今回からしばらくは日常パートという名のコープ上げパートという名のナンパパートです。
お付き合いいただければ幸いです。
P5Rのリマスター版発売されましたね。
Steam版を買う予定ですが、きっとウィンターセールとかで少しだけ安くなることを期待して、今は待機してますw
落星
ぼんやりとした視界の端から、光が見える。
それは、カーテンの隙間から差し込む朝日だった。
ここ数日、慌ただしかったせいか、まだ怪我が治りきっていないせいか、なんだか体が重いな……。
そんなことを思いつつ、体を起こそうとすると、上手く起き上がれない。
何かが乗っかっているような感覚がする。
そう思い、布団をめくると、そこには…………スースーと制服姿で寝ている、ひよりがいた。
………………
…………
まったく、制服のまま寝たらシワがついてしまうぞ。
……
…
いやいや、何を見当違いのことを考えているんだ。
え、なぜ、ひよりが俺のベッドの上で、俺に抱きついて寝ているんだ?
そんな非現実的な光景に呆然としていると、「んん……」と言って、ひよりが目を覚ました。
「……あ、おはようございます。蓮くん」
目を覚ましたひよりは状況に動じること無く、小さく笑みを浮かべ俺に挨拶をしてくる。
俺はそんなひよりをベッドの上にちゃんと座らせて問いただす。
「ひより……、どうしてこうなった?」
「?? どうしてとはどういうことでしょうか?」
「いや、あの、……なんで一緒のベッドで寝ているんだと聞いているんだ」
俺が少し恥ずかしい思いで、具体的に聞くと、ひよりはコテンと首を傾げ、「私が潜り込んだからですけど?」と当たり前だと云わんばかりにあっけらかんと言ってくる。
「ひより。古来より日本では、男女七歳にして席を同じうせずと言うだろう。こうしたことは、その、なんだ、友だち同士でやることじゃないんだ」
俺がそう言うと、ひよりは少し不満げに頬を膨らます。
「だって、我慢、できなかったんです」
「……我慢? どういうことだ?」
そう聞き返すと、ひよりは座ったまま、ぐいっと体を近づけ、顔を近づけてくる。
「昨日、Dクラスから出された今回の事件の条件が発表されました」
ひよりはそう言って、頬を上気させながら続ける。
「蓮くんが、自分があんなに辛い思いをしたのに、それなのに、私のことを考えてくれて、そんな、そんな蓮くんの想いを受け取って、我慢なんかできません!」
「それは……、いや、だが流石にベッドに潜り込むのはどうかと……」
俺が遠慮がちにそう言うと、ひよりは少し考え込むようにして言う。
「…………我慢できません!」
「何が!?」
なんだろうか。
いつものひよりと違い、話が通じていないような気がする。
「私、こんなに誰かから想ってもらったこと、今までに無いんです。……だから蓮くんのことを考えると、…………我慢できないんです」
そう言って、両手を祈るように握って、ひよりは上目遣いでこちらを見てくる。
確かにひよりのために、Cクラスに条件を出した。
それについて喜んでくれているのは、素直に俺も嬉しく思った。
……だが、それとこれは違うんじゃないだろうか。
「ひより。そう言ってくれるのは嬉しいが、流石に一緒の布団に入るのは、まずいと思うんだ」
「何がまずいんですか?」
「い、いや、その、倫理的に……」
「想い合う二人なら問題ないと思います」
あれ? 今日のひより、押しが強くないか?
