今日は休日二日目。
昨日は坂柳さんと色々あったので、今日は良い日になると良いな。
prrrrrr prrrrrr
ん?
電話のようだ。
相手は洋介のようだ。
「もしもし?」
「やあ、蓮くん。おはよう」
「ああ、おはよう。何か用事か?」
「うん。この前言っていた祝勝会を今日しようと思うんだけど、どうかな?」
祝勝会?
ああ、Cクラスとの審議会の件か。
あの日結局行わなかったのか。
「この前は悪かった。そういうことなら是非参加させてくれ」
「よかった! じゃあ、10時にケヤキモールのカラオケ店の前集合でいいかな」
「ああ、わかった。ありがとう」
「じゃあ、みんなにもそう伝えるね。それじゃあ」
そう言って、お互いに通話を切った。
今日は他に誰が来るのだろうか。
今日も楽しい一日になりそうだ。
ケヤキモールのカラオケの前に来た。
時間より少し早いが、すでに洋介と軽井沢、佐藤がいた。
俺は三人に近づいていった。
「おはよう」
「あ、おはよう! 雨宮くん!」
嬉しそうな笑顔でそう答えてくれたのは佐藤。
「おはよう蓮くん」
「はよ~」
洋介も軽井沢も挨拶を返してくれる。
「今日は後、誰が来るんだ?」
「須藤くんはもちろんだけど、今回Cクラスとの審議会で動いていた皆には声をかけたよ」
「そうか。結構な人数になりそうだな」
「そうだね。だからパーティー用の部屋を予約したよ」
「さすがだな洋介」
「そんな、大したことはないよ」
そう謙遜するが、今朝連絡が来たことを考えると、よくこの短時間で全てをこなしたものだと、ただただ感心する。
さて、他のメンバーが来るまで待っていよう。
待ち始めたところで、すぐに袖を引かれていることに気づいた。
そちらを見ると、佐藤が引っ張っているようだ。
俺はなんだろうかと思い、顔を近づける。
すると、少し驚いたような顔をしたあと、ちょっと苦い笑顔を浮かべて佐藤が話す。
「どうした?」
「あ、うん。雨宮くんが早めに来てくれて助かったよって言いたくって」
「ん? 何かあったのか?」
「何かあったわけじゃないんだけど、……ほら、軽井沢さんと平田くんって付き合ってるでしょ。だからってわけじゃないんだけど、なんだか気まずくって」
そういうものだろうか。
まあ、確かに付き合っている二人の中に一人混じっていると空気を読めない友だち感がすごいかもしれない。
そんなことを思いつつ、洋介たちを見ると、ただ待っているだけだが、軽井沢の方からわざわざ腕を組んでいる。
人目も憚らずというのはこういうことか。
「ほらね。わかるでしょこの寂しさ」
「そうだな。確かに何故か居た堪れない気持ちがする」
「ねー」
別に恋だ愛だと騒ぐつもりはないが、この空気は打破したくなる。
そんなことを考えつつ、俺は……、
【「まあ、もう少しの辛抱だ」と諭す】
▶【「こっちもイチャイチャするぞ!」と誘う】
「佐藤」
俺は小さい声で佐藤を呼ぶ。
「ん? なに?」
佐藤もそれに合わせて小さい声で答えてくれる。
そんな彼女に俺は大真面目に伝えた。
「こっちもイチャイチャするぞ!」
そう伝えると佐藤はブッと少し口から息を吹き出して、驚く。
「な、な、何言ってるの!?」
顔を赤くしてそう答える佐藤に、俺は伝える。
「悔しくないか。洋介たちだけ勝ち組みたいで」
「そ、それはそうだけど」
「少しでも一矢報いたいとは思わないか」
「……うん」
「なら俺の腕を取れ! 一緒に見返すぞ!」
「うん!」
俺の誘いに佐藤が小さい声だが、強くうなずく。
それを見て、俺は背筋を正し、腕を軽く曲げると佐藤がそこに腕を絡ませた。
そして、二人してドヤ顔で洋介たちを見た。
すると洋介たちもこちらに気づいたのか、驚いたように見てくる。
「えっと……」
「え? なに? どういうこと?」
洋介はなんて声をかければよいか分からない様子で、軽井沢はあからさまに混乱している。
そんな二人を見て、俺たち二人はドヤ顔を続ける。
……というか、この行動を説明できない。
単純にカップルにあてられてむっときたからやっただけであって、そんなことを事細かに説明するわけにもいかず、ただドヤ顔をするだけである。
チラッと佐藤を見ると、彼女も同じ状態らしく、何を説明するわけでもなく、冷や汗をかきながらドヤ顔をしているだけである。
「まじで何なのよ。二人って付き合ってたの?」
軽井沢の問いに、佐藤と一緒に首を振る。
そんな俺たちを見て「マジで感じ悪いんだけど……」とちょっと怒っている。
佐藤と顔を見合わせて、どうしようと二人して、アイコンタクトを取る。
そんな勢いにまかせて行動をしたことを軽く後悔していると、
「あれ? どうしたの?」
そう声をかけてきたのは、松下だった。
俺と佐藤は救いが来たとアイコンタクトで助けてと伝える。
そんな俺たちを見て、ピンと来た様子で、松下はウンウンと頷いて俺の隣に来る。
そして、俺の空いているもう一つの腕に自分の腕を絡ませた。
…………何を、しているんだ?
「これでバランス取れるもんね!」
「ちょ、ちょっと松下さん!」
隣の佐藤が驚いたような声で松下を呼ぶ。
それを見て、松下がニコニコしながら答える。
「え~、佐藤さんだけズルくない?」
「そ、そんなことはないよ~?」
「まあまあ、ここは仲良くシェアしようよ」
「え~、しょうが無いなー」
…………どういうことだ?
