個性:クラスターセル   作:鳥松

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雄英入試(2)

スタートから完全に出遅れ走り出す。

 

「くっそ、完全に声のせいだ!」

 

愚痴を言いながらも手のひらから飛蝗を数千匹出した。

 

(あんまり出し過ぎるとほかの人の邪魔になるかも知れないから少なめで!そんで1/3は上空でロボットの位置を探す。)

 

走っていると孤立した1ポイントを見つけた

 

(いた、とりあえずこれが通用するかどうか…)

 

周囲の飛蝗を先端を尖らせた棘に変化させロボットに向けて放つ。

 

ガキィィン!

 

(よし、壊れた。この調子でどんどん行こう!)

 

(えっと次の位置は…?あっちか。)

 

視覚を共有して得た情報をもとに走り出す。

 

ドゴオォォン!

 

(よし、これでだいたい40ポイント!)

 

位置を探知して壊す。彼女にとってはかなりの得意分野だった。

だが、そんな順調な彼女を雄英の入試がそのままにするはずがなかった。

 

(さっきからちらほら視覚共有に映ってたけど、あれが0ポイント…デカイ…。)

 

(でも、遭遇しないようなルートはもう考えてあるから、問題ない……!?)

 

しかし、その0ポイントの足元には一人の受験者。

 

(なんでそんなとこに!助けなきゃ…いや、待てこれは試験だそんなことに時間を使っている暇はない。少しでもポイントを…)

 

そんなとき、頭によぎる父と母の死に際の記憶。

 

(試験なのに…死なないってことはわかってるけど…!あんな光景はもう見たくない!)

 

本来避けるべきはずの0ポイントに向けて走り出す。自分がどれほど愚かなことをしてるかわかってはいるが、それでも彼女は足を止めない。

 

「あの子をこっちに!」

 

自分の周囲にいた飛蝗をすべて、救出に向かわせる。

 

(間に合うか!?なら盾を!)

 

身体からまた無数の飛蝗を出し、少女の頭上に壁を作る。

 

だが、そんな彼女と同じく、救おうとするものが一人。

 

スマァァァァァッシュ!!!!!

 

バコオオオン!!

 

「ふぇ?」

 

そんな素っ頓狂な声が出るほど突然の爆音は巨大な0ポイントを一撃で粉砕した。

 

(すっご…って!あのままじゃ落ちる!)

 

落ちて来る彼を救うため救出用の飛蝗を出すが、それは浮いているロボットの残骸に役目を奪われた。

 

(出番なし…)

(あっそうだ時間は…)

 

ブッーーーーーー!!

 

終了を告げるサイレンが鳴り響いた。

 

(終わっちゃった…取り敢えず様子を見に行くか。)

 

少女の近くに駆け寄ると、

 

 

「ウプ、解除…。」

 

 

「だ、大丈夫!?」

 

 

「へ、平気…。酔っただけだから…。」

 

 

(じゃああの男の子は!?)

 

 

「う、ううすみません…オールマイト…。」

 

 

(腕と足が折れてる…デメリットか…)

 

 

怪我の分析をしていると、

 

 

「チユ~~~~~ッ!」

 

 

「うわあ!な、何してるんですか!」

 

 

「何って怪我の治療さね。あんたは怪我してないかい?」

 

 

 

 

 

「え?ええ、私はないですけど…。」

 

 

 

 

 

そう言って先程まで重症を負っていた少年のほうを見ると、

 

 

 

 

「本当に治ってる…。」

 

 

 

 

「ほら、ハリボーお食べ。」

 

 

 

 

「あ、ありがとうございます…。」

 

 

 

(ヤバい…雄英すごい人が多すぎる…。これからやって行けるか心配だ…。)

 

 

 

 

 

 

そうして、彼女の雄英試験は幕を閉じたのだった…。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「これは驚いたな。救助ポイントゼロで1位とは」

 

 

 

白髪の大柄な男性が言った。

 

 

 

「1ポイント、2ポイントは標的を補足して動く習性がある。後半、動きが鈍っている中あれだけ動けたのはタフネスの賜物だな」

 

 

 

ガンマンのような見た目の男が言った。

 

 

 

「反対にこっちの生徒はヴィランポイント0で11位……」

 

 

 

宇宙服のような物を装着している人物が言った。

 

 

 

「アレに立ち向かったのは過去にも見たけど、ぶっ飛ばしちゃったのは久しく見てないね」

 

 

 

「思わず俺もYEAH!って言っちまったからなー!」

 

 

 

「しかし、自身の衝撃で甚大な負傷……まるで個性が発現したての幼児だ……。妙な奴だよ。最後以外は典型的な不合格者だったが……だからこそ救助ポイントをあれだけ稼げたんだろうが……」

 

 

 

「けどさ、イレイザー!俺はアイツを気に入っちまったよ!」

 

 

「まあ、緑谷の合否は要相談だな。」

 

 

 

 

「それに、こいつも。」

 

 

 

 

 

「跳田桐子。50ポイント。筆記試験も問題ないし、個性も扱えているが…。」

 

 

 

 

 

「あいつの過去はヴィランになっても何ら不思議ではない経歴だ。」

 

 

 

 

 

 

「大丈夫さ!諸君!跳田くんは自分の意思でここに来たからね!

それにヴィランになってもおかしくなかったのならむしろ来てくれて良かった!

合格に出来るならしておくべきだと僕思うのさ!」

 

 

 

 

 

「それに彼女の戦い方は少し不安が残る。」

 

 

 

 

「ええ、少々やりすぎというか、個性の制御がまだあまり出来てない感じがしますね。」

 

 

 

 

 

「まあでもそれはこれから教えていきましょう」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

この場にいるだれもが彼女が戦いながら少し、ほんの少しだけ笑っていることになんて気づいていなかった。




なんで笑ってるんですかね…(すっとぼけ)戦闘描写全然なくてすみません!訓練!訓練で書くから!本当に!
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