なんとかこの連休でまた書き溜めを増やすことができた。
ひよりさん回の感想ありがとうございました。楽しく読ませていただきました。
でも、意外とひよりさんの回のここ好きが少なかったので、原作よりアニメ視聴者の方が多いのかなと思った今日この頃、ひよりさんほとんどアニメだと出てこないですしね。(まあ、私の文章が単純にという理由だったら笑いながら泣くしか無いw)
さて、今日でようやく1巻の内容の範囲が終わりとなります。
楽しんでいただければ幸いです。
ついにこの日がやってきた。
テスト結果の発表日だ。
クラスは朝からいつもよりも緊張した雰囲気が漂っている。
皆、今日のためにできる限りのことをして来た。
だからこそ、その結果が良いものであるように祈っている。
ガラッと教室の扉が開き、茶柱先生が見えた。
先生は驚いたように、クラスの皆を見回し、ふっと静かに笑みを浮かべた。
「どうやら、流石に能天気にしているわけではないようだな」
そう言って、カツカツと歩を進め、茶柱先生は教壇の上に立った。
「それでは、今から中間テストの結果を発表する」
先生は持っていた模造紙をホワイトボードに張り出した。
そこには生徒の名前と点数の一覧がまとめられていた。
「正直、感心している。お前たちがこんな高得点を取れるとは思わなかったぞ。軒並み全員の点数は高いが、各教科満点獲得者は10人を超え、特に五教科全て満点を取る生徒が4人もいるとはな」
その言葉にクラスに歓声が響き渡る。
自分の成績を見てみると、全て満点。
五教科満点をとった生徒の一人に入れたようだ。
その結果に満足し、自然と利き腕でガッツポーズを作ってしまう。
♪♪♪
《蓮の魅力が磨かれた!》
RANK UP!!
《蓮の魅力のランクが上がった! 『人並みEX』が『気になる存在EX』に成長した!》
堀北会の皆の成績はと思い見てみると、
堀北鈴音 国100点、数100点、英100点、社100点、理100点
櫛田桔梗 国100点、数94点、英96点、社98点、理92点
綾小路清隆 国60点、数60点、英60点、社60点、理60点
須藤健 国65点、数58点、英46点、社68点、理56点
池寛治 国62点、数62点、英58点、社78点、理54点
山内春樹 国55点、数56点、英50点、社62点、理58点
…
…
と軒並み問題ないようだ。
「っしゃああ!! 赤点32点未満は回避だぜ!」
「どうよ先生! 俺らだってやりゃあできるんだぜ!」
健と池が立ち上がり喜びを体で表現した。
そちらに目をやると自然と後ろにいる鈴音の方にも目が行く。
鈴音は健たちの様子を見て、安堵したようなそれでいて満足げな表情をしている。
そして、俺の視線に気づいたのか目を合わせてきて、優しそうでいて、朗らかな笑顔を浮かべた。
……尊い。
こんな表情もできたのかと思わせるほど嬉しそうな様子に、ついつい俺も目尻が少し下がり、口角が自然と上がってしまった。
「さて、喜んでいるところ悪いが、須藤の発言には一つ訂正があるぞ。今回の赤点対象は、43点未満だ」
「ど、どういうことだよ先生!」
「この学校の赤点基準は、各クラス毎に設定されている。求め方は、こうだ」
そう言って、ホワイトボードに先生が数式を書き始める。
「今回Dクラスの平均点は86点。その平均点を2で割ったものが赤点基準となる。つまり今回は43点以下が赤点となる」
「あっぶねー! ギリギリセーフだぜ……」
茶柱先生の説明を受けて健が額を拭う動作を見せながらそう言った。
「おめでとう。今回は赤点の者はいなかったようだな。はじめに説明した通り、一教科でも赤点だった場合は、即退学となるので、全員以後の試験も気を引き締めてかかることだ。……それと5科目全て満点だった雨宮、高円寺、幸村、堀北の4名は、学校より10000プライベートポイントが支給される。このように優れた実力を示した者には良いことがあるぞ。全員励むように」
