リョウ達がダングレストに戻ると、カロルが駆け寄ってきた。
カロル「みんな!大変だよ!ユニオンと騎士の殿堂がにらみ合って!ドンも戻ってきたんだけど、なんか様子がおかしいんだ」
レイヴン「ドンは間に合ったようね。けど、やっぱりか……」
エステル「やっぱりって、どういうことです?」
レイヴン「じいさん、最初から死ぬつもりだったのよ」
リタ「なんでよ!わけわかんないだけど」
パティ「ケジメ……かの?」
レイヴン「ハリーが先走って、結果、ベリウスが死んだ。ノードポリカの統領の命だ。
偽情報掴まされて間違えましたで済まされるわけない。ベリウスの命に釣り合う代償が必要ってことだ」
リョウ『その代償がドンの命ってわけか……』
カロル「そんな!そんなのって!」
カロルは広場へ走って行った。
エステル「きっと他に方法があるはずです!」
レイヴン「だがこれ以上どっちも辛抱できない。一触即発ってやつ。
このままだとギルド同士の全面戦争になっちまう」
リョウ達も広場に向かう。
広場ではドンが正座をしておりカロルと話していた。
ドン「しっかりな、坊主、首領なんだろ?」
カロル「でも、ボクなんてひとりじゃ何も出来ない……」
ドン「だったら助けてもらえばいい。そのために仲間がいんだろ?
仲間を守ってみな。そうすりゃ応えてくれるさ」
カロル「ドン……!」
ハリー「ドン!オレも一緒に……!」
レイヴン「バカ野郎が!」
ハリーを殴り倒すレイヴン
レイヴン「じいさん。あばよ」
ドン「レイヴン、イエガーの始末頼んだぜ」
レイヴン「俺にゃ、荷が重すぎるって」
ドン「おめえにしか頼めねえんだ」
レイヴン「……ドン」
騎士の殿堂のメンバー「おたくの可愛い孫にゃずいぶん世話になった」
ドン「すまねえことをした。あのバカ孫もれっきとしたユニオンの一員だ。
部下が犯した失態は頭が取る。それがギルドの掟だ。ベリウスの仇。俺の首で許してくれや」
エステル「ドン……」
リタ「バカよギルドなんて……どいつもこいつもバカばっか……」
ドン「すまんが誰か介錯頼む」
小刀を抜くドン。静まり返るなかリョウが
リョウ『俺がやろう』
リタ「リョウ!なんで!?」
リョウ『……』
リョウは黙ってドンのところへ行く。
ドン「銀雪花の坊主か」
リョウ『俺は銀雪花の坊主じゃねえ、リョウ・ゲキショウだ』
ドン「リョウ。おめえとは一度闘ってみたかったもんだ」
リョウ『俺もだドン。まあ、先に向こうで俺に負けないように鍛練でもしててくれ』
ドン「言ってくれるじゃねえか。楽しみに待ってるぜ」
リョウは銀雪花を構える。
ドン「てめぇら、これからはてめぇの足で歩け!てめぇらの時代を拓くんだ!いいな!」
ドンは小刀を腹に当て、銀雪花がドンの首へ振り落とされた。
ユニオン本部
エステル「街のみんなも落ち着いてきたようです」
リタ「この世の終わりみたく沈み込んでいるけど」
リョウ『カロルは落ち込んでどこかに行ったし、レイヴンは色々連れまわされてるし、パティは地下水道に行ってくるって行ったきりだな』
リタ「オトシマエをつけるためなら自分の命をも差し出す、か。ギルドにとって掟はそこまでのもんなのね」
ユーリ「ギルドの掟に生きる事への誇り……負うべき責任……。選んだ道の覚悟……。ドンは見せつけていきやがった」
リョウ『文字通り命をかけて、ね』
ユーリ「オレも……けじめをつけなきゃな。まずはオレ達のギルド凛々の明星か」
リョウ『どこいくんだ?』
ユーリ「散歩だよ」
ユーリは部屋を出ていった。
リョウ『ありゃ、カロルのとこかな?』
エステル「カロル……わたしも行ってきます。リョウ達は街の出口で待っていてください」
リョウ『わかった』
ダングレストの出口
リョウ達が待っていると、ユーリとエステルがやって来た。
リタ「カロルとパティは?」
ユーリ「よけいな心配するなって。それより三人はこれからどうするんだ?」
リタ「あたしとリョウは一緒に行くわよ。エアルクレーネの調査はあんた達とするって決めたの」
エステル「わたしもユーリと行きたいです。ジュディスが魔狩りの剣に狙われているかもしれないのに、放っておけない……」
リタ「あの女を助ける義理なんてないでしょうに」
エステル「ジュディスは仲間です……」
リタ「でも、船の駆動魔導器を壊した」
リョウ『壊したのは紛れもない事実だ。でも、なんの理由もなく壊すとは思えねえな』
ユーリ「そのことを含めて、全部話してもらう。ギルドとしてケジメをつけるために」
リョウ『でも肝心のカロルが来ないんだが?』
ユーリ「アイツは必ず来る」
エステル「あ、パティが来ました」
パティ「うちも一緒に行っていいかの?」
ユーリ「構わねえぜ。じゃ、行くか」
リョウ『レイヴンとはここでお別れか?』
ユーリ「そうだな。おっさんにはおっさんのやることがある」
エステル「寂しくなりますね……」
リョウ『テムザ山だっけ?どこにあるんだ?』
ユーリ「コゴール砂漠の北の方じゃないかと思う」
エステル「確かにデズエール大陸の北西部には山脈が広がっています」
ユーリ「じゃあ、行こうぜ」
船に乗り込んだリョウ達は何かを待っている。
カロル「まって~!!」
リョウ『やっと来たか』
カロルは船に飛び乗る。
カロル「ボクも一緒に行く。ドンの伝えたかったこと、ちゃんとわかってないかもしれないけど……。凛々の明星はボク達のギルドだから!」
エステル「じゃあ、デズエール大陸へ行きましょう」
カロル「え?なんでデズエールなの?」
レイヴン「テムザ山はコゴール砂漠の北にあるのよ」
リョウ『うお!?レイヴンいつのまに』
ユーリ「おっさん、何してんだよ」
リョウ『ダングレストの方はいいのか?』
レイヴン「んー。色々と面倒だから逃げてきちゃった」
リョウ『おいおい……』
パティ「とりあえず、フィエルティア号、出発進行なのじゃ」
To be continued