ようこそペルソナ的人間模様が繰り広げられる教室へ   作:行天

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投稿して間もないのに、お気に入り登録や感想、誤字脱字報告等々、誠にありがとうございます。
皆様にもニヤニヤしていただけたら幸いです。
ただ、この辺りから、この二次創作における雨宮蓮くんがだいぶキャラ崩壊していきますので、予めご了承ください。






部活動説明会

 学校二日目、授業初日ということもあって、授業の大半は授業方針等の説明だけだった。

 

 先生たちは明るくフレンドリーな人が多く、クラスメイトたちは拍子抜けした様子が見受けられた。

 

 赤髪のガタイの良い男子、須藤というらしいが、すでに初日から居眠りをするといった大物感を出していた。

 度胸があるなと感心した。

 そんな須藤の様子を先生たちは特に注意をする気配がないことには、違和感を感じた。

 

 そんなこんなで、昼休みになった。

 

「なあ、雨宮。一緒に食堂に行ってみないか」

 

 綾小路からそう誘われた。

 

「ああ、いいよ。行こうか」

 

 そうして席を立つと、こちらを堀北さんが見ているのが目に入った。

 

「堀北さんも一緒に食堂に行かないか?」

「結構よ。私は一人の方が好きだもの」

 

 間髪入れずに彼女はそう答えた。

 

 

 

▶【堀北さんのような美人とランチできないのは残念だ】

 【綾小路、もう行こうか】

 

 

「そうか残念。堀北さんのような美人とランチしてみたかったけど」

 

 そう伝えると、堀北さんは一瞬目を開き、すぐに目を皿にする。

 

「よくもそんな歯の浮くようなセリフが言えるわね」

「? どこが?」

「ーーっ。そ、その、よく知りもしない相手に美人とか普通言わないわ」

「そうなのか。でも堀北さんが美人なのは本当のことだと思うけど、なあ、綾小路?」

「いや、お前。……オレに振るなよ」

 

 見たままのことを口にしただけなのだが、堀北さんは目を皿にしたままだし、綾小路は勘弁してくれとばかりに困った顔をしていた。

 ふと周囲の空気が変わったことを感じ見渡してみると、クラスメイトがこちらをチラチラ見ながらヒソヒソ話している様子が見られた。

 「あれ、告白かな!大胆!」と女子たちが好奇な目で話し、「ちっ、スカしてんじゃねえよ」と印象的な自己紹介をしていた池と山内が睨みつけてくる。

 

「いいから。私は一人で食べるから、あなた達はさっさと行ったらどうかしら」

 

 堀北さんは目立つのが嫌なのか。そう行って立ち上がり、教室を出ていってしまった。

 

「オレが言うのもなんだが、雨宮は天然ってやつなのか」

「何を言う。俺は天然じゃないぞ」

「……嘘つけ」

 

 そう言いながら食堂に向かった。

 

 

《蓮の度胸が磨かれた!》

 

 

 

 

 

 

「ねえ、雨宮くんと綾小路くん……だよね?」

 

 教室を出てすぐに、櫛田さんに話しかけられた。

 

「何か用事? 櫛田さん」

「実は……少し聞きたいことがあって、その、ちょっとしたことなんだけど二人って、もしかして堀北さんと仲がいいの?」

 

 櫛田さんはどこか遠慮しがちにそう聞いてくる。

 

「オレは、口が裂けても仲が良いとは言えないな。普通だ普通」

「俺は仲良くしたいと思っているけど、好かれては……いないな絶対」

「あ、そうなんだね。その、一日でも早くクラスの子とは仲良くなりたいじゃない? だから一人ひとりに連絡先を聞いて回ってるところなの。でも……堀北さんには断られちゃった」

 

 櫛田さんはどこか寂しそう…いや、不安そうにそう話した。

 

「その、堀北さんってどういう性格の人なのかな。友達の前だと色んなことしゃべったりする?」

「人付き合いは苦手なというよりも拒否するタイプに見えるが、雨宮はどう思う?」

 

 そう聞いてくる櫛田さんの問いに、綾小路はさらにこちらに聞いてきた。

 

「綾小路が言う通り、人付き合いはあまり好きじゃないかもしれないけど、意外とレスポンスはあるし、人嫌いってわけではないと思う。櫛田さんはどうして掘北さんのことを?」

「ほら、自己紹介のときに教室から出ていっちゃったでしょ?ちょっと心配になっちゃって」

「そうか。優しいな櫛田さんは」

「そ、そんなことないよ。普通だよ。あ、そうだ! そういえば雨宮くんさっき堀北さんのこと口説いてたでしょ?」

「いや」

 

 そんなことはしていないが。

 

「ええー、でも『美人だー』って言ってたじゃない?」

「堀北さんが美人なのは、誰がどうみてもそうだと思うけど」

 

