いがな、街に行かれたら大惨事だ」
冷静に対処を続けるストーム1。
先程からバルガの複雑な動作を手足の様に扱うストーム1は凄いが、ここで更なる大技を繰り出す準備をする。
機械の手をクルクルさせ、背中のブースターを吹かし手順を踏むストーム1。
その無防備な間、アーケルスは隙ありと背中から火の玉を飛ばし、バルガに当てる。
表面や足元で爆発していくも、ヘコみもビクともしないバルガ。 未改修時点でE1合金という頑丈な素材で出来ており、そこに更なる改修を施したウォーバルガ(戦争)を超えるアーマメントバルガ(兵器)は、簡単には倒せない。
「くらえ!」
そんな強力なバルガは、グルリと胴体を回転させ、その勢いを乗せた質量あるパンチをアーケルスに叩き込む!
その大威力に吹き飛ぶアーケルス。 吹き飛んだ先の山の表面は大きく削れ、草木が簡単に吹き飛んだ。
胴体が回転する様は、クレーンらしい部分があるが、パイロットは無事なのだろうか。
……一緒には回らない様になっているのだろか。
「凄い戦いだ!」
「観戦している余裕はない! アンカーをやれ!」
「先ずアンドロイドを片付けましょう!」
「へいへい、仕事の時間ってね!」
一方で歩兵隊はアンカーの近くまで接近。
守備隊のアンドロイド群が気付き、各種がそれぞれ動き出す。
「選り取り見取りだ、楽しめ」
グリムリーパーは相変わらず格好良い事を言うと、先陣を切り敵陣に突撃。
ブラストホールスピアで次々粉砕していく。
「我々も好きにさせて貰う」
スプリガンはフライト開始。
手に持つ光学兵器から光線を発射、同じ様にして次々と敵を倒していった。
軍曹チームも続き、同じようにブレイザーで光線を放っては倒していく。
その強さは群を抜く。 他の兵士達は思わず息を呑むが、我に帰り参戦。
「俺たちも続くぞー!」
「英雄にも援護が必要だ!」
「EDFッ!」
アンドロイド軍とEDFが衝突。
まず基本的な有線ナイフを射出してくる、卵に細い手足をくっつけた様なタイプが先行。
ウネウネと動き、一見弱そうであるが、崖や壁をも登る能力があり、意外と遠くからもナイフを飛ばして攻撃してくる。
「ナイフは回避困難なら撃ち落とせ!」
「簡単に言ってくれる!」
大型アンドロイドもいる。
ブラスターを連射して攻撃し、危険度が増している。 耐久値も高い。
また、更に大きなキュクロプスと呼ばれるタイプもいて、攻撃力も耐久値も更に高い。
キュクロプスの弱点は、その名前で分かるかも知れないが、目の部分が弱点だ。
耐久値は高いが、高威力、集中砲火で倒す。
「ふっ、大物は楽しめる」
「飛んでなきゃ、獲物だな」
次に擲弾兵と呼ばれる自爆するアンドロイドが側面に回り込み、特攻してくる。
射撃能力が無い代わりに、不気味な動きと音を鳴らしながら接近、両手に持つ球体……爆弾を爆発させ自爆する。
これの強化バージョンも混ざって襲って来た。
「レーダーを見て敵の位置を把握しろ!」
「回り込む奴がいる!」
「擲弾兵だ!?」
「近寄られる前に爆破処理しろ!」
「ブルージャケット、狙撃してくれ!」
「任せろ!」
「距離に気を付けてくれ!」
大型アンドロイドがキャノンボールと呼ばれる、他より大型で高威力の爆弾を両手に持ち接近。
コイツら擲弾兵は危険極まりないが、爆弾にダメージを与える事で爆発させ、本体と周囲の敵を吹き飛ばす事が出来る。
だが接近されてから爆破してしまえば、当然自分も巻き込まれる。 また、本体を破壊すると持っていた爆弾が転がり、暫くすると爆発。 やはり危険だ。
「近寄られても諦めるな! 本体を倒せば、爆発まで時間を稼げる、その間に退避しろ!」
「了解!」
そんな危険な連中を、隊員達は捌く。
アンドロイド軍は恐ろしい敵だが、ストームチームが集結している戦場だ、皆の士気は高い。
「高機動型、来ます!」
ここで頭が三角っぽいアンドロイド、高機動型がやってくる。
ワイヤーで某進撃系の如く素早く移動し攻撃してくる厄介な奴らだ。
市街戦で歩兵隊に対するカウンター兵器であろう存在であるが、ここは山中。 木が少なく、あってもアンドロイドを支えるには細木であったり背が低い所為でワイヤーを打ち込める場所がない。
その為、その能力を活かせず通常のアンドロイドと共に銃弾の雨を受け倒されていく。
コイツらは耐久値が高くないのだ。
「舞台が悪かったな。 だが容赦しない」
「粗方片付けた! アンカーを破壊しろ!」
更なる転送が始まる前に、歩兵隊はアンカーの射程圏内まで接近、直ぐにアンカー上部、光る部分を撃ちまくり破壊していった。
歩兵隊が仕事を終えていく中、ストーム1は残るエルギヌスと対峙。
再び大技……武装を展開させるべく、再び機械の手をクルクルしてブースターを吹かす。
次に武装展開のスイッチを押した。
「方向よし……当たる」
悪足掻きに電撃光線の様なモノを口から吐くエルギヌス。
だがやはり、バルガはビクともしない。
そんな中、バルガが背負っている箱が変形、大砲が2門伸びると両肩に担ぐ様に構えられた。
その砲口はエルギヌスを向いている。 刹那。
「いけ、カッパー砲ッ!」
極太ビームが前方を薙ぎ払うッ!!
大規模な爆発のレールが発生し、ビームの直撃を受けたエルギヌスは即死。
物言わぬ屍となり、その巨体を横たえた。
「レーダーに感なし。 いや、あと1体か」
新たな反応。
操縦桿を動かし、向きを整えた先。
アーケルスより強力な空飛ぶ怪生物、ドラゴンな見た目のサイレンが飛んで来るのが見えた。
「な、なんだアレは!?」
「飛んでいる!」
「デカい!」
「風圧だけでもヤバいぜ!?」
一難去ってまた一難。
怪生物との戦いは続く。
「さて。 ここからが本番だ」
プライマーが恐れた存在同士の戦い。
歩兵隊には手に負えない大怪獣とのバトル。
山に囲まれた田舎の基地にて、まさかここまでの戦闘が起きようとは戦略情報部も総司令部も予想出来なかったであろう。
だがしかし。 現実、起きている。 派手に。
これは事実として上層部のみならず民間にもモニターされ、嫌でもマーシア准尉とプロフェッサーの話を信じるしか、EDFに、人類に道はなくなったのであった。
サイレン
6にて登場した空飛ぶ怪生物。
見た目はドラゴン。 空を飛んでいる時の風圧だけで吹き飛ばされ、口から吐かれる火炎攻撃は範囲が広くダメージもデカく、モロに喰らうと、とても危険。