個性:クラスターセル   作:鳥松

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頑張れ跳田ちゃん。UA一万とお気に入り100件突破ありがとうございます。


雄英体育祭(2)第一種目

「スタート!」

 

 合図と同時の生徒全員が走り出す。だが、スタート直後の通路はかなり狭く造られており、ぎゅうぎゅう詰めの状態だった。

 

(狭い…このままじゃ出遅れる…先頭からは大きいな差がつく…ってことは、出し惜しみしてる場合じゃない!)

 

ドヒュン!

 

 

跳田は地面を強く蹴り、大きく飛び上がる。そのまま自分の下に足場を作りだし、他生徒の頭上を悠々と走っていく。

 

 

「まじかよ!?」 「なんだよあの個性!?」

 

 

他クラスの生徒から驚きの声が上がったその時、前の方向から冷気を感じた。すると生徒の足元が凍り、多くの生徒が動けなくなった。

 

 

(氷…轟君か!)

 

 

だが、A組の生徒はもちろん、他の生徒たちも通路から飛び出し、続々とコースに入っていく。生徒の頭上を走って一足速くコースに入った跳田は現在足場から降り、轟君のすぐ後ろを走っていた。

 

 

『さぁいきなり障害物だ!まずは手始め!第一関門、ロボ・インフェルノ!!』

 

 

 

(こいつは…入試の時の0ポイント!)

 

 

コースの先には入試の時の仮想ヴィランだったロボットたちがところ狭しと並べられていた。

 

 

ヴィランを前にした轟君の行動は早かった。0ポイントヴィランを一瞬で凍らし、悠々とヴィランの足元を通り抜けていく。

 

 

「まじかよ!でも道が出来た!」

 

 

ヴィランの足元が通れることがわかった生徒が通ろうとするが、

 

 

「気を付けろよ、不安定な所で凍らせたから崩れるぞ。」

 

 

ドガァァン!!

 

 

ヴィランが崩れ、道を塞いでしまった。

 

 

『1-A轟!! 攻略と妨害を一度に!! こいつぁシヴィー!!!!』

 

 

「私も負けられないな!」

 

 

そう言って跳田は跳躍を使って凍りづけのヴィランを飛び越え、手のひらから飛蝗を出した。

 

 

「食い荒らせ!飛蝗!」

 

 

飛蝗は轟君が凍らせたヴィランとは別の0ポイントの間接部分に食らい付く。0ポイントヴィランは間接の回路を破壊され動きが鈍る。

 

 

(今のうち!)

 

 

跳田はヴィランの足元を跳躍を使って通り抜ける。

 

 

『おお!A組、跳田ぁ!ヴィランの足元をすごい速さで通り抜けたぁ!』

 

 

「っ!」

 

(やっぱりちょっと痛いけど走れないほどじゃない。このまま…)

 

 

『第一関門チョロイってよ!!なら第二関門はどうさ!?落ちればアウト、それが嫌なら這いずりな!!ザ・フォール!!!』

 

 

目の前に広がっていたのは絶壁の崖、崖の底は暗くて全く見えない。崖の先にあるのは数十本の石の柱とそれぞれを繋ぐロープがあるだけだった。

 

 

「こんなの、関係ない。」

 

 

跳田は足元にあるロープなど関係ないかのように崖に足場を作り、そこを走り出す。

 

 

『うぉい!?関係ないじゃねぇかぁ!?どうなってんだぁ!イレイザーへッド!?』

 

 

「仕方がないだろ。」

 

 

「やっぱ、そうくるか」

 

 

轟君はそう言いながらロープを凍らし、その上を滑って移動していた。

 

 

「さすがに速いね、轟君。でもここから、追い抜くよ。」

 

 

ドヒュン!

