出久は変装して買い物にしにスーパーへ行こうとすると急に立ち止まり
「おい。そろそろ出てきたらどうだ?死柄木。さっきからつけてきてるのは分かってるんだぞ。」
「へぇ。やっぱりばれていたのか。流石は元とはいえ雄英の生徒でオールマイトのお気に入りだっただけあるな。」
出久が後ろを向きながらそう言うながらマグナム型のガジェットを向けると物陰から死柄木が出てきてそう口にした。
「一体何の用だ。言っておくがお前らの仲間になるのはお断りだからな。まぁお前に聞きたい事は山のようにあるがな。」
「そうか。こっちもお前に聞きたい事がある。なぁに今回はお前らを勧誘しに来たわけじゃない。あとここじゃ人目がついて俺もお前もヒーローに捕まってゲームオーバーになるから場所を移そうか。」
出久はマグナムを下ろすと死柄木と共に人気のない路地裏へと移動し変装を解くと再びマグナムを死柄木に向けた。
「取り敢えずその物騒な銃を下ろしてくれないか?あとなんであんな珍妙な変装してたのが今一番気になるのだが」
「はぁ?戦う時以外で変装しないで素顔のまま外に出たら騒がれてヒーローが来るからに決まってるからだろうが俺は雄英体育祭の時に全国に顔と名前が知られてるからこのままだと自ら捕まえてくださいと言ってるようなもんだろ。」
「まぁそんなくだらん事は置いておいて先日のロボットとあの女を雄英に送り込んだのはお前達か?」
「確かにお前達に強化した脳無ロボットを多数送ったのは俺だがお前をそんな風になった原因を作った女の事なんか先生も俺も知らねぇよ。」
「そんな事より質問いいか?何故ステインやお前達ばかりで俺たちを見ない?俺はあの時次の日になったらステインの事なんか忘れてると思い込んでいたが忘れるどころか注目されて寧ろ俺たちの方がステインのおまけ扱いだった。」
「なぁなんでだ?お前達は兎も角俺もあいつも結局は気に入らないものを壊してただけなのに。何処があいつと俺が違ったんだ?」
「本当なら質問するなと言いたいところだが今回だけは答えてやるか。それはステインには信念や理想の為にあった。だからステインがお前より多く注目されている。それに対してお前は何の理由もなくただ壊したいから壊してるだけの信念や理想も何もない薄っぺらいクソガキの敵だからだ。お前オールマイトに何かされた訳でもないだろ?お前はその″先生″の命令に従ってるだけに過ぎない。それお俺達が何故注目されてかどうかは俺でも知らん。それぐらい自分で考えろ。」
「そうか・・・ようやく分かったよ。要するに全部オールマイトだ。今思えばお前もステインも原点がオールマイトだったからか。」
「これでスッキリした。あいつがヘラヘラと笑ってるからだ。まるで救えなかった命を無かったことにして。そうだ相談に乗ってくれた礼に最後に教えてやろう。俺達は近いうちに雄英の林間合宿場所に襲撃する。」
死柄木が出久にそう問うと出久がそう返した瞬間笑い出し歪んだ笑顔を出久に向けながらそう言った。
「何!?何故それを俺に?そして何処でその情報を得た?答えろ!!オールフォーワンとお前は何を企んでいる?」
(まずいな。少し質問に答え過ぎてしまったか。だがオールフォーワンに利用されているだけと気づく要因になるかもしれない。もし失敗して悪い方向に進みそうになったらその時はこいつを全力で止めるだけだ)
「あぁそれはな。名前を教える事はできないがお前のクラスメイトの中にオレ達に情報を送ってくれる親切な内通者がいるからだ。まぁせいぜい死ぬなよ。緑谷出久・・・いや仮面ライダーアクセル。」
死柄木は笑いながらそう答え何処かに去っていった。
「さてとお前達もコソコソ盗み聞きしてないで出てきたらどうだ?途中から話を聞いてるのは分かってる。」
(((ば、ばれてる!?どうして?))))
