タキオンが元トレーナーのために孤島の学園で謎を解く 作:首狩兎計画
「さぁ。次はなにをしようか」
栗毛のフワフワとしたショートヘア。
諸所のハネは、ヘアセットなのか寝癖なのか、はたまた髪質なのかは微妙なところだ。
頭頂部から一房、大きく跳ねている髪束は彼女の動きに合わせてあっちへこっちへと奔放に踊っている。
アグネスタキオンはサークルの部室で、散らばった研究資料に目を通しながらワクワクと呟いた。
「いや、これおかしいだろ。筋が通ってねぇし……この辺の数字、全部デタラメじゃねぇのか?」
後ろ毛だけを長く伸ばした黒髪を無造作に流した彼女は、鋭い目つきで研究資料を睨みつけた。
タキオンのチームメイト、エアシャカールだ。
データ至上主義を謳われる彼女にとって、精度を欠くデータがご不満らしい。
シャカールは普段から目付きが悪いが、今日はその眼光がよりいっそう鋭い。
タキオンはまるで、猫の子を追い払うような軽さでパタパタと手を振って、シャカールをいなした。
「そんなこと、取るに足らない些末事だよ、シャカールくん。やってみないとわからない……うん。最高じゃあないか」
同じ理系同士のはずなのに、完全にロジカルな思考をしているシャカールと、偶然や感情などの不確定要素も勘定に入れようとするタキオンでは、微妙に意見が合わないのが常だった。
「そんな雑な検証があってたまるか!」
「いいじゃないか。蓋を開けないとわからない。吉と出るか凶と出るか、最後まで目が離せないワクワク感。……最高だろう?」
「この、ロマンチストめ!」
「数字の狂信者よりは、随分とマシだと思うよ、私は」
ぎゃんぎゃんと、その頭の良さからは想像もできないほどに低レベルな言い争いをしているふたりに構うことなく、部屋の片隅に置かれた鏡を夢中で覗きこんでいるウマ娘が、ひとり。
「あぁ、やっぱりボクは美しいなぁ。この美しさをもっと世間に知らしめなくては……。ボクのことを知らない人は不幸に違いないのだから」
タキオンよりも明るい栗毛の髪を撫でつけて整えながら、鏡に映る自分を見つめることに全力を賭しているのはテイエムオペラオーだ。
シャカールと同じく、タキオンと同じチームに所属するウマ娘だ。
さまざまな角度で鏡を覗きこんでは、彼女は自分が一番美しく見える角度を探すことに余念がない。
これまでの人生ですでにいくつもの角度を見つけ出してきただろうに、今日のボクが一番映える角度、というものを探すのが日課であるようだ。
タキオンとシャカール、オペラオーで、二対一の二組に分裂しているようにもみえるけれど、別に対立しているわけでも、仲間外れのようになっているわけでもない。
三人とも、好き勝手に自分の好きなことをやっているだけなのだ。
むしろ、仲はいい方だろう。
三人はトレーナーに誘われて、同じチームに所属している。
当初は乗り気でなかった三人であったが、トレーナーが冤罪で捕まったのを気まぐれに解決したのをきっかけに、彼女たちはツルむようになった。
それから、日々悪だくみ……いや、実験を繰り返している。
今も、トレーナーは三人の悪だくみによる被害者……いや、実験の被験者たちへの謝罪や後始末に奔走しているため、席を外している。
トレーナーが日々駆け回っているのは、大体がこの三人のせいなのだけれど、次の悪だく……実験の計画を練っている彼女たちにはかけらも罪悪感はない。
そんな彼女らの計画を邪魔するように、コンコン、と上品なノックの音が鳴った。
「はいはい。どちら様だい?」
尊大な態度で、ソファから立つこともなく入室を促すタキオン。けれど、部屋に入って来た女性に目を向けた瞬間、先ほどの態度から一変、様子を窺うように目を眇めて女性を眺めた。
