個性:クラスターセル   作:鳥松

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誤字報告ありがとうございます。

今回はオリジナルのお話です。相澤先生のキャラとか合ってるか心配ですがそこは自己解釈ってことでご容赦くださいませ。


お話と体育祭準備

 

「今から話すのはUSJのことだ。」

 

 

 

 私が部屋に入ると相澤先生は言った。これから話す内容もある程度予想が出来る。

 

 私はUSJの戦いでヴィランを殺してしまった。いや、正確には死んではいないが、それはあのヴィランが特殊だっただけ。本当なら死んでいる。しかも、それは不慮の事故などではない。明確な殺人の意思を持って私は飛蝗にやれ、と命令した。

 

だが、本当はやりたくなかった。人を殺すのも、それを飛蝗に命令するのも、ましてや飛蝗に体の自由をくれてやるなんて微塵もやりたくなかった。でも、やらなきゃ死んでた。死ぬ気で、殺す気でやらなきゃ皆死ぬと思ったから私はやった。

 

 

 

(除籍になるかもしれないけど、皆を守れたから良かったんだ…)

 

 

「本当にすまなかった、跳田。」

 

 

(え?)

 

 

「今回の件、俺が不甲斐ないばっかりにお前につらい選択をさせてしまった。すべては俺の責任だ。本当にすまない。」

 

 

「え?」

 

 

相澤先生の口から出た予想外の言葉に頭が追い付かない。

 

 

 

「ちょ、ちょっと待ってくださいよ…わ、私ヴィランとは言え殺しちゃったんですよ…?あんな、残酷な方法で…」

 

 

 

「除籍処分じゃ、ないんですか…?」

 

 

「確かにお前はヴィランとは言え、殺して止める選択をした。だが、あの時のお前はただ殺そうとしたのではなく他の生徒や俺たちを守るためにやってくれた。少なくとも俺はあの選択はヒーローとして正しいものだったと思ってる。」

 

 

つらい言葉が投げ掛けられると思った矢先、自分が否定していたものを肯定された。

 

 

 

「ちが、違うんです…私はあの時を人を…」

 

 

 

「そうだな。確かにもっといい方法があったのも事実。だが、あの時の皆を守ろうとするお前は、立派なヒーローだったよ。」

 

 

 

初めに飛蝗がヴィランに致命傷を与えたとき、意識だけの状態で私は後悔した。 ああ、やってしまった。とヒーロー失格だとそう思った。自分で激しく後悔し、自分を責めた。先生にも責められると思った。

 

 

 

しかし、そこに投げ掛けられたのは否定ではなく、肯定だった。先生は立派なヒーローだったと、そう言ってくれた。その言葉は私の感情を爆発させるには十分過ぎる言葉だった。

 

 

「う、ううう、ごめんなさい…ごめんなさい…殺して…ごめんなさい…」

 

 

頬には大粒の涙が流れ、相澤先生の顔すら録に見れなくなってしまった。そんな私を相澤先生は慰めるように近くに寄り添った。

 

 

「ううう、あああああああぁぁーーー!」

 

 

応接室に泣く声が響き渡る。それは何年ぶりの涙かは、忘れてしまったが、その空白を埋めるぐらい少女は泣いた。

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「落ち着いたか?」

 

 

「はい…すみません…」

 

 

このあと5分ぐらいずっと泣いていたため、目にはくっきり涙の後がついていた。

 

 

 

「私、もっと個性をうまく使えるようになります。もう二度とあんな選択はしないように。また、あのヴィランに会っても殺さずに捕まえられるように、頑張ります。」

 

 

「ああ、そうしてくれ。それともうあんな無茶はするな。勝てないと判断したら退くこともプロの世界では大事だぞ。」

 

 

「はい!では失礼します!」

 

 

 

そう言って部屋を出た。相澤先生のおかげでスッキリした。ありがとう、相澤先生。

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

次の日の放課後。グラウンド·β

 

 

 

跳田は、体育祭に向けてトレーニングをしていた。

 

