天を照らす銀河   作:浮雲のソル

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第11話 滅んだ街

レイヴンの情報を頼りに、トリム港北西の街までやってきたリョウ達。

 

 

「こりゃ、完璧に廃墟だな」

 

 

「こんなところに誰が来るっていうのよ」

 

 

周りを見わたすユーリとリタ。

 

 

『おかしいな~。なんかのギルドがこっちへ行ったって聞いたんだけど』

 

 

リョウが先へ進もうとしたその時。

 

 

「そこで止まれ!当地区は我ら『魔狩りの剣(マガリのツルギ)』により現在、完全封鎖中にある」

 

 

声のした高台に目をやるとブーメランの様な武器を携えた少女が立っていた。

 

 

「ナン!」

 

 

カロルが声を上げる。

 

 

『カロル、知り合いか?』

 

 

「うん。ちょっとね…ボクがいなくて大丈夫だった?」

 

 

「なれなれしく話し掛けてこないで」

 

 

ナンと呼ばれた少女はカロルを冷たい眼で見る。

 

 

「冷たいな。少しはぐれただけなのに」

 

 

「よくそんなウソが言える!逃げ出したくせに」

 

 

「逃げ出してなんかないよ!」

 

 

「せっかく魔狩りの剣に誘ってあげたのに…もう、あんたクビよ!」

 

 

「え!そ、そんな待ってよ!」

 

 

「魔狩りの剣より忠告する!速やかに当地区より立ち去れ!」

 

 

そう言い残して、ナンは去って行った。

 

 

『ああ言ってたけど、どうする?』

 

 

「先に進むに決まってるでしょ」

 

 

「リタ、待ってください。忠告忘れたんですか?」

 

 

先に進もうとするリタにエステルは注意する。

 

 

「入っちゃだめとは言ってなかったでしょ?」

 

 

『そうそう。まあ、なんかあってもリタは俺が守るから』

 

 

「あ、あたりまえよそれがあんたの仕事なんだから…」

 

 

「なんだ?照れてんのか?」

 

 

「うっさい!さっさと行くわよ!」

 

 

ユーリがリタを茶化すと、リタはスタスタと奥へ進んで行った。

 

 

「ま、とにかく行ってみようぜ」

 

 

「分かりました」

 

 

「クビ…クビ…」

 

 

ユーリの呼びかけについていくエステルと俯いたままのカロルであった。

 

 

 

 

 

街のある建物の階段を下りると、リョウ達は巨大なスペースに行き当たる。らせん階段でさらに下り、最下層にたどり着くとカロルが体の異変を感じた。

 

 

「な、なんだろう。さっきから気持ち悪い」

 

 

するとリタが

 

 

「鈍感なあんたでも感じるの?」

 

 

「鈍感はよけい…!っていうかリタも?」

 

 

「こりゃ、なんかあんな」

 

 

『ああ、体が重い…』

 

 

「ユーリも…リョウも…エステルも?」

 

 

「………」

 

 

エステルはその場に座り込んでしまった。

 

 

『大丈夫か?エステル』

 

 

「は、はい、ありがとう。まだ大丈夫です」

 

 

エステルはリョウの手を借り立ち上がる。よく見ると周囲には光のカタマリが漂っている。するとリタが

 

 

「…これ、エアルだ」

 

 

「え?エアルって目み見えるの?」

 

 

カロルが尋ねる。

 

 

『濃度が上がると目に見えるようになるんだ。んで、濃いエアルは人体に悪影響を及ぼすんだ』

 

 

「こりゃ、引き返すかな」

 

 

「でも、傭兵団がいるかまだ確かめていませんよ」

 

 

ユーリの提案にエステルが反対する。

 

 

「いや、まあそうなんだけど…」

 

 

「行きましょう」

 

 

先に進むと、魔導器がありリタが調べると

 

 

「この魔導器がドアと連動しているみたいね」

 

 

『どうやって開けるんだ?』

 

 

「ご丁寧にパスワードを入力しなきゃダメみたい」

 

 

「パスワードって言われても…」

 

 

カロルが考えているとリョウがあることを思い出した。

 

 

『そういえば、さっき変な紙拾ったんだけど…』

 

 

「見せて見せて」

 

 

リョウはカロルに3枚の紙を渡す。

 

 

「空…光…球…分かった!太陽だ!」

 

 

カロルが魔導器にパスワードを入力すると、重そうな扉が開く。

 

 

『やったな!カロル』

 

 

リョウはカロルとハイタッチをする。

 

 

そして、リョウ達は部屋の中に入る。

 

 

部屋の中では、宙に浮いた魔導器が稼働していた。

 

 

『なんだあの魔導器?水が浮いてるし』

 

 