艶やかな黒髪のショートヘア。
上品なシャツをまとった、大人しそうな女性だった。
少しだけおどおどとした雰囲気を感じるのは、タキオンの品定めをするような目付きを感じてのことだろうか。
「……なにを、しにきたんだい?」
タキオンは平静を装うと取り繕うが、悲痛な声は隠し切れず、言葉が詰まる。
そんなタキオンのらしくない様に、女性は僅かに唇を噛み、目を伏せる。
「タキ……、いえ、その……頼みたいことがあって、来たの」
女性は一瞬出かかった感情を押し殺し、事務的な返答で誤魔化す。
「頼み? 私に、君が、いまさら?」
ハッ、と呆れたように鼻で笑って、けれどタキオンは対面のソファを顎でしゃくった。
「長くなるのなら、座るといい」
「ありがとう」
礼の言葉とともに、女性はタキオンの対面へと腰を下ろした。
どこか所在なげなのは、タキオンの彼女を見る目が、相変わらず品定めをするようなものだからだろう。
「知り合いか?」
シャカールの言葉に、タキオンはひとつ頷いた。
「私の、中等部時代のトレーナーだよ」
◇
五十嵐由美。
それが、タキオンが中等部時代に担当していたトレーナーの名だった。
——いまさら、どの面下げて。
そんな言葉がよく似合うシチュエーションだ。
タキオンは昔、怪我をしたことがある。
今の成績から察せられる通り、それほど大きな怪我ではなかった。
けれど、まだ走れるタキオンを置いて、五十嵐は姿を消した。
——ご丁寧に、トレーナー契約を解除して。
それによって遺されたタキオンが、どれほど苦しんだか。
——本当に、どうして今更なんだ。
「その……突然、ごめんなさい」
「構わないよ、別に。それで? 頼みたいこととは、なんだい?」
性急に話を進めようとしている自分に、タキオンは気付いていた。
五十嵐もまた、彼女の知っていた普段のタキオンとは様子が違うことに気付いているのだろう。
少しだけ、傷付いたような顔をして、素直に口を開いた。
——傷付きたいのは、こっちだよ。
タキオンは内心でそう吐き捨ててから、つらつらと語られる五十嵐の話に耳を傾けた。
「私は今、とある学園で秘書をしているの。そこで、ちょっとした事件が起こっていて……」
「ちょっとした事件、ねぇ?」
タキオンは茶々を入れるような気持ちで呟いた。
タキオンが気拙く思っているのと同じように、五十嵐もきっと、タキオンと同じくらいかそれ以上に気拙いに違いない。
だから、先ほどからずっと、目を合わせないのだろう。
そんな気拙い相手に会いに来た理由が「ちょっとした事件」程度であるとは考えにくかった。
「えぇ、ちょっとした、よ」
あくまでも「ちょっとした事件」で片付けるつもりらしい五十嵐に、タキオンは無感情になるように、へぇ、と相槌を打った。
「それで、あなたに調査をお願いしたくて、ここへ来たの」
「笑わせてくれるな。それは、探偵や警察の仕事だろう? 何故、私が探偵の真似事などしなければならないんだ?」
「警察の領分なのはわかっているわ。でも、学園は警察の介入を嫌がっているの。理事も警察に口を出されるくらいならと、このまま放置を決めこむつもりよ。……このままだといずれ、生徒たちにも危害が及ぶかもしれないわ」
「……ズルい言い方をする」
短くとも、濃い時間を過ごした。
だからこそ五十嵐は、タキオンの心を動かすかもしれない言葉を選ぶことには長けている。
「それでも、私は探偵や、ましては警察ではない。私にできることなんて、なにひとつないさ」
「いいえ」
五十嵐はタキオンの言葉を、間髪を入れずに否定した。
まるで、タキオンであれば解決できると、本気で思っているかのように。
