星アキラは自由に生きたいっ 作:Magical forest
俺は星アリサから渡された演劇の企画書を見て悩んでいた。
演劇企画
演目:若草物語
出演者(決定済み)
星キアラ
百城千世子
夜凪景
星アリサ
・・・なんだ?この地獄のようなメンバーは? なぜこのメンバーで若草物語をやろうと思ったんだ?
若草物語
19世紀のアメリカ、南北戦争中のアメリカで暮らす、マーチ家の物語。
マーチ家では父が戦地へおもむき不在のなか、優しい母と四人姉妹(メグ、ジョー、ベス、エイミー)は手を取り合ってつつましく暮らし、立派な「小婦人(リトル・ウィメン)」になるべく、姉妹は様々な経験を通して、失敗しながらも奮闘し、成長していく家族の物語。
主な登場人物は以下だ
メグ: 四姉妹の長女。非常に女らしくて美しく、家庭的で金持ちの家庭教師としてマーチ家の家計を助けている (キャスト未定)
ジョー: 四姉妹の次女。 作者自身がモデルで、男勝りで直情型の性格。男の子のように生きることを望む (星キアラ?)
ベス: 四姉妹の三女。 非常に内気な性格で病弱なため、学校には通わずに自宅で勉強している (百城千世子?)
エイミー: 四姉妹の四女。 金髪の巻き毛が自慢のおしゃまな女の子。 ベスと仲が良いが、ジョーと張り合っている(夜凪景?)
マーチ夫人: 四姉妹の母親。 良妻賢母で娘たちを適切に導く存在 (星アリサ)←良妻賢母とか笑えるw
俺は、このメンバーで若草物語をやろうとしている事に頭痛を覚えた。
また、メンバーに入っている、夜凪景の実力もわからなかったので、スターズの事務所に行って確かめながら、星アリサを問い詰めることにした。
「若草物語にした理由? そんなの決まっているじゃない。私はガラスの仮面が好きだから、劇団を作るなら最初の演目は若草物語って決めていたのよ。」
「長い女優生活でも若草物語は演じた事が無くて、今回は楽しみにしているわ。」
「そんな理由かよっ。」 俺は頭痛を覚えた。 頭痛の元凶である星アリサによく効く頭痛薬を聞こうかと思った。
その後、夜凪景のレッスンを見せてもらった。この年でメソッド演技を行う夜凪景に俺は衝撃を受けた。
星アリサが彼女に入れ込むのもわかる気がする。彼女は、百年に一人の天才だ。 間違いなく星アリサを超える。 星アリサもそれをわかっているんだろう。
俺の映画に彼女を出演させたい。俺は衝動が体を駆け巡った。
とはいえ、まだ小学4年生という年であり、演技も粗削りで安定性も乏しい。
安定した役を任せるのはまだ難しそうだ。
彼女が俺の映画に出演してもらうのも、もっと先の話になるだろう。
俺は星アリサに聞いた。
「俺にこの出演者たちをどうして欲しいんだ?」
「別に興行的に成功する必要は無いわ。ただ出演者の成長をサポートさせたいの。ガラスの仮面の劇団つきかげのようにね。」
俺はスターズの事務所から自分の事務所に戻ってきた。そこでまたメンバーを考えてみた。
星キアラ : 自由人。おそらく型にはまったつまらない芝居も出来る。でも観客は型にはまらない彼女を見たい。しかしどう動くか全く予測が付かない(危険人物)
百城千世子: 通称天使。絶対的なカメラ映りと100%の演技をする天才。しかし120%の演技はできない。意図した通りに動くだろうが、それで見せ場は作れない(危険人物)
夜凪景 : 突如現れた天才子役。圧倒的なメソッド演技でどの役もこなしそう。でもまだ若く、役に入り込みすぎる。(危険人物)
星アリサ : 言わずと知れた大女優。 彼女が舞台に戻ってくるとか大ニュースすぎて社会的混乱が起こるだろう。そしてあの性格で良妻賢母な母親役とか片腹痛い(危険人物)
・・・・常識的な役者が誰も居なくて、危険人物しか居ないじゃねぇかこの演劇! そしてこのメンバーが一堂に会して舞台をするなんて、社会的な注目度が高すぎる。
なのに演目は若草物語。このメンバーでほのぼの日常系? このメンバーが家族? やばいだろ。 これは若草物語じゃなくて、毒草物語の間違いじゃないのか?
いっその事、父親を殺しちまって、この家族内で血で血を洗う遺産バトルでもさせるか。 演目は若草物語じゃなくて、犬神家の一族になっちまうが。
俺はどんどん行き詰まって行った。