覚えている人のが少ないかもですね!
やっと受験関係の事などが終わり、自分の身の回りの事が一段落ついたので更新を再開します
今回も駄文ですが読んで下さるとうれしいです!
~ライトside~
「こいつの鎌は絶対に当たっちゃ駄目だ!直撃したら一撃で死にかねない!」
俺はこのボスと一日中戦って得た情報を出来る限り伝えていく
「鎌の片方は…団長頼みます。もう一個はキリトと姉さんに二人で頼む」
「了解。ライト!お前は後ろで少し休憩してろ」
「キリト君の言う通りよ。コトナちゃんはライトの傍に居てあげて」
二人に休んでろと言われたがそうも言ってられないと動こうとする…しかし
「ライト君…無茶しちゃ駄目だよ」
「…わかったよ。後ろでおとなしくしてますよ」
んじゃ後ろでキリト達の活躍でも見てるとするか
キリトと姉さんの動きを見ているのだが…
「なんであの二人はあんなにコンビネーションが良いんだか…」
「そうだねー。声かけずにあそこまで動きが一緒だなんてね…」
「大鎌は俺たちが食い止める!!みんなは側面から攻撃してくれ!」
キリトが姉さんと鎌を防ぎながら叫ぶ
「尾の先に槍状の骨があるから皆気を付けてくれ!」
俺がまだ伝えてなかった情報を思い出し皆に伝える
キリトと姉さんは完璧に同期した動きで鎌を防ぎ
ヒースクリフは自慢の防御力で鎌を防ぎ
エギルやクライン達などは槍状の尾に攻撃されないようにしつつもちゃんと攻撃を当てて行く
そんな皆の戦いを見て俺が参加すれば原作では十四人も死んでしまったこの戦いの被害を少しでも減らせるんじゃないかと思い立ち上がる
「ライト君?まだ無茶しちゃ駄目だよ?」
「まずボス部屋に居てゆっくりしてられるかよ。それに少しでも被害を減らさないと…」
「そうだね…でも無茶して死んじゃったらダメだよ?」
「んじゃ姉さんとキリトが死なないようにしますかね」
「複製…展開」
俺は今までで一番の量の剣をボス部屋の天井に展開する
それに一番最初に気付いたキリトが皆に指示を飛ばす
「皆!今すぐにボスの周りから離れろ!」
キリトの指示に従い全員がボスから離れる
ボスが離れて行ったプレイヤーを追い攻撃しようとした瞬間に大量の剣がボス目掛けて降っていく
複製スキルの最上位剣技《スター・レイン》ボスのような大型のモンスターなどには的がでかく当てやすいスキルだ
《The Skullreaper》は体全体が骨であるため、所々で関節に剣が突き刺さり一時的にスタン状態になっている
「今だ!今のうちに出来るだけHPを削っておけ!恐らくスタンは10秒程度しかもたない!」
俺は皆に聞こえるように声をかける
俺の言葉を聞き「よっしゃぁ!」「いくぞーー!」などと気合いを入れてソードスキルを当てていく
「そろそろスタンが切れる!攻撃に備えろ!」
俺が指示を飛ばすと皆が攻撃に備える
「ライト君!残りのHPはもう少ないし下がってて!」
コトナが俺を下がらせる
「わりぃ…一応後ろから援護はする」
「それだけでも十分だよ。じゃあ私は戻るね」
コトナがそう言い前線に戻って行く
「…んじゃ俺はボス戦の後のイベントに備えて休んどきますかね」
やっとボスのHPバーが0になり、ボスモンスターの巨体が四散しても、誰一人として歓声を上げる余裕のある者はいなかった。皆が倒れるように黒曜石の床に座り込み、あるいは仰向けに転がって荒い息を
繰り返している。
「何人――――やられた……?」
がっくりとしゃがみこんでいたクラインが、顔を上げてかすれた声で聞いてきた。
その隣で手足を投げ出して仰臥したエギルと隅で二人並んで座っていた俺とコトナもキリトの方に顔を向ける。
