天を照らす銀河   作:浮雲のソル

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第18話 歯車の楼閣へ

ラゴウを騎士団に引き渡したリョウ達はユーリを助けに行くことについて話している。

 

 

『ユーリと竜使いが飛んで行った方角になんかあったけ?カロル』

 

 

「たしか…大きな塔があったよ!」

 

 

『ユーリも竜使いもバルボスもそこにいる可能性が高いな』

 

 

「じゃあ、早くユーリを助けに行きましょう!」

 

 

「あたしも行くわ。言っとくけど、あたしはあのバカドラを殴りに行くんだからね!」

 

 

『よし!じゃあ、出発…「ちょっと待ってー」

 

 

リョウ達がダングレストから出発しようとした時、後ろからレイヴンが走って来た。

 

 

『どうしたレイヴン、なんか用か?』

 

 

「俺もついていくわ」

 

 

『なんでだ?』

 

 

「ドンが、バルボスなんぞになめられちゃいけねえとか言い出して…」

 

 

『そりゃ、断れねえな…じゃあ、改めて出発だ!』

 

 

リョウ達はダングレストを出て、巨大な塔を目指し出発した。

 

 

 

 

 

歯車の楼閣 ガスファロスト

 

 

巨大な塔…ガスファロストへ着いたリョウ達はまず、見張りをしているバルボスの部下と戦っていた。

 

 

『幻龍斬!!』

 

 

「臥龍アッパー!!」

 

 

「フォトン!!」

 

 

「罪と罰・罪!!」

 

 

「これで最後!!ファイアボール!!」

 

 

『片付いたか…』

 

 

部下をすべて倒すと塔の扉が開き、ユーリが出てきた。

 

 

「おっ…今終わったところか?」

 

 

「ユーリ!」

 

 

エステルがユーリの身体を触る。

 

 

「ちょっと、離れろって…」

 

 

「だいじょうぶですか!?ケガはしてません?」

 

 

「なんともないって。心配しすぎ。おまえらも…おとなしくしてろって言ったのに」

 

 

「だってユーリのことが心配で!」

 

 

『カロルの言う通りだ。おまえだけいい格好させられっか!』

 

 

「ボクは心配しただけなんだけど…」

 

 

ユーリの無事を安心していると、ユーリの後ろからクリティア族の女性が塔の中から出てきた。

 

 

「…だ、誰だ、そのクリティアッ娘は?どこの姫様だ?」

 

 

レイヴンが食いつく。

すると、ユーリが

 

 

「オレと一緒に捕まってたジュディス」

 

 

「こんにちは」

 

 

「ボク、カロル!」

 

 

「エステリーゼって言います。エステルって呼んでください」

 

 

「リタ・モルディオ」

 

 

『その助手兼護衛のリョウだ』

 

 

「そして俺様はレイヴン。よろしくジュディスちゃん」

 

 

自己紹介を終えるとエステルが

 

 

「ジュディス、あなたはここへ何しに来てたんですか?」

 

 

「私は魔導器を見に来たのよ」

 

 

『こんなところに?物好きだな』

 

 

「ふ~ん、研究熱心なクリティア人らしいわ」

 

 

『そういえばユーリ。水道魔導器の魔核は?取り返せたのか?』

 

 

「残念ながらな」

 

 

「じゃあ、この塔のどこかにあるのかなあ…」

 

 

カロルが上を見上げたその時、バルボスの部下が上空から襲いかかってきた。

 

 

「うわあ!!」

 

 

「ちっ」

 

 

ユーリは構えるが、部下は別の男…フレンに倒された。

 

 

「大丈夫か!」

 

 

「フレン!?おまえ、仮にも小隊長がなにやってんだ、ひとりで」

 

 

「人手が足りなくてね。それにどんな危険があるかも分からなかったし」

 

 

「衝突はもう大丈夫なんです?」

 

 

「ドンが真相を伝えたので、みな落ち着きを取り戻しました。あとはバルボスだけです」

 

 

『じゃあ、フレンもバルボスを?じゃあ、一緒に行こうぜ』

 

 

「分かった。時間もないし、急ごう」

 

 

リョウ達は歩き出すが、レイヴンはその場から動かずにいた。

 

 

『レイヴン?』

 

 

「ちょっと弓の調子が悪いから、調整するわ。先に行っててちょうだい」

 

 

『分かった。そういえばレイヴンの弓って面白い仕掛けしてんだな』

 

 

「これのこと?」

 

 

レイヴンは弓を変形させて剣のようにさせる。

 

 

『それそれ。レイヴンって面白い武器使うんだな』

 

 

「……」

 

 

レイヴンは急に黙り込む。

 

 

『どうした?』

 

 

「え、あ、いや、そういえば古い友達が同じようなこと言ってたなって」

 

 

『ふ~ん、まあ、ちゃんと調整して早く来てくれよ』

 

 

リョウは先へ行った。するとレイヴンは物陰にいる人物に語りかける。

 

 

「いい歳して、かくれんぼ?デューク」

 

 

その人物はデュークだった。さらにレイヴンは

 

 