 そう答えると、櫛田さんの人懐っこい笑顔が少し固くなったように見えた。

 

「へ、へー。そうなんだ……。あ、自分で言うのは恥ずかしいんだけど、私のことはどう見えるかな? かな?」

「櫛田さんは、そうだな……」

 

 

 【可愛い人って感じだな】

▶【人懐っこいし、すごく可愛いし、話して楽しいし、なんというか話す人を明るく照らす太陽なような女の子だと思う】

 

 

「人懐っこいし、すごく可愛いし、話して楽しいし、なんというか話す人を明るく照らす太陽なような女の子だと思う」

 

 そう答えると、櫛田さんは驚いたような顔をした後に、顔を少し伏せ、少しだけ体を震えさせるとすぐに顔をあげる。

 

「そ、そんなことないよ! 私なんて全然! もう恥ずかしいの禁止だよ! 雨宮くん! わ、私もういくから、ありがとうね」

 

 そう口早に言って櫛田さんは駆けていってしまった。

 

「どうしたんだろうか」

「マジでいってるのかお前」

 

 綾小路は呆れたようにそういう。

 

「真面目だけど?」

「多分、俺の予想だが、アレは気持ち悪がられたと思うぞ」

 

 なん……だ、と。

 綾小路にそう指摘されて、ガックシと肩を落とした。

 

「まあ、気にするな。今日の昼飯ぐらいは奢ってやるよ」

「ありがとう。俺はいい友達を持ったな」

 

 落ち込んだ気持ちを奮い立たせながら、学食へと向かった。

 

 

 

 食堂で、好奇心から綾小路と二人で山菜定食を食べた。

 あれ、これ無料だ。実質奢りではないのでは。

 

 

 

 

 

 教室に戻ってしばらく過ごしていると、

 

「本日、午後5時より、第一体育館の方にて、部活動の説明会を開催いたします。部活動に興味のある生徒は、第一体育館の方に集合してください。繰り返します、本日ーー」

 

 というアナウンスがされた。

 部活動か。掛け持ちなどが許されて色々と体験するだけぐらいのライトな感じなら少し興味あるけど、時間を縛られたりはあまり好きではないので、どうなんだろう。

 

「なあ雨宮。お前は部活動に興味あるのか」

 

 綾小路から話しかけられる。

 自分の考えをそのまま伝えると、綾小路も「そのぐらいの気安さでできそうならオレも興味あるな」と答えた。

 

「堀北さんはーー」

「私は部活動に興味ないから」

 

 話題を封殺されてしまった。

 

「堀北は部活には入らないのか?」

 

 綾小路が助け舟を出してくれる。なんていいやつなんだろう。

 俺は尊敬の念を込めて言う。

 

「綾小路先生ーー」

「雨宮。その呼び方だけはマジでやめてくれ」

 

 即座に綾小路は反応して、本当に嫌そうな顔をする。

 気をつけよう。

 

「はぁ。あなた達何度も言うけど、話しかけないでもらえるかしら。私は一人が好きなのよ」

「その割にはよくこっちを見てくるじゃないか」

 

 そう伝えると、堀北はすかさず脇腹にチョップを入れてきた。

 い、痛い。

 

「な、何するんだ……」

「雨宮くん。あなたにはこれまで散々警告してきたけれど、どうやら口で言っても聞かないみたいだから、今後は容赦なく制裁を加えていこうと思うの。もちろん綾小路くんも同様よ」

「ぼ、暴力は何も解決しない」

「そうかしら? 有史以来暴力が存在する理由は、究極人類にとって暴力での解決が最も効率の良い方法だからよ」

 

 どうやら堀北さんは、色んな意味で暴力的な女の子らしい。

 

「……気をつけます」

「理解したのなら良かったわ」

 

 …いつかきっと反逆してやる」

 

「何か言ったかしら?」

「何でもございません。イエス、マム」

「よろしい」

 

 暴君だ。暴君がここにいる。

 暴君もとい、堀北さんは少し考える様子を見せると、こう言ってきた。

 

「あなたたちは、説明会に行くの?」

「雨宮が行くなら、行く」

「主体性がない人って、人としての魅力に欠けるわね」

「堀北よ。お前はどうして、そうスラスラと暴力的な言葉を選べるんだ」

「これが私よ」

「すごい、主体性だ」

「それより、雨宮くんはどうするの?」

 

 そうだな……。

 

▶【部活動説明会にいく】

 【いや、そんなことより俺とデートしよう】

 

 

「説明会に行こうと思う」

「そう、行くときに声をかけるから、二人ともついてきなさい」

 

 ……どういうことなんだろう。

 

「一人が好きなのでは…?」

 