キリトは右手を振ってマップを呼び出して出発時の人数と比べる
「――――九人、死んだ」
「……うそだろ……」
この会話の途中でキリトが部屋の奥に視線を向ける。
そこには、背筋を伸ばして毅然と立つ紅衣の姿があった。団長ことヒースクリフだ。
さすがの団長も無傷ではなくカーソルを合わせるとかなり減少している。
キリトと姉さんが二人がかりでどうにか防ぎきったあの骨鎌を、一人で捌ききったのはもうさすがとしか言いようがない。
キリトが団長をじっと見た後に右手の剣を握り直す。
徐々に右足を引いていき、腰をわずかに下げて低空ダッシュの準備姿勢を取る。
恐らく片手剣の基本突進技《レイジスパイク》だ。
キリトは傍らに腰を落としている姉さんをちらりと見やる。
同時に姉さんも顔をあげ、二人の視線が交錯した。
「キリト君……?」
姉さんがハッとした表情で、声に出さず口だけを動かした。だがその時には既にキリトの右足は地面を蹴っていた。
団長の盾の縁を掠めて団長の胸に剣が突き立つ。
その寸前で紫色のシステムメッセージが表示された
【Immortal Object】不死存在。
「キリト君、何を――――」
姉さんがキリトの突然の攻撃に、驚きの声を上げて駆け寄ろうとしたがメッセージを見て動きを止めた。
「システム的不死…? …って…どういうことですか…団長…?」
戸惑ったような姉さんの声に、団長は答えず厳しい表情でじっとキリトを見据えている。キリトが両手に剣を下げたまま、口を開いた。
「これが伝説の正体だ。この男のHPはどうあろうと注意域にまで落ちないようシステムに保護されているのさ。……不死属性を持つ可能性があるのは……NPCでなけりゃシステム管理者以外有り得ない。だがこのゲームに管理者はいないはずだ。唯一人を除いて」
キリトが言葉を切り、上空をちらりと見やる。
「……この世界に来てからずっと疑問に思っていたことがあった……。あいつは今、どこから俺たちを観察し、世界を調整してるんだろう、ってな。でも俺は単純な真理を忘れていたよ。どんな子供でも知ってることさ」
キリトが団長にまっすぐ視線を据え、言った。
「《他人のやってるRPGを傍から眺めるほど詰まらないことはない》。……そうだろう、茅場晶彦」
全てが凍りついたような静寂が周囲に満ちた。
「団長……本当……なんですか……?」
ヒースクリフはそれには答えず、小さく首をかしげるとキリトに向かって言葉を発した。
「……なぜ気付いたのか参考までに教えてもらえるかな……?」
「……最初におかしいと思ったのは例のデュエルの時だ。最後の一瞬だけ、あんた余りにも速過ぎたよ」
「やはりそうか。あれは私にとっても痛恨事だった。君の動きに圧倒されてついシステムのオーバーアシストを使ってしまった」
「予定では攻略が九十五層に達するまでは明かさないつもりだったのだがな」
ゆっくりとプレイヤーを見回し、笑みの色合いを超然としたものに変え、紅衣の聖騎士は堂々と宣言した。
「―――確かに私は茅場晶彦だ。付け加えれば、最上層で君たちを待つはずだったこのゲームの最終ボスでもある」
「……趣味がいいとは言えないぜ。最強のプレイヤーが一転最悪のラスボスか」
「なかなかいいシナリオだろう?盛り上がったと思うが、まさかたかが四分の三地点で看破されてしまうとはな。……君はこの世界で最大の不確定因子だと思ってはいたが、ここまでとは」
「……最終的に私の前に立つのは君だと予想していた。全十種存在するユニークスキルのうち、《二刀流》スキルは全てのプレイヤーの中で最大の反応速度を持つ者に与えられ、その者が魔王に対する勇者の役割を担うはずだった。勝つにせよ負けるにせよ。だが君は私の予想を超える力を見せた。攻撃速度といい、その洞察力といい、な。まぁ……この想定外の展開もネットワークRPGの醍醐味と言うべきかな……」
