東方軍事組織   作:SOCOMレオン

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本編 第二部
決裂


幻想郷が独立国になってから一ヶ月が経ったある日、ユニット1は任務のため、ローマに居た

 

「・・・いいわね皆。今回の任務の再確認をするわよ」

 

霊夢はトラックの荷台に座ったまま、与えられた任務の内容の再確認を行う

 

「今回の任務はローマに潜伏する武器商人とその護衛の射殺。目標は今、呑気にローマの町を歩き回ってるわ」

 

「・・・邪魔するものは?」

 

早苗が霊夢に問うと、霊夢は口許をつり上げ、答える

 

「皆殺し・・・よ」

 

「「「「「了解」」」」」

 

霊夢も含め、一同はバラクラバを鼻の位置まであげると、トラックの運転手が仕切りを叩いて霊夢達に知らせる

 

「さぁ・・・行きましょう」

 

霊夢達はマガジンを装填してそれぞれ手に持った銃の作動幹を引き、トラックの荷台から飛び出すと、何も知らない殺害対象(ターゲット)とその護衛に向かって発砲する

 

「ぎゃあ!!」

 

「ぐぇっ!」

 

護衛達も反撃しようとするが、銃を構える前に5.56mmNATO弾が体を貫いていく

 

「ナメるなぁぁぁ!!」

 

後ろから来た護衛の一人が魔理沙に銃口を向けるが、魔理沙は護衛の持った拳銃を蹴り飛ばし、そのまま護衛の側頭部に踵から回し蹴りを行い、護衛を地面へと蹴り倒すと、左手でストライクガンを護衛の頭に向けて発砲する

 

辺りは逃げ惑う市民と護衛達の死体、そして壁に背中を預け、恐怖で震えている武器商人のみになっていた

 

「ひ、ひぃ・・・・・」

 

怯える武器商人に、雅人達はハンドガンの銃口を向ける

 

「あ・・・・あ・・・・」

 

「撃て」

 

霊夢が無慈悲な声でそう言うと、武器商人へと一斉に発砲する

 

武器商人の体には9mm口径や45口径の弾が風穴を開けていく。武器商人の断末魔が響き、1マガジン分発砲していく

 

全員が撃ち終える頃には武器商人はとっくに息絶えていた

 

雅人達はマガジンを入れ替え、スライドを前進させると、霊夢がインカムを使う

 

「HQ、ターゲットの殺害に成功した」

 

【了解、そちらに警察が向かっている。直ちに撤収ポイントに向かえ、over】

 

HQとの通信はそこで終わり、霊夢は雅人達の方に振り返る

 

「さぁ皆。私達の用は済んだ。帰りましょう」

 

「警察、来てるんですよね?」

 

妖夢がSR-16のマガジンを入れ換え、作動幹を引き、初弾を送り込みながら霊夢に尋ねる

 

「ええ、来てるわよ」

 

「なら・・・ちょうどいいです」

 

妖夢はSR-16をスペルカードに戻すと、別のスペルカードを取り出し、発動すると妖夢の両手には専用の新装備が握られていた

 

新装備(コイツ)の試しにピッタリです」

 

「・・・仕方ないわねぇ。今回だけよ」

 

「ええ、十分です」

 

妖夢はバラクラバを降ろすと、妖夢専用装備、『HF(高周波)楼観剣』と『HF(高周波)白楼剣』を二刀流で構える

 

すると、前からサイレンを鳴らしながらパトカーが何台も現れ、こちらに向かってくる

 

「なんだあの女?何持って・・・」

 

「・・・ありゃサムライソードだな。ジャパニーズ『刀』だ」

 

「剣か?そんなもんで車なんか・・・・」

 

そこで警官達の会話は途切れる。何故なら、警官達は既にパトカーの屋根ごと首を斬られ絶命していたからだ

 

「・・・フフ、いい切れ味です」

 

妖夢は両手に握った刀の血を振り払うと、次のパトカーの屋根に上り、運転席と助手席の位置に二振りの高周波剣を突き刺し、高周波剣を引き抜いてパトカーから降り、向かってくるパトカーの前にHF楼観剣を突き刺し、パトカーのスピードを利用して真っ二つにする

 

「フフ・・・ゾクゾクしてきちゃう」

 

妖夢はあまりに高い切れ味に、身震いし、頬を微かに赤くして息を吐く。まるで、快楽を得ているかのように

 

「妖夢、もう良いかしら?」

 

「ええ、もう十分です」

 

妖夢はHF楼観剣を引き抜くと、HF白楼剣と共にスペルカードに戻す

 

「さぁ、帰りましょう」

 

霊夢達は何事も無かったかのように、トラックに乗り込んでトラックを出させる

 

「・・・にしても、お前ら変わったな」

 

雅人がタバコを吸いながら呟く

 

「12回ぶっつけ連続で殺しの任務にもなると、ここまでなるわよ」

 

霊夢は当たり前の動作のように水筒の水を飲み始めると、インカムがコールを知らせる

 

【はぁ・・・、やってくれたなお前ら】

 

どうやらHQからのようだった

 

「あら、何がかしら?」

 

【パトカー大破、警官6名殺害。全く、いくら作戦中とはいえ、どうする気だお前ら】

 

「そちらで何とかしてくださいな。私達は戦いだけの歩兵なのですから」

 

【・・・・元帥には報告しておく。over】

 

「copy」

 

霊夢はHQとの通信を終了すると、再び水筒の水を飲み始める

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・以上が今回の作戦の結果です」

 