そう言い、茶柱先生は答案用紙を配り、教室から出ていった。
ホームルーム後、クラスはお祭りムードとなっている。
無事にテストを乗り切れた喜びを分かち合う人もいれば、改めて桔梗に過去問の礼を言う人など興奮が隠しきれないようだ。
そんな風にクラスを見ていると、健が近づいてくる。
「蓮! 堀北! 今回はマジでありがとな! おかげでようやくバスケに専念できるぜ!」
嬉しそうに健がそう言ってくる。
俺も、鈴音も健の素直な感謝の態度に思わず、笑顔になる。
「須藤くん。喜ぶ気持ちはわかるけど、今回は蓮くんが手に入れた過去問のおかげな部分が多いわ。期末テストはおそらくこうはいかないだろうから、しっかりと勉強は続けるのよ」
「そ、それはそうだけどよ~。ちょっとは喜ばせろって」
「いいえ。あなたは甘やかしたら疎かにしそうだわ。定期的に私が勉強を見るから、しっかりと取り組んでちょうだい」
「え、……いいのかよ?」
鈴音にそう言われて、健は驚いたように聞く。
「構わないわ。その代わり、私はAクラスを目指しているの。もし今後、運動面でクラスポイントが動くようなイベントがあれば、力を貸して。これはそのための投資よ」
鈴音が真剣な表情でそう伝えると、健も真剣な様子で、「まかせてくれよ!」と答えた。
「鈴音。俺も何か手伝うことがあれば言ってくれ」
「ええ、もちろんよ蓮くん。頼りにしているわ」
少し前の彼女であれば、誰かのために時間を割いたり、誰かの協力を受け入れるようなことはなかったが、今の彼女は眩しいくらいにとても活き活きしている。
そんな鈴音と目を合わせて、お互いに目で心を通わせていると、急に後頭部に軽い衝撃と柔らかい感触を感じた。
「蓮くん。全教科満点おめでとう!」
桔梗の声が頭の上から聞こえてくる。
同時に左右から腕が現れて、俺の胸の前あたりで交差される。
つまり、この後頭部の感触は……。
「く、櫛田さん!? 何をやっているの!」
目の前の鈴音の表情が驚愕と憤怒を織り交ぜたようになっている。
「え? 蓮くんにおめでとうって言っているだけだよ?」
「私が言っているのは、なんで彼に抱きついているのってことよ!」
そうか、俺は抱きつかれているのか。
そんなことをぼんやりと考えていると、少しだけ桔梗が抱きしめる力を強める。
「え~。『仲の良い』人同士なら普通のことだよ堀北さん?」
桔梗がわざとらしい声でそう言うと、鈴音は先程の笑みは消え失せ、まるで氷のように冷たい目で、俺の頭上をにらみつける。
「そんなわけないでしょう。……公衆の面前で破廉恥な人ね」
「あはは、堀北さんったら面白~い。破廉恥なんて言葉使う人、私初めて見たよー」
「………………」
桔梗さん。桔梗さん。止めてください。
目の前の方が人に向けちゃいけない目つきになってるぞ。
誰かに助けを求めたく、周囲に目だけ向けると遠くで池と山内が、「ずりぃーぞ!雨宮!」「うらやましいぃ!」と叫んでいる様子が見えた。
俺はそっと視線を戻すことにした。
すると目の前の鈴音が暗い表情のまま笑みを浮かべ始める。
こわい。
「……ごめんなさい。あまり教養のない人に使うべき言葉じゃなかったわね。こういった難しい言い回しは、私と蓮くんのように『お似合い』の人同士の間で使うべきよね」
鈴音が今度はなぜか勝ち誇ったような表情でそう言う。
「……どういうことかな堀北さん。それにクラスメイトに教養がないって言うなんてひどいよ~。それにお似合いってどういう意味かな?」
そう返す桔梗は口調こそ穏やかだが、回された腕に力が入っている。
「それはそうでしょう? だって、私たち二人揃って今回のテスト満点ですもの。ほら見て、蓮くんの答案も私の答案も綺麗に全部一緒の数字。まるでお互いの意思が通っているようだわ」
ギリッギリリ
あ、桔梗?