「あなたは以前、自分のトレーナーの無実を証明するために事件を解決したことがあるでしょう? そのあなたを信頼して、相談しに来たのよ。あなたに頼ることを、理事も賛成してくれたわ。なにもできないなんて、そんなこと言わないでちょうだい」
その声には、滲んで溶けだすほどの信頼がこめられていた。
信頼されているという事実から、目を逸らすことだって許されない。
それが、タキオンの胸を大きく揺さぶった。
「……違う。あれは、仲間たちが助けてくれたからこそ成し得たことだ。私ひとりの力じゃない。だから、君の期待には応えられない」
「どうしても、あなたの協力が必要なの。……お願い」
眉を下げて、心底困ったように。
懇願という言葉がピッタリと似合いそうな表情で縋る五十嵐に、タキオンは脳が焼き切れるほどの衝撃を感じた。
否が応でも、自分が五十嵐のその表情に弱かったことを思い出してしまう。
「なんだい、君は。……ふざけるのも、大概にしてくれないか」
思ったよりも、冷たい声が出た。
「いまさら、どうして私に、頼みごとが通じると思ったんだい?」
怒鳴りつけてやろうと思って口を開いたはずなのに、出てくるのは冷めきった声ばかりだ。
たしかに怒りで脳が焼き切れたと思ったのに妙に冷静なままの自分が、なんだかおかしく思えた。
「君は、私を捨てた。怪我をした私を、なんの躊躇いもなく捨てたじゃないか!」
ようやく怒鳴ることができた言葉に、シャカールとオペラオーがギョッとしたのがわかった。
対面の五十嵐は、俯いたままなにも言わない。
「君に置いていかれて、私がどんなにショックだったかわかるかい? 唯一無二だと、最大の理解者だと信じていたトレーナーが、軽い怪我ひとつで契約を解除したんだと知った時の、私の絶望がわかるか? わからないだろうな、君は置いていった側なんだから。君は、私を捨てた側なんだから!」
少しくらいの弁解が、あるものだと思っていた。
どんなに小さなことでもよかった。
いっそのこと、嘘を吐いてくれても構わない。
たとえば。
タキオンが怪我をしたのと同時に体調を崩して、五十嵐自身の問題でトレーナーを続けられなかった、とか。
急ごしらえのいいわけでもよかった。
見捨てたわけでも、いらなくなったわけでもなく、事情があってそうせざるをえなかったのだと、そう言われたかった。
それなのに。
「……ごめんなさい」
誰よりもタキオンのことを理解してくれていた元トレーナーは、弁解を期待するタキオンに気付いていながらも、謝るだけで流す道を選んだ。
そんな五十嵐に、タキオンは激しい怒りと同時に、呆れや諦めの感情を抱いてしまう。
「……もう、帰ってくれ」
萎縮しきった五十嵐に対してこれ以上怒鳴ると、まるでいじめをしているようだ。
そう思ったタキオンは、なんとかその一言を絞り出すように呟いた。
無感情に尖った声になってはしまったけれど、辛うじて、怒鳴ることはせずに済んだ。
「でも……」
それでも食い下がってくる五十嵐に、こんどこそ怒鳴りそうになって、寸前でなんとか堪える。
「頼む、帰ってくれ」
感情を抑えることにギリギリなタキオンに気付いたのか、五十嵐は無言のまま立ち上がってくれた。
「本当に、ごめんなさい。……でも、お願いだから。もう少し考えてみて」
最後にそう呟いて、五十嵐はテーブルに小さなメモを置いて、そのまま立ち去っていった。
足音もなく、本当に静かに。
タキオンがテーブルのメモに視線を向けると、そこにはハイフンで繋がれた十一桁の数字が書かれていた。
五十嵐由美、と書かれた名前の筆跡が、あの頃と変わっていないことに気付ける自身に、タキオンは自嘲する。
「……すまない、先に部屋へ戻らせてもらうよ」
