天を照らす銀河   作:浮雲のソル

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第54話 変わり果てた帝都

帝都の市民街に突入したリョウたち。あらゆる建物が、巨大な植物のツタに覆われていた。

 

 

ユーリ「なんてこった。これがあの帝都なのか」

 

 

パティ「ひどいのじゃ……」

 

 

カロル「植物が巨大化してる……エアルの暴走のせいだね」

 

 

リタ「すごい濃度……まともに食らったら一巻の終わりよ」

 

 

リョウ『俺たちが生きてるのは宙の戒典のおかげか』

 

 

ユーリ「ああ、みんな離れるなよ。……」

 

 

ユーリはそう言いながらじっと一点を見つめている。

 

 

リョウ『ユーリ、どうした?』

 

 

ユーリ「ん?いやなんでもねえよ。行こうぜ。エステルが待ってる」

 

 

ユーリは歩き出した。

 

 

リタ「?」

 

 

レイヴン「あの坂の先は下町があった。やっこさんの住んでた、ね」

 

 

リョウ『植物で覆いつくされてるな……』

 

 

リタ「……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ザーフィアス城

 

 

 

 

ザーフィアス城の城門をカロルが開け、城に潜入したリョウたち。

城内は不気味なほど静まり返っていた。

 

 

カロル「あれ?エアルがないよ?」

 

 

リタ「エステルの力を使ってこんなことまでやってのけたんだわ」

 

 

レイヴン「きっとお出迎えがあるぞ」

 

 

リョウ『そうだな。気を引き締めて行こうぜ』

 

 

城内を進んで食堂の前までくると、ジュディスが人の気配に気づく。

 

 

ジュディス「まって。誰かいるわ」

 

 

扉の両脇で構えるリョウたち。すると扉が勢いよく開かれた。

 

 

「だあああああ!!!」

 

 

リョウ『ん?』

 

 

食堂からシュヴァーン隊の面々が飛び出し、そのまま壁に激突した。

 

 

シュヴァーン隊「あだだだだだだ!」

 

 

リョウ『あんたら……大丈夫か?』

 

 

「ユーリ!?ユーリか!」

 

 

ユーリ「!?ハンクスじいさん!?それにみんなも!?」

 

 

食堂には大勢の人がいた。

 

 

リョウ『ユーリ、知り合いか?』

 

 

ユーリ「全員下町の住人だ。無事だったのか!」

 

 

ハンクス「そりゃこっちのセリフじゃ」

 

 

ユーリ「なんで城の中に居んだよ!?」

 

 

レイヴン「ほんと、それにおまえらまで」

 

 

ルブラン「それがその、フレン殿の命令で市民の避難を誘導していたのでありますが、その……ふと下町の住民の姿が見えないことに気がつきまして……」

 

 

ハンクス「出口は崩れるわ、おかしな霧は迫るは、危ないとこじゃった。

なんとか騎士殿の助けで霧のないここに逃げ込めた。命の恩人じゃよ」

 

 

レイヴン「おまえら……よくやったな」

 

 

ルブラン「こっ光栄であります!シュヴァ……レイヴン隊長殿!」

 

 

レイヴン「隊長ゆーな。俺様はただのレイヴンよ」

 

 

ルブラン「はっ!失礼しました。ただのレイヴン隊長!」

 

 

あきれるレイヴン。

 

 

ジュディス「尊敬されてるのね」

 

 

リタ「ほんと、想像つかないわ」

 

 

パティ「見かけによらないもんじゃの」

 

 

カロル「よかったね、ユーリ」

 

 

ユーリ「しぶとい奴らだっての忘れてた。心配するだけ無駄だったわ」

 

 

リョウ『の割には、えらく嬉しそうじゃねえか』

 

 

ユーリ「うるせ」

 

 

レイヴン「おまえら、元団長閣下を見なかったか?」

 

 

ルブラン「はっ、いえ我々は見ておりません。ただ外で親衛隊の話し声で、なにやら御剣の階梯(みつるぎのきざはし)のことを」

 

 

リタ「御剣の階梯?」

 

 

レイヴン「うちらが吹っ飛ばされた、あの高―い高いアレよ」

 

 

ジュディス「まだそこにいるってことね」

 

 

パティ「煙と極悪人は高いところに昇りたがるんじゃな」

 

 

ユーリ「だな。じいさん、あんたらはこのままここで隠れてくれ。行くぜ!」

 

 

 

 

 

 

 

御剣の階梯を目指し謁見の間に入ったリョウたち。すると、背後から

 

 

「ようやく来ましたね」

 

 

そこにはひとりの女性が

 

 

ジュディス「クリティア族!?いえ、あなたは確か……」

 

 

レイヴン「クローム……アレクセイの秘書か」

 

 

パティ「アレクセイの……ってことは!?」

 

 

リョウ『敵か?』

 

 

クローム「いいえ違います。……少なくとも今は」

 

 

ユーリ「引っかかる言い方だな。悪ぃが、こっちは急いでんだ。戦うか、でなきゃ後にしてくんねえかな」

 

 

クローム「誰がためにあなたたちは戦うのですか?」

 

 

カロル「え?」

 

 

クローム「あの哀れな娘のためですか」

 

 

リタ「哀れだとかあんたに言われる筋合いなんかない!」

 

 

リョウ『まったくだ。何が言いたい?』

 

 

クローム「あの人があなたたちに何を見たのか分かりませんが……。

あなたたちがあの人を止めてくれるのを願っています」

 

 

そう言い残してクロームは去っていった。

 

 

リタ「意味不明。ワケわかんないんだけど……」

 

 

カロル「アレクセイを止めて欲しいってこと?」

 

 

リョウ『それはできねえ話だな。ぶっ倒さないと気が済まねえ』

 

 

ユーリ「そう言うこった。行くぜ!」

 

 

To be continued

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