霊夢達は作戦指令室に入り、備え付けられた椅子に座ると、スーツ姿である司令官の西行寺幽々子が姿を表す
「さて、ここに集まってもらったということは・・・」
「任務、ですよね?」
文が即答すると、幽々子は文にウインクをする
「その通り」
「で?私達は何をすればいいの?」
霊夢は急かすように幽々子に問うが、幽々子はそれに落ち着いて対処する
「そんなに慌てないの。今から説明するから」
すると、部屋が暗くなり、モニターから地図が映し出される。そこが今度の作戦の現場のようだ
「今から2時間前、中東の武装勢力によって日本人観光客が誘拐されたわ。貴方達の任務はその日本人観光客を誘拐した武装勢力の殲滅、及び人質の救出よ」
「人質の安否は?」
霊夢は幽々子に安否を問う。死んでしまっては元も子もないからだ
「撮影された衛星写真によると殺されてはいないわ」
「了解。敵は殲滅、人質救出でOK?」
「ええ、バッチリ」
「OK、すぐに準備するわよ」
「了解!」
霊夢達は出動準備を行う
霊夢達女性陣は更衣室でGMDS正式BDUの一つであるACUのOCPバージョンに着替えていた
すると、魔理沙は唐突に、霊夢に尋ねる
「なあ霊夢、あの新人役に立つのか?」
「ええ、充分役に立つわよ」
すると、魔理沙は霊夢の発言に首をかしげる
「そこが分からないんだ。なんでお前は言い切れるんだ?」
「私も気になります」
早苗も何故霊夢がそこまで雅人に肩入れするか良くわからないようだ。しかし、霊夢は軽く笑顔を作ると、すぐに答えを返す
「ま、真実は自分の目で確かめてみたら?」
そう言った霊夢はロッカーからM4A1カービンを取りだすと、他の銃器の名前が書かれたスペルカードをタクティカルベストのポーチに入れる
「ったく、勿体ぶりやがって」
魔理沙はM249の点検を終えると88式鉄帽を被り、スペルカードをポーチに入れる
霊夢達が準備し終えて出ると、既に雅人は準備を終えていたのか、タバコを吸っていた
「遅いぞ、しゃべる暇があったらもっと早く準備しろ」
雅人はタバコを備え付けの灰皿に押し付け、日を揉み消す
「善処するわ」
(というか雅人さんが早いような気もするんですがねえ・・・)
その後、霊夢達はヘリに乗り込んで現場に向かう
~ヘリ内部~
「やれやれ、初の任務は救出か」
雅人はため息をつくと、ブレイザーR93を持った鈴仙はそんな雅人に問い尋ねる
「不服ですか?こう言う任務は」
雅人「別に。しょっぱなから紛争に行かされるよりかはマシさ」
雅人はタバコを一服吸う
「はぁ、私は心配よ」
「何がですか?」
心配そうなアリスに妖夢は何故心配なのか理由を尋ねる
「忘れたの?前に新人が3人入ったとき、初陣で2人死んで1人は精神病んで退職したじゃない」
そう、前の新人達は任務中に敵襲に合い、射殺された。先程まで生きていた同期のを死体を見た事で情緒不安定になり、退職したのだ
「またその繰り返しにならないか心配なのよ」
「アリス・・・とか言ったな。俺をナメてるのか?」
「別にそういう訳じゃないわ」
「ならいい」
雅人はそう言うと紫煙を吐き出すと、早苗が煙たがるが、雅人は軽く謝るだけだった
アリスには雅人の余裕さが気になって仕方ないようだった
(こいつ、何で落ち着いている?こんなに落ち着いてる新人は初めてだわ)
「そろそろ着くぞ」
ブラックホークを操縦しているパイロットが霊夢達に知らせる
「了解」
霊夢がそう言うと、ヘリから降りる準備をする
ヘリが現場から少し離れた場所に着陸すると、魔理沙と妖夢がヘリの扉を開けてヘリから降りる
「HQ、こちらユニット1。現場に到着したわ。これより作戦を開始する」
【了解。先程日本人の公開処刑を行うと情報が入った。何としても人質を救出しろ。over】
