砂漠を超えて、マンタイクに戻ってきたリョウ達
リタ「やっと帰ってきた。砂漠はもうこりごりだわ……」
リョウ『そうだな……ん?』
リョウは馬車を見つける。その近くには住人がおり、騎士団が取り囲んでいた。そのなかには
リタ「キュモール……!」
レイヴン「急いてはことを仕損じるよ」
パティ「ここは慎重に様子見なのじゃ」
キュモール「ほらほら、早く乗りな」
街人「私達ががいないと子供達は…!」
キュモール「翼のある巨大な魔物を殺して死骸を持ってくれば、お金はやるよ。
そうしたら、子供共々楽な生活が送れるんだよ」
カロル「翼のある巨大な魔物ってフェローのことだよね」
リョウ『捕まえてどうするつもりなんだ?』
エステル「わたしがなんとかしないと…」
パティ「今は行かない方がいいと思うのじゃ」
ユーリ「あのバカ、お姫様の言うことも聞きゃしねえしな
エステル「じゃあ、どうするんです?」
ユーリ「カロル、耳貸せ」
カロルはユーリの話を聞く。
カロル「ええっ?できるけど……分かった。危なかったら助けてよ?」
カロルは片手にレンチを持ち、騎士団の方に向かう。
しばらくすると、騎士団の馬車の車輪が外れた。
キュモール「馬車を準備したのは誰!?早く馬車を直せ!」
リョウ『なるほどそういうことか』
カロルがリョウ達のもとへ戻ってきた。
ユーリ「お疲れさん」
カロル「ふーっ…ドキドキもんだったよ」
リタ「でも、これって、ただの時間稼ぎじゃない」
ジュディス「これが限度ね。私達には」
リョウ『とりあえず、宿屋に隠れた方がいいな』
リョウ達は宿屋に向かった。
その夜、宿屋にて
パティ「どうして、世の中、こんなにどうしようもないヤツが多いのじゃ」
リョウ『ありゃもう病気だよ。バカっていう』
エステル「わたしが皇族の者として話をしたら……」
リョウ『あのバカが話を聞くとは思わないんだが。ヘリオードでエステルに剣を向けたバカだし』
リタ「とりあえず、自分のことか人のことか、どっちかにしたら?」
ジュディス「知りたいんでしょ?始祖の隷長の思惑を」
パティ「出来ることからした方がいいと思うのじゃ」
レイヴン「俺達じゃなにもできないからねぇ」
エステル「フレンなら…!」
カロル「フレンは……どこにいるの?」
エステル「それは……」
リョウ『ふたつのことをいっぺんにしようとするのは難しいと思うぜ』
リタ「ごめん、エステル……みんな、責めてるわけじゃない。あたしだってムカつくわ。でも……」
エステル「リタ……わかっています」
ジュディス「ああいう人はまた同じことを繰り返すわね」
リョウ『バカは死ななきゃ、治らないって言うからな』
ユーリ「死ななきゃ治らない……か」
その後すぐに、マンタイクにフレン隊が来てキュモール隊を抑え、街は解放された。しかし、キュモールは見つからず、逃走したらしい。
リョウは賑わいを取り戻した街で、ひとり寝転がり星空を見ていた。
リョウ『綺麗だな~』
すると、リタがやって来た。
リタ「なにやってんのリョウ?」
リョウ『星空見てる。リタも一緒に見ないか?』
リタ「そうね」
リタはリョウの隣に座る。
リョウ『まさかフレンが来てくれるなんてな』
リタ「そうね。いいタイミングに来てくれたわ」
リョウ『キュモールは逃げたみたいだけど、まあ捕まるのも時間の問題だろ』
リタ「そうね。今は、あのバカのことは忘れましょ」
リョウ『そうだな。にしても今夜は満天の星空だな』
リタ「綺麗ね……こういうのを銀河って言うのよね」
リョウ『銀河か……』
ズキッ
リョウ『いてっ』
リタ「どうしたの?」
リョウ『いや、今一瞬頭痛が……』
リタ「大丈夫?もう休んだ方がいいんじゃない?あたしも帰るから」
リョウ『そうする』
リョウとリタは宿屋に戻った。
次の日リョウ達はノードポリカに向かうために、マンタイクを出て、カドスの喉笛へ向かっていた。その途中ひとりの商人とすれ違う
