この日、ユニット1の待機部屋では霊夢達がテレビを見ていた
アナウンサー【次のニュースです。アイドルのMIKAさんが、海外でのツアーを終えて帰国しました】
早苗「戻って来たんですね、MIKAさん」
魔理沙「ツアーのDVD、早く出ないかなぁ」
霊夢「私は買えないけどね」
雅人「そんなにいいか?こいつが」
雅人がそう言うと、霊夢達は雅人の方を一斉に振り向く
雅人「な、何?」
早苗「いや、MIKAさんにハマってない人初めてみましたよ」
アリス「この会社の社員、ファン多いからね」
雅人「んなこと言われても・・・」
すると、雅人のスマホが着信を知らせる
雅人「はい?もしもし?」
雅人「ああ、お前か。何だよ、今仕事中なんだよ。え?俺の料理が食べたいだぁ?晩飯でいいなら作ってやるけど?」
雅人「ああ、分かった。ところでさ、今近くにファンの奴等がいるんだ。そいつらに一言頼めるか?」
雅人「OK、助かる」
雅人は一旦スマホを耳から離すと、スピーカーをオンにする
MIKA【GMDSの皆さん、いつも応援ありがとうございます。MIKAでーす】
突如雅人のスマホから流れてきたアイドルの声に霊夢達は動揺する
霊夢「ええええ!?嘘!MIKAさん!?」
魔理沙「え!?本物!?」
MIKA【いつも大変なお仕事、ご苦労様です】
早苗「と、とんでもないです!」
MIKA【これからも精進してレベルアップアップしていきますので、応援、よろしくお願いしまーす】
女性陣一同「「「「「「「は、はい!」」」」」」
雅人「サンキュ、美伽。じゃあな」
雅人は通話を終了し、スマホをポケットに入れると、霊夢達が問い詰める
魔理沙「何でお前MIKAさんと当たり前のように会話してるんだよ!」
雅人「え?だって妹だから」
早苗「い、妹!?」
雅人「ああ、証拠あるぞ?ほれ」
雅人はスマホで一緒に撮った写真を見せると、霊夢達は食い入るように見る
妖夢「うわっ!ホントにMIKAさんだ!」
魔理沙「くぅ~!羨ましい!」
雅人「アイツもそろそろ俺から自立してほしいもんだけどな」
霊夢「こうなったら雅人!私達も連れていって!」
雅人「はぁ!?」
魔理沙「そうだそうだ!私達も連れてけ!」
早苗「お願いします!」
雅人「なこと言われても、俺の車には俺を入れて四人しか乗らないぞ?」
霊夢「なら・・・あれでいくわよ」
魔理沙「OK・・・」
妖夢「これだけは譲れませんからね・・・」
優曇華「上等です・・・」
早苗「絶対に勝ちますよ・・」
アリス「どうか勝てますように・・・」
射命丸「神様・・お願いします」
霊夢「いくわよ・・・」
霊夢「最初はグー!」
一同「「「「「「「じゃんけんぽん!」」」」」」」
それからしばらくして、雅人はじゃんけんで勝ったメンバーを連れて美伽の住まいに向かっていた
霊夢「やった・・・生のMIKAさんに会える」
妖夢「これ、夢じゃないですよね?」
早苗「つねってあげましょうか?」
妖夢「お願いします」
早苗は妖夢の頬をつねる
妖夢「痛い痛い痛い!夢じゃないです!」
雅人「おいおい、どれだけ楽しみなんだよ」
女性一同「「「そりゃあ、ファンですから」」」
3人は口を揃えて発言する
雅人「言うと思ったよ」
雅人はそう言うと、置いてあったボトルの中に入っていたガムを1つ噛むと、ある駐車場で車を止める
雅人「行くぞ」
雅人は車から降りると、霊夢達もそれに続く
早苗「あ~、ドキドキします」
雅人「気楽に接しときゃいいんだよ。アイツとは」
妖夢「そうは言っても・・・スゴく緊張します」
雅人「だーいじょうぶ大丈夫。すぐに慣れるよ」
雅人達はそういいながらエレベーターに乗ると、目的の階に向かう
雅人「・・・」
雅人は到着するまでの間、エレベーターの天井を見ていた
霊夢「なに上見てるのよ」
雅人「いや、つい習慣で」
