天を照らす銀河   作:浮雲のソル

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第43話 洞穴の奥の墓所

全員が食事を終えた後、アスピオから出ようと広場まで行ったリョウ達

 

 

リョウ『そういやパティ、お宝について何か情報は掴めたのか?』

 

 

パティ「うーむ。本は多いが、アイフリードの話はどこにもないのじゃ」

 

 

リタ「当たり前でしょ、この街は魔導器関連の類しか置いてないのよ」

 

 

男「……今、アイフリードって言ったか?」

 

 

遺構の門のギルド員らしき男が近づいて来た。

 

 

男「あんた最近、噂のアイフリードの孫なのか?」

 

 

パティ「……」

 

 

男「否定も肯定もしないってことはそうなんだな。なるほどね、あんたがギルドの面汚しの孫か」

 

 

パティ「……」

 

 

男「なんとか言ったらどうだ?じいさんを弁護する言葉とかはないのか?そうか、庇えるような事実でもないわな。あれだけのことやっていればな」

 

 

エステル「あなた、どうして、そんなヒドイことが言えるんですか!?」

 

 

男「どうしてって、事実だしな。で?あんたらが新しい海精の牙のギルド員なんだな?」

 

 

カロル「ボクらは凛々の明星だ!」

 

 

男「凛々の明星?うさんくさいな。何をするギルドなんだ?」

 

 

ユーリ「言えば、何かいい仕事紹介してくれるのか?」

 

 

男「お、おまえらみたいにアイフリードの関係者とつるむ怪しい連中にやる仕事はないよ。……凛々の明星ね。またギルドの品位を下げるろくでもないギルドが増えたわけだ」

 

 

リタ「品位を下げてるのおはどっちだか」

 

 

男「お、おまえ……リタ・モルディオとリョウ・ゲキショウ!?」

 

 

リタ「また、あたしがいない間に、この街もずいぶん下卑た連中が増えてんのね」

 

 

リョウ『同類と思われたら、いい迷惑だな。とっとと行こうぜ』

 

 

リョウ達は歩き出す。

 

 

男「ちょっ、まっ……」

 

 

ジュディス「まだ、何か言い足りないかしら?」

 

 

男「い、いえ」

 

 

パティ「……」

 

 

カロル「でも、どうしよう……あの人、たぶん、言いふらすよ」

 

 

ユーリ「構わねぇよ、言いたいヤツには言わせておけ」

 

 

リョウ『あんなヤツほっといて行こうぜ』

 

 

パティ「……」

 

 

 

 

 

 

 

 

リョウ達はヒピオニア大陸の赤い花が咲く海岸にやってきた。

 

 

カロル「ここだ……!よね……?」

 

 

ユーリ「トートに聞いた話には合致してるが……」

 

 

エステル「なにもありませんね」

 

 

リタ「嘘教えられたんじゃないの?」

 

 

ジュディス「待って……。ここから空気が流れ込んでるわ……」

 

 

レイヴン「この壁の中が空洞になってんのね」

 

 

リョウ『ちょっとどいてくれ。魔神剣!』

 

 

リョウがジュディスの示した場所に魔神剣を当てると、洞窟の入口がでてきた。

 

 

パティ「……!」

 

 

リョウ『どうしたパティ?』

 

 

パティ「なんでもないのじゃ……ちょっと……暗いのが怖かったのじゃ……」

 

 

ユーリ「怖かったら、ここで待っててもいいぞ」

 

 

パティ「行くのじゃ」

 

 

洞窟に入り奥に進むと、光が差し込む場所があった。そこにはたくさんの石が立ててある。

 

 

カロル「これってまさか……お……墓……!?」

 

 

リョウ『すごい数だな……』

 

 

パティ「……」

 

 

エステル「何か書いてあります。ブラックホープ号事件の被害者ここに眠る。

その死を悼み、その死者をここに葬るものなり」

 

 

カロル「これ全部、あのブラックホープ号事件の犠牲者!?」

 

 

リタ「つまり、アイフリードが殺した人の……お墓……」

 

 

エステル「たしかに……でもこんなにとは」

 

 

リョウ〖アイフリードが大悪党と言われる語源か……〗

 

 

パティはその場で膝をついた。

 

 

パティ「でも……うち……まさか……、こんな……」

 

 

リョウ『パティ……』

 

 

レイヴン「いくらなんでも、無理ないわ。この歳で、この現実を受け止めろって方が無茶だ」

 

 

ジュディス「私はミョルゾの鍵を探すわ。あなた達はここにいて」

 

 

カロル「え、ひとりで?」

 

 

ジュディス「こんなパティを連れまわす訳にはいかないでしょう?」

 

 

ユーリ「魔物の気配もねえ。オレ達も行こう。ラピード、パティを見ててやってくれ」

 

 

ラピード「ワン!」

 

 

パティ、ラピードと別れ、リョウ達は先に進む。

 

 

リョウ『行き止まりだな』

 

 

ジュディス「ちょっといいかしら?」

 

 

ジュディスが何かをつぶやくと、壁から扉が現れた。

 

 

カロル「な、なにしたの?」

 

 

ジュディス「クリティア族には物に込められた情報を読み取るナギーグという古い力があるの。その力で、この扉を隠していた岩壁の幻惑を取り除く秘文を読みとったの」

 

 

ユーリ「なるほどな。トートの奴が言ってたクリティアにしか開けられない扉ってこれのことか」

 

 

扉の先で、小さな鐘を見つける。

 

 

リョウ『これがミョルゾへの扉の鍵?』

 

 

ジュディス「鐘って言ってたから、きっとこれよね」

 

 

ユーリ「目的の鐘も手に入ったし、とりあえず、パティのところへ戻ろう」

 

 

パティと合流し、洞窟を出てフィエルティア号に乗り込んだリョウ達。

 

 

ユーリ「この鐘をエゴゾーの森ってとこで鳴らせばいいだけだな」

 

 

ジュディス「そうね」

 

 

パティ「ユーリ。話があるのじゃ」

 

 

ユーリ「なんだ?」

 

 

パティ「うちは……この辺りでみんなとバイバイしたいのじゃ」

 

 

リョウ『どうしたんだ?急に?』

 

 

パティ「これ以上迷惑をかけるのは嫌なのじゃ」

 

 

リタ「どいつもこいつも、迷惑な奴ばっかじゃない。あんたひとりいたくらいで、この集団でなにが変わるのよ」

 

 

パティ「リタ姐……」

 

 

リョウ『もうちょっと頭冷やして考えたらどうだ?とりあえず今は一緒に行こうぜ』

 

 

パティ「リョウ……。分かったのじゃ」

 

 

カロル「じゃ、エゴゾーの森だね」

 

 

リタ「不審者を排除して、あの鐘を鳴らせばいいのよね?」

 

 

ジュディス「ええ」

 

 

To be continued

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