その時、凍りついたように動きを止めていたプレイヤーの一人がゆっくりと立ち上がった。血盟騎士団の幹部プレイヤーだ。
「貴様……貴様が……。俺たちの忠誠を……よくも……よくも……」
巨大な斧槍を握りしめ、
「よくも―――――――ッ!!」
絶叫しながら地を蹴り出す。止める間もなく大きく振りかぶった重武器を茅場へと――――。
しかし、茅場の動きの方が一瞬速かった。左手を振り、出現したウインドウを素早く操作したかと思うと、男の体は空中で停止し次いで床に音を立てて落下した。HPバーにグリーンの枠が点滅している。麻痺状態だ。茅場はそのまま手を止めずにウインドウを操り続けた。
「あ……キリト君……っ」
キリトが姉さんに上体を抱え起こし、茅場に向けて視線を向ける。
「……どうするつもりだ。この場で全員殺して隠蔽する気か……?」
「まさか。そんな理不尽な真似はしないさ」
紅衣の男は微笑を浮かべたまま首を左右に振った。
「こうなってしまっては致し方ない。予定を早めて、私は最上層の《紅玉宮》にて君たちの訪れを待つことにするよ。九十層以上の強力なモンスター群に対抗し得る力として育ててきた血盟騎士団、そして攻略組プレイヤーの諸君を途中で放り出すのは不本意だが、何、君たちの力ならきっと辿り着けるさ。だが……その前に……」
茅場は言葉を切ると、圧倒的な意思力を感じさせる双眸でキリトを見据える。右手の剣を軽く床の黒曜石に突き立てる。高く澄んだ金属音が周囲の空気を切り裂く。
「キリト君、きみには私の正体を看破した褒美を与えなくてはな。チャンスをあげよう。今この場で私と一対一で戦うチャンスを。無論不死属性は解除する。私に勝てばゲームはクリアされ、全プレイヤーがこの世界からログアウトできる。……どうかな?」
俺はこの先の展開を知っている為キリトを止めはしない。
キリトも死なないし恐らく《心意》でキリトを助けようとした姉さんも死なない。
しかしそれは小説で読んだ展開でしかない。
もしかしたら俺が介入した事により先の展開が変わっているかもしれない。
それに俺はコトナに言った「姉さんとキリトが死なないようにする」と
だから俺は行動する。
姉さんとキリトが絶対に死なないように、たとえ自分の命を犠牲にしても。
~キリトside~
「ふざけるな……」
俺の口から無意識のうちにかすかな声が漏れた。
奴は、己の創造した世界に五万人の精神を閉じ込め、そのうち一万人もの意識を虚無空間に破棄せしめるに留まらず、自分の描いたシナリオ通りにプレイヤーたちが愚かしく、哀れにもがく様をすぐ傍から眺めていたという訳だ。ゲームマスターとしてはこれ以上の快感はなかったろう。
俺は、22層で聞いたアスナの過去を思い出していた。俺にすがって泣いた彼女の涙を思い出していた。世界創造の快感のためにアスナの心を何度も何度も傷つけ、血を流させたこの男を目の前にただ退くことがどうしてできるだろうか。
「いいだろう。決着をつけよう」
俺はゆっくり頷いた。
「キリト君っ…!」
アスナの悲痛な叫び声に、腕の中の彼女に視線を落とす。胸を撃ち抜かれるような痛み。どうにか笑顔を浮べることに成功する。
「ごめんな。ここで逃げるわけには……いかないんだ……」
アスナは何か言おうとして唇を開きかけたが、途中でやめて代わりににこりと笑った。その頬を涙の雫が伝った。
「死にに行くわけじゃ……ないんだよね……?」
「ああ……。必ず勝つ。勝ってこの世界を終わらせる」
