「おはよう山内!」
「おはよう池!」
登校すると、池が山内に満面の笑みで声をかけていた。
いつも遅刻ギリギリで登校してくる二人だが、どうやら今日は早く登校してきたらしい、少しは自分の言葉が伝わったのだろうか。
「いやー授業が楽しみで目が冴えちゃって!」
おお、感心なことだ。
「なはは。この学校は最高だよな、まさかこの時期から水泳があるなんてさ! 水泳っていったら、女の子! 女の子と言えばスク水だよな!」
感心を返してほしい。
そして、しばらく聞いていると、博士と呼ばれた外村も協力しているらしい女子のおっぱい大きい子ランキングの存在や画像撮影などの盗撮予告などをしている。
くわえて、大きさによって賭けまで始める始末であった。
最後に、それをわざわざクラス内で聞こえるようにやっているわけで、すでに登校している一部の女子からは汚物を見るかのような目で見られていることが、どうやらわかっていないらしい。
さすがに目に余るな。
さて、どのように声をかけるか。
▶【女子の気持ちを考えるように諭す】
【女子のおっぱいの大きさに貴賤はないことを熱弁し、辞めるように話す】
【女子からどのように見られていて、今後想定される扱いついて説明する】
「なあ、お前たち。流石に目に余るぞ。女の子たちの気持ちを考えてみろ。人の身体的特徴で遊ぶのはよくない」
「あ? 雨宮じゃねえか。あっちいけよ」
「別に誰の迷惑もかけないだろ。勝手に入ってくんじゃねえよ」
そう言って、池も山内もにらみつけるように言ってくる。
どうやら、まともに取り合ってももらえないらしい。
さて、どうするか。
【女子のおっぱいの大きさに貴賤はないことを熱弁し、辞めるように話す】
▶【女子からどのように見られていて、今後想定される扱いついて説明する】
「お前ら気づいてないのか。さっきからクラスの女子からどんな目で見られているのか。こんなことをしたら、間違いなく今後クラスの女子から敵認定されるぞ」
「はっ。モテるやつは余裕だよな!」
「そうだ。そうだ。お前みたいなキザな野郎がいるから、俺らがモテないんだよ。俺らの楽しみの邪魔すんじゃねんよ」
どうやら、何を言っても無駄らしい。
残念なことだが、言葉では止められないらしい。
さて、どうするか。
【女子のおっぱいの大きさに貴賤はないことを熱弁し、辞めるように話す】
▶【第三者に介入してもらう】NEW!
「!」
そうだ。
自分だけで解決しようとすること自体が間違っていたのだ。
もっと単純で簡単な方法があったじゃないか。
先生に告口しよう。
その後、茶柱先生にことのあらましを説明した結果。
「……はあ。やれやれ」とくだらないと言った様子でそうつぶやき。
「なんとかランキングや賭け事については学校は関与しないが、盗撮の可能性があり、それをお前が相談したのを踏まえ、対応しなければ、学校の責任になりかねん。盗撮の可能性については、対応すると約束しよう」
よかった。
そう安堵すると、
「雨宮…お前どこまで理解している?」
と茶柱先生が聞いてきた。
どこまで? 理解している?
なんのことを言っているのだろう。
「いや、すまない。今のは聞かなかったことにしてくれ。次の授業がそろそろ始まる。教室に戻りなさい」
そう言われ、何やら釈然としないものを感じつつ、教室に戻った。
その後、昼休みが終わり、プールの授業となった。
事前に担当教師よりプール内への一切の電子機器の持ち込みを禁止することを伝えられ、破った場合、全てのプライベートポイントの没収と伝達されたので、池たちは落胆したものの、ランキング決定方法の採点方式を変更する相談をしながら、着替えていた。
情熱の注ぎ方は人それぞれだと思うが間違っているのは間違いないだろう。
男子が思い思いに更衣室からプールに行くとそこには中学のときのような25mプールではなく、その倍はある50mプールがあった。
「女子は? 女子はまだなのか?」
池が鼻を鳴らしながら、血走った目で周囲をギョロギョロとしている。
どうやら、女子はまだ着替え中らしい。
そんな様子の男子たちがまだかまだかと待っていると、
「うわ~。すごい広さ! 中学のときのプールより全然大きい~」
と女子の声が聞こえた。
「キタキタキター!」
と男子たちが騒ぎ出す。
俺と綾小路と洋介はそんな彼らをやれやれと思いながら、見ていた。
その後、案の定多くの女子が見学となり、特にランキング上位予想の長谷部さんと佐倉さんの欠席もあり、絶望的かと思われた。
しかし、櫛田さんの登場により、再度盛り上がりを見せた。
ふと、そんな女子たちの輪から堀北さんがこちらにくるのが伺える。
「堀北さん。水着姿もよく似合うな」
そう伝えると堀北さんは無言で脇腹をチョップしてきた。
痛い。