「んん。あまり、女の子に言いたくはないが、俺も男だ…………、その、わかるだろう?」
「わかりません。ちゃんと言って下さい」
強い。
今日のひよりが、強すぎる。
どうしよう……、
【助けて! ドラ○も~ん!】
▶【DT捨てることになってしまう】
【Hey Sir○! ベッドに潜り込まれないようにする方法を教えて!】
【Alex○! ベッドに潜り込まれないようにする方法を教えて!】
「そのだな……、俺も男だから、下手をするとDT捨てるような行動をしてしまうかもしれない」
「……DTってなんですか?」
「…………せ、『戦士の称号』だ!」
「?? なぜ、一緒のお布団に入ると蓮くんの『戦士の称号』が捨てられてしまうのですか? 手伝った方が良ければ手伝いましょうか?」
ぐおおぉぉ、さ、察してほしい。
純粋な目で疑問をぶつけないでほしい。
滅茶苦茶恥ずかしい……。
しかし、ここまで言っておいて、これ以上説明するのも、嫌だな……。
だから俺は強硬手段を取ることにした。
【ひよりを抱きかかえて、「面倒な女は嫌いなんだ」と言って、部屋の外に出す】
▶【ひよりを抱きかかえて、「朝シャンするから、このままじゃ一緒に入ることになるぞ」と言って、交渉する】
【ひよりを抱きかかえて、「メリィィィゴォォォランドォォォ!!」と叫びながら、ぐるぐる回転する】
俺はベッドから立ち上がると、そのままひよりを抱きかかえる。
「れ、蓮くん!?」
よし、驚いてる驚いてる。
急に抱きかかえられたひよりは、恥ずかしげに頬を赤く染める。
このまま攻めきる!!
俺はたっぷり余裕の笑みを浮かべてひよりに伝える。
「俺は今からシャワーを浴びるが、このままじゃ一緒に入ることになるぞ。それが嫌なら「わかりました」……へぇ?」
そう言うと、ひよりは自分のシャツのリボンをシュルルとほどいていく。
まっ! ちょっ! 待って! チョッ、待てよ!
「ひ、ひより! 分かってるのか!? シャワーだぞ!? 風呂だぞ!?」
「はい……、蓮くんが望むなら……、ちょっと恥ずかしいですけど」
そう言って、シャツのボタンに手をかけようとする。
「お、落ち着けひより!? 風呂だぞ!? は、裸になるんだぞ!? 嫌だろ!?」
俺が必死にそう言うと、ひよりは恥ずかしそうに顔を背けながらこう言った。
「……れ、蓮くんなら、…………いいです、よ?」
「っァァ――――」
ひよりが恥ずかしげに上目遣いで、そんな顔をして言った言葉に、俺は叫びにならない叫び声を上げた。
どこで間違ったんだろう……。
だんだんと意識が遠のいていく。
視界が白ずんだと思ったら、暗転し、そして星が見えた。
ああ、ここが宇宙か。
星々の光が見える。
あれらの光は、確か太陽のような恒星が放つ光を星々が反射して、何万光年という距離を、途方もない時間をかけて見える光だったか。
今見える光も、何十年、何百年も前の光というわけだ。
広大なように見える太陽系も、超大な宇宙において、ビスケット1枚にも満たない、ほんの一欠片なのだというのだから、やはり宇宙は良い。
だから今この場で起こっていることも、そんなビスケットの一欠片にも満たない、極小の世界のほんの一幕に過ぎないのだ。
そこまで宇宙に想いを馳せて、俺は戻ってくる。
そうだ、今俺がやるべきことがあるじゃないか。
さあ、始めよう。
そして、俺はひよりの目の前で土下座をして、許しを乞うた。
その後、ひよりも我に返ってくれたのか、それとも余程俺の土下座が惨めだったのか、風呂を一緒にすることも、一緒の布団に寝ることも、もうしないと約束してくれた。
なんとかなったな。
朝から心労が凄まじかった。
ただ、その代わりに今日は一緒に朝食をとることになったが、そのぐらいはいいだろう。
ひよりは自分が準備をすると言って、自前のエプロンを付けてキッチンへと行った。
俺は洗面所で着替えて、食卓代わりのローテーブルに座った。
ただ、ふと先程はなかった見慣れないものがテーブルの上に置かれていた。
よく見てみると、一冊の雑誌であった。
タイトルは……、
『ゼクシ○』