ちょっと腕の力緩めてくれないか。
そろそろ息が……。
「何言ってるのかな堀北さん? それなら私も国語は満点だったよ」
「あら、1つだけ? 私はそれに加えて4つも多いわね」
ギュウウウウウ……、
ギブ! ギブ!
息が――!
「それなら高円寺くんと幸村くんも同じだよね? 堀北さんはその二人と仲良くすればいいんじゃないかな」
「いいえ。蓮くんとは、名前で呼び合うほど『仲が良くて』、テストの点数も『おそろい』なのよ。これほど『お似合い』の二人はいないでしょう?」
「テストの点が一緒なぐらいで『お似合い』っていうのは、おおげさじゃないかな~?」
「悔しいのかしら? それより速くその胸部についている贅肉を蓮くんの頭から離しなさい」
「贅肉なんてひどいよ~。ごめんね。私食べたものが『全部胸に行く』から、堀北さんにはそう見えるのかな? 堀北さんはそうじゃ…………ないみたいだね♪」
「胸の大きさで人の魅力を計ろうとするなんて、下品な人ね」
「ええ~そんなこと言ってないよ~。いくら堀北さんより私の方が『大きい』からって、そんなこと思ってないよ~」
「――っいいから離しなさい!」
「いやでーす♪」
……………………。
………………。
…………チーン。
二人が何やら言い争っているのを尻目に、俺の意識は暗く沈んでいった。
その後、「よっと」という掛け声が聞こえたのと同時に背中からビリリといった刺激が走り、俺の意識が復活した。
何があったのだっけ?
そう思いながら、背中に誰か手の感触がある。
後ろを向くと、清隆がいた。
「よう蓮。目が覚めたか」
「清隆……俺は一体……」
「悪いが1限目が始まるからな。クラスポイントが下げられないようにちょっと強引に起こさせてもらった」
「そうか。ありがとう。…………あれ? どうやったんだ?」
「目を覚ますためのツボを突いたんだ」
え、なんだそれ。すごい。
「今度、教えてくれ……」
「……機会があったらな」
妙なやり取りを清隆としていると少し離れた場所で、何故か鈴音と桔梗が正座させられて、クラスの女子たちに囲まれて「二人とも小学生じゃないんだから」とか「雨宮くんが息止まってたらどうするつもりだったの」などと叱られている?様子が視界に入った。
「あれ、どうしたんだ?」
「…………まあ、なんだ。オレが言えることは、蓮。『ほどほど』にしろよ」
「??? よくわからないが、わかった」
わからないことが多かったが、あまり気にしないことにした。
帰りのホームルームが終わった。
「雨宮。少し話があるから後で生徒指導室まで来るように」
と終わった直後に茶柱先生に呼び出しをくらった。
クラスの皆も何だ何だといった様子で見てきたが、俺はさっぱり解らないので、両手を軽くあげ、首を横に振り、分からない知らないのジェスチャーで答えた。
早々に職員室に行くと丁度茶柱先生が出てきて、付いていくように生徒指導室に入った。
「まあ、まずは座れ」
「はい。……それで何かありましたか?」
そう聞くと、茶柱先生はいつも以上に凛々しい目つきでこちらを見てくる。
「単刀直入に言おうか。雨宮。お前がクラスを引っ張り、Aクラスを目指せ」
と何の脈絡もなく茶柱先生はそう言った。
「……それはまたどうして?」
「理由は教えられない。だが、今回の試験もある意味そうだが、今後クラス間の競争がより激しくなるとだけ答えておこう。つまり、それに対抗するためにお前がクラスでリーダーとして全員をまとめ上げろと言っている」
競争がより激しくなる?
つまり、クラスポイントの増加、いや、増減が激しくなり、それを競うための何かがあるということか?
「何か、今後、クラスポイントの増減に関わる特別な試験やイベントがあるということですか?」
「流石だな。少ない情報でちゃんとこちらの意図を理解している」
茶柱先生は満足そうに頷く。
「それで、どうして俺がリーダーを?」
「私はお前のコミュニケーション能力、いや、人に付け入ると言った方がよいか? その才能を買っている。その才能を使って、お前にはどんな手を使ってでもこのDクラスをAクラスに上げてもらう」
人に付け入る?
