星アキラは自由に生きたいっ   作:Magical forest

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星アキラはハリウッド俳優を観光案内する2

 

「アキラも女装が得意だろ?俺もアキラの女装を見てみたい。」

 

「げっ、キヌスの兄貴も僕が女装するのを知っているんだ。」

 

「もちろんだよ。僕も若草物語を見たし、この前、メリー・ライエンが来日した時に女装したアキラに日本を案内してくれて、姉妹みたいに楽しんだって言って、すごくうらやましかったんだ。ハリウッドスターが女の子と街を堂々と歩ける機会なんてほとんど無いからね。」

 

「そりゃそうだろうね。うーん。ここは秋葉原だし行けるかな?」

 

僕は秋葉原にあるコスプレショップにキヌスの兄貴を案内した。

秋葉原でコスプレをレンタルする所もあるらしいけれども、レンタルの場合には返しに来なければいけなくて、汚したりしたら大変だし、変な噂が立つのも嫌なので、素直に全部買うことにした。

 

平日のお昼ということもあり、秋葉原のコスプレショップも閑散としていた。

僕は美人のお姉さんに、僕に似合うメイド衣装とウィッグをお願いした。

あと、コスプレ用の化粧品。

 

「僕、コスプレ初めて? やっぱりキアラちゃんに憧れちゃったの? キアラちゃんすごくいいよね。私も大ファンなんだ。 最近はキアラちゃんに憧れて、女の子のコスプレに興味がある男の子が増えてすごく嬉しいんだ。 私もキアラちゃんとラーヤちゃんの絡みでご飯何杯もいけるのよ。」

 

このコスプレ店員のお姉さん、本人を目の前になんて事を言うんだ!

今の僕は髪型を変えて、演技で性格と気配も変えて、内気で大人しそうな男の子を演じているので、お姉さんは僕が星アキラだって気が付かないようだ。

年齢的に意味が分からないと踏んでいるんだろう。ちょっとヤバい匂いがする。

いや、秋葉原に勤めていてヤバくない人なんて居ないか。(偏見)

 

キヌスの兄貴と一緒に衣装を選んでいると、別のお客さんが入ってきた。

 

「琥珀姉さん、咲夜のコスプレ出来上がりました?」

 

「七生さん、いらっしゃい。昨日衣装作家さんから上がってきましたよ。」

 

僕は七生姉さんと目があった。

 

「げっ、何であんたがこんな所にいるのよ?」

 

「七生姉さんこそ、どうしてここに?」

 

「私は注文していたコスプレの衣装を取りに来たに決まっているじゃない。衣装作家さんに直接オーダーメイドで注文しているんだから。」

 

「七生さんのお知り合いなの?」

 

「知り合いも何も、あなたの憧れの姫君よ、こいつ。」

 

「えっ。まさか星キアラ!? 何でうちの店に!?」

 

「いや、キヌスの兄貴を観光に連れまわしているんだけど、キヌスの兄貴のリクエストでキアラと観光したいっていうので、この店で衣類とメイクをそろえようかと・・・。」

 

「キヌスの兄貴、こちらは三坂七生姉さん。知り合いの劇団員で友達なんだ。」

 

「キヌス・リーガスです。よろしく!」

 

「うわっ、ハリウッドの大スターがこんな所に!! 気配を変えていたから全然わからなかったわ。 ハリウッドスターをこんなコスプレショップに連れてくるとか、相変わらずあんたって、とんでもない事しているのね。」

 

「そんなわけで、キアラの衣類とメイクセットが欲しいんだ。」

 

「メイクセットは私も持っているから、貸してあげるわ。琥珀姉さん、こいつお金は沢山あるから、表に出ているような安い生地のやつじゃなくて、作家さんが作ったようないい生地の衣装が余っていないの?」

 

「ちょうどキャンセルになった、水銀燈の衣装があるわ。裏からとってくるからちょっと待っていて。」

 

「これね。ちょうどフィットして良い感じね。」

 

「ゴスロリとか狙いすぎていて恥ずかしいんだけど。」

 

「今更何を言っているの? ちゃんと観光をしているなら、キヌス様にサービスしないと。」

 

「ウィッグはこれがいいわね。普段は黒髪ドリルのお嬢様だけど、ブラウンのストレートも似合っているじゃない。星アリサも外国人の血が混じっているんだっけ?」

 

「アリサママはクォーターだね。もっとも外国の親戚には会ったことはないけど、アリサママの美貌はそんなところからも来ているみたいだね。」

 

「それじゃ、メイクをしてあげるわ。普段はナチュラルメイクだけど、今回はコスプレ用の流行に沿ったマットなメイクにしてあげる。」

 

「七生姉さん、化粧を手伝ってくれるのは助かるよ。」

 

「私も手伝うわ。キアラちゃんの化粧ができるなんて夢みたい!!」

 

「なんかこのコスプレショップのお姉さん、ちょっと危ない感じがするんだよね。BL?」

 

「BLと可愛い女の子は不変の真理よ!!」

 

「だめだこりゃ。」

 

「アキラ、男のくせになんてキメの細かい綺麗な肌しているのよ! そこらへんの女の子よりもトゥルントゥルンじゃない!」

 

「さすがキアラちゃん、存在自体がファンタジーだわ!」

 

二人の手であっという間に僕の化粧が完了する。

最後にウィッグをセットして星キアラ爆誕!

 

「お二人ともありがとうございますわ!お陰で滞りなく変身できましたわ。」

 

普段のナチュラルメイクとは違った、コスプレ用の2.5次元メイクを施して、ゴスロリ服でコスプレした星キアラが誕生した。

コスプレメイクすげぇ。自分で見てもファンタジーな女の子だわ。

 

「なんていうか、2.5次元を離れて本当に、北欧の妖精みたいになっちゃったわね。もはや綺麗すぎて現実感が無いわ。」

 

「きゃぁぁぁ。キアラちゃん素敵! 素敵すぎるわ! 写真撮らせて! 店内に飾らせて!!」

 

「別にいいですけど、店内に写真を飾ったり、トイッターに上げるのは明日以降にしてくださいね。今日はキヌスお兄様とデートなので騒ぎになって欲しくないのです。」

 

「もちろんよ!」

 

「Kiara looks absolutely fantastic. I like your style!」

 

キヌスお兄様も大満足の出来でしたわ。

 

「それじゃ、みんなそろって、はいチーズ!! パシャ☆」

 

「もうちょっと綺麗に撮らせて!!!」

 

中から一眼レフカメラが出てきて、軽い撮影会が開催されましたわ。

キヌスお兄様とのサービスツーショットももちろん撮りましたわ。後で写真を送ってもらいます。

 

「それではキヌスお兄様、デートに行きましょうか。」

 

ちなみに、衣装代やその他諸々の代金はキヌスお兄様が全額ポンッと出してくれましたわ。 アメリカンエキスプレスのブラックカードぇ。コスプレショップのお姉さんも手が震えていましたわ。

 

こうしてわたくしは、キヌスお兄様とデートをすることになりましたのよ。

 

 

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