 そう伝えると堀北さんは、手を細く尖らせる。

 

「ついてきます! いえ、ついていかせてください!」

「そこまで言うならしょうがないわね」

 

 暴君だ。

 

 

 

 

 放課後、綾小路と堀北さんと3人で体育館へとやってきた。

 100人ぐらいは集まっているように思える。

 

「この学校って有名な部活動ってあるのかしら。例えば、……空手とか」

 

 空手はそんなにメジャーな部活動ではないようにも思えるが、堀北さんの中では、空手はそういう位置づけなのかもしれない。

 

「どの部活動も高いレベルらしい。全国クラスの部活や選手も多いみたいだ」

 

 と綾小路が配られたパンフレットに目をやりながら答えた。

 

「空手に興味あるの?」

 

 先程少し疑問に思ったので聞いてみる。

 

「……いいえ、気にしないで」

 

 そんなこんなで、話しながら待っていると説明会が始まった。

運動部。文化部。それぞれが部員獲得のために壇上で熱心にアピールをしている。

 

「っ……!」

 

 しばらくして、急に堀北さんの体が硬直し、顔を青くして舞台の方を見始めた。

 

「どうかした? 堀北さん」

「…………」

 

 そう尋ねるが、反応は返ってこない。

 舞台を見るが、特に変わった様子は見られない。

 何なのだろう。

 

 そして、一人ひとりと説明を終えて壇上を降りていく中、一人の男子生徒が壇上に残っていた。

 その男子は、何も話そうとはせず、ただ一年生をジッと見下ろしている。

 

「がんばってくださ~い」

「カンペ、持ってないんですか~?」

「あははははは!」

 

 やがて男子の様子を見てからかうような行動をする人も出てきたが、変わらず、ジッと動かない。

 堀北さんは食い入るようにその男子生徒を見つめて目を逸らさなかった。

 やがて、体育館全体が静寂に包まれると、

 

「私は、生徒会長を務めている、堀北学といいます」

 

 堀北…隣にいる彼女と同じ姓なのは、偶然だろうか。

 

「生徒会もまた、上級生の卒業に伴い、1年生から立候補者を募ることとなっています。特別立候補に資格は必要ありませんが、もしも生徒会への立候補を考えている者が居るのなら、部活への所属は避けていただくようお願いします。生徒会と部活の掛け持ちは、原則受け付けていません」

 

 いざ話し始めて見ると、事前に用意された文言だとわかるが、はっきりと掘北学と名乗った生徒の言葉であると印象付けられた。

 

「それから、私たち生徒会は、甘い考えによる立候補を望まない。そのような人間は当選することはおろか、学校に汚点を残すことになるだろう。我が校の生徒会には、規律を変えるだけの権利と使命が、学校側に認められ、期待されている。そのことを理解できる者のみ、歓迎しよう」

 

 そう演説、そう、演説が終わると体育館を彼は出ていった。

 その後、硬直した堀北が治るまでに、須藤、池、山内のトリオが話しかけてきて、改めてお互いに挨拶をした形となった。

 といっても、主に綾小路で、池や山内からは自分に対して、そっけない様子が伺えた。

 

 

 その日、帰宅した頃には丁度7時になるところだった。

 さて、

 

 

 【もう寝よう】

 【明日の授業に備えて予習だ】

▶【よし。自炊に挑戦だ!】

 

 せっかく食料を昨日買ってきたので、足が早い食材を使って料理を作ってみた。

 

 ……可もなく不可もなくといった味になった。

 

 

《蓮の器用さが磨かれた》

 

 

 




 ありがとうございます。
 自分ために書き始めた二次創作ですが、想定していたよりか反応が良かったので、嬉しく思っています。
 評価等していただけましたら、幸いです。


 もしも選択肢のコーナー

【堀北さんのような美人とランチできないのは残念だ】
▶【綾小路、もう行こうか】


 堀北さんの好感度に変動なし。その後の櫛田さんの選択肢出現なし。




▶【可愛い人って感じだな】
 【人懐っこいし、すごく可愛いし、話して楽しいし、なんというか話す人を明るく照らす太陽なような女の子だと思う】


 櫛田さんは承認欲求が高いのと、堀北さんを警戒しているので、堀北さんよりもしょっぱい感想だと内心では満足をしていないでしょう。
 下の選択肢はの際に綾小路くんは気持ち悪がられたと評価してますが、実は喜んでます。



【部活動説明会にいく】
▶【いや、そんなことより俺とデートしよう】

 堀北さんからお前も結局は猿かと思われ、一緒に部活動説明会にいけなくなります。





【もう寝よう】
【明日の授業に備えて予習だ】
【よし。自炊に挑戦だ!】

 1つ前の話のあとがきに書いて有りますので、ご参照ください。


 以上。
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