そんなことをした覚えはない。
「才能を買ってくださるのはありがたいですが、俺は別に人に付け入るなんてことはしていません」
「くくく、あれだけの問題児たちをまとめあげておいて謙遜か?」
「茶柱先生にはそう見えるかもしれませんが、俺はそんなことは考えていません」
「まあ、意識の問題はこの際なんでも構わない。それで受けるのか? 受けないのか?」
茶柱先生はどこまでも傲慢そうな態度を崩さない。
俺は……、
【わかりました。任せてください!】
▶【お断りします】
「お断りします」
はっきりとそう伝えた。
すると、茶柱先生は、小馬鹿にするような笑みを止め、こちらをまるでくびり殺そうとでもするような目つきになる。
「ほう、それはなぜだ?」
「まず、Sシステムの説明を受けた生徒なら皆、Aクラスを目指します。だから、わざわざこんなところにまで呼び出して言う意味がわかりません。そして、先生はこう言いました。『どんな手を使ってでも』と、つまり、相手を蹴落とすような、罠に嵌めるような手段も取れということですね?」
そう説明すると茶柱先生は面白そうに口角を上げる。
俺は気にせず続ける。
「俺は自分から進んでそうしたことをするつもりはありません。だからお断りしますと答えました」
茶柱先生はヤレヤレといった様子を体で表現する。
「残念だ雨宮。素直に『はい』と言ってくれたら、こちらも楽なのにな」
「……どういう意味でしょうか?」
「……では、こう言ったらどうだ? お前が入学前に起こした『暴力事件』のことを私は知っている」
「――っ」
どうしてそれを知っている。
いや、
「驚くこともないだろう。私はお前の担任だぞ? 当然、入学時に生徒指導の観点から情報は共有されている」
「…………、そうした個人の情報は、『脅す』ためのものではありませんよ?」
「脅すなどと人聞きの悪い。私はただ知っていると言っただけだ。さあ、どうする雨宮?」
茶柱先生はまるで勝ち誇ったようにこちらを見てくる。
俺はこの年上の教師に対して、苛立ちと同時に憐れみを覚えた。
だからは俺は……、
【わかりました。……言う通りにします】
▶【好きにしろ】
「好きにしろ」
「……なんだと?」
「聞こえなかったのか? 好きにしろと言ったんだ」
「雨宮お前、正気か? それに、その口調……」
「人の過去を脅しの材料に使うやつに敬う言葉は生憎と持ち合わせていない」
そう伝えると、茶柱先生は苦渋を舐めさせられたような顔をする。
「雨宮。もう一度言うが、これは『脅し』ではないぞ。私には実行する覚悟がある」
「なら、何度でも言おう。『好きにしろ』」
「お前――っ!!」
なんでこの先生は、こんな簡単なことに気づけないんだ。
いや、どこで、いつ、気づけなくなってしまったんだ。
「例え、クラスの皆にそのことが広まり、疑惑を持たれ、疎まれ、貶されたとしても、俺は『諦めない』。何度でも声をかけ、何度でも話し合い、俺が、雨宮蓮がどういうやつかを理解してもらうまで、何を言われようと、どう思われようと、何度だって、俺は『諦めない』」
「…………なぜ、お前は……」
「そこまで」と、茶柱先生は信じられないものを見るかのようにこちらを見てくる。
「先生。お前は人が信じられないのか?」
「――ッ!」
「こんな『脅し』を使わないと、安心できないのか?」
「お、お前に……お前に何が分かる!?」
そう言って、茶柱先生は机を叩き、立ち上がる。
苛立ち、不安、焦り、怒りと複雑な混じり合った感情が顔に出ている。
「わからない。でもこれだけは言える。なんでこんな簡単なことができなくなってしまったんだ」
「何が、何が言いたい……」
何を難しく考える必要がある。
こんなこと、ただ、ちゃんと気持ちを込めて、言えばいいんだ。
「ただ、一言、こう言えば良かったんだ。『DクラスをAクラスに上げたい。だから手伝ってくれ』って、『お願い』として」
「――っ、~~~~~……」
茶柱先生は立ち上がったまま、よろめくように体が後ろに少しだけ下がる。
「お前がそう言ったなら、俺は理由は聞くかもしれないが、快く協力した。理由が言えなくても、ちゃんとお前の話を聞こうとしただろう」
「……やめろ」
さらに彼女の体が揺れる。