「copythat」
霊夢は通信を終了すると、妖夢は双眼鏡を覗いて確認する
「妖夢さん、何人居ましたか?」
「今までに7人数えました」
「ということは結構な人数が中にいるわね」
「文屋、鈴仙、狙える?」
霊夢が二人に尋ねると、二人は笑顔でVサインをする
「余裕です」
「楽勝ですよ」
文はGMDS正式マークスマンライフルであるM110sassのスコープを覗く中、鈴仙はブレイザーR93のスコープを覗き、引き金を引く
7.62mmNATO弾と338ラプナマグナム弾は見張りの兵の頭に命中する
「お見事」
すると、見張りの兵が仲間が殺されたのに気づいて敵襲を知らせる
「奴ら私達が来たことに気づいたようですね」
「了解。魔理沙、妖夢、2人を援護」
「「了解」」
魔理沙はM249のバイポッドを、妖夢は89式小銃のバイポッドを展開して射撃を行う
「残りは私とよ。着いてきて」
「「「了解」」」
霊夢達は魔理沙達に支援射撃をしてもらいながら迂回して移動する
本拠地に移動すると、雅人と霊夢が壁に寄りかかり、アリスと早苗を壁に上らせると2人に引き上げてもらい、侵入する
「おーおー、やってるなぁ敵さん方」
雅人達の目の前ではAK74MやAK-47を持った敵兵が先程のポイントに居た魔理沙達に発砲していた
「そのお蔭で人質を捜索できます」
「二人共、私語は慎んで」
「「了解」」
霊夢達は壁から壁へ素早く移動すると、雅人が窓が空いている場所を見つける
雅人(あそこか?)
雅人はレッグホルスターからUSPタクティカルを取り出すと、窓際に積まれた木箱を上り、確認する
(カナリヤ発見っと)
雅人は霊夢達にハンドサインで見つけたことを知らせると、9mm口径のUSPタクティカルにサウンドサプレッサーを装着し、窓から敵兵に向かって1マガジン分発砲する
雅人が窓から室内に入ると、まだ息があった敵に止めの一発を撃ち込む
「クリア」
部屋の中で弾倉を入れ替える雅人に続いて霊夢達は窓から入る
「あ、貴方達は・・・?」
「GMDSです。貴方達を救出しに来ました。お静かに願います」
霊夢はコンバットナイフで2人の手首を縛っていたロープを切る
その頃
「敵さん激しくなってきやがった!」
魔理沙はM249のフィードカバーを開けて予備の弾薬箱のベルト弾薬を装弾すると射撃を再開する
「うう・・・」
文は何度も狙いを定めてM110の引き金を引くが、敵は壁に隠れる
「クソっ」
「まだどこかにいるはず・・・」
すると、鈴仙達の方に向かって飛んでくるものを見つける。それが何なのか理解した鈴仙は魔理沙達に怒鳴るように大声で知らせる
「マズい!RPG!」
鈴仙達は退避するが、爆風が鈴仙達を襲う
敵がRPG7の2発目を撃ち込んだとたん、敵の反撃が厳しくなってくる
【こちら霊夢、魔理沙、応答して】
「今撃たれまくってる!RPG持った奴まで居やがる!何とかしてくれ!」
【了解、こちらからも打って出るわ。とにかくそこから離れて】
「了解!」
魔理沙達は匍匐前進で敵の死角となる場所に隠れる
魔理沙からの報告を受けた霊夢は雅人達に指示をしていた
「アリス、早苗、ここで要救助者と待機。雅人、私と着いてきなさい」
「了解」
霊夢と雅人は外に出ると、壁に身を隠して様子を見ると、雅人が霊夢に尋ねる
「1つ聞いていいか?」
「何かしら?」
「なんでそこまで俺を信頼する?」
すると、雅人の質問に霊夢は返答する。霊夢の声は落ち着いていた
「貴方に関する書類を見させてもらったのよーーDEVGRUに所属してたのね」
