勢いで行きます
ではどうぞ
進行「落札です」カーン
やるやん?やっぱりね、わかってたよ?我々は運命によって引き合わされた者同士だったわけだ。一先ずは安心していいかな?あ、退場すか?こっち?
藤原「よかったな」
ああ、ありがとう藤原。お前のことは忘れ…そうだけど覚えておくよ。……世話になったな。
藤原「なんだ?寂しいのか?」
手が触れる、安心する。嗚呼、自分はウマなのだと再認識する。
そうそう上手いじゃないか。お前も運命のヒト見つけるんだぞ。
ヒヒーン(今までありがとよ)
藤原「まあ、受け取りに来るまであと少し時間があるからお別れはまだお預けだ」
………早とちりし過ぎかよ。
~~~~~~~~~~
橘「では、レウスをお願いします」
「はい、わかりました」
今話してる敢えて特徴をあげるなら世話焼きそうなおっちゃんはこの牧場のオーナーで橘さんだ。
橘「よくレウスを買いましたね?」
何処か挑発的な笑みを浮かべながら問いかけてくる。
「レウスは特別なウマです、そんじょそこらの凡バには負けません」
そう答えると目の前の男は少し驚き、また笑みを浮かべ。
橘「やはり、わかるヒトにはわかるもんですね」
………不思議な男だ、確かにレウスには特別な何かを感じたがにしてもあの配合はどういうことなのか。
「失礼を承知して聞きますが何故あの配合を?」
橘「そうだねぇ、運命って信じる?」
「信じてなかったんですけど今回の出会いに少し感じてしまいました」
橘「へぇー、そうですか。あの子の誕生は、様々な偶然が重なって起きたことなんです。本当にどんどん話が進んで気が付けばアイツが産まれてたかんじです。だからでしょうかね、アイツは産まれるべくして産まれてきた、まるで神様が自分の子を世話する様にね。そこに何かを思わずにはいられなかった」
「………なるほど」
橘「アイツは走りますよ、その為に産まれてきたのですから」
「……………」
少し考える。自分の勘は間違ってなかった、それは橘さんが証明してくれた。…………なら自分がすることは。
「私がしっかり勝てるようにします、確実に」
橘「宜しくお願いします」
~~~~~~~~~~
今日はあのヒトが来ている。きっと俺を受け取りに来たのだろう。あ、こっち来た。
馬主「本当にヒト懐っこいですね」
橘「ヒトが育ててきましたからね」
撫でられる、おっちゃんの強い手でも藤原の少しガサツな手でもない。とても落ち着く。
馬主「大人しいですね」
橘「とてつもなく賢いですから」
馬主「賢いウマは気性難が多い印象ですけど大丈夫そうですね」
橘「まあレウスなんで」
大の大人二人が自分をべた褒めする。んんん~むず痒い!
橘「ではお願いします」
車に乗る、ここともお別れか。自分の産まれの故郷、育ての親が居る場所だ。悲しくないと言ったら嘘になる。
藤原「見せ付けてこいよ、お前の存在を」
藤原ぁ……嗚呼。しっかり見届けろよお前の子が勝ちまくるところを!此処は一つ、餞別でもしてやるか。本来はされる側だが…。
スゥーーー
息を吸う、空気を取り込む、それを解放する。
ヒヒーーーーーーーーーン
空気を震わす、空に轟く、大地に廻らせる。
自分の存在を、世界に示す。
悲しさを抱え、勇気を抱え、我は往く。
我の名は…………。
ウマって吠えるんですかね?(無知)
まあいいか(よくない)
別れって感動なのか(困惑)
別れっていうとマイナスイメージありません?(知らんけど)
ではまた!