「なんでそんなに怖がってるんだ? 人を信じるのがそんなに怖いことか?」
「……うるさい」
だんだんと立っているのもおぼつかない様子になる。
「何がお前をそんな風にしたんだ?」
「……だまれ!」
もう、少し手を当てれば倒れそうなぐらい足が震えている。
「……『誰が裏切ったんだ』?」
「もう、黙って!」
口調が変わり、そう叫んだ茶柱先生は、自分自身で肩を抱き、座り込んでしまった。
その様子が、まるで、泣きじゃくる、女の子のように見えた。
そして、数十秒、いやもしかしたら数秒だったかもしれないが、少しの時間黙り込んだ茶柱先生は、一言、なんとか絞り出すように「話は終わった、もう、帰れ」とそう告げた。
大人しく、従うことにした。
そして、生徒指導室から出る直前、俺はこの人が少しでも安心できるようにこう伝えた。
「茶柱先生。あなたに言われなくても、鈴……堀北さんとAクラスを一緒に目指す約束を俺はすでにしています。クラスをまとめたり、汚いやり方は考えていませんが、ちゃんとあなたも連れていけるように、頑張りますよ」
「…………」
特に返事は帰ってこなかったが、今はこれが俺にできる精一杯だろうと思い、生徒指導室を後にした。
もうすぐ6月だと言うのに、帰り道は少し肌寒いと感じた。
*************************
我は汝…汝は我…
汝、ここに新たなる契りを得たり
契は即ち、
囚われを破らんとする反逆の翼なり
我、「審判」のペルソナの生誕に祝福の風を得たり
自由へと至る、さらなる力とならん…
ペルソナの力を育てる人間関係
「審判」コープが解禁した!
*************************
♪
《蓮の度胸が磨かれた!》
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
まどろみの中から目が覚めた。
見慣れぬ場所に立っている。
円筒状の広間があり、その周囲には全ての扉が開放された牢屋が見える。
広間の中央には、誰も座っていない長机と椅子。
そして、その傍らに一人の少女が立っていた。
少女の長い綺麗な髪は光の加減で月光の
こちらが近づいて行くと、少女はこちらを見つめ、柔らかい笑みを浮かべるが、すぐにぷいっと顔をそらしてしまう。
「……こんにちは」
「………………」
少女に話しかけるが、反応は返ってこない。
さて、どうしたものかと思っていると、少女がこちらに向き直ってきた。
「ようこそベルベットルームへ。私はラヴェンツァ。お久しぶりですね私のトリックスター」
目の前の少女はラヴェンツァというらしい。
トリックスターとは俺のことだろうか。
そう不思議そうにしていると、
「……そうでした。今のあなたにはわからないことですね」
ラヴェンツァは少しだけ寂しそうな表情をする。
「まあ、いいでしょう。あなたが仲間たちと乗り越えた苦難を考えれば、この程度は些細なこと」
苦難?なんのことだろう。
仲間たちというは、Dクラスのことだろうか。
確かに中間テストは大変だったが、苦難とまで表現するものだろうか。
「干渉は……いけませんね。忘れてください。それよりも新しい日々でも人との縁を深め、関係を築き、絆を育てているのですね。やはり、あなたはあなたということでしょう。トリックスター」
少女はそう言って、優しげな表情を見せる。
「しかし、あまり
そして、すぐに責めるように目を皿にして見てくる。
「ごほん……、まあ今日はこのぐらいで良いでしょう。トリックスター、これからあなたには試練が訪れます」
少女は真剣な表情をしてそう言い、そして優しげな表情に戻りこう言った。
「でも忘れてはなりません。あなたはあなたらしく、私のトリックスターで在るならば、きっと乗り越えられるはず。つらいときは私の名前を呼んでください。ラヴェンツァと」
「ラヴェンツァ」
「………………、今は別につらくないでしょう?」
彼女がニッコリと笑顔と言う名の圧のある表情を見せる。
「……とにかく、もう目覚めのときです。さあ、行ってらっしゃいませ」
そうして、再びまどろみの中に俺は帰っていった。
☆☆☆第1章『実力至上主義の学校』クリア☆☆☆
RANK UP!