 

 弱点の改善、これが強くなるために考えなくてはいけないこと。私の弱点、それは瞬発力。ヴィランに殴られる直前、私に速さがあれば避けれたかもしれない。

 

 

これを克服するヒント。それはUSJの時のバネのような跳躍。これが出来れば瞬発力を大幅に強化できるだろう。

 

 

(でもあれやったの私じゃなくて、飛蝗なんだよな…。)

 

 

(確かあの時はただ自分の体にバネつけて跳んだとかではなかったからなぁ…)

 

(そもそもバネってどうやって作るんだ?こう、形を変えるだけじゃなくて硬度を変えるみたいに…)

 

とりあえず壁を作ってみた。するといつもより少し柔らかい気がする。

 

 

(こんな感じ?バネならもっと弾性とあと形…)

 

 

飛蝗一匹一匹を細く、長く。それに弾性を加えて形を変える。すると少しサイズが大きいバネが完成した。

 

 

(おお!出来た!さすがにちょっと大きいけど…)

 

 

(んで、これをどうするんだ?とりあえず足につけてみる?)

 

 

出来たバネを足に付けて少し跳んでみる。

 

 

「よっ、へぶっ!」

 

 

跳んでみると少し跳んだが、USJの時とは程遠い。しかも、バランスが取れず頭から着地してしまった。

 

 

(痛った…あの時はこんなんじゃなかったけどなぁ…そもそもあれはバネなんてついてなかったし…うーん。ついてないとすれば…身体の中?だとすればどうすればいいんだ…?)

 

 

 悩んでいても仕方がないので取り敢えずやって見る。自分の足にバネを構築するイメージをする。

 

 

(こう、足の筋肉に巻き付いてる感じで…おっ?おお?)

 

 

(自分の足なのにいつもと違う!これは行けたのでは!?ちょっと跳んでみるか!)

 

 

 足を踏み込み、力を入れて目一杯跳んでみる。すると、

 

 

ドヒュン!

 

 

「わあ!出来たあ!」

 

 近くにあるビルと比べると大体3階ぐらい跳んでいた。そのまま上空で足場を作り、そこに着地した。

 

「いっ!」

 

 着地するために足を踏み込むと、足に鋭い痛みが走った。

 

 

「痛った…出来たけど…足の負担がでかいな…移動に使うことは難しいかも…でも、これは攻撃にも使えるはず、習得出来て良かったな。」

 

 

(てかこれ腕は出来るのかな。)

 

 

 腕の中にバネを構築し、コンクリートの地面を殴り付けてみる。

 

 

「いだだだだ!」

 

 

 下が硬いコンクリートということをすっかり忘れ、拳と腕に痛みが走る。痛みを逃がすように手を振り回してみるがそんなことをしても痛みは収まらない。下をみるとコンクリートにはヒビが入っていた。

 

 

「威力は十分あるけど、腕自体の硬度は上がってないから硬いもの殴るときは注意がいるかな…足の時みたいな痛みもあるし…。」

 

 

「うーん、実戦でポンポン使えるようにするには身体がもっと強くないといけないから、今のところは回避用と攻撃の切り札みたいに使うか。」

 

 

「連擊じゃなくて一撃重視の攻撃、よしこれでいこう。まあ、連続でやれるようにする訓練は追々…」

 

 

 このあとも色々試してみたが出来たのは技は一つだけ。しかも、時間がなかったせいで実戦で使うには程遠い錬度だった。

 

 

「絶対勝つぞ、体育祭。」




新技のスプリングです。感想で案をくれた方、本当にありがとうございます。戦闘の幅が広がってどんどん暴走状態に近付いていきますね。タグを追加しました、今のところ予定ですけどね!ボキボキに心を折りたいです。

投稿が遅れて申し訳ありません。10月まで待っていてください、10月からはもう少し早く投稿出来ると思います。

今回の最初のお話は好き嫌い分かれると思います。もっといい書き方あったと思うんですけどね…難しかったです。
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