仮面ライダーギーツ IS ARMED INTERVENTION 作:ガンダムラザーニャ
仮面ライダーギーツこと火宮英寿はデザイアドライバーを使ってある場所に来ていた。
そこはどこにあるかわからない、空中に浮かぶ神殿。
そこには何人か人が来ていた。
「んっ、既に何人か来ていたのか」
「よっ英寿。
お前もお呼び出しかい?」
と、声を掛けてきたのは仮面ライダータイクーンこと石川葉治だ。
「あぁ、あと吹っ飛んだブーストの回収でな。
…んで、あっちは?」
「あー…」
葉治はどこか遠い目をしながら英寿が見る方向を見る。
そこには床に突っ伏す形でたんこぶを作ってる、仮面ライダークラーケこと海原カイマと、その隣でスカートを押さえながら顔を赤くしてそっぽを向いてる、仮面ライダーナーゴことリアス・グレモリーがいた。
「何か、カイマのやつが『おっ足が滑ってしまった〜!』って言いながらリアスのスカートの中を覗こうとしたらしいんでい。
んでそれに気付いたリアスにぶん殴られたんだ」
「……相変わらずバカなことをしてるなカイマは」
「全くよ!」
と、怒鳴るリアス。
「んで、お前もお呼び出しに応じるなんて意外だな葵」
と、壁に背をつけて腕を組む大柄な男、仮面ライダーバッファこと東堂葵に声を掛ける英寿。
「今日は散歩番組にコメットちゃんがゲスト出演するがまだ時間があるからな。
それに、何で俺たちが仮面ライダーになってまで戦うのかの理由を聞いておきたいしな。
じゃなかったらこんな所にこねぇよ」
「そうか」
余程コメット姉妹が出る番組が見たいのか、どこか苛立ちを隠せない様子の東堂を見て少し苦笑する英寿。
「あっ、何人かは来てませんが皆さんお揃いですね!」
と、一人の女性がやってきた。
「お前はあのときの」
「はい、お久しぶりですね東堂様。
それから皆さんも」
「ツムリか、久しぶりだな。
そう言えばお前が皆にデザイアドライバーを渡してたよな」
と、英寿は手をパタパタと皆に振る女性、ツムリに言う。
「えぇ、皆さんは厳正な審査の結果の下、私が直々にドライバーとIDコアをお渡ししました」
「んなことはどうでも良い。
そもそも、お前たちが俺らを仮面ライダーにして動かしてる目的を話せ。
こっちはこのあとコメットちゃんがゲスト出演する散歩番組が控えているんだ」
と、東堂はイラつきながらもツムリに聞く。
「それは申し訳ございません。
では、まず私たちの目的を話しましょう」
と、ツムリの後ろに立体映像が映し出され、そこに組織の名前が表示される。
「私たちの組織の名前はデザイア。
そして、私たちの目的は『女尊男卑に染まった世界に反省を促し、ISを本来の在るべき姿へと帰すこと』にあります」
「ISを、本来の在るべき姿に帰す…」
と、リアスはツムリの言葉を繰り返すように呟く。
「はい。
ISとは本来、束博士が作られた次世代の宇宙服です。
ですがその強大な力と女性にしか使えないという特性により、ISは女の特権であると勘違いした人たちによって、本来あるべき姿を歪められてしまいました。
だから私たちはその間違った認識を正すために、世界を変えていかなければならないのです」
「成る程ね〜」
と、葉治は納得したかのように首を縦に振る。
「まぁ、俺もその手の奴らに顔合わせる度に男だからお前が払えだの服を元のところに戻せだの言われてうんざりしてたんでさぁ。んで、それがなくなるなら願ったり叶ったりだけどよ」
「……俺の親父なんか、元々船乗りだったがIS乗りの戦闘に巻き込まれて船に乗れなくなった挙げ句病んじまって自殺しちまったからな」
と、葉治の言葉に便乗するようにいつの間にか復活したカイマがうんうんと頷く。
「ふん、俺はコメットちゃんたちとコメットちゃんたちが歌って踊るライブを守れればそれでいい」
『お前はホントブレねぇな』
息をするのも同然とばかりにドルオタっぷりを発揮する東堂に呆れる葉治とカイマ。
「私の家が経営してる孤児院の子どもたちも、ほとんどIS関連の事件で親を亡くした子たちだから、早くあの子たちが安心して暮らせる世界にしたいわね…」
と、どこか暗い表情を浮かべるリアス。
「ふっ、元はと言えばツムリからドライバーとIDを渡されたとはいえ、全員が全員各々の戦う理由があるから戦ってるわけだな」
英寿は皆の話を聞いて、一人笑みを浮かべる。
「あぁ、だからこそ俺たちは戦ってんだろ」
と、東堂は英寿に言う。
「その通りだ。……ならば、俺も俺なりの理由で戦うだけだ」
「そう言えば英寿って何で仮面ライダーになったんでい?」
「俺か?
…俺には妹分がいるんだ。
だがそいつ、ISの適正がすごく高ぇけどある理由でISにトラウマを持っちまってな。
そいつの保護を条件に仮面ライダーになったんだ」
と、英寿は葉治からの質問に答えた。
「ほぉ〜、そんなことが〜」
「…そう。
女の子でもISにトラウマのある子がいるのね…」
と、リアスはどこか同情的な視線を向ける。
「まぁそういうことだ。
だから、俺は戦う。
それだけだ」
英寿はどこか照れた様子でそう言った。
「さて、ツムリ。
一つ聞きたいがそもそも仮面ライダーってのは何だ?
見た目からしてヒーローみたいだが?」
「それは当然です。
この女尊男卑に染まり歪んだ世界を正すならヒーローが必要だからです。
そうしてデザイアが作り上げたのが、仮面ライダーというものです」
「成る程な……。
つまり、俺らは正義の味方ということか」
「はい! 貴方たちは正真正銘のヒーローですよ!」
英寿の言葉にツムリは笑顔で返す。
「ふん、良いこと聞いたぜ。
じゃなきゃこんな危ねぇもんやるはずがねえしな」
「はい!
それに、厳正な審査の元で、また何人か仮面ライダーになってもらいますが、これは世界の命運を掛けたゲームでもありますので、皆さん頑張ってくださいね〜!」
と、ツムリが言ったと同時にツムリと英寿以外の皆が消えた。
それぞれのいた場所に転送されたのだ。
「はい、英寿様にはこれを」
ツムリが取り出したのは箱で、箱を開けるとどこかに飛んでいってしまったブーストレイズバックルがあった。
「おっ、サンキューな」
「お気になさらず、これは調整が難しく変身して能力を使う分には問題ありませんが、必殺技を使うとどうしても吹き飛びます。
ですがその代わりに吹き飛んでも即座にこちらに転送されるようにしておりますのでご安心ください」
「わかった。
ありがたく使わせてもらうぜ」
その言葉を言ったと同時に英寿はその場から消え去る。
着いた場所は人気のない路地裏だ。
家の近くだからか英寿は特に気にしない様子で手元にあるブーストレイズバックルを見る。
「…さて、あいつのためにも頑張らないとな」
そう言ってそれを懐にしまい、そのまま家に帰った。