松下の行動のお陰で、少し怒り気味だった軽井沢が呆れたような感じになったので、良かったが、今度は俺を間にして、なにやらよくわからないことを言っている。
そんなことを考えていると、
「おいおい! これはどういうことだよ!?」
「雨宮! お前モテるからって、二人同時なんて! ……ちくしょう、うらやまじいぃ!!」
池と山内が登場した。
池は口を開けて驚き、山内は今にも血の涙を流しそうな勢いで歯を食いしばっている。
「おっ、蓮! 流石だな!」
「異世界転生していないのにハーレムとは! これ如何に!?」
今度は健と博士の登場だ。
健は爽やかに笑いながら、博士はよくわからないことを言っている。
だいぶ揃ってきたな。
そんなことを思っていると、
――ぞくっ
瞬間、背筋に悪寒が走った。
「れーんーくーん? ……どういうこと? なんで佐藤さんと松下さんが蓮くんと腕を組んでるのかな?」
「納得のいく説明を要求するわ。……祝勝会、楽しくなりそうね……」
健たちとは反対方向から桔梗と鈴音が現れた。
デロデロデロデロデロデロデロデロ デンデロン♪
……なぜか頭の中で謎のサウンドエフェクトが鳴り響く。
眼の前の二人は引きつった笑みを浮かべながら背中から何やらドス黒いオーラを漂わせている。
口喧嘩でもしてきたのだろうか。
二人の様子に内心ざわついていると、
「こ、こんにちは…………」
消えそうな声がわずかに聞こえ、そちらに目をやると、佐倉さんがいた。
いつも以上に肩身を狭そうにしながら、おずおずといった様子でクラスの輪に慎重な様子で入ってくる。
まだまだ自然体というわけにはいかないようだが、こうして祝勝会に参加してくるということは、彼女の中でクラスへの信頼が少し芽生えたのかもしれない。
そんな佐倉さんにこちらも挨拶すると、彼女は照れたような表情を見せた後にすぐに、目を見開き、顔を赤くした後、スススーっと集団の中に隠れてしまった。
一体どうしたのだろうか、……まあ、大丈夫そうだし、いいか。
そんな感じで、その後クラスメイトたちが続々と集まってきた。
その間、両腕を佐藤と松下に組まれ続け、桔梗と鈴音が二人に腕を離すように噛みつくのを、苦笑いしながらも離さない佐藤と余裕そうに笑みを浮かべる松下にかわされて、ぐぬぬといった様子になる一幕があったが、概ね順調に集合することができた。
いや、誰か忘れているような……。
そんなことを思いつつ、入店すると洋介が手際よく受付を済ませていく。
「ん? どうかしたのかい綾小路くん」
「いや、こういうところ来るの初めてなもんでな」
洋介が受付をしている様子を清隆が物珍しそうに見ていた。
…………、
清隆、いつの間に……。
そして、こちらの視線に気づいたのか清隆がこちらを見てきて、口パクで何かを伝えてきた。
あの形は……、
(サ・サ・レ・ル・ナ・ヨ)
…………
……
うん、どうやら口の形を読み間違えたらしい。
…………
……
それにしても、自分から言った手前言い出しづらいのだが、いつまで腕組んだままなのだろうか。
そして、桔梗も鈴音も離さんとばかりに服の裾を握りしめるのを止めてくれないだろうか、……絶対皺になってる。
そして、どこか不穏な予感を感じながらDクラスの皆とパーティールームに向かった。
平素より、お気に入り登録、感想・評価、誤字脱字報告、ここ好き!等々誠にありがとうございます。
ここまでお読みいただいた方も気に入っていただければ、お気に入り登録、感想・評価、ここ好き!等、何卒よろしくお願いいたします。
ご無沙汰しております。
投稿がなかなかできず申し訳ございません。
ここ最近色々ありまして、なかなか書くことができませんで申し訳ございません。
その間、誤字脱字報告やたくさんのご感想をいただき、誠にありがとうございます。
言い訳をさせていただきますと、ポケモンを400匹捕まえたり、色違いを生まれさせることに忙しかったり、イカになってランクマに潜ったり、日頃の不摂生が祟り、糖が尿な病の診断を受けたり、アーマードコアの新作をプレイするまで死ねるかと一念発起して、現在進行形でガチの食事制限を敢行していたりとバタバタとしており、全く手つかずになっておりました。
……はい、100%自己責任です。
皆さんも気をつけてね♪
ということで、相変わらずスローペースですが、更新していきたいと思います。
今回から前後編ぐらいで、暴力事件の祝勝会という名のコミュ構築回になる予定です。
P4ネタも次回盛り込むつもりなので、気長に楽しみにしていただければと思います。
書かなすぎて、またリハビリみたいになると思いますがお許しください。
今回の話短めですみません。
ということで、もしも選択肢のコーナー
▶【「まあ、もう少しの辛抱だ」と諭す】
【「こっちもイチャイチャするぞ!」と誘う】
この選択肢で我慢する方向にしても大筋は代わりませんが、佐藤さんと松下さんの貴重な行動シーンが見れなくなります。
また、ここまでの流れでこの二人と関わる選択肢をあまりしていませんので、次のフラグまで待つことになってしまいます。
特定の人物とエンディングを迎えるなら問題ありませんが、ハーレムENDを目指すなら、そろそろ構築を始めないといけません。
つまり、そういうことです。
以上です(あくまで作者の妄想ですw)
それではまた次回^^b