「わかった。信じてる」
例え俺が負け、消滅しても、君だけは生きてくれ――。そう言いたかったが言えなかった。代わりに、そっと唇を重ねた。そこだけはどうにか動く右手で、アスナが俺の手を固く握ってきた。
俺はアスナの体を黒曜石の床に横たえると、立ち上がった。微笑を浮べてこちらを見ている茅場にゆっくり歩み寄りながら、両手で音高く二本の剣を抜き放つ。
「キリト! やめろ……っ!」
「キリトーッ!」
声の方向を見ると、エギルとクラインが必死に体を起こそうとしながら叫んでいた。俺は連中に向きなおると、まずエギルと視線を合わせ、小さく頭を下げた。
「エギル。今まで、剣士クラスのサポート、サンキューな。知ってたぜ、お前が儲けのほとんど全部、中層ゾーンのプレイヤーの育成につぎ込んでたこと」
目を見開く巨漢に微笑みかけてから、顔を少し動かす。
「クライン。…………あの時、お前を……置いていって、悪かった。ずっと、後悔していた」
滂沱の涙を溢れさせながら、クラインは再び起き上がろうと激しくもがき、喉が張り裂けんばかりに絶叫した。
「て……てめぇ!キリト!謝ってんじゃねえ!今謝るんじゃねえよ!!許さねえぞ!ちゃんと向こうで、メシのひとつでも奢ってからじゃねえと、絶対許さねえからな!!」
尚も喚き続けようとするクラインに、俺は頷きかけた。
「……悪いが、一つだけ頼みがある」
「何かな?」
「簡単に負けるつもりはないが、もし俺が死んだら――しばらくでいい、アスナが自殺できないように計らってほしい」
茅場は意外そうに片方の眉をぴくりと動かしたが、無造作に頷いた。
「良かろう。彼女はセルムブルグから出られないように設定する」
「キリト君、だめだよーっ!! そんなの、そんなのないよ――っ!!」
俺の背後で、涙混じりのアスナの絶叫が響いた。俺は振り返らなかった。右足を引き、左手の剣を前に、右手の剣を下げて構える。
茅場が右手のウインドウを操作すると、俺と奴のHPバーが同じ長さに調整された。レッドゾーンぎりぎり手前、強攻撃のクリーンヒット一発で決着がつく量だ。次いで、奴の頭上に『changed to mortal object』、不死属性を解除したというシステムメッセージが表示される。茅場はそこでウインドウを消去すると、床に付き立てた長剣を抜き、十字盾の後ろに構えた。
意識は冷たく澄んでいた。アスナ、ごめんな…という思考が泡のように浮かび、弾けたのを最後に、
俺の心を闘争本能が凍らせ、硬く研いでいく。
勝算は、実のところ何とも言えない。前回のデュエルでは、剣技に限れば奴より劣るという感触は無かった。だが奴の言うオーバーアシスト、あの、こちらが停止し奴だけが動けるというシステム介入技を使われればその限りではない。全ては茅場のプライドにかかっている。口ぶりから判断すれば、奴は『神聖剣』の性能の範囲内で俺に勝とうとするだろう。その隙を突き、短期決着に持ち込むしか俺の生き残る道はない。
俺と茅場の間の緊張感が高まってゆく。空気さえその圧力に震えているような気がする。これはデュエルではない。単純な殺し合いだ。そうだ――俺は、あの男を――
「殺す…っ!!」
鋭い呼気と共に吐き出しながら、俺は床を蹴った。
遠い間合いから右手の剣を横薙ぎに繰り出す。茅場が左手の盾でそれを難なく受け止める。火花が散り、二人の顔を一瞬明るく照らす。
金属がぶつかりあうその衝撃音が戦闘開始の合図だったとでも言うように、一気に加速した二人の剣戟が周囲の空間を圧した。
