かの者はやり直したい!(完結)   作:ハヤモ

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前回のあらすじ
\優勢だ!/
エピメテウスが仲間に。
総司令部はセイレーンかパンドラ?
スキュラが捜索中。

作者はEDF設定等詳しくなく、潜水母艦3艦全て同型なのか武装や設備が異なるのか分からんのです(殴。
なので作中のアレコレは妄想(今更。
隊員のお兄さん達許して。


35.パンドラ

ううむ……エピメテウスが敵でないなら、残るはセイレーンかパンドラ。

我悩む。 またもの潜水母艦捜索に。 深海に潜航する者共を見つけるのは困難だ。

今までの世界線でも散々苦労し、何とか撃沈しても全てを屠るに至らないパターンが多かった。

それだけに、今回もまたかと疲労感に襲われる。

ああEDF。 本当お前達には苦労させられる。

 

 

「マーシア、大丈夫か?」

 

「無問題と言えればな」

 

「嘆いても仕方ない。 ストーム隊は万能ではない。 仲間になった海軍や空軍に頼ろう」

 

 

プロフェッサーも言う。

止むを得まい。 ストーム隊が幾ら強くても、陸戦隊に変わりない。 海や空の戦いは出来ないのだ。

怪物投下の為等で低空飛行した円盤らは撃墜していたが。 飛行型、ドローン、タッドポウルらも歩兵隊らに攻撃を仕掛ける都合、低空飛行したところを返り討ちにして悉く倒している。 スキュラが上陸して襲っても、やり返して殲滅した。

だが何れも陸に上がるなり低空飛行をした奴限定の話だ。 高高度や海中の奴相手には流石に手を出せない。

となれば空海軍の出番である。 幸い仲間になってくれた基地、艦艇に頼れる。 任す。 今はそれしかない。

後は制御下にあるスキュラが頼りか。 潜水母艦を見つけ次第、追跡なり攻撃して追い込み、海面に浮上させる。

そこをストーム1達が畳み込む。 上手く行く保証はないが、今の作戦はこうである。

 

 

「早く見つからないものか」

 

「急かしても仕方ない。 チーズバーガー食べるか?」

 

「戴く」

 

 

のんびりは出来ない。

だが休める時に休む。 美味い物も食える時に食っとかないとならぬ。

後は頼むぞストーム1。 そして海空軍よ。

地球と火星の未来の為に、我の為に。

 

 

 

 

 

ーーーーーーEDFーーーーーー

 

 

 

 

 

ストーム1達はエピメテウスと合流後、情報交換しつつ待機。

慌てても総司令部は見つからない。 そんな時は仲間に任せ、暫く休息をとる……筈だったが。

 

 

「レーダーに反応!」

 

 

突然の無線。

別方面で警戒任務に当たっていたレンジャー16からだ。

夜も明け始め、白みが増す空の下。 地平線の向こうから大質量の物体が海面に浮上する。

それも2つ。

 

 

「この反応はパンドラ!?」

 

 

続けてエピメテウス艦長が叫んだ。

突然の登場に戦慄が走る。

この状況だ。 敵か味方か分からない以上、最大限の警戒が必要だった。

 

 

「くっ、レーダー探知を掻い潜って来るとは!」

 

「応答なし、無線封鎖しています!」

 

 

エピメテウスは整備中で直ぐ動けない。 となれば陸戦隊の出番かと思えば、歩兵隊だけで潜水母艦の対処なんて出来る筈がない。

もし艦砲射撃でもされたら、島ごと歩兵隊は吹き飛んでしまう。 直ちに出来る事は限られる。

 

 

「歩兵をエピメテウスに収容! 緊急出航急げ!」

 

「応急修理中断! 水圧扉閉鎖用意!」

 

「戦闘指揮、データ入力!」

 

「ストーム1、搭乗せよ!」

 

 

慌しく動き回る隊員達。

だがストーム1だけ冷静だ。 何やらリストバンド状の装置や無線機等を弄っていた。

 

 

「何をしている!?」

 

「俺はエアレイダーだ。 空の下じゃなきゃ活躍出来なくてね」

 

「はぁ!?」

 

「只野、俺の代わりに潜水母艦に乗り込め。 後で感想でも聞かせてくれよ」

 

「さっきから何を!」

 

「ストーム2、一緒に来れるか?」

 

「……何やら考えがある様子だな。 良いだろう、付き合おう!」

 

「大将に着いて行けるのは俺達しかいねぇよ」

 

 

ここでストーム隊は別行動。

遊撃部隊らしいとも、無謀とも見れる。 その様にエピメテウス乗務員は困惑するしかない。

 

 

「歩兵に何が出来る! 幾らストームが強いといえど相手は海上、潜水母艦だぞ!」

 

 

叫ぶも、只野二等兵は言い返す。

今までの経験から。 見聞きした事を元に。

 

 

「ストーム1なら大丈夫!」

 

「は!? お前まで何を!」

 

「此処まで滅茶苦茶な戦果を目の当たりにしてきたんだ、今回も何とでもする!」

 