タキオンはテーブルのメモから視線を引き剥がして、立ち上がった。
シャカールとオペラオーに止められたくなくて、足早にドアへと向かって、ノブに手をかけてからハッとする。
すぐに出ることで、道中に五十嵐と会ってしまう可能性に思い至ったのだ。
けれど、五十嵐も他所の敷地をウロウロと出歩く人ではない。
恐らく、真っ直ぐに学園の出口へ向かうだろう。
そこを避ければいい話だ。
問題ない、と結論付けて、タキオンは今度こそドアを開けて、廊下へと飛び出した。
カッカッと靴音が響くほど足早に、タキオンは寮を目指す。
幸運なことに、部屋に辿りつくまでの間、五十嵐はおろか、他の誰にも会うことはなかった。
まだ無人だった部屋に辿りつくと同時に、着替えすらせずにベッドへと身を投げる。
そのまま、サイドテーブルの引き出しへと手を伸ばしたタキオンは、枕に顔を埋めたまま手探りで小さな箱を引っ張り出した。
見てもいないのに、間違いなく目当ての箱を取り出したと確信したタキオンは、ようやく枕から顔をあげて、飾りっ気のない小箱を開く。
中からは、シンプルな装飾のブレスレットが出てきた。
これをもらった日のことは、つい昨日のことのように思い出す。
しばらくブレスレットを眺めてから、タキオン
は現実から逃げるように、ギュッと目を閉じた。
◇
「あぁ、そうだ。はい、これ。プレゼント、よかったら貰って?」
そんな言葉とともに、由美は裸のままのブレスレットを私に差し出した。
「なんだい、これは?」
「ブレスレット。お揃いなのよ」
ふんわり、と甘く優しく微笑んだ由美に、私はあえてなんの興味もないようなふりをして、ふぅン、と返した。
本当は、すごく嬉しかったのに。
素直じゃない私は、それを表に出すのがどうにも恥ずかしかったのだ。
どうでもよさそうに手を出して、どうでもよさそうに渡されたブレスレットを手許へと引き寄せる。
緩みそうになった頬は意志の力でなんとか堪えて、あくまで不良品でないか確認するというスタンスで、私はマジマジとブレスレットを見つめた。
「ふふっ」
柔らかな笑声が耳を打つ。
ちらり、とそちらに目を向ければ、愛しくてたまらない、とでも言いたげな優しい目で私を見ている由美がいる。
一気に頬に血が上るような、錯覚。
恐らくは、私が由美からのプレゼントに心中穏やかでいられないのを理解した上で、これ以上私が照れないように、と素知らぬふりをしてくれているのだろう。
自身をコントロールすることは苦手でないはずなのに、由美とふたりでいると、いつだって年上の余裕とやらに敗北してしまう。
悔しさに歯噛みしながら、私は「まぁ、これなら貰ってあげても構わないよ」なんて尊大な言葉とともに、受け取ったブレスレットをポケットへとしまった。
万が一がないようにハンカチに包んだのは、もしもポケットで壊れるようなことがあれば、私が怪我をすると思ったからで、それ以上でも以下でもない。
それなのに、由美は「大事にしてくれてありがとう」なんて言って、クスクスと笑っていた。
笑うんじゃない、と怒鳴ろうとした私は、ふと、足に痛みを感じた。
自覚すると同時に体を支えきれなくなり、ぐらり、ふらついた体はそのまま後ろへと倒れていく。
あっ、と思った瞬間、何故か私は椅子に座っていた。
上手い具合に背後に椅子があったのだろうか。
そう思って自分の下肢を見た私は、思わず息を呑んでしまった。
私が座っていたのは、『車椅子』だったのだ。
それも、足は包帯でグルグル巻きになっている。
パニックから逃れたくて、私は必死に由美を呼んだ。
私がはじめて信頼した人。
私の大事なトレーナー。
何度呼んでも、由美は駆け寄ってきてはくれなかった。