…………、気のせいだろうと思い、目頭を押さえ、眉間をマッサージして、再度見たが、その雑誌が消えることはなかった。
そして、心なしか雑誌から、ズモモモという妙な圧を感じる。
圧に負けて表紙を見ると、雑誌のタイトルの下の方の見出しに『学生結婚特集~経験者の体験談を集めてみました!~』という、どれだけ企画のネタが思い浮かばなかったのだろうか分からないが、そんなニッチな特集を組んでいた。
「蓮くん」
不意にそう呼ばれ、キッチンの方に目を向けると、包丁を片手にこちらを見るひよりがいた。
心なしかいつもの星の輝きのような澄んだ瞳ではなく、何重にも円を重ねて描いたような瞳をしていた。
「もう少し、時間がかかりそうなので、それを読んで待っていてくださいね」
それだけ言い残し、ひよりはキッチンの方へ引っ込んだ。
………………
…………
……
「フウキ!!」
俺がそう叫ぶと、4つの角を生やした台風のような模様がある白装束を着た鬼が現れた。
そして、俺は急いで窓を開け、叫ぶ。
「ガルーラ!」
「蓮くん! 急に叫んでどうし――きゃ!」
俺が叫ぶと同時にひよりがまたキッチンから顔を出し、そして突風が部屋の中で起こった。
そして、その突風は、
テーブルの上に置いてあった雑誌を窓の外へと運び、
雑誌はまるで蝶のように羽ばたきながら、遠く、遥か遠くへと飛んでいった。
俺は、わざとらしく頭をかきながら、「いやあ、空気を入れ替えようと思って窓を開けたら、すごい風が入ってきたな! びっくりしたな! すまないひより。俺のミスだ。雑誌代は弁償するから許してくれ!」と大仰にして伝えた。
そんな俺を見て、ひよりは目を皿にして何か言いたげな様子をしたが、「……別にいりません!」とちょっと怒り気味に頬を膨らませて、またキッチンへと戻っていった。
……なんとか切り抜けられたようだ。
そして、フウキは納得いかない様子で、再度、手に持ったツインソードのような物を威嚇するかのように振ると、すぐにその場から消えていった。
……ごめんな。
その後は、平穏な朝食であった。
朝食後は二人して学校に登校すべく、部屋を出た。
少し早い時間だったが、あのまま部屋の中では危ないと直感が告げていたので、そうした。
隣を歩くひよりは少し機嫌が悪かったが、雑誌の件を許してくれる代わりに手をつなぐように言われ、この時間なら誰も見ていないだろうし、そのぐらいならいいかと思い、今は手をつないで歩いている。
そのおかげか、機嫌は元に戻るどころかご機嫌な様子で安心した。
瞳も元の可愛いものに戻っている。
これまでひよりは、そうした男女の云々については疎い子だと思っていた。
いや、疎いからこそちょっと暴走気味になったのかもしれない。
俺は今度から気をつけようと思った。
その後、学校に着いた後に、少し中庭のベンチで今度借りに行く本の話題で花を咲かせ、ホームルーム前には各々のクラスに戻っていった。
そして、俺は皆に挨拶をして、自分の席に着くやいなや声をかけられる。
清隆だ。
「どうした清隆?」
「いや、今日は天気がいいから布団を干してから来たんだが、その時お前の部屋から飛び出していった『これ』が、何故か戻ってきて俺の部屋の中に入ってきたんだ」
清隆は『これ』と呼んだ物を取り出しながら、俺に手渡してくる。
それは雑誌であった。
タイトルは…………、『ゼクシ○』。
俺は血の気が引く思いで、それを受け取った。
そして、清隆は爆弾を落とす。
「そう言えば、今日中庭でお前と女子が一緒にベンチに座っているところが見えたんだが、…………そういうことか?」
その言葉に俺はブンブンと首を左右に振る。
しかし、
「……ねえ、蓮くん。その話、詳しく聞かせてもらってもいいかしら?」
「私も聞きたいなぁ。……その雑誌、いつ、どこで、誰と、読んでいたのかなぁ?」
いつの間にか側に鈴音と桔梗が立っていた。
「あっ」と自分の仕出かしたことに気づいた清隆は、すぐに巻き込まれないようにか、顔を窓の方へと背け、遠くを眺める姿勢に入った。
だから、俺は万感の思いを込めてこう言った。
「清隆ぁあああああああ!!」
RANK UP!
