星アキラは自由に生きたいっ 作:Magical forest
話は、映画の企画時までさかのぼる。この集A社のデスアイランドなんだけど、大人気コミックではあるんだけど、まだ完結していなかった。
そして、犯人も分かっていなかった。 つまり映画化した時点でこの先の展開がわからずに詰まっている感じだった。
正確にはデスアイランド編は終わっているんだけど、次のデスパーク編に持ち越される感じで謎が謎を呼んで終わる感じだった。そしてコミック本編で現時点でもその謎は未だにわかっていない。
コミックのデスアイランド編では
こうすると、この映画は謎がわからないまま、感動の脱出シーンで終わる事となる。
そしてその感動の脱出シーンを先ほどみんなで撮り終えた訳だ。 原作を熟読している参加者達はここで映画が終わる事を全く疑っていない。
おそらく原作を知っていて映画を観に来る観客たちも同じことを思うだろう。
さて、冒頭の話に戻ってこのデスアイランドの企画だけど、これはスターズ主催の映画となるんだけど、実はスターズ側から集A社に映画化を依頼したのではなくて、集A社側から持ち込まれた企画となる。
デスアイランドは集A社の週間少年ジャンピングの人気漫画なんだけど、グロ多数でデスゲームという素材から、今の時代にアニメ化できなかった。子供が学校で真似して殺人未遂でも起こしたら大惨事だからね。 正確には進撃の巨人みたいに深夜放送のアニメでは行けるレベルなんだけど、週間少年ジャンピングの少年向けのアニメとしてゴールデンタイムに放映できる作品でも無いという、非常にメディアミックスが難しい漫画だった。
そんな訳で集A社としては、アニメ化できないけど、この作品を映画化する事でメディアミックスする事にしたんだけど、通常のアニメ映画はオリジナルでも無い限り、アニメ枠 + 映画という組み合わせなのに対して、いきなりアニメ映画は集客数が予測できなくてアニメ制作会社が難色を示した。週間少年ジャンピングの映画版のアニメというのは非常に高いクオリティーが要求されるから、必要な製作費に対して賭けの要素が強すぎてアニメ映画の企画は見事に流れた。
そうすると、実写という事になる。 漫画の実写化・・・。 デビルマン・・・。 うっ頭が・・・・。
とは言っても、漫画の実写化が地雷になるのは現実離れしたビジュアルの場合で、JIN-仁-であったり、るろうに剣心であったり、登場人物が現実ベースの話であれば全然問題ない。 青年漫画もよく実写ドラマ化して人気だしね。 僕の大好きな孤独のグルメなんかも広義で言えば漫画の実写化だよね。
こうして、デスアイランドの企画がスターズに持ち込まれた訳なんだけど、殺し合いして脱出して、謎を残してチャンチャン終了というのは、映画制作側として相当リスキーな構成だった。
そもそも、この映画が当たって2作目が作られるかもわからないし、映画が良くても原作の進捗によっては2作目以前に原作人気が落ちて2作目を望まれない可能性があった。
こう言った不確定要素があってもなお、アリサママはスターズ主催でこの映画を作る事にした。製作費は6億円で費用はスターズが全額持ち出し。 ただし、ロイヤリティ以外の興行収入は全てスターズが回収するという条件で。さらに映画のシナリオについてもスターズ側である程度の改変を認めさせた。これは景ちゃんがオリジナルキャラクターとして出演している事でも伺えるね。
集A社と原作者側も、脚本を事前に確認させてもらう事を条件に契約が成立して、手塚監督をメインに制作スタート。
スターズ側は、謎を残してチャンチャンの部分を、原作を邪魔しない形のオリジナルキャラクターを黒幕の一人として入れて、そのキャラクターを討伐する事で、2作目が出来てもいいし、1作目だけでもある程度スッキリと終わってもいい脚本として仕上げた。
もうお分かりだろう。その黒幕のオリジナルキャラクターこそ、僕が演ずる一条アキラだ。
一条アキラは、
そして、みんなが脱出する前に
ちなみに、一条アキラは根暗でまじめな性格で、
この話をしたら原作者さんから、好きにしてもらって良いから、是非ぶっ壊れた悪役の演技をお願いしますってリクエストされてしまった。
そんな訳で、原作者さんからもOKが出たし、アドリブ満載で見事な悪役を楽しんで演じていきましょう!!