その姿を探して周囲を見回した時、私はようやく、遠くでこちらをぼんやりと見ている由美に気付いた。
「由美ッ!」
痛みから、恐怖から逃げたくて、必死にその名を呼ぶ。
私は知っていた。
彼女ならきっと、私を救ってくれると。
それなのに。
由美は私を一瞥すると、そのまま私に背を向けて、逃げるように歩き出してしまった。
「由美、待ってくれ! 由美ッ!」
縋るように伸ばした手が握られることはない。
これ以上前に手を伸ばせば、車椅子から落ちるかもしれない。
そう思いながらも、私は手を伸ばすことをやめられなかった。
車椅子から落ちる時の痛みよりも、このまま由美に置いていかれる痛みの方がずっと大きいだろうと思ったのだ。
それでも、伸ばした手は届かない。
歩いていく由美は、立ち止まることはおろか、振り返ってすらくれない。
「由美ッ、由美ッ!」
その背に向けて、私はもう一度大きく手を伸ばした。
[newpage]
12月11日1時24分
はっ、はっ、と荒い息遣いが、部屋中に響いていた。
いつの間に日が落ちたのか、真っ暗な部屋の中。
ベッドに沈んでいたタキオンは、自分を周囲の様子を一度見回して、ようやく、今のは夢だったと実感した。
荒い息遣いの発生源が自分であると同時に理解したタキオンは、胸に手を添えて、大きく深呼吸を試みた。
乱れ切った呼吸と同時に、バクバクと煩い心臓を落ち着かせようと、数度撫でさすってみる。
「まったく、嫌な夢だ」
どんなに呼んでも振り返ってすらもらえないなんて、幼い子が見たらそのままトラウマになりそうな夢である。
重たい体を引き摺るように、のろり、と上半身を起こす。
ルームメイトのデジタルは、創作中だったのか、卓上ライトを点けたまま机の上で寝落ちしている。
明かりがタキオンまで来ていない辺り、気を遣わせてしまったようだ。
俯せで表情はわからないが、時折、フヒヒッ、と寝言が聞こえるあたり、悪い夢ではないのだろう。
夕食を食べ損ねてしまったが、机の上には見覚えのないエナジーバーが。
お節介なルームメイトの差し入れらしい。
サイドテーブルにあるのは、飾りっ気のないシンプルなブレスレット。
あの日、五十嵐からもらった、お揃いのブレスレットだ。
タキオンの記憶にある限り、五十嵐は毎日のようにあのブレスレットを付けていた。
夢の中で、タキオンに背を向けて去っていくその最中ですら、手首にはブレスレットがついていたのを覚えている。
けれど。
昨日は五十嵐の手に、ブレスレットは影もなかった。
同じく今はつけていないタキオンに責められる謂れはないとわかっていてもなお、重苦しく嘆く胸の声が響く。
こうして大切にしまっているタキオンとは違って、五十嵐はもう、捨ててしまったのではないだろうか。
そんな考えを、どうしたって拭い去ることができない。
——たかが、元トレーナーだ。
お揃いのブレスレットを捨てていたとしても、責めることはできない。
それでも。
大切にしていてほしいと。
せめて、思い出としてしまっていてほしいと。
そう思うことは、辞められなかった。
タキオンはサイドテーブルのブレスレットを見つめた。
あの夢を見たあとで手に取るのは、少しだけ怖かったから、手は伸ばさずに見つめるだけだ。
——お願いだから。もう少し考えてみて。
くそっ、なんてらしくもない言葉が、タキオンの口からこぼれた。
これほど時を経ても、タキオンはなにも変わっていない。
あんな風に懇願されたら、仕方がない、と受け入れてしまうのだ。
それがわかっているから、五十嵐だってあんな態度に出たのだろう。
いつだって穏やかで優しかった五十嵐の懇願に、タキオンは昔から弱かったのだ。