「だまりなさい。なんだかんだ言ってもあなたも下卑た野獣ということね雨宮くん」
「今のはタイミング的にもお前が悪いと思うぞ雨宮」
綾小路。
洋介と仲良くなってからなんか冷たくないか。
などと痛みと悲しみに暮れていると、堀北さんが綾小路をじっと見ている。
「何だ堀北」
「綾小路くん、何か運動をしてた?」
「いや、別に。自慢じゃないが中学は帰宅部だったぞ」
「それにしては、……前腕の発達とか、背中の筋肉とか、普通じゃないけど」
「両親から恵まれた身体貰っただけじゃないか?」
「とてもそれだけが理由とは思えない」
と言ってさらに綾小路の体を堀北さんは見ている。
「堀北さんは筋肉フェチか…」
「どうやらもう一回痛いのを御見舞しないといけないようね」
「暴力反対」
そう主張し、堀北さんから距離をとろうとすると、
「きゃっ」
誰かにぶつかってしまった。
慌てて後ろを振り返ると驚いたような櫛田さんの姿があった。
「びっくりした~」
「ごめん。櫛田さん」
「ううん。大丈夫だよ。3人で何を話していたの?」
そう言って櫛田さんは愛想よく尋ねてくる。
「ああ。実は堀北さんが筋肉「ふん!」ガハッーー」
「雨宮くん! 大丈夫!?」
堀北さんに脇腹チョップではなく、ガチの脇腹掌底をくらい悶絶する。
倒れそうになると櫛田さんが支えてくれた。
「どうやらプールに沈みたいようね」
フルフルフル
声が出ないので、首を懸命に左右に振った。
もう堀北さんをからかうのはやめよう。
次は本当に沈ませようとかかってくるだろう。
そんなことをしていると「櫛田さーん」と女子の誰かが呼ぶ声が聞こえる。
「あ、呼ばれちゃったみたい。ごめんね。私行くね」
そう言って、櫛田さんはトコトコと滑らないように呼ばれた方へと行ってしまった。
「よーし、お前ら集合しろー」
そして、ちょうどそのタイミングで体育教師が集合をかけた。
「ほら、行くわよ。いつまでよろけているの」
「お、鬼」
「何かいったかしら? 返事は?」
「サー、マム、サー!」
「お前ら楽しそうだな」
そんなことをしながら、プールの授業が始まった。
体育教師の指示のもと、個人でのタイムレースが開催され、一位は5000ポイントの特別ボーナスがもらえるとのこと。
第一泳者で泳いだところ、タイムは28秒でそこそこ良いらしい。
ちなみに綾小路は36秒
洋介は26秒
須藤は25秒
そして、明らかに日本人の体型を凌駕している高円寺は23秒だった。
上位5人の中に入った。
ここまでこれたなら1位を目指したいが、明らかに実力が違っている。
「平田くんがんばって~」
「雨宮くんもがんばれ~」
「二人とも応援しているよー」
洋介だけでなく、自分にも声援がきている。
嬉しいな。
「ちっ! おめえらにはぜってえ負けねえ!」
須藤がキレ気味にそう言ってきた。
そう言われると、こちらとしても負けたくなくなる。
静かに目を閉じる。
実は人には言えない秘密が俺にはある。
あれは、入学前。
色々とごたごたがあり、気が滅入っていたある日。
自室のベッドで寝ていると不思議な夢をみた。
夢なのに夢ではない空間。
そして、そこには一人の老人とひとりの少女がいた。
老人はこういった
『ようこそ……我がベルベットルームへ……。申し遅れましたな。私の名は、
以下割愛。
とまあそんな事があり、よくわからないが、俺には「ペルソナ」と言うと何故か背後に気配を感じ、強くなる能力がある。
しかし、使うと疲れる。
横一列に並び、体育教師の合図を待つ。
ピッという笛の音と共に飛び込みながら俺は叫ぶ。
「ペルソボババババ!」
着水した後も叫んでいたため、肺の中の空気が一気になくなる。
しかし、意外にも良いスタートがきれた。
背後に強い存在感を感じるが、先程よりも心なしか体が軽く、動かしやすい。
一心不乱に泳ぎ、プールの端をタッチする。
水面から顔をあげると高円寺もほぼ同時に顔を出したのがわかった。
その後すぐに、須藤と洋介がゴールした。
プールから全員があがると、体育教師は驚きが隠せないようで唖然とした表情をしながらも手元のストップウォッチを見て、こういった。
「1位は高円寺。タイムは22秒80。2位は雨宮。タイムは手押しになってしまったが、23秒ジャスト。ほぼ同着だ。どちらもインターハイレベルの記録だぞ」
体育教師の発表に野太い歓声と黄色い歓声が入り混じった。
その発表に、悔しい気持ちになった。
高円寺はこちらを向くと、
「やるじゃないか。仮面ボーイ。正直この私に匹敵するとは思わなかったよ」
「仮面ボーイ?」
「さっきの君とは別人だと思ってね。まるで変身したかのような変わりようだ」
「ああ、仮面ラ○ダーみたいということか」
「ふっ、そういうことさ。まあ、
ぎくっ
そう言って高円寺はさっていったが、勘ぐられたか?