早苗「いやいや、ここは占拠されたビルとかじゃないんですから」
雅人「いや、分かっちゃいるんだがな・・・つい」
雅人達がそんな会話をしていると、エレベーターは目的の階に到着し、ドアが開く
雅人達はその階の一室のドアの前に立つと、チャイムを鳴らす
雅人「おーい美伽~、来てやったぞ~」
雅人がそう言うと、住人がドアを開ける
美伽「はーい」
すると、本人の登場で霊夢達は興奮する
早苗「きゃー!ホントにMIKAさんだ!」
美伽「?この人達は?」
雅人「俺の同僚でお前のファン」
美伽「え?ホントに?」
妖夢「は、初めまして!いつも『MIKAMIKAラジオ聞いてます!』」
美伽「ありがとうございます」
霊夢「あ、あの!さ、サインください!」
霊夢は購入したばかりの色紙とサインペンを差し出す
美伽「良いですよ」
美伽は色紙とサインペンを受け取ってサインを書くと、色紙を霊夢に渡す
美伽「はい、どうぞ」
霊夢「ありがとうございます!!ああ・・私いつ死んでも後悔しないかも・・・」
早苗「あ、ズルいですよ!私にもサインください!」
妖夢「私にもお願いします!」
二人は色紙を差し出すと、美伽は快くそれを受け取ってサインを書く
早苗「やった~!神奈子様と諏訪子様にも自慢しちゃお!」
妖夢「一生の宝物にします!」
美伽「嬉しいなぁ、そんなに喜んでもらえて」
雅人「何でもいいからさ、取り合えず部屋に入れてくれ」
それから少しして
雅人「で?何が食いたいんだ?」
美伽「そうだなぁ、久しぶりに兄貴の蕎麦が食べたいなぁ」
雅人「材料あるのか?」
美伽「うん、揃えてるよ」
雅人「了解。あ~、腕がなるぜ」
妖夢「え?雅人さん手打ち蕎麦作れるんですか?」
雅人「料理が趣味でね、うどんだって打てるぞ?」
早苗「意外です、いつも雅人さんには銃を撃ってるイメージしかありませんでしたから」
雅人「あのなぁ・・・。まあいいや、んじゃ早速作るとしますか」
雅人は立ち上がってキッチンに向かうと、置いてあった材料で手打ち蕎麦を作り始める
美伽「それにしても・・いつも兄貴がお世話になってます。何かご迷惑をお掛けしてると思うと申し訳なくて・・・」
美伽は深々と頭を下げる
早苗「い、いえいえ!とんでもない!いつもこっちがお世話になってるくらいで・・・」
美伽「そうですか」
妖夢「それにしても、MIKAさんのお部屋って意外とシンプルなんですね。服とかもブランド物じゃなくて普通の物だし・・・」
美伽「あんまりブランド物とか興味ないし、長持ちすれば安いやつで充分なんですよ。よく庶民派って言われますし」
妖夢「へぇ~」
美伽「それにして、兄貴の同僚の人、キレイな人だね。誰が兄貴の恋人?」
美伽が雅人に尋ねると、霊夢達は顔を赤くする
3人「「「なっ!」」」
雅人「別に恋人じゃねえよ。ただの同僚」
美伽「ふーん、ホントにぃ?」
雅人「ホントだよ」
早苗「そ、そそそそそうですよ!」
妖夢「べ、別に恋人とかじゃありませんから!」
霊夢「ど、同僚だしししし!」
美伽「なーんだ」
美伽「それにしても、こんなに楽しく話したの久しぶりだなぁ。あ、そうだ」
美伽はスマホを取り出す
美伽「連絡先、交換しませんか?」
妖夢「い、いいんですか!?」
美伽「うん、お友達になりたいし」
早苗「よ、喜んで!」
3人は美伽と連絡先の交換をする
それからしばらくして
雅人「ほれ、出来たぞ」
雅人は四人分の手打ち蕎麦を持ってくる
美伽「相変わらず美味しそうだなぁ」
霊夢「私達の分まで、いいの?」
雅人「ああ、構わないさ。どうせ一人分だと材料余るしな」
妖夢「それじゃ、遠慮なくいただきます」
美伽達は雅人自作の手打ち蕎麦を啜る
早苗「あっ!美味しいです!」
妖夢「麺のこしが出ててスゴい美味しいです!」
美伽「でしょでしょ?兄貴、料理上手だから」
雅人「そんなに褒めてもなにもでねえよ」