それは、俺がかつて経験した無数の戦闘の中でもっともイレギュラーで、人間的な戦いだった。二人ともに一度お互いの手の内を見せている。そのうえ〈二刀流〉スキルをデザインしたのは奴なのだから、単純な連続技は全て読まれると思っていい。以前のデュエルで俺の技が軒並み止められたのも頷ける。
俺はシステム上に設定された連続技を一切使わず、左右の剣を己の戦闘本能が命ずるままに振り続けた。当然システムのアシストは得られないが、限界まで加速された知覚に後押しされてか、両腕は通常時を軽く上回る速度で動く。自分の目にすら、残像によって剣が数本、数十本にも見えるほどだ。だが――。
茅場は舌を巻くほどの正確さで俺の攻撃を次々と叩き落した。その合間にも、すこしでもこちらに隙ができると鋭い一撃を浴びせてくる。それを俺が瞬間的反応だけで迎撃する。局面は容易に動こうとしなかった。少しでも敵の思考、反応を読もうと、俺は茅場の両目に意識を集中させた。二人の視線が交錯する。
茅場――ヒースクリフの真鍮色の双眸はあくまで冷ややかだった。かつてのデュエルのときに垣間見せた人間らしさは、今はもうかけらも見えない。
不意に、俺の背すじをわずかな悪寒が疾った。
俺が今相手にしているのは――五万人の精神を仮想世界に縛り付け、そのうち一万人を死に追いやった男なのだ。果たしてそんな事が、人間にできるものだろうか。一万人の死、その認識を受け入れてなお正気を保っていられるなら――それはもう人間ではない。怪物だ。
「うおおおおおお!!」
心の奥に生まれた、ごく小さな恐怖のかけらを吹き飛ばそうとするように俺は絶叫した。さらに両手の動きを加速させ、秒間何発もの攻撃を撃ちこむが、茅場の表情は変わらない。目にも止まらぬ速さで十字盾と長剣を操り、的確に俺の攻撃を弾き返す。
弄ばれているのか――!?
恐怖が焦りへと変わっていく。防戦一方に見える茅場は、実はいつでも反撃を差し挟み、俺に一撃を浴びせる余裕があるのではないのか――。俺の心を疑念が覆っていく。奴には、オーバーアシストなど使う必要はなかったのだ。
「くそぉっ……!」
ならば――これでどうだ――!
俺は攻撃を切り替え、二刀流最上位剣技〈ジ・イクリプス〉を放った。太陽コロナのごとく全方向から噴出した剣尖が超高速で茅場へと殺到する。連続二十七回攻撃――。
――だが。茅場はそれを、俺がシステムに規定された連続技を出すのを待ち構えていたのだった。奴の口許にはじめて表情が浮かんだ。だがそれは前回とは逆――勝利を確信した笑みだった。
最初の攻撃数発を放った時点で、俺はミスを悟った。最後の最後で、自分のセンスではなく、システムに頼ってしまった。もはや連続技を途中で止めることはできない。その瞬間硬直時間を課せられてしまう。かと言って、俺の放つ攻撃はすべて、最後の一撃に至るまで茅場に予想されている。
剣の飛ぶ方向を予測してめまぐるしく動く茅場の十字盾に空しく攻撃を撃ち込みながら、俺は心のなかでつぶやいた。
ごめん――アスナ……。せめて君だけは――生きて――
二十七撃目の左突き攻撃が、十字盾の中心に命中し、火花を散らした。直後、硬質の悲鳴を上げて俺の左手に握られた剣が砕け散った。
「さらばだ――キリト君」
動きの止まった俺の頭上に、茅場の長剣が高々と掲げられた。その剣がクリムゾンの光を放つ。紅玉色の帯を引きながら、剣が降ってくる――。
その瞬間、俺の頭の中に、強く、激しく、声が響いた。
キリト君は――わたしが――守る!!
させっかよ――キリトも姉さんも死なせねえ!!
血の色に輝く茅場の長剣と――立ち尽くす俺の間に、すさまじいスピードで飛び込んだ人影があった。栗色の長い髪が宙を舞った。しかし更にそれを守るように同色の髪色の少年が宙を舞う。
アスナ――ライト――なぜ――!?
