雅人達はアンブレラの地下施設へと軍用トラックを向かわせていた
「さて、あの情報が正しければもうそろそろ着く筈だ。準備しておけ」
「・・・正規軍にいただけの事はあるな。そう簡単にくたばらないでくれよ?」
「・・俺はまだ死ねないさ。こんなところで死んだらアイツとの約束が果たせなくなる」
「アイツ?」
「・・・気にするな」
雅人はタクティカルベストのポーチを押さえる
(・・・霊夢、俺を守ってくれよ)
雅人は自分がいた世界の幻想郷にいる自分の恋人に心の中でそう呟く
「・・・」
零夜はホワイトチョコレートを口にする
「甘いもの好きなのか?」
「ああ。好物だ」
「ふうん、俺、こう見えて料理が趣味でな。お菓子なら一通り作れる」
「なら今度作ってくれよ」
「また会うときがあればな」
「楽しみにしてる」
そんなやり取りをしている間に、アンブレラの兵士から聞いた場所に到着し、雅人はトラックを停める
「着いたぞ」
雅人は後ろの霊夢達に知らせると、トラックを降りて辺りを警戒する
「敵影無し」
雅人は合図を出すと、零夜達もトラックを降りる
「ここに地下施設があるのか?」
「そうらしい。俺が先に行く、これ持っておけ」
雅人は零夜に予備のインカムを渡すと、零夜はインカムを耳につける
「ねえ、それ何?」
「インカムって言ってな、離れてても会話ができるって品物だ」
「外の世界は便利な物ばかりね」
「・・・さて、そろそろ行ってくる」
雅人はHK416を持って辺りを警戒しながら出入り口を探すために廃墟の中に向かう
~アンブレラ地下支局~
突如、支局長室のドアがノックされる
「入れ」
ドアが開かれると、黒色のアサルトスーツに身を包んだ隊員が入ってくる
「支局長、報告があります」
「なんだ?」
「偽装している廃墟に侵入者を確認しました」
隊員は映像を見せると、そこには見慣れないBDUに身を包んだ軍人らしき姿が映っていた
「・・・なんだこの男は」
「分かりません。データベースにもそれらしきファイルは無し。幻想郷の住人では無さそうです」
「・・・あのスキマ妖怪の仕業か」
「恐らく。ですが戦闘能力は極めて高いかと」
すると、隊員は永遠亭襲撃の際に起きた出来事を記録した映像を再生する
「・・・」
支局長は黙って見ていた
「永遠亭に送り込んだ1個小隊は全滅、その前には調査に当たっていた1個分隊も全滅、ジュアヴォ3体も殺されました。あげくの果てには車両を奪われ、この地点に到達しています」
「・・・放っておけ、こうやって見られていることにも気づいて無いんだ」
すると、映像に映っていた男が隠しカメラの方を振り向くと、左手の中指を立て、USPを取りだし、銃声がした途端に映像は砂嵐になる
「・・・前言撤回する。すぐに戦闘準備を整わせろ!」
「ハッ!」
「へっ、わざと見させてやった事にも気づかずに、ちょろいもんだな」
雅人はUSPをレッグホルスターに戻すと、一部壁の色が違うことに気づく
「・・・」
雅人はその壁を軽く叩いてみると、暗証番号入力装置が表れる
雅人はポーチから器具を取り出すと、コードを差し込み、装置を起動させる
すると、暗証番号が入力されたと認識したのか、偽装されたドアが開く
「零夜、開いたぞ。早くこい」
【あいよ】
やがて、零夜達が到着すると、雅人が先頭になって階段を降りていく
階段を降りきった先には、近代的なドアがたたずんでいた
「・・・どうやって開けるのよ」
「このドアはカードリーダー式か。零夜、ぶち開け・・・・」
雅人はそこで言葉を止める
「どうした?」
「・・・一旦上に戻れ。この奥、敵がスタンバイしてる」
「分かるのか?」
「俺の勘だ」
零夜はため息をつくと、ドアをこじ開けようとする
「止せ!バッ・・・・」
雅人の制止も聞かずに、零夜はドアを開けると、待ち構えていたアンブレラ兵に集中砲火を食らう
「クソッ!言わんこっちゃない!」
雅人は手榴弾のピンを抜き、アンブレラ兵の方に投げると、アンブレラ兵はそのまま手榴弾の爆発に巻き込まれ、全滅する
「おい零夜、大丈夫か?」
雅人が声をかけると、零夜の体の傷はあっという間に癒え、体を起こす
「おー、いてて。ったく、後悔先に立たずだな」
「それだけ喋れりゃ充分だな。少々粗っぽいが仕方ない。引き続き作戦を行おう」
「作戦って言っても、ここで何をするんだ?」
妹紅が尋ねると、雅人は妹紅の方に振り返る
「・・・爆破させちまおう」
「・・はぁ?こんな施設をどうやって?」
雅人は赤色の粘土のような物を取り出す
「こいつを数個仕掛けてやれば、後はお陀仏さ」
「なんだそれ?」
「プラスチック爆弾さ」
「ああ、前に零夜君が使ってたC4ってやつ?」
「まあ、そんなもんかな」
雅人は手頃な柱に爆薬を設置する
「よし、次は弾薬庫に仕掛けておしまいだ」
雅人達は弾薬庫を目指し、先へと進んでいく
「支局長!第二、第三ブロックの部隊と通信途絶しました!!」
「残ってるのはどのくらい居る!」
「我々・・・のみです」
支局長は辺りを見回す。残り五人にも満たない人数だった
「クソッ・・・ならあれを出せ!」
「支局長!あれは危険すぎます!!我々の身も危険です!」
「うるさい!」
支局長はタクティカルベストのポーチからスイッチのような物を取り出す
「侵入者め・・・これで終わりだ・・・!」
支局長がスイッチを押すと、施設内にアナウンスが流れる
『コードネーム、NEO-Gの解放命令確認しました。隊員達は直ちに避難してください。繰り返します。直ちに避難してください』
「クク・・・これでいい・・・ククク・・ハハハハハハハハ!!!」