「リョウ君を見たとき、珍しく動揺してたじゃない?知ってんの?リョウ君のこと」

 

 

「……」

 

 

デュークは何も言わない

 

 

「だんまりね……」

 

 

「これだけは言える……リョウ・ゲキショウはもうこの世にはいない…」

 

 

そう言い残してデュークは去って行った。

 

 

「この世にはいないか……」

 

 

あんたも面白い武器使ってるんだな

 

 

レイヴンって面白い武器使うんだな

 

 

レイヴンは前に見た夢に出てきた人物の言葉とさっきリョウが言った言葉を重ねていた。

 

 

(分かっちゃいるんだけど、あんなに似てるとねえ……)

 

 

 

 

塔の頂上までたどり着いたリョウ達。それに気づいたバルボス

 

 

「性懲りもなく、また来たか」

 

 

「待たせて悪ぃな」

 

 

リタがバルボスの剣を見てあることに気づく

 

 

「あの剣にはまっている魔核、水道魔導器の…!」

 

 

「ああ、間違いない……」

 

 

「分をわきまえぬバカどもが。カプワ・ノール、ダングレスト、ついにガスファロストまで!忌々しい小僧どもめ!十年の歳月を費やしたこの大楼閣ガスファロストとあの男と帝国を利用して作り上げたこの魔導器があれば、世界はワシのものになるのだ!」

 

 

『あの男…?』

 

 

「手始めに失せろ!ハエども!」

 

 

バルボスは剣から衝撃波を放つ。リョウ達はそれをかわし、一段低い場所へ避難したが、バルボスが追ってくる。

 

 

「大丈夫か、みんな!!」

 

 

「あの剣はちっとやばいぜ」

 

 

「やばいっていうか…こりゃ反則でしょ」

 

 

「圧倒的ね」

 

 

フレンの呼びかけに応えるユーリ、レイヴン、ジュディスだったが、バルボスの剣の力に圧倒されている。

すると、いつの間にか塔の上にデュークが現れ

 

 

「伏せろ」

 

 

デュークが剣を掲げると光が放射され、バルボスの剣が大破して、デュークは去って行った。

 

 

「なにっ」

 

 

『あいつは…デューク…』

 

 

「今はよそ見すんな!」

 

 

バルボスは大破した剣を見て

 

 

「…くっ、貧弱な!」

 

 

『形勢逆転だな』

 

 

「所詮、最後に頼れるのは、己の力のみだったな。来い!ワシの力とワシの作り上げた紅の絆傭兵団の力。とくと味わうがよい!」

 

 

バルボスと紅の絆傭兵団との戦闘が始まった。

 

 

「まずは、貴様からだ小僧!」

 

 

バルボスはリョウに大剣で斬りかかって来た。

 

 

ガキィン

 

 

すぐさまリョウは銀雪花で受け止め、弾き返しバルボスと距離をとる。

 

 

『魔神剣!!』

 

 

「甘いわ!」

 

 

バルボスは義眼から光線を放ち、魔神剣を相殺させた。

 

 

『マジかっ!?』

 

 

「ユーリ、リョウ、一斉に遠距離攻撃をしよう」

 

 

とフレンが提案してきた。

 

 

『了解!』

 

 

「分かった!」

 

 

『「「せーの」」』

 

 

『「魔神剣!!」』「蒼破刃!!」

 

 

三人の放った斬撃が重なりバルボスに向かう。

 

 

「無駄だ!」

 

 

バルボスはまた義眼から光線を放ち相殺を試みるが、光線の方は消滅した。

 

 

「なんだと!?ぐあっ!?」

 

 

三人の斬撃が直撃し、バルボスは後ろへ吹き飛ばされた。

 

 

「一気にたたみかけるぞ!」

 

 

『おう!』

 

 

「ああ」

 

 

ユーリの合図でリョウ、フレンがバルボスに接近する。

 

 

「爪竜連牙斬!」

 

 

「魔皇刃!」

 

 

『鬼炎連舞斬!!』

 

 

ユーリ、フレン、リョウの奥義が決まった。

 

 

「こっちは片付いたわ」

 

 

「いやーしんどかったわー」

 

 

ジュディスとレイヴンがバルボスの部下を倒したことを知らせに来た。

 

 

ユーリはバルボスに

 

 

「…もう部下もいない。器が知れたな。分をわきまえないバカはあんたってことだ」

 

 

「ぐっ…ハハハっ。な、なるほど、どうやらその様だ」

 

 

『じゃあ、おとなしく…』

 

 

「これ以上、無様をさらすつもりはない。ユーリ、とか言ったな?おまえは若い頃のドン・ホワイトホースに似ている…そっくりだ」

 

 

「オレがあんなじいさんになるってか。ぞっとしない話だな」

 

 

「ああ、貴様はいずれ世界に大きな敵を作る。あのドンのように。…そして世界に食い潰される。悔やみ、嘆き、絶望した貴様がやってくるのを先に地獄で待つとしよう」

 

 

その言葉を最後に、バルボスは塔から身を投げ出した。

 

 

To be continued

 

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