ネイビーシールズから独立した米海軍対テロ部隊DEVGRU、合衆国政府はその存在を認めていないが、ネプチューン・スピア作戦を遂行させるなど数々の任務をこなしてきた実績を持つ特殊部隊、そこに雅人は唯一の日本人隊員として所属していたのだ
「・・・以前は、な」
「私達は訓練を受けてるとはいえ元は一般人。DEVGRUにいた貴方は戦力になるから。それだけよ」
「オーライ。じゃあとっとと終わらせるぞ」
雅人は目視で確認した敵兵に向かってHK416のホロサイトを覗き、発砲する
「了解」
霊夢ももう一人の敵兵にM4A1に付けたドットサイトを覗きながら発砲すると、移動して次の敵を探す
移動した先で雅人は敵を発見すると、HK416を発砲する。5.56mmNATO弾は敵兵の額から後頭部に掛けて風穴を開け、敵兵の脳髄を撒き散らかす
敵も反撃に出るが、霊夢が敵の頭を撃ち抜く
霊夢がM4A1を発砲するなか、雅人はRPGを持った敵を発見すると手榴弾のピンを抜き、投げると、爆発音と共に敵兵は爆殺される
霊夢は弾が切れたM4A1を放り投げてレッグホルスターからUSPタクティカルを取り出して構え、数発発砲する
数十分後
霊夢達は救出した日本人2名と共に場所を変えて待機していた
角から誰かが走ってくると、霊夢達は銃口を向ける
「ま、待て!私達だ」
正体は合流するために霊夢達の方に向かってきた魔理沙達だった
霊夢達は銃口を下ろすと、魔理沙達は腰を下ろす
「ふう・・・疲れたぁ」
「RPGに狙われたんだって?災難だったな」
「全くだぜ・・・。その人が目標か?」
「ええ、そうよ」
「HQ、こちらユニット1。要救助者の救出に成功したわ。ヘリを回して」
【ユニット1、よく聞け。南から複数のトラックが君達のいる場所に向かっている。恐らく敵の増援部隊だ】
「何ですって!?」
「おいおいマジかよ!」
霊夢達の声に日本人2名は不安そうな顔をして視線を向ける
【1キロ東に脱出用のヘリを送る。それに乗って帰還せよ】
「負傷者が一人いるの。ここに回して」
【ダメだ。敵の方が先につく】
「クソっ・・・」
【ユニット1、早く到着ポイントに向かえ。カラースモークはグリーン。健闘を祈る。over】
「copy」
霊夢が通信を終了すると、妖夢が霊夢に意見を申し出る
「東に1キロって、こっちは負傷者付きですよ。追い付かれます」
「かといってこのまま残ってちゃダメよ。移動するしかないわ」
すると、雅人がタクティカルベストに残っている弾倉を確認する
(・・・弾はまだある、これしかないか)
「霊夢、カナリヤを連れて早く行け。俺が足止めする」
「え!?」
「ダメです!雅人さんも一緒に!」
「バカ野郎。今ここで全員行けば確実に追い付かれて全員殺される。それだけは避けなければならないんだ。だから誰かが足止めをしなきゃならない」
「なら私も!」
魔理沙は怒鳴るように発言するが、雅人はにっこり笑って発言する
「バーカ、俺一人でいいんだよ」
「なんでだよ!」
「お前らは付き合い長いだろ?死んだら悲しみが大きいはずだ。だが、今日入ったばかりの俺なら悲しむ必要もない。そういうことだ」
「でも!」
「時間は無いんだ!さっさと行け!」
雅人は大声で怒鳴ると、霊夢が口を開く
「・・・分かったわ。後は任せたわよ」
「霊夢!?」
「魔理沙、あんただって分かってるでしょ?ここは戦場。日本みたいに甘くないのよ」
「・・・くっ!雅人!すぐに死んだら一生恨んでやるからな!」
「上等だ」
「回収ポイントまで移動します」
「は、はい!」
早苗と妖夢は担架ごと人質を持つと、回収地点に向かう
「・・・霊夢、短い間だったが世話になったな」
「ええ・・・」
「先にあの世で待ってるよ」
「・・・」
霊夢は無言で回収ポイントに向かう
「・・・さて、と」
雅人は使えそうなものがないか捜索する