「……馬鹿な真似を!」

 

「そんな真似を側で見てきたんでね! でも俺は普通なんで無理だけど!」

 

 

戦士はそれぞれ動く。

休息はいつの日か。 それまで足掻く。

敵は待ってくれない様に、ストームも待ちやしない。 出来る事をやっていくばかりなのだ。

 

 

「パンドラ主砲展開、ミサイルハッチオープン! 攻撃体制に移行しました!」

 

「島ごと沈められる訳にはいかん。 急速潜航、機関最大! 振り切るぞ!」

 

「くそっ、総司令部め……見境なしか!」

 

「弾丸の"贈り物"なんてお断りだ!」

 

「災いを齎すってか!?」

 

「逆だ! 齎してやれ!」

 

 

 

 

 

ーーーーーーEDFーーーーーー

 

 

 

 

 

「ストーム1が襲われた!?」

 

 

我、報告を聞いて驚愕。

相手はヘリ部隊でも戦闘爆撃機でもなく、艦艇かと思えば、なんと潜水母艦パンドラという。

エピメテウスはデカい餌だったのか?

小島に集まったところを海軍の本場レクイエム砲で吹き飛ばす気か!?

 

 

「マズいな。 エピメテウスは整備中だ、何とか機関始動、潜航しようにも初動はしてやられている。

ストーム1も歩兵である以上、海へ手出しは出来ない。 レーザー照射しようにも射程外だろう」

 

「ぐぬぬ……何か策は……」

 

 

衛星からの俯瞰視点、モニター越し。

島から離れた場所に浮かぶ別の島……パンドラ。

既に武装を展開。 主砲の砲口からは何度も白煙が出ており、ミサイルハッチからは緑色のミサイルの様なもの……まさかのチラン爆雷が連続発射されておる。

全弾島に着弾、一瞬にして地表の緑が吹き飛んでしまった。

 

 

「ストーム1は!?」

 

 

衛星からの俯瞰視点では、黒煙ばかりが映り他の動きが見えない。

 

 

「反応はある。 ストーム1は簡単にやられない」

 

「だ、だがこれでは……むっ?」

 

 

ここで別の反応。

輸送機ノーブルの編隊がやって来たと思えば……巨大なナニかを投下した。

大きな水飛沫を上げ、着水。 そして動き出す人型移動式クレーン。

そうアレだ。

ギガンティックアンローダー・バルガだ。

黄色ではなく緑色、G型。

大規模架橋工事を想定し、オリジナルタイプの黄色よりもパワーが高いものだった。

 

 

「ストーム1が要請したのか!」

 

「パイロットもストーム1だろうな。 浸水による自壊、故障が心配だが……その辺の深度には何とか耐えてくれるか」

 

「おおっ。 バルガの背後からエピメテウスが浮上してきたぞ。 主砲を出しておる、援護してくれる様だ!」

 

 

エピメテウス、バルガを盾にする様にパンドラに攻撃開始。 ミサイルハッチからはライオニックミサイル、巡航ミサイルが続々火を噴き飛翔してはパンドラを襲う。

だが向こうも迎撃。 被弾しつつも主砲を撃ちまくり、バルガの進撃を止めようとする。

バルガは未改修時点でE1合金製。 簡単に破壊されない頑強なボディを持つが、レクイエム砲やチラン爆雷の様な強力無慈悲な兵器を何発も受けて無事では済まない。

既に黒煙、火花を散らしておる。 ああ、流石のバルガもパンドラまで辿り着けないか。

 

 

「ああっ!?」

 

 

とうとうバルガが爆発、大破。

バラバラになり崩れて海の藻屑と化していく。

ストーム1の反応は続くから、上手く脱出してくれた様だがこれでは……。

エピメテウスも盾となる存在を失い危険と判断、急速潜航し身を隠してしまう。

その直前、甲板上からN9が飛び立ったが、それだけでどうにか出来るとは思えない。

 

 

「バルガが! ストーム1が!」

 

「大丈夫だ。 何か策がある筈、反応を見ろ」

 

 

言われて落ち着いて見れば、別働隊の軍曹チームの反応がパンドラと同位置に。

まさかドンパチの最中、乗り込んだのか!?

 

 

「まるで海賊だな」

 

「よくやる。 ヘリも見ろ」

 

 

エピメテウスから分離したN9を見る。

運動性能が高く、武装は高出力レーザー砲バルチャーを装備。

挨拶にミサイルを甲板上のハッチに撃ち込み、誘導弾が撃てない様にしている。

次にバルチャーの有効射程まで接近すると、レーザーをバーストで撃ち、主砲を溶かして使い物にならなくしていった。

 

 

「凄いな、迷いない。 パイロットは誰ぞ?」

 

「分からんが熟練者だ。 ヘロンYG10程でないとしても改修され運動性能が高くなったN9エウロスとはいえ……ミサイルを除けばパイロットが自力で狙わねばならない。

自動捕捉オートキャノン搭載の対地制圧ヘリコプターEF31ネレイドなら楽だったかもしれないが……レーザーを当てられる技量の持ち主だ、旧式機の方が馴染んでいるとも見れる」

