星アキラは自由に生きたいっ   作:Magical forest

104 / 387
星アキラの初詣

時はちょっと遡って2014年のお正月。

 

いつものメンバーがそろって大晦日でお蕎麦を食べて、紅白歌合戦を観てそのままゆく年くる年を観て僕たちはお正月を迎えた。

 

ちなみに、千代子ちゃんは両親と一緒に大晦日を迎えた後にお正月は僕たちの家で過ごすことになっていた。

 

いつものメンバーと一緒に夜凪ママが用意してくれたおせち料理を食べた後に、アリサママと夜凪ママから常識的な額のお年玉をもらって、僕たちは近所の神社に初詣に行くことにした。

 

ちなみに、収入がある僕たちは、ルイ君とレイちゃんにお年玉をあげたため、ルイ君とレイちゃんはプチバブルに沸いていた。とはいっても、もうすぐ3歳児ぐらいなので、お金の使い方はよくわかっていなさそうで、夜凪ママが将来の学費として管理することになったけどね。

 

小学校に入ってお金を自分で使えるようになると、正月は豪遊するようになるんじゃないかな? もっともお金で苦労した夜凪ママが、双子を甘やかすほどお金を与えるとは思えないけど・・・。 むしろ要注意人物はアリサママかもしれない。 双子におねだりされたら、すぐにいろいろ買ってあげそうだ。

 

僕たちの行く神社は街中にひっそりと建つ神社で、近所の人が中心の参拝客もそんなに多い神社じゃなかった。

 

正直な話、僕たちは都内の有名神社に何時間も並ぶ気にもなれなかったし、並んでいる最中に僕たちだって気づかれたら面倒なことになるので、人が多い神社には行く気が無かった。

 

有名神社の神様もあんなに正月はたくさんの参拝客に参拝されて多忙だろうしね。

 

僕たちは普通の格好で、伊達眼鏡とか帽子とかを被って外出した。

一緒に行ったのは、僕、阿良也、雪ねぇちゃん、千世子ちゃん、景ちゃんの五人で外出する事にした。 夜凪ママと双子、アリサママについては後で参拝に行くらしい。

 

髪型のセットをちょっと変えて、顔の輪郭を隠して、人の波に溶け込みやすい彩色の服装で行けば、意外に僕たちだってバレない。

 

ただし、そんな生活の結果、芸能人として世間一般で想像される派手な生活とは裏腹に、僕たちは私用のおしゃれな服装というのをそんなに持っていなかった。

 

もちろん、おしゃれな服装もあるにはあるけれども、完全に仕事に着て行く用だった。

 

番組とかに出演する場合には、私服ではなくスタイリストさんが持ってきた服であることが多いし、仕事用の服と私服は似ているようでやっぱり違った。

 

ただ、目立ちにくい私服といえども、どこで写真を撮られるか判らないのでそれなりに質の良いものを着ているよ。

 

特に阿良也はこの辺のバランスが非常に良くて、割とシンプルだけど目立ちにくいわりには、よく見るとおしゃれというラインを野生の勘で着ていた。

 

ちなみに僕の服選びはそこまでセンスが良いわけではなく、千世子ちゃんからは「無難で及第点なんだけど、そこまでのセンスでは無いわね。」という評価を得ていた。

 

僕も目立ってもいいならそれなりの服を着こなせると思うんだけど、こういう事情を抱えた服選びは本当に難しかった。

 

そういえば、景ちゃんも稼ぎも結構なものになるけど、倹約家だし普段着も質素なものか、安くて人気が無い、怪しいTシャツが多いかな?

 

景ちゃんの弱点はお洒落が壊滅的なので、仕事の際には必ずスタイリストさんが付いて服装のセッティングを行っている。

 

ちなみに、メソッド演技で別人の演技をしているときは、ちゃんとその別人が選ぶような服装を着るので、景ちゃんは天才すぎると思う。

 

景ちゃんはアリサママの演技指導のおかげで、自分の自意識と演じている人物の意識を完全に切り分けて演技ができるようになっていた。 こんな器用な真似は大人になって演技指導を始めても絶対に無理だろう。 この辺にアリサママの演技指導の効果は如実に表れていた。 アリサママに英才教育を受ける景ちゃん・・・。 将来が末恐ろしい。

 

僕たちの放送時に景ちゃんは、僕とか夜凪ママ、雪ねぇちゃんなんかが服を確認しているね。

 

景ちゃんも今は変なセンスを披露しなくても、売れているんだから無理に変な色を付ける必要も無いしね。 それが息苦しくなってきたら、その時にどういう服を選ぶかを自分で考えればいいと思うよ。

 

雪ねぇちゃんは沢山の映画を観ていて、今年高校に入学する年齢のせいか、かなりファッションセンスは良かった。僕たちのアルバイトで収入も結構あるので、ファッション雑誌とかも買っているらしい。

 

千世子ちゃんも、もちろんセンスが良かった。

撮影された自分をあそこまで俯瞰視する人物が、自身のファッションセンスが悪い訳が無かった。 千世子ちゃんのファッションは女性にも人気があった。 

 

ちなみに、千代子ちゃん曰く「アキラちゃんは、男性の服を選ぶよりも、キアラちゃんの服を選ぶ方がはるかにセンスが良いわ。」という事で、僕は景ちゃんと一緒に千世子ちゃんの買い物に付き合わされる事が多くなっていた。

 

その時に一緒に放送用のキアラの服も買うから丁度いいけどね。

 

景ちゃんは千世子ちゃんの買う服の値段に目を回すことも多かったけど、ぶっちゃけ仕事着だからねぇ。 私用でも使える関係上、経費では落とすのは難しいけれども、自分のブランドを保つための文字通り必要経費だから、無理に贅沢をする必要はないけれども、必要十分な質の良い服は購入する必要があるんだ。

 

そんな感じで僕たち5人はファッションの話題とかをだらだらと喋って、道を歩きながら近所の神社に到着する。

入口で町内会の人たちが甘酒などを配っていたので、僕たちは挨拶を行うと鳥居にも一礼して鳥居をくぐり抜けて神社の境内に入った。

 

そして手を洗って、お賽銭を入れてお参り。

 

「今年もみんなで幸せに過ごせますように。」

 

僕たちはみんなでお参りを済ませると、社務所に寄っておみくじを購入した。

 

僕と千代子ちゃんは大吉、景ちゃんと阿良也は中吉、雪ねぇちゃんは吉でみんな概ね運勢が良かった。

 

最後に入口で甘酒を美味しくいただいた後に、バトミントンをしたり、羽子板をしたり、双六で楽しんだりして、僕たちはのんきにだらだらと楽しくお正月を過ごした。

 

えっ? オチが無い? 平和すぎる? 別にいいじゃん。

こうして正月をみんなと一緒に、平和にだらだらと過ごせる事が何よりの幸せだよ。

 

なお、アリサママの今年のおみくじは大凶で、今年はストレスと胃腸に気を付けるように書かれていたらしい。

 

この二か月後のアカデミー賞の授賞式でアリサママが胃痙攣で救急搬送される事になるので、ここのおみくじは良く当たるみたいだね。

 





今年もよろしくお願いいたします。
皆様にとって良い一年になりますように。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。