僕達のシーンは、みんなを監視してデスアイランドのアプリから指令を出していた洞窟に
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「ここは・・・。 こんな所に監視設備が。 ここからみんなを監視してデスアイランドのアプリでスマフォに指令を出していたの!?」
「そうだね。僕に屈辱を与えた君をここにおびき寄せるための施設さ!」
「アキラ君!? 飛行機の脱出時に死んだはずじゃなかったの!?」
「残念だったな、トリックだよ。」
僕は、
「・・・
「
「君のアホ面には、心底うんざりさせられる。僕はこんな女に振られて屈辱を味わったのか。」
「アキラ君! アキラ君がみんなを誘導して殺し合いをさせたの!?」
「そうだ! みんなが殺されたシーンをその目に焼き付けろ!!」
僕は、クラスメイト達が殺されていく様子を映したビデオを連続して再生する。
「見ろ! 人がゴミのようだ!!」 僕は渾身のキチ顔を披露する。
千世子ちゃんはビデオにショックを受けながらも、気丈に僕を睨んで来る。
「なんのために、こんな事をするのよ!!」
「もちろん、僕に屈辱を与えた君を絶望させて殺すためさ。」
「そんな事のためにみんなを巻き込んだって言うのっ!!」
「そうだよ。君は今まで食ったパンの枚数を覚えているのか? クラスメイトなんて朝食べたパンと同じで死んじまったらどうでも良くなるもんだよ。」
「なんて酷い事を言うの! そんな事のために沢山の友達を! 許せない!!」
「これこそ、僕の天才的な頭脳が生み出した最高の復讐劇だよ。 まさに『計画通り!』」
「このデスアイランドのアプリや設備もみんなあなたが用意したの!?」
「殺し合いをさせたい犯罪組織がポンッとくれたぜ!」
「そんなの犯罪組織にあなたが利用されているだけじゃないの!!」
「君のような勘のいいガキは嫌いだよ。」
「
「言葉を慎みたまえ。君は世紀の天才王の前にいるのだ。」
「正気じゃないわ!!」
「僕の頭脳があれば、全世界は僕の元にひれ伏す事になるのだ! そんな僕を振った
「アキラ君、その子は関係ないわ。離してあげなさい。目的は私でしょう!」
「貴方は、か弱い女の子を殺すのに銃なんて頼るの? こんなに用意して、貴方の天才的な頭脳を継ぎこんだ壮大な復讐劇がこんなに一瞬で終わっていいの?」
「私は見ての通り丸腰よ。 私を楽に殺したらつまらないでしょう? ナイフを突き立てて、私が苦しみもがいて死んで行く様が見たいんでしょう? そうじゃないのアキラ君? 来なさいアキラ君、銃なんて捨ててかかって来なさい!!!」
「てめえを殺してやる!」
「さあ、
「ぶっ殺してやる。こんな女なんて必要ねぇ! 拳銃も必要ねぇや。 誰がお前なんか! お前なんか怖かねぇ! 慢心せずして何が王か!!!」
「
この瞬間、僕は最高の顔芸を見せて
そして繰り広げられるクライマックスのアクションシーン。
そして、最後、砂をかけられて目つぶしを受けた僕はボイラーに突き飛ばされて、折れたボイラーのパイプが刺さって、中から水蒸気が噴き出して僕は終わった。
「あぁぁ、目がぁ、目がぁ〜〜〜あああああああ〜〜〜〜、ウボァーーーー!!!」
「地獄に墜ちなさい、アキラ君!!」
ちなみに、最後のボイラーのパイプのシーンは僕達のほとんどアドリブの演技を見ていた現地スタッフさん達が悪ノリして、急遽パイプとドライアイスで死亡シーンを作ってくれた。
本当は崖から突き落とされて死ぬはずだったんだけどね。
そして景ちゃんのセリフで見事に終わった。
「
そんなシーンを見ていた手塚監督は完全に泡を吹いてピクピクしていた。これは映画を編集するときに地獄が待っていますわ(笑)