個性:クラスターセル   作:鳥松

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今回から本編に入ります。


雄英入試(1)

チュンチュン

 

鳥のさえずりが聞こえる。もう朝か…。

寝起きで少し身体が重いが今日はかなり大事な日だからか、すぐに目が覚めた。はやく準備しないと…。

 

「おはよう、桐子ちゃん。もう起きてたのね。」

 

「おはようございます先生。」

 

「ご飯もうできてるわよ。」

 

先生はいつも通りの時間に起こしに来る。ここではいつも見られる光景。

私が歯を磨いているとほかの子供たちが寝ぼけ眼を擦りながら挨拶をする。

 

「おはよぉ~お姉ちゃん…。」

 

一人の子がそう言うとほかの子も同時くらいに挨拶をしてくる。

 

「「「「「おはよぉ~。」」」」」

 

「おはよう。」

 

私は軽く応え、洗面所を後にした。食事スペースに向かうともう朝食が用意されており、早速席につき、ほかの子が来るのを待つ。すると3分もしないうちに子供たちはやって来て席についた。

 

「「「「「「「いただきます!」」」」」」」

 

そう言って一斉に食べ始めた。

ここは孤児院。親がいない子供たちのためにある場所。10年前、両親を亡くした私はその日からここで生活している。ここには私と同じような境遇の子が何人もいる。ここにいる人数は先生と私合わせて7人と結構いる。

先生はとても優しくていい人だ。ここに初めて来たときだって素っ気なかった私にたくさん話をしてくれた。私がヒーローになりたいと言ったときも喜んで応援してくれた。雄英に行きたいと言ってもOKしてくれた。先生がいなかったら今の私はいなかっただろう。

だから私は今日の入試で絶対に雄英に受からなくてはならない。先生のためにも。

「ご馳走さまでした。」

 

朝食を食べ終え入試に向かうため制服を着る。入試に必要なものは既に昨日のうちにすべてカバンのなかに入れている。遅れるといけないし、早めに向かったほうがいいだろう。

「それでは先生行ってきます。」

 

「あら、もう行くの?」

 

「はい。遅れると行けませんので。」

 

「うん、じゃあ行ってらっしゃい。自分の夢に向かって頑張ってね!!」

 

「…はい!行ってきます!」

 

頑張ろう。絶対受かろう。自分の全部を出しきって。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

受験の会場に着いた。けど、

 

「でっっっっか。」

 

雄英デカイし、広い。夢の国より広いんじゃないか?これ。まぁとりあえず受験会場、受験会場っと。こっちか。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

よし終わった、筆記試験。とりあえず全部書けた!多分大丈夫なはず。次は実技試験だから…説明会場へ行こう。

 

ここも広いな。どんだけデカイんだ。あっ誰か前にいる。

 

「受験生のリスナー。今日は俺のライブにようこそ!エヴリバディセイヘイ!!!!!」

 

しーん…

 

「こいつはシヴィー。」

 

「なら受験生のリスナーに実技試験の概要をサクッと説明するぜ。Are you ready!?」

 

しーん…

 

何か反応したほうがいいのか…。こんな状況で話せるのはさすがプレゼントマイクだな…。

「入試要項通りリスナーはこのあと10分間の模擬市街地演習を行ってもらうぜ!」

「持ち込みは自由!プレゼン後は各地指定の演習場所に向かってくれよな!」

 

しーん…

 

「オウケェイ!?」

 

じゃあ…私の演習会場は…Bか。

 

「演習会場には仮想ヴィランを多数配置していあり、それぞれの攻略難度に応じてポイントが振り分けてある!それぞれの個性を使って行動不能にポイントを稼ぐのがリスナーの目的だ。」

 

「もちろん。他人への攻撃はご法度だぜぇ。」

 

なるほど。まあ簡単に言えばロボット多く、早く倒せってことね。ん?じゃあこの0ポイントのヴィランは…?

 

「質問よろしいでしょうか!」

 

ハキハキとした声が会場に響きわたる。

 

「配布されたプリントには4種のヴィランが記載されております!!このヴィランについて説明をお願いします!!」

 

「あとそこの君!先ほどからボソボソと気が散る!物見遊山のつもりならここから即刻、さりたまえ!」

 

「す、すみません…。」

 

そんな言い方しなくても…。あんまり好きじゃないかもあのメガネ君。

 

殺セ…。

 

ああ、クソ。うるさい。静かにして。

 

 

「オーケー。ナイスなお便りサンキューだ。」

 

「そいつは0ポイント、いわばお邪魔虫。フィールドにいるギミックよ!倒してもいいが倒しても意味はない。リスナーにはうまく避けることをオススメするぜぇ。」

 

「ありがとうございます!」

 

なるほど、じゃあ避けたほうが懸命かな。0ポイントのことも気にしながらやっていこう。

 

「それではリスナー!プルスウルトラァ!」

 

よし張り切って行こう。

 

持って来ていたジャージに着替え、いざ実技試験。

 

「あの女子は精神統一を図ろうとしていたんじゃないか?君はなんだ?妨害目的で受験に参加したのか?」

 

「あっ、いやその…。」

 

当たりきついなあそんなに言わなくていいのに。

 

滅亡セヨ…

 

ああ!もう!うるさい!静かにしてくれよ…こんなときぐらい…。

 

「はい。スタート。」

 

は?

 

「どうした、どうしたぁ!賽は投げられてんぞ!!?」

 

「「「「「「「「ええええ!?」」」」」」」」

 

くっそ、声のせいで完全に出遅れたっ!

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーこうして波乱の実技試験が今、始まる…!




一旦切ります!すみません!
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