 

 

プロフェッサーが解説している間にも戦闘は続き、武装という武装を破壊し尽くしたN9は、やがて周囲を旋回。 燃料の限り様子を見るつもりだろうか。

 

 

「後は海賊、いや……歩兵隊に任せよう」

 

「うむ。 艦内でドンパチしているやもな」

 

 

ストーム隊。

やる事成す事、本当に……。

凄く、凄いとしか言えないよの。

 

 

 

 

 

ーーーーーーEDFーーーーーー

 

 

 

 

 

「こちらホーク1。 ストーム隊を援護する」

 

「援護感謝する。 内部調査は任せろ」

 

「頼む。 こっちは甲板上を攻撃している」

 

 

ストーム隊は泳いでパンドラによじ登り、水圧扉をアシッドガン、アシッド・シャワーの強酸で溶かしたり、CA90爆弾やらリムペット・スナイプガンZD等による吸着爆弾で爆破、こじ開けて内部に侵入。

エピメテウスから飛び立ったN9エウロス・バルチャーはその援護をする。 それぞれ迷いない動きで反撃を受ける前に破壊し尽くし、目的の為にひた進む。

 

 

「旧式ヘリコプター、エウロス1機に潜水母艦の武装が破壊されるとは。 EDFは平和の中で衰えたか?」

 

「普通なら撃墜されている。 だがエピメテウスと囮のバルガに気を取られ過ぎた」

 

「此方としては都合良いが。 お陰でエピメテウスや駆け付けているだろう味方航空機も多少安全に戦える」

 

 

ストーム1と軍曹は互いに話しながらも狭い艦内を進む。

勝手は知らないが、歩兵の戦闘能力ならストーム隊が上だ。 迎撃しに出てきた乗務員をストーム1は某家庭用掃除ロボットな見た目をした自走爆弾のパトローラー、ロボットボムを解き放ち情け容赦無く爆破、吹き飛ばして道を開けていく。

艦内に警報がなり、スプリンクラーによる雨が降り、隔壁が降りようと構わない。

邪魔する壁はブレイザーで敵ごと溶かし、なるべく足を止めず敵の腹の中を蹂躙。 暴れ回り好き放題に暴れまくる。

 

 

「独擅場だな!」

 

「総司令部は何処だ! 出てこいや!」

 

「早く拘束して戦争を終わらせましょう!」

 

 

軍曹と部下達も昂り叫ぶ。

人殺しをしている事に変わりないが、今更か。

向こうが殺す気で来たのだ。 殺される覚悟は互いにしている。 総司令部の計算上は一方的に嬲り殺せた筈かも知れないが、ストーム隊は相手の計画の上を往く。

大戦のあった世界線もそうだった。 繰り返す時間の中で新兵器を投入していってもストーム1は抗い、倒し、人々の希望であり続けた。

今回もそうなる。 ならねばならない。

 

 

「くそっ、総司令部は何処だ!」

 

「吐け! 吐かねえと怪物の餌にしてやる!」

 

 

だが望む事を起こせるかは分からない。

隙を見て乗務員を捕縛、ブレイザーを押し付けて情報を聞き出そうとするも、恐怖で体が震えるばかり。

自力で探すしかない。 そう感じて銃身でブン殴り気絶させ、違う場所へ進もうとしたその時。

 

 

「こちらホーク1」

 

 

外のN9から連絡が。

 

 

「大型武装ヘリコプター、ブルートが飛び立った! おたくらの探し物が載ってるんじゃないか!?」

 

「何だと!?」

 

 

どうやら総司令部は逃げる気だ。

使用しているのはHU04ブルート。 空の要塞ともいえる存在で、大きく機動力は無いが装甲が厚い。

武装は専属のガンナーにより操作、高い貫通力を持つ徹甲弾を発射出来るドーントレス重機関砲2門左右に搭載。

 

 

「追ってくれ! 必要なら撃墜しろ!」

 

「了解。 追跡する」

 

「俺達も外に出る! 此処はもう用無しだ!」

 

 

パンドラの箱を開け、災厄を解き放ってしまったか。 いやだとして放置は出来ない。

何よりソレが目的だ。 追わねばならない。

 

 

「くそっ! 散々殺しをさせといて、当人共は逃げるのかよ! それでも総司令部か!」

 

「此処で捕まるよりマシとの判断だろう」

 

「とにかく脱出しましょう」

 

「エピメテウスに収容して貰い、後を追うぞ」

 

 

ストーム隊は足を止めない。

止めれば、此処までの苦労が、犠牲が無駄になるから。 自分達が殺してきたエイリアンや地球人の仇もある。

罪の擦りつけと言われても、今は問答している時間は無い。 EDFは進む。 力の限り。




終わりへ向けたいところ。
あまり長々は良くないと思いつつ。
色々難しい中……。
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