楽しんでもらえればうれしいけれど……果たしてこのすばともんクエを同時にたしなんでいる人はどれくらいいるんだろうか?
気が付くと、俺は明るい場所にいた。そこは暖かな光が差すような場所でどこか荘厳な雰囲気が感じられた、俺はどこかに浮かんでいるようなそんな不思議な感覚でそこにいる。
「サトウカズマさん。聞こえますか?」
そんな声と共に、俺の目の前に美しい姿の女性が現れた。肌は白く、まるで古代のギリシアの神殿で働く女性が身に着けているような衣服を身に纏っている。髪は膝のあたりまで伸びた緩やかなカーブを描く美しい金髪で、目は美しい青い瞳。そして何より、背中には巨大な翼が一対生えていた。
「サトウカズマさん。聞こえているのですか?」
俺はその光景に頭が追い付かず、しばし茫然としてしまう。
「…………私を無視するとは、良い度胸です。すこしお仕置きいたしましょう」
そう言った彼女が右手の人差し指を上げると、俺の体に、ビリリと激痛が走る。
「!?なにすんだてめ―!!」
「そちらがこちらを無視するからこういった手を打つことになったのです。そちらこそ反省して欲しいものですね」
そう言うと、彼女はコホン、と一つ咳払いをして俺に向かってこう告げた。
「サトウカズマさん。あなたは死んでしまいました。短い人生でしたが、あなたの人生は終わったのです」
それを聞いて、俺は急速に思い出した。そうだ、確か俺は、少女を助けようとトラックに轢かれて……。
「ええと、女神さま?でよろしいのでしょうか?」
「……そうですね、申し遅れました、私の名はイリアス。あなたたちの世界ではなじみがないでしょうが、確かにとある世界で女神を務めていますよ。そして、あなたの世界、地球で転生を司る神としても活動しているのです」
「あの、イリアス様、俺が突き飛ばした女の子は……」
「ええ、無事ですよ。良かったですね。まあ尤も、あなたが突き飛ばさなければ彼女は怪我すらしなかったのですけど」
女神さまの言葉に、俺は「え?」と思わず聞き返してしまう。
「貴方が何もしなければ、あのトラクターは彼女の目の前で止まったのですよ。あなたはそれを勘違いして彼女を突き飛ばし、轢かれたと勘違いして心肺停止、駆けつけたレスキュー隊や病院関係者、果ては両親にまでその死因を笑われて……全く、あなたが何もしなければ一人の少女が傷つかなくて済んだと思うと……まあ、道化としては一人前なのでは?」
「……oh」
女神さまから放たれる辛辣な評価に、俺は手を地面(のようなもの)について頭を下げる所謂orzのポーズだ。
「……コホン。そんな道化のあなたに、耳寄りな話があるのですが」
それを聞いて、俺はバッと顔を上げる。
「死した貴方は、まあ、一応は、建前としては善行をしようとして死にましたので、天国へと行く権利と、生まれ直す権利があります。ですが、天国というのはあなたの思うような良い場所ではありません」
「そうなんですか?」
聞き返すと、女神さまは嫌そうな顔をして頷いた。
「えぇ、人の形すら保たない触手と肉を持つ天使たちが、天国の住人を性的に貪る。そんな世界です」
「え?Hし放題なんですか!」
「……まあ、触手や複乳、果ては大陸一つ丸丸一人の天使とか、そう言った異形と交わりたいというのなら、止めはしませんが……」
そう言った女神さまの顔はとてつもなく冷めた、ごみを見る目だった。
「イイエ、ナンデモアリマセン」
俺がそう言うと、コホンと咳ばらいを一つして言葉を続けた。
「しかし、記憶を消してもう一度人生をやり直す……それは味気ないのではありませんか?ならば、もう一つ、耳寄りな情報があるのです。あなた、異世界に興味はありませんか?」
「異世界?」
聞き返した俺に、女神さまは嫣然と微笑んで芝居がかった様子で手を広げた。
「その世界は!魔王軍の魔の手により、滅亡の危機に瀕しています。人々は魔物におびえ、逃げ惑う日々を送っていました……」
そこで悩ましそうな顔を俺に向け、女神さまは懇願する。