《『星』のコープのランクが4に上がった!》
平素より、お気に入り登録、感想・評価、誤字脱字報告、ここ好き!等々誠にありがとうございます。
ここまでお読みいただいた方も気に入っていただければ、お気に入り登録、感想・評価、ここ好き!等、何卒よろしくお願いいたします。
はい。ということで、ひよりさん暴走回でした。
ちょっと短めでお送りさせていただきました。
いやあ、当初はもっと真面目なシーンにしようと思ったんですが、原作の最新刊を読んで、興奮してしまい、こうなってしました汗。
特に書くことはありませんが、原作最新刊の感想でも書こうかな。
ネタバレはしませんが、それでも気になる方はスルーしてくださいね。
堀北さん……可愛い!
櫛田さん……ぎゃわいいいい!!
須藤……お前、よくやったよ。
山村さん……え、きゃわ。
鬼頭くん……その見た目で、まじか。
渡辺くん……ど、どんまい!
網倉さん……特になし!
西野さん……あ、姉さん!
龍園……ちょ、おま笑わせんなw
高円寺……暴れん坊○○!
椎名さん……たった一行のこの破壊力ぅぅぅ!
軽井沢さん……油断するなよ
一之瀬さん……お、おう。こりゃあ! 楽しくなってきたぜぇ!
綾小路くん……こ、このスケコマシ!
って感じですね。
この感想が今回のひより回を生んだと言っても過言ではありません。
ということで、もしも選択肢のコーナー
【助けて! ドラ○も~ん!】
【DT捨てることになってしまう】
【Hey Sir○! ベッドに潜り込まれないようにする方法を教えて!】
【Alex○! ベッドに潜り込まれないようにする方法を教えて!】
ドラ○も~んと呼んでも、猫型ロボットは来ませんので、話は進みません。
DT捨てるの方は、読んでいただいた通りですが、元ネタはイク○オンサーガというアニメのオープニングです。とても面白いです。
Heyの方は、「すみません。よくわかりません」と言われます(実際にやってみた)
Alex○の方は、「reference.comから翻訳しました。ひび割れや穴を塞ぎ、侵入しないようにしてください」と言われます(実際にやってみた)
【ひよりを抱きかかえて、「面倒な女は嫌いなんだ」と言って、部屋の外に出す】
【ひよりを抱きかかえて、「朝シャンするから、このままじゃ一緒に入ることになるぞ」と言って、交渉する】
【ひよりを抱きかかえて、「メリィィィゴォォォランドォォォ!!」と叫びながら、ぐるぐる回転する】
一番の上の選択肢は、もう書かなくてもわかりますよね? え? 分からない? じゃあ、しょうが無い。
爆発します。以上。
ぐるぐる回転の方は、一見一番マシな選択肢のように見えますが、スクールラ○ブルのOPの如く、ぐるぐまわ-り、そのまま足をもつれさせて、ベッドにイン。
偶然が重なり、唇と唇が触れ合い………………ゴールインです。
以上です。
ちなみに何故綾小路くんの窓に雑誌が戻ってきたかというと、フウキくんが消えるときのシーンを見てみてくださいね。
あの行動が原因です。
ちなみにフウキくんは、ペルソナ全書で「大風を起こして、敵を吹き飛ばす力を持った強大な鬼神」と書かれていますので、蓮くんが吹き飛ばされなかっただけ、手心を加えてくれたのかもしれませんね。
今度こそ以上です。