「あれは逆結界ね…きっとエアルの異常な量はあの子が原因ね…」

 

 

「逆…結界?」

 

 

カロルがリタに尋ねる。

 

 

「魔物を閉じ込めるための強力な結界よ」

 

 

「でも魔物なんて…「グォォォォォ」

 

 

カロルがしゃべっていると突然の咆哮が部屋に響き渡る魔導器を見ると内側に巨大な魔物が動いていた。

 

 

『でっけえ魔物だな…』

 

 

「ちょっとリョウ感心してないでこの子直すのを手伝って」

 

 

『わかった』

 

 

リタとリョウが魔導器に近づくと

 

 

「ワンッ!!」

 

 

ラピードがほかの気配に気付く。すると、男の声が聞こえてきた。

 

 

「俺様達の優しい忠告を無視したのはどこのどいつだ?」

 

 

結界を挟んで反対側に入口で出会ったナンとフードを被った男と巨大な剣を持った大柄な男がいた。

 

 

『あいつらは?』

 

 

「魔狩りの剣のメンバーだよ。フードを被っているのがティソンで、巨大な剣を持っているのが首領(ボス)のクリント」

 

 

リョウの問いに答えるカロル。するとティソンとクリントが

 

 

「誰かと思えばクビになったカロル君じゃないか。エアルに酔っているのか。そっちはかなり濃いようだね」

 

 

「ちょうどいい。そのまま大人しくしていろ。こちらの用事はこのケダモノだけだ」

 

 

突然、魔物とは違う雄叫びがこだまする。

 

 

「何っ!?」

 

 

エステルが見た先に竜使いが現れ、魔導器に一撃を加える。

 

 

「またあいつ!」

 

 

リタが竜使いを睨むが、結界が破れ、魔物が出てきた。クリントはその魔物と戦おうとするが、竜使いが魔物の援護に入る。ティソンとナンは竜使いに狙いを定め、攻撃を開始する。すると魔物は暴れだし、あたりの地面が隆起する。リョウはみんなと離ればなれになってしまい、リョウの目の前には巨大な魔物がいた。

 

 

『俺一人じゃ荷が重すぎんだろ…』

 

 

と言いつつも太刀を構える。

 

 

巨大な魔物はリョウに向かって前足を振り下ろす。

 

 

『おっとあぶねえ』

 

 

リョウは避けて魔物の前足をつたい背中までジャンプした。

 

 

『鬼炎斬!!』

 

 

魔物の背中に炎の刃を斬りつける。

 

 

「グォォォォォ」

 

 

すると、魔物は雄叫びを上げ、その衝撃でリョウは吹き飛ばされる。

 

 

『いててて…』

 

 

「大丈夫か!?リョウ」

 

 

体を起こすと、ユーリ、エステル、リタ、ラピードがいた。どうやら合流できたようだ。

 

 

『ああ、なんとかな…』

 

 

「結局ペットの面倒を見んのは保護者に回ってくるのな」

 

 

「あたし達が相手よ」

 

 

「ワンッ!!」

 

 

ユーリ、リタ、ラピードが戦闘体制をとる。しかし、魔物は奥の部屋へと去って行った。

 

 

『あれ?なんで?』

 

 

「とりあえず助かりました。」

 

 

キョトンとするリョウとホッとするエステル。すると、リョウはあることに気付く。

 

 

『カロルは?』

 

 

カロルがいないのである。部屋の中では逆結界が壊されたせいで水が漏れてきていて、魔狩りの剣も竜使いもいつの間にかいなくなっていた。

 

 

「オレ達も退くぞ」

 

 

そうユーリが言いリョウ達は外へ出る。

 

 

 

 

 

外へ出るとカロルとナンの声が聞こえる。

 

 

「あたしに説明しなくてもいい。する相手は別にいるでしょ」

 

 

「え…?」

 

 

カロルはリョウ達の方へ振り向く

 

 

『カロル、無事だったか』

 

 

「どこ行ってたんだか」

 

 

「ケガもないみたいだな」

 

 

リョウ、リタ、ユーリが声をかけるとナンが

 

 

「もう、行くから。自分が何をしたのか考えるのね。じゃないともう知らないから」

 

 

ナンは去って行った。ユーリはカロルの頭をなでる

 

 

「わっ、ちょっと!や~め~て~よ~!」

 

 

「行こうぜカロル。もう疲れた」

 

 

「ユーリ」

 

 

「しかしとんだ大ハズレね。紅の絆傭兵団なんていないし…あのおっさん次は顔を見た瞬間に焼いてやるっ!」

 

 

リタが殺気を出しているのを見てリョウは

 

 

〖レイヴン…ドンマイ…〗

 

 

To be continued

 

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