星アキラは自由に生きたいっ 作:Magical forest
------------- 柊雪視点 -------------
私は、やたらお洒落なリムジンでアメリカ上院議員の邸宅に向かっていた。
「ベイダー様、邸宅に着きましたよ。」
「(ニAニ) コーホー ここが銀河元老院議員の邸宅か。やれやれ、わしがこんな茶番(パーティー)に顔を出さなければいけないとは。」
「銀河元老院をシスの勢力下に置くために必要なパーティーです。 おおおっ。 噴水が綺麗にライトアップされていますよ。 噴水の色にベーダー様が映えますな。」
「ピコピコピコ。」
ドアが開くと、リムジンからダース・ベイダーのテーマ(帝国のマーチ)が大爆音でなり始める。
邸宅の中から、なんだ、なんだと見に来る人達。 近所の人もほぼ全員が家から顔を出していた。
そんな中をゆっくりと、ダースベイダーが車を降りて堂々と邸宅に行進する。 実に堂々とした佇まいだ。 私も自然と敬礼したくなるような強い圧力を感じる。 というか、敬礼して敬意を見せないと殺される恐怖か・・・。
「ベイダー様、邸宅の住人もベイダー様の威光の前に恐れ慄いておりますぞ。 これはパルパティーン議長の思惑通りに銀河元老院をシスの手中に収めるのは時間の問題ですね。」
「コーホー。」
「ピコピコ。」
そんなベイダーの後ろをギラギラと金色に光りながらコミカルに動いて、ダース・ベイダーのご機嫌取りをしながら、緊張感の無い会話をするC-3POとR2-D2。銀河共和国における最大の陰謀がダダ洩れである。
「それでは、レイア姫行きましょう。」
「ウンモン、ウ~。」
ハン・ソロとチューバッカが私をエスコートしてくれる。 ハン・ソロはアキラ君で、レイア姫というのはもちろん私だ。 レイア姫は千世子ちゃんにやってほしかったのだけど、千世子ちゃんはルーク・スカイウォーカーになっていて、これがまたカッコイイ、半端ない美男子だ。
・・・そしてチューバッカはパルファンちゃんである。 チューバッカの着ぐるみをする前は、伝説的なモフモフ着ぐるみを着れる事で、彼女は超ハイテンションで上機嫌だった。 もう彼女は完全に手遅れだ。 彼女を救える機会は一杯あっただろうに、私達はどこで道を間違えてしまったのか・・・。
私は中の人も、外の人も両方豪華な二人にエスコートされて、邸宅に入って行く。
ちなみに、ダース・ベイダーは、もちろん景ちゃんで、後ろでダース・ベイダーのご機嫌を取りながら、シスの暗躍を壮絶にネタバレしまくっているC-3POは阿良也君、R2-D2はアキラ君が出資しているベンチャー企業がノリで作った声で動くAIロボットをベースに、アキラ君がハリウッドの撮影技術でR2-D2に仕立てたやつだ。
このR2-D2は非常に出来がよく、他のテック系企業の公演に、アキラ君や実際に映画に出演した俳優達と共に出演している。 作ったベンチャー企業は、収入と広告にもなってウハウハらしく、アキラ君を神と拝んでいるようだ。また、ハリウッドの方は、テック系企業のスポンサーや技術協力が出来てウハウハのようだ。 結局、権利関係者と仲が良くて、テック系企業と繋がりが深いアキラ君ならではのAIロボットである。
・・・珍獣神の信者が増えている気がする。ちなみに、動きは本物みたいで地味に凄い。いや、本当に凄い。アストロメク・ドロイドが現世に降臨しているのは、みんな感動するよね。
しかしそれ以上に、ただの仮装だって分かっているにもかかわらず、ダースベーダーの佇まいだけで、恐怖と緊張から心臓がぎゅっと締め付けられるような圧力を感じる。 明らかに景ちゃんの演技力がこれまで以上にパワーアップしている。
・・・そのうち演技だけで人を殺せるとか、演技で空を飛べるとか、変な方向にパワーアップして行かないわよね? 『焼きたて!!ジャぱん』みたいにパンで人が死ぬとか、パンが爆発するとか、パンが津波を起こして超能力で陸地を浮かして世界を救うとか、そんな変な方向に行かないといいんだけど・・・。 流石にそれは無いよね?
ホームパーティーの参加者が全員出て来て、私達はすごい注目を浴びている。
そして、全員がハリウッドの本家スタッフによる、お手製のスーツであり、完成度が半端ではない。
正直、私はここまで注目を浴びたく無いのだけど・・・。 いくら上流階級とは言っても、建前上はホームパーティーなんだから、ちょっとしたお洒落ぐらいで、もっとカジュアルで良いと思うのよ。
しかも、一応呼ばれたのは私なのにも関わらず、最大の注目はやはりベイダー卿だ。 C-3POとR2-D2を引き連れたダース・ベイダーが堂々と行進していれば、そのインパクトはとんでもない。 他のキャラのコスプレ?をしている私達なんて、ダース・ベイダーに引っ付いている金魚のフンにすぎない存在だ。
私はこんな所で、脇役に出番を奪われた主役の哀愁を感じるとは思わなかった。主人公は万人受けして、それなりの論理感がある人物が多いが、そんな普通の人間に近い感覚を持つ持つ人物では、映画史上最高の悪役の前には全くの無力である。 今なら私もメソッド演技で影の薄い主人公を演じられそうだ。
こうして私達は主催者や参加者達の度肝を抜きつつ、ホームパーティーに出席するのであった。
ちなみに、なんで景ちゃんがベイダー卿のコスプレをしているかと言うと、アカデミー賞のアフターパーティーで話し込んだのが元で、表現を鍛えるのに、マスクと大きな衣装で視聴者に機微が伝わらない、ベイダー卿こそが最適とのアドバイスを真に受けて、趣味で演じる事にしました。
(この時点で、コスプレと言って良いのかは不明・・・でも趣味だし・・・。)
それで、相談を受けたアキラ君が調子に乗って、ハリウッドの本家制作会社に、ガチものの、ダース・ベイダーの衣装を発注。 ついでにスターウォーズメンバーのセットも一緒に発注。 ダース・ベイダーはイベント等がいろいろあるため、あらかじめ予備があったので、近所のホテルに即日配達された結果、前回の話に繋がりますw
そんでもって、各自のスーツが揃って、上院議員のホームパーティーに殴り込みという一連の流れです。
ちなみに、アキラ君達は全員でこの格好で絵麻ママのコミケ売り場に行って、絵麻ママの新刊をGETする計画を立てています。