星アキラは自由に生きたいっ 作:Magical forest
(ナレーター声)
「世界有数の大都市である東京。 この地にある阿佐ヶ谷芸術大学の映像研究科に一人の少女が通っています。」
(大学に通う柊雪の風景)
「彼女の名前はYuki Hiragi. Yukiとは日本語でSnowを意味しています。」
(柊雪の大学での授業風景。 授業を受けながらノートを取る柊雪。)
「そんな彼女には大学で勉強をする傍らで、自分の映画を撮るという夢がありました。 そんな彼女の夢を叶えるべく沢山の俳優や仲間達が立ち上がります。」
(ノートに書きこむ、柊雪の顔のアップ)
(場面転換。 スタジオで雑誌用の写真撮影を行う百城千世子。)
「いいね。 もうっちょっと顔を上げて。 そうそう。 パシャ。 それじゃ、そこから後ろに手を組んで。 」
(ポーズを付けて連続して写真撮影を行う千世子)
「今回の映画の主演であるChiyoko Momoshiro. 彼女はハリウッド映画にも出演した事もある日本のスターです。」
(千世子が表紙になった沢山の雑誌や、メディア媒体、映画などが画面に一覧として大量に流れる。)
「彼女は今回の映画において、主役の他に演出も務めます。」
(千世子のインタビューシーンに切り替わる。千世子がカメラマンに向かって質問)
「そのカメラは、キュノンのデジタルシネマカメラで、画角は50mmね。」
「そうです。」
「それなら、光の入りから、あなたはここに立って撮影して、逆光になるようにあの窓を入れて、私を三分割法で右下に収まる構図で撮影して。」
(指示された通りにカメラマンが動くと、猛烈に美しく映る百城千世子。)
「ワーオ、ファンタスティック。」
「俳優の視点から、カメラの映像を的確に見ることが出来る彼女、恐るべき才能です」
(カメラの後ろにいるディレクターがインタビューを開始。)
「それでは、インタビューを始めましょうか。」
「この話を最初に聞いた時は、どう思いましたか?」
「もちろんびっくりしたわよ。 でも幼い頃から彼女を知っている訳だし、彼女が映画を撮りたいという夢を全力で応援する事にしたの。」
「初めて撮るにしては規模の大きな映画になりますが、Yukiは無事に完成させることができると思いますか?」
「もちろんよ。雪ちゃんは映画を撮るために子供の頃から努力をしてきたの。 彼女の能力があればこの映画は間違いなく成功すると思うわ。」
(場面転換。 星アキラのYoutube放送を手伝い始めた頃やそこから成長して行って、プロの撮影現場に入って撮影を手伝う柊雪の写真などが連続して映し出される。)
「Yuki Hiragiは映画を作るのを目標に人生を歩んできました。 そして、中学の時からAkira Hoshiの映像アシスタントとしてキャリアを作り、高校生の時には、すでに現場に入って映画撮影を学んできました。 そして今回、彼女が映画を作る事になった仕掛け人は、誰もが知る天才俳優、Akira Hoshiです。 そして今回の映画ではもう一人の主役を務めます。」
(ヴァイオリンの練習をする星アキラの映像。)
(星アキラインタビューの場面へ)
「彼女と初めて会ったのは、僕がYoutubeの放送を始めてからだね。 カメラアシスタントとディレクターとして、ずっと僕のYoutube放送を裏方で支えてくれながら映像の勉強を続けて、黒山監督の下に弟子入りして学んで来たんだよね。 彼女の映画に取り組む姿勢は素晴らしいと思うよ。 僕達は心の底から彼女が撮る映画に出演したいんだ。 だから彼女が映画を撮ると決めた時に、僕達は彼女の元に集ったのさ。」
(監督をする黒山墨字のシーン、彼が撮影した、生々しくて美しくて残酷な戦場の映像や、彼の映画の代表的なシーンがスナップショットとして表示される。)
「Yuki Hiragiには映画の師匠が居ます。 彼の名はSumiji Kuroyama. カンヌ・ベルリン・ヴェネツィアという三大国際映画祭で全て賞を受賞するという快挙を成し遂げた鬼才です。」
(黒山墨字のインタビューシーンへ)
「今回の映画は俺から言う事は何もない。 柊が探し出し、柊が感じるままに自分を映画に曝け出せばいい。」
(阿良也の舞台映像へ。 彼が主演する舞台で熊と対峙したマタギの息遣いや死闘の緊迫感がわかるようなシーンが映し出される。)
「Yukiの元に集った俳優は、AkiraとChiyokoだけではありません。 Araya MyojinとKei Yonagiも彼女の魅力に魅かれて出演を決めた役者達となります。」
(高校に通う夜凪景のシーンと、ドラマでまるで別人のように迫真の演技をする夜凪景のシーン、声優として走れケイティの吹込みをする夜凪景。)
「雪さんの映画? それはもちろん、絶対に出たいですっ! 真っ白な彼女が撮る映画が私にどんな役を演じさせてくれるのか、すごく楽しみですっ!」
「雪? なにか思い立ってちょっと絵でも描いてみようと、文房具屋に行った時に店内には自分が想像していた以上に画材があって、沢山の画材を手に取って見た後に、結局どの画材で絵を描くのかがきめられなくて、それでもせっかく絵を描くために文房具屋に行った訳だから、何かを買わなくちゃと思ってすごく迷った挙句に、書きたい絵を頭の中に思い浮かべるけれども、表現する画材がやっぱり決めきれなくて、ずっと迷って、最後にとりあえず手に取って買ってみた真っ白なスケッチブックだね。」
(場面転換。 東京の街並み。 下町の色を残す歴史を感じさせる路地と軒先の猫の様子~スタジオ大黒天の建物の映像、そしてスタジオ大黒天で机に向かってシナリオを書く柊雪。)
(真剣にシナリオを書く柊雪の横顔。 しばらく文字を書くと突然えんぴつを落としてがっくりと頭を抱える。)
「・・・・・。 基本的なあらすじは出来たけど、それぞれのシーンやエピソードを深く落とし込めない。 こんなんじゃアキラ君や観客に伝わらない。 どうするのよこれ!!」
(考えが煮詰まって、追い詰められていき、突然立ち上がって頭を掻きむしりながら天井に向かって叫ぶ柊雪。)
(立ち上がった勢いそのままに、突然窓を開けて身を乗り出す。)
「太陽のバカヤロ----!!!」
(窓の外の太陽に向かって叫ぶと言う謎の奇行に走る柊雪。)
「・・・・・・果たして彼女の映画は無事に完成するのでしょうか?」
To be continued...