そんな心配をしていると、
「ちくしょう。てめえ実力を隠していやがったな!」
「たまたまだ」
「そんなわけあるか。ちっ、体育でバスケのときはおぼえてろよ!」
須藤もそう言い残し去っていく。
「蓮くん。すごいね。驚いたよ水泳得意だったんだね」
「いや洋介。本当にたまたまなんだ」
「そうか。キミがそういうならそういうことにしておくよ」
どうやら、そういうことにしておいてくれるらしい。
目立ちすぎたか。
そんなやり取りをしていると軽井沢グループを中心に女子たちが近づいてきた。
「平田くん惜しかったね~」
「雨宮くん超早くない? めっちゃびっくりしたんだけど」
「ね~。すごいよね!」
「超かっこよかったよ!」
一気に場が賑やかになる。
さて、なんて答えようか。
【軽井沢の応援のおかげでがんばれたありがとう】
【篠原の応援のおかげでがんばれたありがとう】
【松下の応援のおかげでがんばれたありがとう】
【佐藤の応援のおかげでがんばれたありがとう】
▶【皆の応援のおかげでがんばれたありがとう】
「皆の応援のおかげで頑張れたありがとう」
そう言って、右腕だけサムズアップした伝えると、
「なにそれ。ウケる~」
「なにそのポーズ」
「雨宮くんって何気にモデル体型だよね」
「ねー。体細いのに運動神経良いとかめっちゃカッコいいんだけど」
どうやら好評のようだ。
♪
《蓮の魅力が磨かれた!》
その後、堀北さんが来て、「筋肉とかそんなに無いように見えるのに、どこからあの力が?」と綾小路とは別の意味で興味を持ち始め、櫛田さんが、綾小路と俺の体をつんつん硬さ比べして遊んだり、それを見ていた池が「櫛田ちゃんは渡さねー!」と発狂したりしたが、無事にプールの授業は終わった。
その後、体育教師から個別に呼び出され、10万プライベートポイント出すから水泳部に入らないか誘ってきたが、水泳部に興味がなかったので、辞退した。
高円寺にも断られたそうで、とても残念そうな様子であった。
平素より、お気に入り登録、評価、感想、誤字脱字報告等々誠にありがとうございます。
気に入っていただけましたら、評価、感想等お願いいたします。
結構忘れているところもあり、ゲームをもう一周するのは厳しいと思い、忘れているところは、dアニメストアでアニメ版P5と見て復習中。
よう実のアニメも楽しいけど、クラス人数が違うとかオリジナル要素もあるから、よう実の方は原作ラノベの方でよく復習しています。
感謝:幻燈河貴様、聖戦士トッド様、kumori様、蜂蜜猫様 誤字脱字のご報告、修正誠にありがとうございます。非常に助かっております。
それでは、
もしも選択肢のコーナー。
【女子の気持ちを考えるように諭す】
▶【女子のおっぱいの大きさに貴賤はないことを熱弁し、辞めるように話す】
【女子からどのように見られていて、今後想定される扱いついて説明する】
どのタイミングで選択しても、池、山内の信頼度があがり、女子の好感度が下がります。
第三者の介入選択肢を踏まないと、茶柱先生からの生徒指導室呼び出しフラグが折れます。
【軽井沢の応援のおかげでがんばれたありがとう】
【篠原の応援のおかげでがんばれたありがとう】
【松下の応援のおかげでがんばれたありがとう】
【佐藤の応援のおかげでがんばれたありがとう】
【皆の応援のおかげでがんばれたありがとう】
個人の選択を選ぶと基本そのキャラクターの好感度が爆上がりします。
ただ、軽井沢さんの場合は、みんなの前で言われるので、偽彼氏候補の筆頭が主人公になり、その後の選択肢次第では偽交際が始まります。
このルートの方が早い段階で軽井沢さんのアルカナ開放及び成長が見込めますが、周囲の目を欺くためにも二人で一緒にいる時間が長くなり、ハーレムルートの難易度が非常に上がるのと、他のアルカナ開放の難易度も上がるので、軽井沢さんオンリーLOVE勢以外は選択しない方が良いかもしれません。
以上。