爆豪を除く元A組クラスメイトが物陰から出てきた。
A組は林間合宿の準備をする為にショッピングモールに来ていたがその帰り道に偶然出久と死柄木が話しているところを目撃していた。
「おい。耳郎と障子。さっきの会話聞いてたと思うがあれ全部フェイクだ。」
「「!?」」
耳郎と障子の二人は驚きを隠せないでいた何故なら二人の個性は聴覚に優れていたものだからだ。
二人が聞いていたのは出久が死柄木に敵連合に勧誘されてるという嘘の内容だった。
「このガジェットはフロッグポットと言ってあらかじめ録音した音声を違う人間の声にしたり敵を錯覚したりする事ができる。」
「あの時メモリのケースに入ってた設計図を元に発目に作ってもらったがよりによってカエル型になるとは・・・まぁいいか。あいつは悪くない。自分のことで大変なのに頼み込んだ俺が悪いからな」
出久はカエルの形をしたスピーカー型ガジェットのフロッグポットを持ちながらそう言った。
「どうやらその顔は図星のようだな。まだ仮免も取ってない無免許のヒーロー科が個性を無断使用して盗聴なんて一体何を考えているんだ?お前らは」
「死柄木と一体何を話してたん?デクくn、はっしまった。」
「黙れ。馴れ馴れしく話しかけるな。それとデクという名前は蔑称って言ったのに好きって言うなんて今更だけどお前どんな神経してんだ。」
「答える義理はねぇよ。言っておくが捕まえようとしても無駄だからな。お前らは仮免試験受けてないからな。そもそも今の自分達の立場を分かってるか?もし下手なことしたらお前ら折角楽しみにしてる林間合宿には行けなくなるどころか全員まとめて除籍になるんだぞ?それを分かってるのか?」
「ヒーローはいいよな。例え人を助けずに寧ろ見殺しにしたとしても敵のせいにしたりできるし何より金を沢山貰えるからな。ヒーローの卵で無免許でも冤罪の奴を痛めつけたとしてもそれが自然に正しい事になるしそれに例え人間のクズでも強い個性を持ってたらヒーローに意図も簡単になれるからな!!」
この言葉にその場にいる全員は涙をながら土下座をし謝罪をするが
「言いたい事それだけか?ならその謝罪は無意味だな。巫山戯んなよ。いくら洗脳されていたとはいえ俺を全く信じずに切島と轟が止めようとしたのにも関わらず暴力振るった上罵詈雑言を俺に浴びせた分際で自分達の事は謝れば許してくれてまた信じてくれると?冗談も大概にしろ」
「本当に滑稽だよな。本来なら敵と同じ犯罪者で嫌われる筈のヴィジランテの俺達が実質ヒーロー扱いで何故か応援されてるのに対してお前らヒーロー科は俺だけじゃなく周りの人間全ての信頼を全て無くして今度は自分達が石を投げられて罵詈雑言を浴びる立場なんだからな。」
「あぁそう言えばお前ら期末試験を終わらせたんだったな。なら期末試験ご苦労様。俺がいない間はさぞかし楽しかったんだろうな。じゃあ俺が言える事はそれだけだ。二度と俺に関わるな。」
出久は元クラスメイト達に対して軽蔑の目をしながらそう言うとその場から去っていった。
設定三
出久が雄英から除籍されたのは原作で言うステイン事件もとい職業体験の後で今回の話の時系列は原作漫画の68〜69話ぐらいです。(まぁ飯田が保須で出久に助けられた恩を仇で返したみたいになっていますが)
そして出久が意図せず死柄木に成長の節目を与えてしまったわけですがこうしないと話の展開が進まないと判断した為です。
因みに出久が「林間合宿行けなくなる」と言った意味ですが実はA組だけ林間合宿先のヒーローから指導を拒否られてしまい本来なら行く事が出来なくなるところを根津校長がなんとか何度も頭を下げながら頼み込んだ為です。
あとネタバレになってしまいますがこの先A組は仮免試験もインターンも受ける事が出来なくなっておりますし『二人の英雄』の舞台であるアイランドには誰一人招待されてない為行けない事になっています。
(流石にここまで来たら彼等が可哀想だし何もそこまでする事はない(いくらなんでもやりすぎ)んじゃないかと言い納得できない人もいるでしょうが悪女の個性である思想改造(洗脳)に掛かっていたとはいえ彼等が出久にした事はそれ程にまで大きいのです。)
仮に受けられたとしても人々と他校からの反感も強く行く意味がまるでないので行かない方が彼らの為でもある。
切島が使うとしたらどっちのメモリ?
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ジョーカーメモリ《切り札》
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ファングメモリ《牙》