システム的麻痺状態によって動けなかったはずの彼女が、俺の前に立っていた。敢然と胸を張り、両腕を大きくひろげて――。
茅場の表情にも驚きの色が見えた。だが剣の動きはもう誰にも止められなかった。すべてがスローモーションのようにゆっくりと動く中――長剣はアスナを守るように出てきたライトの肩口から胸までを切り裂き、停止した。
のけぞるように倒れるライトに向かって、アスナが必死に手を伸ばす。ライトがアスナの腕の中で抱えられる。ライトのHPバーを確認しようと視線を合わせるとHPバーが――消滅していた。
「そんな……なんでライトが……」
「コトナと約束したからな……姉さんとキリトが死なないようにするって」
「自分が死んだら意味ないじゃない……馬鹿」
全身が、少しずつ金色の輝きに包まれていく。光の粒がこぼれ、散っていく。
「コトナも姉さんもこれまでありがと……キリト!勝てよ」
~ライトside~
気づくと、俺は不思議な場所に居た。
足元は分厚い水晶の板で透明な床の下には赤く染まった雲の連なりがゆっくり流れている。振り仰げば、どこまでも続くような夕焼け空。鮮やかな朱色から血のような赤、深い紫に至るグラデーションを見せて無限の空が果てしなく続いている。かすかに風の音がする
俺の立っている小さな水晶版から遠く離れた空の一点に――それが浮かんでいた。円錐形の先端を切り落としたような形。全体は薄い層を無数に積み重ねて造られている。目を凝らせば、層と層の間には小さな山や森、湖、そして街が見て取れる。
「アインクラッドか……」
「なかなかに絶景だな」
不意に後ろから声がし、視線を向けるとそこにはいつの間にかそこに男が一人立っていた。茅場晶彦だった。
騎士ヒースクリフではなく、SAO開発者としての本来の姿だ。
「……プレイヤーの皆はどうなったんだ」
「心配には及ばない。先程――生き残った全プレイヤー、六一四七人のログアウトが完了した。」
「六一四七人か…その中に姉さん達は含まれてるか?」
俺の今の一番の心配している事を茅場に聞く
「彼女らなら心配ない……キリト君が私を倒して皆無事だよ」
「そりゃ何よりで……んでなんで俺はここに残ってるんだ?」
「君とは――最後に少しだけ話をしたくてね。私はキリト君よりも前からヒースクリフが私…茅場晶彦だと分かっていたと推測しているんだが違うかい?そして知っていたらなぜキリト君より先に言わなかったんだ?」
茅場は恐らく確信をもって聞いているのだろう
「その通りだよ。言わなかった理由ねぇ……あるとしたら出来るだけ早く現実世界に戻るためかな。確かにアンタは俺らを仮想世界に閉じ込めた元凶だけどさ、ボス戦での大きな戦力でもあるわけだし。その戦力を失って現実に帰還するまでの時間が長くなる位なら利用した方が良いしさ」
俺がヒースクリフが茅場だという事を話さなかった理由を茅場に言うと茅場は頷きながら言った。
「なるほど。私は利用されていたと……まぁ良い――さて、私はそろそろ行くよ」
風が吹き、それにかき消されるように――気づくとその姿はもうどこにも無かった。
俺がこれから現実に帰るのか死ぬのか、又は須郷に捕らわれるのかは俺にもまだ分からない。
だから俺は何も考えないでアインクラッドのデータの完全消去作業を見守り続けた。
祝!一巻終了!
いやぁここまで長かった!
まぁ間の受験期間を除けば大した期間ではないんですが(笑)
受験勉強の合間に色々と先の展開を考えて大体の展開はアリシゼーションの完結辺りまで終わりました!
んで暇なときとかに書き溜めておいたのですが・・・
データが吹っ飛んだ\(^o^)/オワタ
そしてバックアップを取っておくのも忘れて今回の話以降の書き溜めがない為次回の更新も遅くなるかと思います
えー最後になりますがこんな駄文を読んでいただきありがとうございました!