 

 

『おおっとぉ!跳田ここで先程も見せたダッシュで轟を追い抜いたぁ!このまま二人で優勝争いかぁ!?」

 

 

跳田は跳躍を使い、前方に進む。だが、轟君がそのまま抜かされるのを見ている訳がない。

 

 

「行かせるか…………!?なんだこれ…!跳田の個性か!」

 

 

轟君の周囲には飛蝗が纏わりつき動きを妨害する。

 

 

「ちっ!」

 

 

『A組、跳田ぁ!移動と同時に轟に妨害ぃ!出来ることが多彩だぁ!」

 

 

「お先に失礼。」

 

 

《さあ先頭は難なくイチ抜け!続くは轟!その次に爆豪!下はダンゴ状態!!そして早くも最終関門、その実態は──》

 

 

 

《一面地雷原、怒りのアフガンだ!!地雷の位置はよく見りゃわかるようになってんぞ、目と脚を酷使しろ!!》

 

 

「これも、関係ないね。」

 

 

先程と同様、足場を作り出し、走り出す。

 

 

『これも意味ねぇじゃねぇかぁ!?どうなってんだあイレイザーへッド!』

 

 

『知らん』

 

 

「行かせねぇぞぉ!半分野郎ォ!バッタ女ァ!」

 

 

先程まで3番手を走っていた、爆豪君がここに来て追い上げていた。爆豪君はそのまま私たちに追い付き、私と轟君に妨害を仕掛ける。

 

 

『おおっとぉ!爆豪、ここに来て追い付いた!先頭二人に対して妨害だぁ!』

 

 

「ぐっ…」  「このっ…」

 

 

(油断したっ…障害物競走も終盤のこの状況で追い上げてくるなんてっ…)

 

 

『さあ、後続も続々と追い上げてきてるぞ!油断してると足元掬われるぞぉ、先頭組!』

 

 

「このっ…邪魔だ!」

 

 

 

「うおっ!?」

 

 

 

『現在1位跳田ここで二人を遠ざけたぁ!』

 

 

 

跳田は飛蝗を周囲に出し、二人を遠ざけ道を作る。そのまま跳躍を使い、二人を抜かす。だが、

 

 

「痛った…!」

 

 

跳田の脚に鋭い痛みが走る。元々身体に負担が掛かる跳躍をこの障害物競走で既に4回使用している。酷使している脚が使えなくなってもおかしくはない。

 

 

 

『おおっとぉ!A組、跳田何故かここで減速ゥ!どうしたどうしたァ!』

 

 

『反動だろうな。あの跳躍、あいつの個性の範疇を超えてる。どういう原理であれをやってるのか知らんが反動が出たってことはかなり無理してるんだろうな』

 

 

(ああ、くそ、不味いな。抜かされる…このままじゃ…)

 

 

 

ドオォォォォン!!

 

 

 

「「「「「!?」」」」」

 

 

『ここで後方で大爆発!!?何だあの威力!? 偶然か故意か──同じくA組緑谷、爆風で猛追ーー!!!』

 

 

 

仮想敵の装甲をボードのようにして、緑谷君が後方からかなりの勢いで飛び出す。

 

 

 

《っつーか、抜いたあああぁぁ!!!先頭の3人!足の引っ張り合いを止め緑谷を追う!!》

 

 

 

「デクぁ!!!俺の前を、行くんじゃねぇッ!!」

 

 

 

「後ろ気にしてる場合じゃねえ……!」

 

 

「ぐっ、抜かされるかっ…」 

 

 

 

爆豪は爆破で更に勢いを増し、轟は地面を凍結させ、地雷を無効化し走り出す。少しでもスピードを緩めれば負ける。

 

 

 

空中の緑谷君が失速する、ここのままならすぐに落ちてしまうだろう。

 

 

だが……

 

 

空中で一回転し、持っている装甲を地面に叩きつける。そしてそのまま地雷が爆発し、跳田たちの体勢を崩した。

 

 

 

『緑谷、間髪入れず後続妨害!!なんと地雷原クリア!!』

 

 

(ぐっ、くそっ…抜かされた…でも走れない…走りにくいっ…)

 

 

そのまま緑谷君がゴールまで走り抜け、緑谷君が一位で第一種目は終了した。

 

 

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跳田、第一種目順位15位。跳田の体育祭での初陣はあまり良くない結果となってしまった。




ごめんね、跳田ちゃん。
第二種目は書くのが大変そうですね。でも第二種目はきっと跳田ちゃんの個性が輝くはずなので楽しそうです。

実はまだ跳田ちゃんのインターン先を決めてなかったりします。リューキュウかホークスがいいかなー、なんて思ってたりしますが。
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