星アキラは自由に生きたいっ   作:Magical forest

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坂木しずかはVTuberの仕事に挑戦する1

 

私のマネージャさんから声をかけられたのは桜が咲いた4月の事だった。

 

「しずかさん、VTuberの仕事やってみない?」

 

「VTuberですか?」

 

「そう。私達、赤鬼プロダクションでもVTuberをやる企画が社内で立ち上がって、第1期生としてしずかちゃんが候補に挙がっているの。」

 

「VTuberってチヨコエルちゃんやケイティちゃんみたいな感じですよね? 私あそこまで話を回せるとは思えないんですが・・・。」

 

「日本最高峰の女優と勝負するのは分が悪いけれども、そうじゃなくて声優事務所が主催するアニメキャラに対して声付けをするような感じで、VTuber活動をしながら声優の宣伝もするようなスタイルね。だから、VTuberに対して誰が声を当てているのか事前に公開されるわ。」

 

「はちじくじさんみたいな感じですか?」

 

「そう、そういう感じね。ただ、うちは声優事務所であくまで声優がメインで、声優の仕事獲得に繋げたいから、はちじくじさんみたいに演者を非公開とするのではなくて、ちゃんと誰が演じているのかを明確にするわ。」

 

「VTuber活動によって、声優の知名度が上がって声優の仕事の後押しをするだろうし、VTuber活動でファンになってくれた人達は、声優としてもファンになってくれるはずよ。 しずかさんは実際に顔出しでリポーターや声優アイドルみたいな形の仕事が多いけれども、アニメに声を宛てる形の本来の声優の仕事をやりたいんでしょ? VTuberの方がそのスタイルに近いし、VTuberで人気が出れば声優としての後押しもされるわ。」

 

「わかりました。 やってみます。」

 

声優を目指して山形から上京して5年。現在の私の仕事は声優のリポーターとかアイドルみたいな顔出しでトークするような仕事が多くて、アニメなどに声当てをする仕事はすごく少なかった。

 

そもそも、声優関係での収入はそんなに多く無くて、メインの収入は居酒屋でのアルバイトであったりもする。そろそろ芽が出なくて夢をあきらめて、別の道を進む事も考えなくてはいけない所だったから、事務所からの提案は渡りに船だった。

 

正直、VTuberには興味があったし、事務所の後押しでVTuberが出来るのであればそれに越した事は無い。マネージャさんが言う通りVTuberで人気が出ればアニメの声優の仕事への道も開けるかもしれない。

 

千世子ちゃんや景ちゃんが火をつけたVTuberという活動は芸能界に驚きを持って迎えられて注目の的だ。本当はアキラ君が最初に始めた活動だけれども、アキラ君はYoutuberとしての活動も多くて、VTuberの名付け親という事もあって、元祖VTuberは千世子ちゃんや景ちゃんという世間の認識だった。

 

その後、ゴーグルからVTuberの技術が公開されて、今年の2月には、はちじくじさんというVTuber事務所から配信専門のVTuberがデビューして、Youtubeやニフニフ動画などを中心に人気が出始めていた。

 

おそらく、千世子ちゃんや景ちゃんと、はちじくじさんの活躍を見て、赤鬼プロダクションでもVTuber活動をやって見る事にしたのだろう。

 

「赤鬼プロダクションの1期生として、4人をデビューさせる予定なの。しずかさんは、その中の一人ね。」

 

「アバターとかは決まっているのですか?」

 

「アバターを描いてもらう絵師さんは、何人か候補があるわ。候補のリストを渡すからしずかさんの方でも選んでもらえる? 自分の半身になる訳だから、本人が気に入らないと活動が長続きしないでしょうからね。」

 

そうして絵師さんのリストをもらったけれども、いまいちこれだ!っていう絵師さんやキャラクターは無かった。全部見終わった後に、山形から一緒に上京してきた友人の顔が浮かんだ。

 

「知り合いの絵師さんとかに、頼むのも出来ますか?」

 

「アマチュアとかの絵師さんじゃ駄目よ? ちゃんと契約関係がしっかりした人なら大丈夫だけど・・・。その人の契約書と見積書、絵柄を見て事務所の方で判断する事になるわね。」

 

「それなら、大丈夫だと思います。ちょっと友人に確認してみます。」

 




連載を再開させていただきたのですが、期末に向けての仕事や家の改装などがあって、小説を書くペースを維持できなさそうなので、申し訳ございませんが、しばらくは不定期での連載とさせていただきます。

よろしくお願いいたします。
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