美伽「でも自分の食事はスゴい手抜きなんだよ」
雅人「自分の為にこんなに時間かけられねえよ」
霊夢「ねえ雅人、これから昼食作ってよ」
雅人「はぁ!?」
早苗「お願いします!」
妖夢「どうかこの通り!」
雅人「・・・しかたねえな」
3人「「「やった!」」」
美伽「兄貴、モテモテだね」
雅人「うるせえ」
それからしばらくして、霊夢達は雅人の車に乗っていた
霊夢「ああ、MIKAさんにも会えたし雅人の美味しい蕎麦も食べれたし、今日はもう最高」
早苗「全くです」
雅人「ならよかった」
雅人は霊夢達とそんな会話をしながら車を走らせる
次の日
雅人「よっしゃギリギリセーフ!」
雅人はタイムカードを差し込むと、社員達が雅人の方を振り向く
雅人「え?何?」
すると、拓也、悠生、佑真が雅人の前に立つ
拓也「雅人・・・単刀直入に聞くぞ。お前の妹はあのMIKAなのか?」
雅人「え?まあ・・そうだけど」
その言葉を聞いたとたん、3人が頭を下げる
3人「「「頼む!サインをくれるように頼んでくれ!」」」
雅人「お前ら、ファンだったんだな。まあそう言うだろうと思って・・・」
雅人が立ち位置を変えると、雅人の後ろには雅人の妹が立っていた
雅人「本人を連れてきた」
美伽「初めまして、いつも応援ありがとうございます」
すると、その場にいた社員達が一斉に美伽の方に立つ
社員A「やべぇ!MIKAさんだ!」
社員B「ずっと貴女のファンです!サインください!」
社員C「おい抜け駆けしてんじゃねえよ!」
美伽「わー、こんなにファンの皆が居るなんて、私嬉しいです」
美伽が笑顔を見せると、ファンの社員達はさらにヒートアップする
雅人「悪いが、お前らは後回しだ。約束があるんでな。行くぞ美伽」
美伽「ほいほーい」
雅人と美伽はそのまま、ユニット1の待機部屋へ向かう
その頃
霊夢「じゃーん」
霊夢は昨日撮った写真を見せる
魔理沙「あー!写真撮ったのかよ!」
アリス「良いなぁ・・・」
妖夢「あと、雅人さんの手打ち蕎麦も食べましたしね」
優曇華「ええ!?なんですかそれ!?」
早苗「あれは美味しかったなぁ」
射命丸「あやや、行きたかったなぁ」
妖夢「大丈夫ですよ」
霊夢「ええ、もう少ししたら、ね」
すると、待機部屋のドアが開き、雅人が入ってくると同時に、美伽も入ってくる
美伽「おはようございます、皆さん」
突然の来客に、魔理沙達は興奮する
魔理沙「えええ!?本物のMIKA!?」
射命丸「え!?何でぇ!?」
雅人「フフフ。実は昨日、こいつがお前らに会ってみたいと言ってな、特別に連れてきてやったのさ!」
魔理沙「よくやった雅人!」
射命丸「ありがとうございます!!」
優曇華「さ、早速ですが・・・さ、サインください!」
優曇華はメモ帳を渡す
美伽「はい、喜んで」
美伽はサインペンでメモ帳にサインを書く
美伽「はい、どうぞ」
優曇華「ありがとうございます!」
アリス「わ、私にも・・・お願い」
美伽「はい、良いですよ」
魔理沙「二人ともズルいぞ!」
こうして、ユニット1の待機部屋は魔理沙達の興奮した声によって埋め尽くされるのであった
それから二時間後
美伽「はい、どうぞ」
拓也「ありがとうございます!!」
拓也はサインを書いてもらった色紙を大事そうに抱える
拓也「あ~、幸せだ」
佑真「良いよな、MIKAさんを妹に持てて」
雅人「別に、ただの妹だよ」
雅人は紙コップに入ったコーヒーを飲む
美伽「兄貴~、書き終わったよー」
雅人「お疲れ」
射命丸「あ、あの、せっかくなので・・・写真でもいかがですか?」
美伽「あ、はい。良いですよ」
というわけで
射命丸「え~と、これでよしっと!」
魔理沙「文屋、早く来いよ!」
射命丸「はいはーい!」
射命丸は急いで列に加わると、その数秒後にカメラがフラッシュを焚く
写真には、ファンの社員と美伽が集まって写っていた