報告を聞いた元帥、八雲紫は額に手を当て、『はぁ』と息を吐く

 

「またあの子達は・・・揉み消す私の身にもなって欲しいものね」

 

「しかし元帥、ここ最近のユニット1の成果は確実に上がっています。今のところ、作戦遂行率は100%です」

 

「・・・そうね。今のところ、どのユニットより遂行率は高いわ。でも・・」

 

「でも?」

 

紫はコーヒーを飲むと、マグカップを下ろして両手の指を組んで両手を机の上に置く

 

「間違いなくあの件が関わってる。霊夢と雅人は特に・・・ね」

 

紫の脳内で、以前起きた襲撃事件の事が鮮明に再生される。何人もの仲間を失った、悪夢以外の何物でない惨劇が・・・

 

「・・・元帥、しばらくユニット1のメンバー達は休ませた方がよろしいかと。これ以上は本当に・・・壊れます」

 

「・・・そうね、しばらくあの子達には休暇を出しましょう。その間、人員はあのネズミの方から借りることにするわ」

 

「御意」

 

報告に来た男は執務室を後にすると、紫は引き続き書類に目を通し始める

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「総司令官、GIEFより人員補充の要請が来ています」

 

「・・・何名だ?」

 

「9名ほどです。如何しましょう」

 

「構わない、選りすぐりの奴を連れていけ」

 

「了解致しました」

 

報告に来た秘書と思われる女は執務室を後にすると、総司令官ことナズーリンは机の上に置かれたおかきを口に含むと、噛み砕いて胃に流し込み、お茶を飲む

 

「・・・ふう」

 

ナズーリンはお茶が入った湯飲みを置くと、机の上の卓上電話が鳴り響く

 

「私だ」

 

【こちら処刑室のアラン。たった今テロ野郎の処刑を終えた】

 

「了解、ご苦労だった。死体の処理は他の連中に任せておけ」

 

【了解した】

 

そこで通話は終わり、ナズーリンは背凭れに凭れる

 

(・・・フフ、時代というものは恐ろしいものだ)

 

ナズーリンはそう思いながら、暫し休息を取る

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・と言うわけで、しばらく貴女達に休暇を出すわ」

 

紫は目の前にいる分隊長、博麗霊夢にそう発言する、が霊夢は納得がいかなかったようだ

 

「・・・・は?なんで?」

 

「貴女達はよくやってくれてるわ。ここ最近の任務は全て遂行してる。でも、なんだか貴女達、変わった気がするわ」

 

「・・・何が言いたいのよ」

 

「今の貴女達・・・殺しを楽しんでるみたいだわ」

 

「何を根拠にそんな・・・・」

 

「魂魄妖夢に、新装備のテストと称して警官殺害を許可した」

 

「・・・・」

 

霊夢は口を閉ざして俯く

 

「それに、GIEFの教官全員もこの事に関して賛成してくれているわ。・・・霊夢、いやユニット1にしばらくの間休暇を出すわ、今すぐ帰ってしばらく体を休めなさい。これは元帥命令よ」

 

「・・・分かったわよ」

 

霊夢はそう言って、紫の執務室から出る

 

「・・・・紫様、よろしいのですか?ユニット1は現時点でGIEF最高の部隊です」

 

「藍、確かにあの子達は今のGIEFでは最強かもしれないわ。でもね、いくら最強の兵士達でも、あの子達は人間よ。私はユニット1の隊員達が壊れるのは見たくないし、何よりあの子達が人間として元に戻れなくなるのは嫌なのよ」

 

「・・・なるほど」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「クソッ!!」

 

霊夢が戻ってきたユニット1の待機部屋では、霊夢達は荒れていた

 

「何なのよ!私達はまだやれるのに!!」

 

「あのスキマ妖怪はなに考えてるんだか・・・」

 

「・・・」

 

すると、雅人が唐突に立ち上がると、自分の鞄を持ち上げる

 

「どこ行く気よ!」

 

「・・・元帥の命令に従うんだよ」

 

雅人は鞄の肩がけ紐を肩に掛けながら、後ろにいる霊夢に返答する

 

「・・はぁ?アンタ、紫の命令に従うの?」

 

「・・・そうだ。貴重な休暇をわざわざ出してくれるんだ。こんな良いことは無い」

 

「ふざけないで!命令よ雅人!残りなさい!!」

 

霊夢がそう怒鳴ると、雅人は霊夢達の方に振り返る

 

「・・・元帥の命令が最優先だ」

 

「っ、なによ!!なんでアンタアイツ()に従うのよ!!いつも私を信じて従ってくれるのに!!」

 

「・・・霊夢、今回ばかりはお前には従えない」

 

「なんでよ!!」

 

「・・・・・今のお前は、いや、お前らは血に飢えた獣だ。俺はお前らのような殺人快楽者達とは組めない」

 

「そんな綺麗事で・・!!」

 

「ああ・・綺麗事かもしれない。だが、これが俺の本心だ」

 

雅人はそう言うと首から下げたドッグタグを外し、2枚のドッグタグのうち、1枚を霊夢に投げ返す

 

霊夢はドッグタグに視線を下ろすと、そこには自分の名前と血液型が彫られたドッグタグがあった

 

「・・・俺は、お前とバディを解消する」

 

「なっ・・・!」

 

「・・・・あばよ」

 

雅人は言い捨てて、待機部屋を後にする

 

「・・・・・ああ!!」

 

霊夢は苛立ちのあまり、ドッグタグを床に叩きつける

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