「その世界を救うことができるのは、異世界からの転生者である、あなただけなのです。勇者カズマ。どうかお願いできませんか?」
そこで思わず頷きそうになった俺は、ぐっと抑えて質問を投げかけた。
「言語とか、そういうのはどうなるんだ?それに、そんな危険な場所なら、俺が行っても無駄死にするだけなんじゃ?」
「そこは安心してかまいません。私が直々に、現地の言語を脳内にインプットしますので……まぁ、失敗したら常にアヒィることになるかもしれませんが、非常に低い確率のことですので」
アヒィ?ってなんだよ。と疑いの目を向けながら女神さまを見つめると、若干目を逸らしつつまくし立てて来た。
「そして、異世界には何でも一つ、凄まじい力を持つ何かを持ち込むことができます。誰にも負けない力、最強の武器。あなたに何物にも負けないものを一つ授けましょう。これは、異世界に行くほかないのではないですか?」
「あ、ああ」
女神さまの気迫に負け、俺は異世界転生を決定したのだった。
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それからおおよそ一時間ほどが経った頃。
「どれほど待たせれば気が済むのでしょうか?ち○こは○漏なくせに、こういったときは遅○なのですね。それともじらしプレイが好きなのですか?私は大嫌いですよこの童○」
……もはや初期の見た目で判断した清楚な女神さまはどこにもおらず、下品な言葉で俺をなじるクソ女がそこにいた。
「全く、手慰みでこの世界を覗いてみれば、このような厄介ごとを押し付けられて……それ自体はともかくとしてこんな遅○野郎の相手をすることになるとは。あぁ、今頃ルカはどうしているのでしょうか。本体に任せていれば安心ですがやはりアヒっているのでしょうか、ああルカ……」
なんだか意味不明なことを言った上に、最終的に俺とは関係ないことを妄想しだす女に少し苛立ちを感じる。
「よし」
「おや、決まりましたか○漏クソ野郎様」
「あんた」
「かしこまりました。では、転生特典はわた……し?」
そこまで言い切って、初めて何を言われたのか思い浮かんだのか、その顔が引きつり、焦りで顔がゆがむ。
「いえ、何を言っているのですか?私は神ですよ。転生特典に神を選ぶなんてそんなこと……」
彼女がそう言った次の瞬間、どこからか光の線が無数に表れ、女神さまを隙間なく拘束した。
「これは!六祖大縛呪!?いったい誰が!」
「サトウカズマさん、あなたの願い、承りました。これ以降のオペレーションは、三大天使筆頭ルシフィナが引き継ぎます」
女神さまの声に呼応するように現れた少女はルシフィナと名乗り、俺に笑いかけた。
「ルゥシィフェナアアアアアアアアア!!!!!!」
大の大人でさえも震えがるほどの咆哮を放つ女神さまにビビり散らしながらも俺はルシフィナの言葉に耳を傾ける。
「もしも、カズマさんが魔王を倒すことができれば、何でも一つ、願いをかなえて差し上げましょう」
「マジかよよっしゃ!」
そう言って喜んだ瞬間に、俺は背中に視線を感じ振り返った。そして俺の後ろにいた、鬼の形相の女神さまを見て「あ、俺選択ミスったのかも」と思ったのだった。
一応設定としては、このイリアス様はパラ時空にあるたくさんの異世界をどうにかして認知したタイプのイリアス様。ルカ君につきっきりになる前段階の暇つぶしをしていたら、本来ここにいるはずの宴会芸さんに見つかり、酒盛りに行ってくる間といって無理やり代行をさせられた。
対等な関係とか全くなかったイリアス様は傍若無人を絵にかいたような宴会芸さんに戸惑いつつも、なんだか断り切れず、何度か代行業務を分身に任せて行っていたら今回の事態になった……。
っていう裏設定を考えてたけど本編出すと多分ごちゃごちゃするのでここで吐き出しとく。
なお、粗筋にもあるが、この世界はキャラクターをもんクエキャラに差し替えてるので、もしかしたら代行してるのはこの人だけじゃないかもしれない……。
もし、このキャラはこのキャラで差し替えて!とかあったら教えてください!