商人「あんた方、カドスの喉笛へ?」
ユーリ「そうだけど」
商人「カドスは騎士団が封鎖していますよ」
リョウ『封鎖?なんで?』
商人「事情は知りません。でも、ノードポリカは危険なんだとか」
ユーリ「そうか……まあでも行ってみようぜ」
カドスの喉笛
洞窟に入ると、大勢の騎士と魔物の姿が見える。
エステル「フレン隊です」
ジュディス「封鎖っていうのはあれ?」
ユーリ「なんか、フレンに似合わねえ部隊になってんな」
カロル「この検問どうしようか?」
リョウ『う~ん……お!いいこと思いついた』
リョウはひとりで検問に向かって行く。
レイヴン「リョウ君ちょっと……」
リタ「今はリョウを信じましょ」
リョウに気づいたふたりの騎士が
騎士A「おい貴様!そこで止まれ!」
騎士B「ここはただいま封鎖中だ」
リョウ『いやいや俺はここを通りたいんじゃなくて、落し物を届けに来たんです』
騎士A「落し物?」
リョウ『この太刀なんですけど……』
ユーリ「まさか……リョウのやつ」
カロル「ボクもユーリと同じ予想だよ……」
パティ、ジュディス「「?」」
騎士A「分かった。とりあえず、預かろう……」
リョウは騎士に銀雪花を渡す。すると
騎士A「な、なんだこの太刀!お、重すぎる……」
騎士B「て、手伝おう……お、重い!」
グキッ
騎士A、B「「こ、腰が……」」
ふたりの騎士は腰を押さえて倒れる。
リョウ『よし。今のうちに行くぞ!』
ユーリ、カロル「「やっぱり……」」
リタ「バカっぽい……」
レイヴン「いい作戦じゃない」
パティ「なんなのじゃ、あの太刀?」
ジュディス「あとで聞いてみましょう」
エステル「すごいです。リョウ!」
リョウ達は走り出す。
以前、エアルが噴出した場所までやって来たリョウ達
ユーリ「調査は手短にな。追手がくると厄介だからな」
リタ「分かってる。リョウ、はじめましょ」
リョウ『了解』
リタとリョウは調査を始める。
リタ「今は完全におさまってる……。一時はあんなに溢れていたのに。
あれでエアルを制御したって事?何で魔物にそんなことが……」
エステル「そのエアルクレーネはもう安全なんです?」
リョウ『そうだな。前みたいにエアルが噴出したりすることはないと思う』
ユーリ「じゃあ、なんであの時はエアルが噴出したんだ?」
リョウ『それが問題なんだ』
エステル「自然現象ではないんです?」
リタ「その可能性は低いわね。だとすると……」
ラピード「グルルルル」
ラピードが警戒する。追手が近くまで来たようだ
リョウ『このぐらいにして先を急ごう』
リタ「そうね」
ノードポリカ側の出口付近で、アデコール、ボッコス、ルブランが見張りをしている。
レイヴン「まあ、当然ここも押さえているわな」
リョウ『またあの作戦で……』
騎士「いたぞ、捕えろ!」
リョウ『そんな時間はなさそうだな』
アデコール「む、何事であ~る」
騎士「お前達、そいつらを逃がすな!」
ルブラン「お前は、ユーリ・ローウェル!」
ユーリ「よう、久しぶりだな」
前後から騎士達に挟まれる。
リョウ『どうする……』
レイヴン「しゃ~ない」
レイヴンが出口の方へ走り出す。
レイヴン「全員気を付け!」
ルブラン「は、はっ!」
レイヴンがそう言うと、ルブラン達が敬礼する。
ユーリ「何か知らんが、今のうちだ!」
その隙に洞窟を出ることができたリョウ達であった。
To be continued
スキット 銀雪花について
パティ「リョウはすごいのじゃ。あんな重い太刀を背負っておるのじゃから」
ジュディス「そうよね。肩とか凝らないのかしら?」
リョウ『どういうわけか、俺以外が持つと重たいらしい』
ジュディス「あら、ほんとね。全然持ち上がらないわ」
パティ「ほんとなのじゃ。なんでかのう?」
リョウ『ドンが言うには特別な力を持った者しか使えないらしい』
パティ「そうなのか?世界は不思議なことでいっぱいじゃ」