《「愚者」のコープのランクが2に上がった!》
平素より、お気に入り登録、感想・評価、誤字脱字報告等々誠にありがとうございます。
ここまでお読みいただいた方も気に入っていただければ、お気に入り登録、感想・評価等、何卒よろしくお願いいたします。
はい。ということで、今回は自分で書いていて、前半と後半の落差よ……と思いました。
とりあえず、堀北さんと櫛田さんはクラスの女の子たちに叱られたし、少しはマシになるんじゃないでしょうか。
また、茶柱先生は、2年生編で明かされる内容が少し入っていたので、ネタバレすいません。よく考えた櫛田さんも堀北さんもネタバレすごかったですね。
アニメだけしか見たことない方がいましたら、ホントすみませんでした。
一応ネタバレタグもつけとくか……。
茶柱先生の描写は最後の口調が変わるところはそうするかかなり悩みましたが、一応変わった理由としては、主人公の容赦ない問いかけに、トラウマがフラッシュバックしたという感じです。
そして、主人公は過去を振り返らない感じに対抗させて精神力つよつよにしました。
相変わらず最後に飴をおいていきますが笑
あと、小説情報で、P5のキャラは主人公以外でないと書いてますが、ごめんなさい。出してしまいました。
ラヴェンツァ可愛よ。双子も可愛いけど、ラヴェンツァ可愛よ(ネタバレ)。
あと、ちょっと独占欲をあえてもたせました。
ゲームでも、アニメでもラヴェンツァが主人公のことを「トリックスター」と呼んだときに、確かな愛情を私は感じましたキリッ(幻聴)。
だから、他の世界に行かせたけど、「お前が帰ってくるところはここだからな」感を後付で書いてしまいました。
書き溜め作っているときに、あ、そういえば、愚者のコープランク上げてないやんけ!→しかも基本上がるのベルベットルームやんけ!→でもキャラを出すならイゴールとの絡みよりはラヴェンツァと絡ませたい→ラヴェンツァ復習→ラヴェンツァ可愛いよ→主人公好き好きにしたろ!と言った感じで、書いてしまいました。
一片の悔いもございません。
さて、次回投稿時には章管理をつけようと思っています。
それに伴い、各話に「第1話」とか「ケース1」とか「ゴミの日1」とかつけた方が良いかなと思ったのですが、どうですかね。
さて、今日は、もしも選択肢のコーナーはちょっとお休みして、現在のコープの確認表を作ったので、そちらを貼らせていただきますね。
よろしくお願いします。
○現在の開放コープとその割当理由
************************************
愚者 主人公 雨宮蓮 理由:主人公だから!
魔術師 ○○ ○○
女教皇 堀北鈴音 理由:女リーダーって感じがするから
女帝 ○○○ ○○
皇帝 ○○ ○
法王 ○○ ○○
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塔 ○○○ ○○
星 椎名ひより 理由:俺らの希望の星で、星は現実では手が届かないから
月 神室真澄 理由:日陰者のようで印象に強く残ったから
太陽 ○○ ○○
審判 茶柱紗枝 理由:原作的に『審判』がトラウマになったから
信念 ○ ○○
顧問官 ○○ ○○
※理由については、上記のは筆者的な視点のものです。
一応タロットの正位置、逆位置も考慮して振り分けています。
※筆者のキャラクター考察やストーリーの変更に伴い、未公開のものは変更する
可能性がありますので、あらかじめご了承ください。
************************************